2020年の仕事の振り返りです。

?企業のアドバイザー、顧問としてマーケティングおよびブランディングの仕事をご一緒してきました。4~6月の間はほぼ業務停止状態でしたが、7月以降、通常以上に積極的に伴走しております。

?昭和女子大学客員教授として、ビジネスコミュニケーションの講座を担当しました。今年はすべてZOOMでの授業となりました。

そのほか、執筆・講演などの仕事は以下の通り。

?今年出した本

・2020年1月18日 『「イノベーター」で読むアパレル全史』(日本実業出版社)

?単行本解説

・2020年5月20日 佐藤賢一『黒王妃』(集英社文庫)巻末解説および帯

?今年書いた記事

<継続中の連載> *Works: Newspaper, Magazine, Web の欄から本文をお読みになることができます(一部除外あり)。

・日本経済新聞「モードは語る」 全12回
・読売新聞「スタイルアイコン」 全12回
・北日本新聞別冊まんまる「ファッション歳時記」 全12回
・JBpress autograph 「モードと社会」 全7回
・婦人画報.jp 「フォーマルウェアの基礎知識」全12回
・集英社クオータリー kotoba 「スポーツとファッション」 全4回
・講談社FRaU ウェブサイト「JAXURY」全10回
・Forbes Japan ウェブサイト 「ポストラグジュアリー 360°」 全1回
・LEON 源氏名での連載 全12回

<短期集中連載>

・Disney Daily (ディズニー公式)「ディズニープリンセスのファッション」 全3回
・東京新聞「王室ファッション裏話」 全5回
・JBpress autograph Look Book 2020 summer spring 全3回
小計93記事

<単回記事>

・2020年12月21日 英国のブランド ショーン・コネリー (日本経済新聞 Nikkei The STYLE)
・2020年3月15日 産声上げた純国産ツイード (日本経済新聞 Nikkei The STYLE)
・2020年11月6日 「トルーマン・カポーティ 真実のテープ」劇場用パンフレットエッセイ「スワンとカポーティ」
・2020年12月1日 「世界を創ったイギリス文化論:世界に影響を与え続けるイギリスファッション」(English Journal 12月号)
・2020年10月24日 「距離ごとに最適なストライプがある、らしい」(LEON 12月号)
・2020年10月23日 「現代の贅沢品を考える 巻頭エッセイ」(AERA STYLE MAGAZINE 2020 Winter)
・2020年10月  「パリの調香師 幸せの香りを探して」劇場パンフレットエッセイ「二人の人間の出会いが香水を作る」
・2020年10月6日 「地球にやさしいファッションのために」(Men’s Precious 2020 Autumn)
・2020年9月25日 「賢い男の服と暮らし 巻頭エッセイ」(AERA STYLE MAGAZINE 2020 Autumn)
・2020年9月1日 「時代を彩るミューズ。その存在感を印象づけた”バッグの役割”」(婦人画報 10月号)
・2020年10月1日 「コロナが変えるモード 未来に移行中」(GQ Japan 10月号)
・2020年8月25日 「仕事着の常識を疑え:服装自由化の時代だからこそ、自分のルールを決めよう」(Men’s Club 10月号)
・2020年8月20日 「錦の心に『正しい』服を」(『結果を出す男はなぜ「服」にこだわるのか?』書評)(青春と読書 9月号)
・2020年7月1日 「『日本育ち』のエレガンス 第2章 自由な創造精神」(婦人画報 8月号)
・2020年5月7日 「古今東西に通ずる避暑文化とは」(Men’s EX 6,7月合併号)
・2020年4月6日 「テイラードスーツの未来」(Men’s Precious 5月号 )
・2020年4月6日 「男を磨くのに映画ほどの教科書はない」〈 Men’s EX 5月号 )
・2020年3月25日 「イノベイティブな働き方」(Oceans 5月号)
・2020年3月25日 「働く男の印象は、Vゾーンでつくる!」(Men’s Club 5月号)
・2020年3月20日 「男に、真珠」(Switch 2020年4月号)
・JB press autograph 「日本のビジネスマンに匂いはあるか」
・集英社インターナショナル 「コロナブルーを乗り越える本」
・GQ Japan 「性的指向に紐づかないファッションとは何か?」
・NewsPicks 新潮流 「コロナ後に生き残る、一流ブランドとは」
・日本実業出版社ウェブサイト 「一大トレンドを生んだクリエーターの驚きの発想力」
・2020年9月10日 MIKIMOTO 2020 Catalogue  Japanese version  English version

小計26記事

?コメント

・2020年12月22日 「スーツがなくなる これだけの理由」(週刊SPA! 2021.12.29/1.5 合併号)
・2020年12月  「パリの調香師 しあわせの香りを探して」コメント
・2020年12月  「ヘルムート・ニュートンと12人の女たち」コメント (朝日新聞、読売新聞にも転載)
・2020年11月7日 NIKKEI プラス1  何でもランキング 家族で楽しむユニーク事典(日本経済新聞)
・2020年10月  「トルーマン・カポーティ 真実のテープ」コメント
・2020年9月22日 「日常に溶け込む ジェンダーフリー」(日本経済新聞)
・2020年9月13日 「天皇陛下とシルクハット」(読売新聞)
・2020年7月7日 「名品が私に教えてくれたこと」(Precious 8月号)
・2020年6月1日 「男女の装いはどのように変化をとげてきたのか」(Pen 6.15 号)
・2020年3月29日 「『007』のジェームズ・ボンドに垣間見る英国紳士の伝統と前衛」(The Nikkei Magazine Style  29 March)
・2020年3月28日 「ハイソサエティと共に進化してきた『スポーツ』」(Richesse 2020 Spring)
・2020年3月16日 「アクリス」がAi”に込めた哲学、バッグ誕生10周年を迎えて (WWD Japan vol. 2129)
・2020年3月6日 ラグジュアリー7つの条件(Precious 4月号)
・2020年1月10日 「ダウントンアビー」コメント

小計14記事

?メディア出演

・2020.10.23  「ダノンビオ コラーゲンプラス」発売記念スペシャルオンラインイベント
・2020.5.17  NewsPicks   The Prophet 「日本ブランドが世界にブレークする条件 #3  ココ・シャネルに学べ」
・2020.5.16  NewsPicks   The Prophet  「時代の危機を乗り越える  #2 逆境を取り込む」
・2020.5.15  NewsPicks   The Prophet 「コロナ後のファッションビジネスはこう変わる #1 トレンドのない世界へ」
・2020.3.20 VITA No. 120 粋・いき・マイライフ インタビュー (社会福祉法人 富山県社会福祉協議会 富山県いきいき長寿センター友の会会員誌)
・2020. 1.17 (再放送1.18) NHK総合「チコちゃんに叱られる」(スーツの襟穴は何のために開いている?)

