Letters from Nowhere によるセミナー「新しいラグジュアリーの鼓動に耳をあてる」。第一回のトライアルが終了しました。
グループ名とロゴは、ミュンヘン在住のデザイナー、前澤知美さんによるものです。Letters from Nowhereというのは、アーツアンドクラフツのウィリアム・モリスのNews from Nowhereへのオマージュです。過去から学びながら、未来を創るというコンセプトが色彩でも表現されています。
以下、リーダーであるミラノ在住のビジネスプランナー、安西洋之さんによるフェイスブック投稿からの引用です。
『ベイン&カンパニーが「これから10年間、もはや高級品市場との括りではない、文化とクリエイティビティが入り混じる市場となるだろう」と予測しているなかで、ぼくがこの2年間のリサーチで確認したのは、新しい方向を探る人たちは、19世紀のジョン・ラスキンとウィリアム・モリスを参照していることでした。
ということを前澤さんに説明したら、News from Nowhereへのオマージュはどうか?と提案してくれたのですね。
 さて、講座の内容です。冒頭でぼくがラグジュアリー市場の動向や新しい挑戦をしている人が世界のどこにいて、何を考えているかについて話しました。
 中野香織さんは、この1年間、毎月開催している新しいラグジュアリーの意味を探る勉強会の共同主催者になっていただき、Forbes Japanの毎月の連載も一緒に書いています。彼女にはラグジュアリーの歴史的変遷を解説してもらいました。ラグジュアリーを必要とする人たちの変遷でもあります。モノと人文学の知識を踏まえてラグジュアリー史をここまで話せる人はそういません。
 前澤さんは、ラグジュアリーにおける異文化理解の大切さ、文化盗用の動向などをクリエイターとしての実践も踏まえて話してもらいました。彼女とは、彼女がベネトンのファブリカで働いている頃からおつきあいがありますが、ユニバーサルとローカルの妙がよく分かる話でした。
 澤谷さんには、サービスデザインの研究者の立場からのアプローチを話してもらいました。参加者たちからも絶妙なコメントを引き出し、MBAの先生らしく見事でした。澤谷さんとは、欧州史の本を読む読書会とデザイン文化の研究会をこの1年近くやっていますが、「今度、新しいラグジュアリーの講座をやりたいのですが、協力してくれますか?」とお願いしたら、1秒で「やりましょう!」と返事をいただけました。
 北林さんにファシリテーターをお願いしました。彼は京都を拠点に文化ビジネスを推進しており、かつデザインウィーク京都を主宰し、オープンファクトリークトリーツアーを実施しています。小さなサイズの生産現場の事情に鋭敏で、新しいラグジュアリーを夢物語にしないためには、北林さんの力が必要だと思い、仲間に入ってもらいました。
 参加者の皆さんに、なにがしかのお役に立てていれば嬉しいです。』
企業や大学、自治体とも連携し、よいうねりを生んでいくことができれば幸いです。
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