?講演・トークショー

・2020年12月15日 関西学院大学 ゲスト講義 「コロナ後のファッションと新しい価値観」
・2020年12月10日 北日本新聞主催:北日本マーケティングクラブ 創立40年記念講演 「コロナ後のファッションと新しい価値観」
・2020年12月5日 ブリティッシュフェア2020 イブニングセミナー 「変わりゆくラグジュアリー」
2020年10月20日、21日 プリンスホテル東京シティエリア 新人研修 「ホテリエの品格」
・2020年10月7日 アイ・コーポレーション主催「自分らしく生きるために未来を創る」~大自然の中で女性リーダーが語り合う2日間 「新時代のラグジュアリーを創る ~アパレルイノベーターを通して学ぶ」
・2020年8月26日 研究・イノベーション学会 国際問題分科会「アパレルイノベーターズ」
・2020年6月26日 MYCELLUCE presents 「光代の部屋」ゲスト  谷田光代×中野香織 「女性起業家の本音」
・2020年5月23日 カフリンクス倶楽部主催   講演 「アパレルイノベーターズ」
・2020年2月25日 テラウチマサト主催「Salon de Masato」 「ダンディズムとジェントルマンシップ」
・2020年2月22日 日本マナープロトコール協会ブリリアントクラブ 「ファッションの力 ~ロイヤルファミリーから学ぶ」

・2020年2月3日 プリンスホテル東京シティエリア 研修 「ホテリエの品格」
・2020年1月25日 ラ・コゼット・パフメ 第31回 「時代のイノベーターが発する香りとは」

計13回

?そのほか

・2020年10月 NewsPicks プロピッカー就任
・2020年1月 心斎橋リフォームマガジン vol. 6 出演 「Go Big or Go Home」

?SNS
・Instagram:kaori.nakano
・Twitter:kaormode1
・LinkedIn

 

「落穂拾い」「器用貧乏」「不器用貧乏」と揶揄されながらも、おかげさまで仕事を通して少しずつですが成長することができているように感じます。社会的なステイタスとは無縁ですが、研究の成果でだれかのお役に立てることは、この上ない幸せです。ご支援くださいましたみなさまに、心より感謝申し上げます。今後ともひとつひとつの仕事に謙虚に全力で向き合い、いっそうのお役に立てるよう、精進を重ねていけたら幸いです。来年は読売新聞と北日本新聞の連載が10周年を迎えます。淡々と積み重ねることができることのありがたさをかみしめつつ、毎回、新鮮さを提供し続けられるよう、挑戦を続けます。

今年の心残りというか反省事項は、出版予定だった2冊が延期してしまったこと。ひとえに、私の努力不足のためです。20年ぶりの「続編」というか「総括」、2021年には世に出すべく時間の使い方に留意し、アウトプットの精度を高めていきたいと思います。

ビジネスとアカデミズムの領域を融合していけるように、というか、あらゆる枠の制約を乗り越えて、ヒューマニズムの深淵を追求しつつ可能性を拡張できるよう、研究とアウトプットに没入します。2021年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

寺家町の冬。

世界は不穏で、未知のウィルスとの戦争が続いていますが、目に映る自然は穏やか。雲一つない快晴が続いています。

明日どうなるかわからないと思えばこそ、いっそう貴く見える空。

人類の次の種が地球に住むようになっても、おそらく淡々と陽は上り、沈む。人類が住む前からもそうだったように。


枯れ木に青空も妙味がありますね。

ブルードアコーヒ―。選んだ炒りたての豆をその場で挽いて、コーヒを淹れてくれます。こんな田舎なのにスタバより高くてびっくりですが、香ばしいコーヒーの香りが冬枯れのあたり一面に広がって平和な情景。忙中閑。

 

木の実からダウンを作るKapok Knot の創業者、深井喜翔さんにインタビューしました。

日本橋の新オフィスもこれから形になっていく。あらゆるアプローチが新しいラグジュアリーに合致していて、ワクワクします。

年明け最初の日経連載に書きます。ミレニアルズは頼もしい。

これがカポックの実。

薄くて本当にあたたかいのです。

キャサリンには深井さんにおつなぎいただいたばかりでなく、インタビューの撮影助手まで務めていただきました。感謝です。

東京都現代美術館で開催中の、石岡瑛子展。

石岡瑛子に説教されながら(肉声がBGMとしてがんがん響いている)、桁外れのイマジネーションに圧倒される展示。

彼女が71歳で結婚していることを知り、驚愕を通り越して納得。究極のエイジレス&タイムレスな引力はぜひ体験しておきたい。おすすめ。

 

週刊SPA!にデビューしました。

22日発売の12/19, 1/5  合併号です。表紙の写真は福山雅治。踊る文字がちょい恥ずかしくアップできませんが、中は硬軟色とりどりですね。

Precious 、Nikkei The STYLE から週刊SPA!まで七変化も芸のうち。

 

Three Well Dressers のおひとり、日本のメンズファッションを牽引してきた鈴木晴生さんにインタビューしました。

SHIPS 銀座店にて。

鈴木さんは過去の企画書(手書き!)、メモ、新聞・雑誌掲載記事、デザイン画などすべて保存していらっしゃるのです!

新しいスタイルを考え、提案するための圧倒的な努力と熱量。天才が素振りを欠かさない、みたいな。仕事に向かう真摯な姿勢そのものに驚かされ、刺激を受けました。鈴木さんの若さの秘訣もこうした日々の研鑽の賜物なのだと思います。

詳しい内容は、来年1月にウェブ掲載の予定です。

「MISS ミス・ふらんすになりたい!」試写。

少年のころに抱いた夢、「ミス・フランスになる!」を叶えるべく闘いながら自分と周囲の殻を破っていく主人公を、ジェンダー自由自在モデルとしても活躍するアレクサンドル・ヴェテールが好演。

ミスコンの裏舞台、現在のフランス社会のリアルも描かれる、エモーショナルで楽しい作品。詳細はあらためて別媒体で書きますね。

 

写真ともに©2020 ZAZI FILMS – CHAPKA FILMS – FRANCE 2 CINEMA – MARVELOUS PRODUCTIONS

 

2021年2月下旬、シネスイッチ銀座 他全国公開

配給:彩プロ

不意打ちのようなおもしろさに、のめり込んで読んだ本2冊。

 まず、森永邦彦さん(アンリアレイジのデザイナー)の「AとZ」。いやこれ、映画化できるレベルの話だろう。なんどか泣いた。レビューを別メディアであらためて書きます。

 

 近藤康太郎さんの文章読本。文筆業の期間だけはベテランのはずの私もハズカシイことをあちこちでやらかしていたと思わず背筋が伸びた。途中、正座して読みたくなった。最後は思い当たること多々で、漠然と感じていたことをすべて言語化してもらったような思いに震えた。

以下の方法論的なこと(紹介されている項目のほんの一部です)だけでも、詩的に、グルーブ感たっぷりに書かれている。

・「など」「さまざま」「いろいろ」に逃げない。

・世界に氾濫する「としたもんだ表現」の洪水に、抗うために書く。

・「なぜわざわざ文章を書くのか。みなが見ていることを見ないため。感性のマイノリティーになることが、文章を書くことの本質だ」。

・「思わず」「ほっこり」「癒される」は「かまとと話法」。

・「転」とは鐘のこと。鐘は大きく鳴らせ。結論とは、鐘の音が響いてこだまする、山のざわめき。

・五感を磨きぬく。五感を他人にゆだねない。ライターに必要なのは、正確さに対する偏執的なこだわりだ。

・文章は人格も変える。思考、感情、判断を変える。人生を変える。人間が発明したもののなかで、言語こそがもっとも創造的であり、破壊的でもあり、人間の考えを縛り、同時に自由にするシステム。

・スタイルとは、文体。流儀。くせ。ルーティン。約束。品格。つまり生き方。スタイルのない人間は、みじめだ。

・空間を撃つ。文章を書くとは、世界にスペースを創ること。

・企画とは、自分を驚かせること。

・ナラティブとは話術。ストーリーは有限だが、ナラティブは無限。

・躍動している文章には、覚知されないリズムが埋め込まれている。

・grooveとはレコードの溝。溝にレコードの針がはまって音楽が流れだす。

しかしこの本の真髄は上記の項目をはるかに超えたところにある。後半3分の1には、心をもっていかれる。私もそうやって生活の中で時間を創って本を書き、毎日というか毎朝なんらかの文章を書いてきた。40年間(まったく評価もされないことにもめげず淡々と)。女神とmojoの話は、オカルトめいてみえて、本当のことなのです。書くこと=生きること、ということが決しておおげさではないと思える、近藤ワールド全開の名著。

 

今朝の日経The STYLE のコネリー追悼記事に関し、気を取り直して、謝辞と若干の補足の解説を。

James Bond と007は、使い分けが必要なのです。漠然としたファンにとっては同じようなものなのですが、James Bond はフレミングの原作に登場するキャラクターとして、たとえばプリンスホテル東京シティエリアで展開しているボンドメニューやボンドカクテルなどにも使用可能です。

一方、007となると、版権が映画製作のイオンプロにあります。したがって勝手にロゴを使ったりすることが見つかると、イオンプロから訴えられるおそれがあります。実はこれを知らずに007企画を進めて、直前でストップがかかり、ひやっとしたことがありました。以後、注意深く使い分けをしています。今回の原稿でも、そのあたり最も神経を使いました。

007と提携しているブランドも、映画ごとに変わっていますし、提携といってもいくつかの種類がある。このあたりのことについて、最新情報を反映し、原稿でミスがないよう、プリンスホテル東京シティエリアのボンドメニューでも監修いただいているBLBG CEOの田窪さんにご助言いただきました。

お話によればアストンマーチン、オメガ、ボランジェ、グローブトロッターはオフィシャルパートナー。ファミリーと呼ばれる組織のようなボンド組だそうです。お金を積んでも入れない、固い結束の世界。そのほかのブランド(スワロ、デュポンなど)は、作品ごとに出入りするとのこと。また、構成員にしてもなにか問題を起こしたりするとすぐにクビになるらしく、ターンブル&アッサーは「カジノロワイヤル」で問題を起こし、以後、ボンド組を外れているのだそうです。第一作のDr. Noから歴代のボンドシャツを作ってきたターンブル&アッサーですが、いまは007との提携はないのですね。驚きです。

しかし、ターンブル&アッサーは「ジェームズ・ボンド・コレクション」は展開している。この名は原作のキャラクターとみなしているからOKということですね。「007」は使えない。本国のターンブルのサイトには007のマークまで掲載してあって紛らわしいのですが、昔のよしみのような形で黙認されているか、イオンに見つかるとNGとなるかもしれないらしい。

そのような事情を知ったうえで、原稿からはターンブル&アッサーと007との関連を外しました。ボンドファンは本当に細部にうるさいということは、昨年の「ボンドの朝食」でいやというほど知らされたので、ひとつひとつ、あやふやな点をつぶしていきました。田窪さんのご助言にあらためて感謝申し上げます。

それほど神経をすり減らしても、基本的な場所でうっかりミスが出てしまう……。完璧とはなんと難しいことでしょうか。2020年のトリを飾るはずの仕事が、なんだかもう、情けない限り。これを戒めとして、さらに一つ一つの仕事をとことん丁寧に謙虚にやっていくことを来年の目標とします。

本日付の日本経済新聞The STYLE

コネリーのオビチュアリーとして「英国のブランド ショーン・コネリー」を書いています。

1か月以上前から原稿を送っていた渾身の記事で、校正ゲラを、おそらく20回くらいやりとりして、絶対にミスのないよう、ぎりぎりまで神経を使いました。The STYLEの今年の最後を飾り、コネリーへ捧げる完成度の高いページとなるはずでした。

 

なのに、一点、とんでもなく基本的な誤植が。

なぜこんなことに。日曜朝の一点の曇りもない快晴が落ち込みをさらに加速させます。調子に乗っていると天罰が下る、というような、冷や水を浴びたような朝。

 

 

(気を取り直し)。

「フォーマルウェア」となるべきところが「フォーマルウエアア」となっています。途中の校正では大丈夫のはずでしたが、改行などで最後、レイアウトを整える時になにか間違いが起きてしまったものと思われます。出てしまったものは戻しようがない……。

読者の皆様にも、お見苦しいものを見せてしまい、心よりお詫び申し上げます。ショーン・コネリーにもお詫びしてもしきれない。

 

今日は一日、追悼を兼ねて喪服を着て過ごします……。

 

 

 

2014年のプレゼミ卒業生、キャサリンがサプライズをプレゼントしてくれました。

 

資生堂FAROにて、ランチのコースの最後に、ドライアイスで演出されたスペシャルデザートとカードが現れ、驚きと感激。

 

これに先立つ資生堂ファロの最先端のヴィーガンコースは、クリエイティブで予想もつかない料理が次から次へと出てきて、感性を刺激されっぱなしでした。

ふだんは肉派の人も、ここではあえてヴィーガンを選ぶそうなのですが、納得です。クリエイティブ・スピリットがほとばしっていました。

まったく予想のつかない味の連続。いやー、ヴィーガンってすごい。むしろ想像力、イマジネーション勝負の世界ですね。

最後はほんとにお腹いっぱい、大満足を通り越して食べきれなかったくらい。感動のコースでした。

ヴィ―ガンコースにはヴィーガンチーズまで出るんですよ。乳製品をまったく使ってないのに、「チーズ」。驚きでした。ランチだったので遠慮してましたが、酒飲みとしては、ワインを合わせたかった。笑

サービススタッフのユニフォームもいちいち素敵で。ボタンやタイが「和」なのです。

ルイはルイを呼ぶというか、教えた学生のなかで、一般企業に入社した方は、比較的少ないのです。アーチストになったり、起業したり、海外の大学院にすすんだり、などなど。超個性的な教え子ばかりなんですが、成長した彼らには私が逆に教えられ、私も遅れをとらないよう進化しないと、と背中を押されます。

 

 

 

 

 

 

 

「パリの調香師」、パンフレットにコメントが掲載されております。

1月15日、Bunkamura ほかで公開です。

Bunkamura上映作に立て続けて3本、コメントしたことになります(カポーティ、ヘルムートニュートン、調香師)。なんだか今年後半は(小さいものばかりとはいえ)、おそろしくたくさん仕事をしているなあ……。ほんとうにありがたいかぎりです。ひとつひとつを確実に、を心がけてさらに精進します。

Forbes にて新連載が始まりました。

新しいラグジュアリーを作るためのロジックを構築していく連載です。

 

ミラノのビジネスプランナー、安西洋之さんとの共同連載で、毎回、両者で書きますが、リードを交替します。初回は安西さんリードで中野は後半に書いています。

今年の6月から、ビジネス界の有志10人ほどでラグジュアリーの勉強会を重ねてきました。その成果をじわじわと公表していこうと思います。

AIにはできない技能をもつ職人が尊重され、調和のとれた環境のなかでひとりひとりが価値を感じながら生きることができる、ラグジュアリーが尊重される次の社会目指して。ポエムではないロジックで、新しいラグジュアリーを作ろうという人を応援します。

Forbes Japan のウェブサイトでご覧くださいませ。

 

 

勉強会の主なメンバーは、次の方々です(あいうえお順)。

クラシコムの代表、青木耕平さん。ボストンコンサルティングの岩淵匡敦さん。日本経済新聞The Style編集部の太田亜矢子さん。Forbes ウェブ版編集長、谷本有香さん。静岡大学大学院准教授の本條晴一郎さん。TooTの社長、枡野恵也さん。セント・マーチン美術大学出身後、ロンドンのセントマーチン美術大学を卒業後デザイナーとして活躍する松原優子さん。マザーハウスの副社長、山崎大祐さん。医師でアートコミュニケーターの和佐野有紀さん。ひと月に一度のZOOMですが、このほかに毎回、ゲストとして錚々たる方々が参加してくださいます。それぞれ超ご多用の合間を縫って、新しい知の地平を楽しんでくださっております。こうした方々の豊饒な知性と感性の応酬に支えられております連載であることを、お断りしておきたく思います。

コロナで打撃を受けている業界のなかにはホテル業界もあります。ホテルだけでなく、ホテルに食材やお酒、リネンやアメニティ、家電などを納入している業者の方々も大変な状況にあります。

年末年始の需要を見込んで仕入れをしたのに、まさかの突然のGo To 停止でキャンセル続出。新鮮な高級食材の行き場がありません。業者は悲鳴を上げています。

この危機を救うべく、東京プリンスホテルで2日間マルシェが開催されます。KOTO MONO MARCHE 18日、19日です。ホテルに納入される高級食材が特別価格で販売されますよ。参加企業一覧↓

(プリンス会員様限定ですが、無料ですぐに会員になれます。)

みんな、クリスマス用品を買いに行って、このピンチを少しでも救おう?

企画したマーケター、あっぱれ。

日本発のラグジュアリーを紹介していくFRaU連載の第10回はMIKAKO NAKAMURAです。

顧客に誰がいるのかをチラ見せ(全部ではない)するのもラグジュアリーを売るときに有効ですね。今なお。

コートの力は預けた時に最大に発揮されるということを知るデザイナー、リスペクト。こちらから、ご覧ください。

関西学院大学の井垣伸子教授にお招きいただき、ZOOM講義。

今朝はいった、ほやほやの情報まで、最新・最先端情報を過剰なくらいに盛り込みました。大学生にはやりすぎかも?とおもいつつも、やはりいかなる手抜きもしたくない。

 

自賛はダサさの極みではありますが、終了後、井垣先生がFacebookにアップしてくださいましたのでシェア(←虚栄心。笑)。よいリアクションがあって幸いです。井垣先生、関西学院大学の学生のみなさま、ありがとうございました。

 

学生のみなさまもそうでない方々も。制約や不自由が多い今は既存のルールを気にせずオリジナリティを発揮することで突き抜けられる大チャンスなのです。あれもできないこれもできない、ではない。制約があるなかでこそ創造性が発揮できるはず。天からのギフト、出し惜しみせず、残らず活かしましょう。

 

NewsPicksでもコメントしているのですが、ドルチェ&ガッバーナのこのインタビューを読んでみてください。

 

「1984年にブランドを立ち上げたときの私たちはわずか300万リラ(現在の1500ユーロ、約18万9000円)しか持っていなかった。コートを作ろうと思っても、カシミヤは無理だったのでフリース素材にしたし、ジャージー素材でも服を作った。高価な生地を買うお金がなかったからだ。これが買えない、あれができないという状況は、今と似ている。こうした状況にいると、創作力が研ぎ澄まされる。ドメニコも私も、追い詰められると最善を尽くす。挑戦するのが大好きだから。」

「今回のコレクションはセラピーのような効果があった。こうした状況で制限も強いられたが、一方で、解放もされた。ルールをどんどん壊していいんだと思えた。」

200年に一度の天変地異のさなかにいる奇遇。嘆いても始まらない。これまで心理的に縛られてきた人為的ルールが足かせになると思えば、自由に外すこともできるのです。ファッション史は、前例のない行動に踏みだして新しい社会を作り上げた人たちの、ユニークで普遍的な具体例にあふれています。

Netflix のオリジナルシリーズ、「Emily in Paris (エミリー、パリへ行く)」が面白い。

シカゴのマーケター、エミリーがパリで仕事をする羽目に。パリのイジワルな同僚や上司、いかにもフランス的なオフィスカルチャーと恋愛事情、フランス語ができないエミリーに対して必ずしも優しいとは限らない住人、でも素敵すぎるパリの街並み。フランス文化とアメリカ文化の衝突が、きわめて現代的でリアルな視点のなかに描かれていて、笑いながら考えさせられることが多い。天真爛漫なヒロインを演じるリリー・コリンズがなんともかわいくて、デビューしたころのアン・ハサウェイを彷彿とさせる。


まだシーズン1の5話くらいまで見ただけですが、ブランド、香水、コスメのマーケティングに携わる人にとっても、有益な勉強になるドラマだと思う。パリの街並みやレストラン、各キャラクターのファッションもユニークで眼福です。

 

 

海外旅行に行けないこの時期は、各国のことをヴァーチャルトリップでじっくり学べるチャンスでもありますね。

キャンドルウィックのスタッフによる、オンラインでのモナコの歴史や現在の解説、そして360度ヴァーチャルツアーがなかなか楽しく、勉強になりました。

 

夜の港。©Monaco Communication Direction.

知っているようで知らないことばかりだったモナコの情報シャワー。バチカンに次いで2番目に小さい国、ということからして知りませんでした。

カジノが入っている建物のようです。©Monaco Communication Direction.

スタイルアイコンになっている王妃たち(グレース・ケリー、シャルレーヌ妃)のことを書くなら、もっと背景を知っておかねばなりませんね(反省)。

イラストバージョン。©Monaco Communication Direction.

コロナが落ち着いて海外渡航堂々解禁となればぜひ行ってみたい国になりました。モナコのジンと、モナコにもレストランを構えるアラン・デュカスのチョコレートを楽しみつつの脳内モナコツアー。薔薇の舞踏会、機会があれば参加してみたい。笑

ほかの小国に関してもこんなバーチャルトリップがあれば、この移動不自由な時期にこそ学んでみたいと思います。

Netflix オリジナルで面白かったドラマ。Queen’s Gambit.

 

1950年代のアメリカが舞台。孤児院で用務員からチェスを学んだベス・ハーモンの8歳から22歳までの数奇な人生。

アニヤ・テイラー=ジョイ演じる天才チェスプレイヤー、ベスがクールでかっこいい。チェスの駒を動かす手の動き、視線がなんとも優雅でスリリング。50年代ファッション、インテリアも眼福です。ベッドカバーから壁紙まですべてお揃いのインテリアとか、クラシックなダサさのあるなんともかわいい50年代のヘアメイクにファッションとか、チェスの緊張感を引き立てる画面の質感が素敵。とはいえヒロインは薬物中毒だったり義母がアル中だったり、ヒロインがいちいち女性蔑視の扱いを受けたり、それを断罪するわけではない淡々とした描き方にリアリティがあって、たんなるおしゃれドラマには終わってないのがさすがネットフリックス。

チェスのルールをそれほど知らなくてもプレイの緊張感は楽しめます。アニヤ・テイラー=ジョイは遠からずブレークしそう。笑わぬ強い表情でミステリアスに魅了する、いい女優です。

ファッション歳時記No.112 「ローカルに徹して地球とつながる」。

「まんまる」創刊200号おめでとうございます。私の連載も9年半、最長だそうです。感謝。

あと半年で連載10周年。そのころまでにやっておかねばならないこともたくさんある。5年後に照準を当てて、風通しの良い世界を創っていきましょう。

2017年の映画、「チューリップ・フィーヴァー」。

チューリップへの投機に熱病のようにおかされていた17世紀アムステルダムが舞台。ラフ(首回りのひだ襟)が特徴的な、レンブラントの「夜警」風のコスチュームも眼福ですが、熱病のような一時的アフェアに人生を狂わされた人々の物語がしみじみ味わい深い。

鮮やかなブルーのドレスが重要な役割を果たしますが、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」のブルーターバンに使われたブルーと同じ貴重な顔料で描かれます(映画の中で)。17世紀ファッションの世界に浸りたいときにお勧めの映画。

 

Van DyckによるHenrietta Maria の肖像。1633年。なで肩のシルエット、大きなレースの襟、ふんわりふくらんだスカートの形が特徴的。Photo from Wikimedia Commons.

 

 

婦人画報.jp 連載Vol.14 が公開されました。カポーティ―の「スワン」後編です。

 

リー・ラジウェル、グロリア・ヴァンダービルト、マレッラ・アニエッリ、スリム・キースの解説です。

一世を風靡した社交界美女たちの栄光と悲哀。美と富に恵まれ過ぎたゆえに凄絶な人生(とりわけヴァンダービルト)が興味深いです。

こちらからどうぞ。

北日本新聞のお招きで富山で講演。テーマは「コロナ後のファッションと新しい価値観」。

プラスチックマスクをしてさらにアクリル板、客席は広くディスタンスをとる、という徹底した対策のもと、コロナ後の新しいファッション、ラグジュアリービジネスの変化を解説しました。

ミレニアルズくらいの若い世代のマーケターの反応がよく、希望を感じました。Z世代が主戦場に入る5年後の社会にいまから照準を合わせていきたいものです。

夕陽に照らされる立山連峰。崇高とはこのこと。

おせわになりましたみなさま、ありがとうございました。

ANA クラウンプラザホテルのロビー。

Mikimoto 展示会。

真珠の可能性はまだまだ広がる。ロックで斬新な真珠のコレクションにわくわくします。ヴィンテージのレザージャケットにじゃらじゃら合わせてもかっこいい。真珠のイメージが一変します。

メンズパールもさらに進化。このようにブラックパールを使ったグラデーションだったりすると、ミレニアルズやZにはもはや何の抵抗もないでしょう。

いつかは着たい、ボディジュエリー。中東の女性に人気だそうです。あの真っ黒な覆いの下にはとんでもなくゴージャスな装いが隠されていることがあるらしい。

ミキモトによる社会貢献活動。キャンドル(1万円)を購入すると、全額、医療従事者に寄付されます。

コンサバティブな真珠の世界も大胆に。右は10カラットのダイヤモンドを中央に据えた、羽根をモチーフにしたパールのリング。億単位の価格です。キティのロングネックレス3億が即売したことを思えば、これもすぐに売れるのでしょう。


写真では迫力が伝えきれないのがもどかしいですが、ぜひ、銀座ミキモトはじめミキモト各店で肉眼でご覧になっていただきたいです。羽根の繊細な美しさを真珠で表現するとこうなる、というアート。

 

このたび、スカーフも発売されました。肉厚のシルクでパールやミキモトロゴがモチーフとなっています。3色で展開。

スカーフは男性にもおすすめ。このようにアスコットタイとネクタイの中間のようなアクセサリーとして使うと、新時代を感じさせて素敵です。「結ぶ」よりテクニック要らずで簡単かも。写真はミキモト社員のサイトウさん。いつも大胆にさりげなく真珠をつけこなしていらっしゃいます。

スカーフリングとして使われているのが、大粒パールのMリング。なるほど、リングはこういう使い方もできますね。リアルに想像すると落としてしまうおそれがあるのがコワすぎですが。笑

新しいチャレンジを続けられる力こそ老舗ブランドの底力ですね。元祖ベンチャー、幸吉翁の笑顔が見えるようです。エラそうな記念写真でしつれいします。

先日のイブニングセミナーにご参加くださった方の中に、占星術師の青島ひかりさんがいらっしゃいました。

ブログで、このような感想を書いてくださっています。リンクはこちら

 

占星術の視点から見て、これから200年は風の時代になる、と。星の巡りと社会、とりわけファッションに見られる新時代の兆候がリンクしているというのは非常に心強いです。

 

 

昨日の仕事で久々に訪れたシェラトン都ホテル。庭園のライトアップが美しかったです。

来年早々のイタリアフェアに向けて、始動しております。仕事の成否はひとえに人とのご縁にかかっていることを実感すると、世の中のひとつひとつの現象の背後に膨大な網の目のような人のネットワークがあることに想像が及びます。SNSで「人の断捨離」という言葉をちらっと目にしてなんだか胸が痛んだのですが、合わないと思えばそっと距離を置けばよいだけで、なにもモノのように断捨離宣言することはないのでは。よほど毒の強い関係だったら別ですが。思わぬご縁が、忘れたころに活かされる、ということは少なくないのですよ。

仕事を兼ねてアンダーズ東京泊。

コスメやファッションの発表会では何度も訪れていましたが、宿泊は初。やはり泊まってみるとそのホテルの力量がわかる。

お部屋は広々と50平米超。バスルームも美しく、全体的にウッディなインテリアで、アンダーズ・スタイルとしか形容のしようのないスノッブな雰囲気にあふれている。落ち着きとリラックスを強要されているというか。笑 初心者にはわかりづらい入口からしてそうなのですが、なにがどこにあるのか、わからないくらいにスムーズに洗練されている。

アメニティもスタイリッシュなボックスにこのように詰められている。一瞬、インテリアのようでよくわからない。箱をあけると、比較的フツウなアメニティが出てくる。このようなアンダーズの美意識を理解すると、ホテル各所のいろいろな謎(というほどでもありませんが)が解けてくる。それにしても、これは美観という意味ではすばらしいですが、資源をかなり無駄にしていることもわかります。美観とサステナ、どうやって落としどころをみつけていくのか、環境問題にうるさいゲストに指摘されるようになれば、これから課題になりそう。

一枚板のデスク。インテリアも外の景色も、申し分ありません。ハード面では感嘆するしかないハイレベル。

クリスマスツリーも洗練されています。

49階の部屋から見る夜景が、やはりひと味違っている。日頃、仕事で見慣れている(というほどのことでもないのですが……)夜景よりも約20階分高い。それだけ高さが違うと見える景色にも違いが生まれる。

ハード面は申し分ないのですが、カクテルタイムに全宿泊客にサービスされるクラブラウンジが、やや理解できなかった。シャンパンもスパークリングもなく、白も赤も頭が痛くなりそうな安価なワイン。最初に出るのが「明治製菓」のチョコレートと、おせんべい(明治のチョコレートはむしろ好き。ただ、こうしたホテルのクラブラウンジでそのまんま出すのは?なにか理由があるのだろうか?)。そもそも飲み物にコースターもつけない。扱いがかなり雑です。それでも飲み放題だからと長居してらっしゃるようなゲストで混んでいるので、お代わりする気力もなく、早々に見切りをつけて、ルーフトップバーで飲み直すことにしました。

寒かったので電気毛布がありがたく、ムードも満点。寒空のペリエジュエ最高。しかしやはりこちらでもワインにコースターすらつかず、おしぼりも催促しないと出てこないというのは、もしかしたらなにかアンダーズ的な理由があるのかもしれませんね。夜景とシャンパンとキャンドルの相性はこの上なくよいですね。

ハード面では完璧なすばらしさ。クラブラウンジを宿泊者全員に開放ということでレベルを落とさねばならないのなら、やらないほうがよいのでは? と思われたのはやや残念。スパも温浴施設がいまひとつ中途半端で、狭い印象。フィットネスは今回使わず。

東側の部屋だったので広い窓の真正面から朝日が昇るというありがたい光景。

早朝のまだ誰もいない虎ノ門。一晩でしたが、遠方に旅行したようなリフレッシュ感を与えていただきました。

虎ノ門ヒルズ。

夜になると不気味に見える数字のオブジェ、失礼、アート。

うわさの虎ノ門横丁へ来てみました。絶対空いているであろう日曜の夜ねらいです。やはり、報道されているような行列は見当たらず、人は少なめ。一部の人気店舗のみ満席、一方がらがらの店もあり。

昭和を再現する映画のセットのような。新横浜のラーメン博物館にも似た空気を少し感じました。こちらの方が一周回ったモダンという印象。食べる空間はやはり密な座席設定なのでまた今度ね。ここが虎ノ門ビジネスパーソンとOLの出会いの場として人気スポットになっているそうです。いまどきはこんなリラックスした空間で見定めるんですね。バブルのころは六本木みたいなギラギラしたところが主流だったようですが。時代の流れを感じます。

公開が11日(金)に迫りました。「ヘルムート・ニュートンと12人の女たち」。

 

PRリーフレットにもコメントを寄せています。先週末の読売新聞夕刊にも同じコメントが掲載されました。

#Me Too運動のあとだからこそ考えさせられます。もちろん人が傷つくようなことは論外ですが、あまりにもアーティストたちが委縮しすぎて、芸術の世界がつまらなくなっているのではないか? ニュートンと仕事をした12人の女性たちは何を考えていたのか? 直接、語られる言葉そのものが知的な刺激に満ちています。

ブリティッシュフェア2020の一環として、ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町では、ロンドンのDukes Bar のオリジナルレシピに基づいたカクテルを提供しています。

手前より、Dukes ジン・マティーニ、ヴェスパー・マティーニ、そしてキッシー・スズキ・マティーニ。レヴィータにて。

Dukes London はセントジェームズにある1908年創業のホテルです。そのホテル内のDukes Barは、イアン・フレミングが作品内でジェームズ・ボンドがオーダーするウォッカマティーニの発想を得た場所して注目されました。いまやボンドファンの聖地、伝説のバー。

今回、ヘッドバーテンダーのアレッサンドロ・パラッツィ氏からのレシピ伝授でコラボレーション。フェア期間内にぜひお楽しみください。とはいえマティーニは飲みすぎ注意。1時間後にくらっときますね。

いつも絶景、ギャラリーのレヴィータ。

ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町でのイブニングセミナー、無事に終了いたしました。

テーマは「変わりゆくラグジュアリー」。

ラグジュアリーの歴史から最先端の情報にいたるまで、アカデミズム、ビジネス、ファッションジャーナリズムという各視点からの最新情報を盛り込み、未来への展望までをお話しました。

安全・安心のための対策は徹底しておこなわれました。小学校形式でテーブルを並べ、アクリル板を設置。やりすぎなくらいですが、味気なくならないために、各テーブルにイングリッシュローズが飾られます。

軽食といってもかなりなボリュームの英国インスパイアのフードは、3コースに分けてご提供。

その間、シャンパンはじめ各種ドリンクはフリーフロー。ゲストになりたかったです。笑

 


たっぷりのスペースをとって、ぎりぎり余裕のある人数のお客様にお越しいただきました。満席です。ありがとうございました。

外の夜景きらきら。

この日のスーツはH and Sonsの廣川輝雄さん制作。中に着ているモリス柄のベストはアジャスタブルコスチューム小高一樹さん制作。小高さんがインスタにアップしていたベストの写真を見てすぐ連絡し、入手しました。この日の話のなかにはウィリアム・モリスも出てくるのでぴったり、と。メンズサイズでしたので、心斎橋リフォームの内本久美子さんに私のサイズにリフォームしていただき、着ています。ウィリアム・モリスのビジネスは、ラグジュアリービジネスに携わる方々の間で、今、大きな関心を集めているのです。

ロビーにはクリスマスツリー。

 

ゲストの皆様にはご希望の書籍をプレゼント。

重ねて、ゲストのみなさま、スタッフのみなさまに心よりお礼申し上げます。写真左からプリンスホテル東京シティエリア マーケティング統括支配人の林佳代さん、中野、フードコンサルタントの藤本先生、そしてザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町総支配人の芝田尚子さんです。私が手にしているのはゲストからプレゼントいただいたアフリカンローズ。ありがとうござました。

各テーブルのイングリッシュローズは、ゲストのみなさまそれぞれにお土産としてお持ち帰りいただきました。

ご協賛のフローリスからは香水のサンプルセットのお土産をゲストひとりひとりに。ありがとうございました。

東京新聞「王室ファッション裏話」、最終回はエリザベスII世です。

© William Hustler and Georgina Hustler / National Portrait Gallery, London

こちらの絵(写真+ハンドペイント)は、展覧会会場で唯一、撮影許可とされているポートレートです。ぜひ会場で一緒に記念撮影してくださいね。

 

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5日間にわたり、お付き合いありがとうございました。

 

 

 展覧会、Netflix「クラウン」のお供にこちらもどうぞ。

東京新聞夕刊「King & Queen 展 王室ファッション裏話」。4日目の今日は、80歳のヴィクトリア女王です。

Photo from Wikimedia Commons.

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 この本にはより詳しく女王のことを書いています。

集英社クオータリー「kotoba」2021 winter 本日発売です。

連載「スポーツとファッション」第4回は、「アスリートによる大胆な政治的主張」です。

 

まるまる6頁。8000字くらいの長めの論考ですが、デリケートな問題をできるだけ丁寧に扱ってみました。よろしかったらご覧くださいませ。

 

 (Click to amazon)    特集は、司馬遼太郎。ファンは必読です。

 

 

 

以下、恒例の「季節の写真」集。笑 今の季節の高輪の日本庭園です。

グランドプリンス高輪のティーラウンジからの鑑賞+散策がおすすめ。

四季それぞれに違う顔。

角度によっても来るたびに違う顔を見せてくれるのが自然のいいところ。

もう冬ですね。2020年のラストスパート、くれぐれもお気をつけてお健やかにお過ごしください。

東京新聞夕刊「King & Queen 展 王室ファッション裏話」。連載3日目となりました。

本日はトマス・ホーカーによるチャールズII世の肖像。1680年。From Wikimedia Commons.

 

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 よろしかったらこちらもどうぞ。

Prince Hotels Tokyo City Area が展開するブリティッシュフェア、Timeless UK 2020。

ザ・プリンスパークタワー東京、最上階のステラガーデンでは、昨年に引き続き、ボンドマティーニを3種、提供しています。
こちらは王道のヴェスパー・マティーニ。

 

今年から始まったのが、レストラン「ブリーズヴェール」でのボンドディナーです。原作に忠実に、かつ現代の嗜好に合うように、プリンスホテル総料理長の三浦健史さん、ブリーズヴェール料理長の福島慎太郎さんが、みごとに再現しました。

監修はBLBG CEOの田窪寿保さんです。詳しい解説付きのメニューブックが添えられてきます。それぞれのお料理の、物語における背景がよくわかります。

007限定バージョンのボランジェから始まります。

ベルーガのキャビアをブリニとメルバトーストを添えて。

スコティッシュサーモン。

ブレイス・クラブ特製アボカドサラダ。ちなみに私は全体的にボリューム少な目でお願いしたので、レギュラーのポーションは1.2 倍から1.5倍くらいになります。

仔牛腎臓とポム・スフレ、黒毛和牛フィレミニヨン。私は腎臓がどうも苦手なのでパス、フィレミニヨンのみにしていただいています。でも原作のストーリーでは腎臓の料理が重要な意味をもっているようです。

ワイルドストロベリーとフレッシュクリームのデザート。それぞれ解説を読みながらボンド世界にひたるもよし、解説スルーで最上級のおいしさそのものを味わうもよし。キラキラ広がる夜景のなか、ボンドとヴェスパーになりきりでお楽しみください。

ザ・レイク・ジャパン編集長の松尾健太郎さん、スタッフの方々とご一緒させていただきました。ボンドディナーは12月17日まで。来年があるかどうかは未定です。ボンドファンはこの機会にぜひ。

パークタワーはクリスマスの飾りが始まっています。

ザ・ショップではボンドの愛銃ワルサーをかたどったボンドガン・チョコレートも販売中です。


こちらの部屋はロココスイート(と私が勝手に名付けているのですが)。ロココの世界観が好きな方にお勧め。

東京新聞夕刊「King & Queen 展 王室ファッション裏話」短期集中連載。

第2日めは、エリザベス1世です。

 

 

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 こちらもあわせてどうぞ。

ホテルオークラ「山里」。

二期会のバリトン、「ハンサム4兄弟」とランチをいただきました。ディスタンスをとり、食べながら話をするときには扇子で口元を覆いながらという、18世紀に戻ったような(笑)用心をしつつ。

バリトンハンサム4兄弟は左から、三男の近藤圭さん、長男の宮本益光さん、次男の与那城敬さん、そして四男の加来徹さん。

ご一緒させていただいたのは、左から二期会理事で元祖ディオールカリスマ広報の谷口久美さん、中野、婦人画報編集長の富川匡子さん、フリーアナウンサーの堤信子さんです。

それぞれに個性的な実力派であるのはもちろんのこと、ルックスもよく、トークのセンス、ユーモアのセンスが抜群。「兄弟」がお互いを思い合うヒューマンなあたたかさにも触れることができて、ちょっと予想外の感動の時間でした。

宮本さんは本もお書きになるし、プロデューサー的なセンスにもすぐれていらっしゃいます。「四兄弟」のユニットも宮本さんのアイディアだそうです。ファッション感覚も高く、ここでは掲載しませんが、プロフィールの四兄弟の度肝を抜くアートな衣裳は、宮本さんの紹介によるサルトリアイプシロンの船橋さん制作だそうです。ちなみにランチ当日の宮本さんのスーツはアルマーニ。与那城さんはディオール。写真では伝わりにくいのですが間近で見ると本当に美しい生地、仕立てのスーツでした。

長男の宮本さんの頼もしさ、与那城さんのおっとりとした天然ぶり、正統派イケメン三男が実はひょうきんな三枚目というギャップ、超インテリ四男の愛らしさ、4乗効果でまさにFab 4。ちなみに「ハンサム4兄弟」というのも宮本さんの命名。もっとかっこいいカタカナ名も候補にあったけれど、あえて昭和的な、ユーモアもそこはかとなく漂う、アナクロな「ハンサム」を選んだのだそうです。

 

3月12日、3月18日には紀尾井ホールで公演がありますよ。オペラが苦手という方も、きっと楽しめる。PCR検査を受けて陰性が確認されたうえで舞台に立つそうです。お勧めします。

JB press autograph連載「モードと社会」更新しました。

中古品市場活況の背景を考えてみました。

 

こちらからどうぞ。

Table 9 Tokyo ×ダウントンアビーのスイーツコースが開催中です。

ダウントンを完全に再現することを目指したわけではなく、あくまでTable 9 とのコラボレーションです。

現代東京と英国ドラマ「ダウントンアビー」のコラボです。としつこく強調するのも、ダウントン完全再現を期待しがっかりされるかもしれないゲストに対し、それは目指すところが違う、というあらかじめのお断りでございます。

天井も高く、都内最大の広さを誇る、360度の視界を楽しめる高層階の超モダンなラウンジで、ゆったーりとディスタンスをとってお楽しみにただけます。

詳しい解説を書いたメニューもついてきますよ。

もちろん、記念にお持ち帰りいただけます。

シャンパンはペリエジュエ。シャンパンの場合別料金となりますが、コースに含まれるお飲み物はTable 9 のラインナップで豊富です。伝統的なティーセレモニーなどにこだわる方は、お茶の種類が少ないことでご不満を覚えられるかもしれませんが、逆にいえば、お茶以外のお飲み物のメニューを多種類、楽しめます。

コースなので順番に出てきます。これは写真のために一度に出していただきました。最後にさらにプチフールが加わるので、相当、お腹いっぱいになります。

公式メニューブックからの再現は、日本初。コラボメニューなので(ここさらに強調)、セイボリーには和牛ハンバーガーも登場します。当時の貴族はハンバーガーなんて食べない、というツッコミが入りますが、これは忠実なダウントンの再現ではなく、Table 9 の良さも同時に表現したいというコラボ。だから、Table 9 シェフ自慢の品も入ります。メインは堂々、ダウントンですが。

ちょうどいまは16:30くらいから刻々と暗くなりはじめ、ゴージャスな夕暮れの絶景も楽しめます。

 

 


17時過ぎてこれくらいのきらきら夜景。

右はTable 9 Tokyo 総料理長の落合吉紀さん、左はサービスのエース、比嘉佑太さん。比嘉さんのスマートで華麗なサービスは、執事トーマスもかくや?! 

 

 

 

満月です。

伝統的な英国式ティーではなく、現代東京のアレンジが加わった高層階でのスイーツコース。おひとりさまでもぜひどうぞ。

本日より5日間毎日、東京新聞夕刊にて「King & Queen 展 王室ファッション裏話」というコラムを短期連載します。

 

初日はヘンリー8世から。

 

ホルバインによるヘンリー8世。From Wikimedia Public Domain.

ルビーのつもりで使っていたものは、実はスピネルだったそうですが、コラムの字数ではそこまで細かいことは書きませんでした。あくまで当時はルビーのつもりでつけていた、ということで。

 

 こちらもあわせてお読みいただけたら嬉しいです。

 

<追記>

ウェブ版は、こちら

日本発のラグジュアリーを考える連載、更新しました。今回はfouofuです。

 

カーテンのような非機能的で重たい服が、なぜ常に完売し、待ち焦がれられるのか?

こちらでお読みいただけます。

話題のジル・サンダーのおかげで『「イノベーター」で読むアパレル全史』が再び大きく展開されております。

ららぽーと豊洲有隣堂さん、ありがとうございます。