テレビ朝日の「スーパーJチャンネル」に取材を受けた内容が、23日の夕方に放送されたようです(私はテレビを所有しないのでオンタイムで見られません)。

とはいえ7分ほどのラストの1コメント(いつもの話)のみが紹介されています。こちらに概要。

ローナ―のハンドバッグが話題の中心だったようです。『女王陛下のハンドバッグ』など本も出ているので有名な話なのですが、多くの日本人には初めて触れる話かもしれませんね。服にブローチに帽子にバッグ‥‥‥。ニュースを製作される方のご苦労がしのばれます。NHKではブランド名を出してはいけなかったのですが、民放はむしろフィーチャーするのですね。ローナ―にとっては大きなPR効果がもたらされるのでは。

 

今回の一連のメディア取材では、画面には便宜上、「イギリスの王室ファッションを研究する……」と紹介されておりますが、これだけやっている王室ファッション専門家というわけではありません。イギリス文化⇒スーツ⇒ダンディズム⇒ファッション史⇒モード事情⇒ロイヤルスタイル⇒ラグジュアリースタディーズ、と研究領域を広げてきた流れの中に「イギリス王室ファッション」が位置しています。一つのことだけに特化した専門家のほうがかっこいいし権威もありそうなのは重々承知していますけれど、そういう在り方はあまり性に合わなかったようです。

 

 

ダイアナ妃のドキュメンタリー映画『プリンセス・ダイアナ』が30日に公開されます。

コメントを寄稿しました。

 

これはひいき目抜きによくできたドキュメンタリーです。「注目される」ことで、人はよくもわるくも「化けて」いく。多くのことを考えさせられます。おすすめ。

「ザ・メニュー」試写。オズワルドシアターにて。レイフ・ファインズが演じる狂気のシェフ、アニヤ・テイラー・ジョイのハラの座った招かれざる客。現代社会への皮肉がスパイスになった、孤島レストランサスペンス。不穏な緊迫が続く驚愕のフルコースディナーでした…。ディナーデートの前の映画としては薦めませんが(笑)。

 

その後、キーラ・ナイトレー主演のイギリス映画「サイレントナイト」をオンライン試写で。毒ガスの蔓延により生き物が全部死んでしまうということがわかっているクリスマスの話。救いもないしメッセージもないし緊迫感もないしリアリティもない。商業映画として大丈夫なんだろうか?

 

偶然だと思うが、2作ともこの世の終わり感があり、こうした感覚って、いま人類が無意識に感じていたりするのだろうか。地球に巨大な星が衝突する「メランコリア」はこの手のものに先駆けた、強烈に印象に残る傑作だったと思うが。最近のニュースを見ていると、地球の終わり方を夢想せざるを得ないほど、地球も人間もおかしくなっているのではないかとおそろしく思うことがある。

9月19日の国葬の日にNHKニュースウォッチ9で放送された内容が文字化されました。「イギリス エリザベス女王 ファッションに込めた思いとは」。

時間の都合で番組内で話しきれなかった内容も盛り込まれています。

Forbes Japan 連載「ポストラグジュアリー360°」更新しました。「英王室と美術館から考える、『旧型』の意義と存続条件」

新型ラグジュアリーの研究を進める中で、歴史の見え方も変わってきました。

19世紀ダンディズムは、王室に代表される権威(旧型)に抵抗する、当時の「新型ラグジュアリー」であったことに気づいたのです。

旧来のシステムのなかではどうあがいても影響力をもてなかった元祖ダンディ,ブランメルは、<自ら評価を上げるべくコンテクストを創造する>(安西さんの表現)ことをやってのけたのでした。

21世紀のラグジュアリーにとっても、評価を上げるためのコンテクストを創ることがカギになりそうです。

「新型」「旧型」の対比における「新しさ」とか「旧さ」は、中身そのものではなく、文脈も含めた総合的なあり方なのだ、ということを後半の安西さんのテキストが示唆してくれます。

Men’s EX 秋号発売です。

特集記事のなかでブリティッシュ・ラグジュアリーについて解説しました。雑誌の性格上、マテリアリズムの世界全開ですが。

よろしかったら本誌でご覧ください。

本誌写真はイギリス大使館にて撮影していただいたものです。もう一枚の候補?だった没バージョンがこちらです。

19日におこなわれたエリザベス女王の国葬に合わせて、NHKのニュースウォッチ9にお招きいただき、ファッション解説をしてきました。

とはいえ生放送の緊迫感並大抵でなく、当初の予定の半分も話せずじまいでした。

NHKが夜のニュースでファッション解説をやる、しかも国葬に合わせてくる、ということが時代の進歩に感じられます。

国葬と台風という話題にはさまれて楽しげにファッションのテーマを話すわけにもいかず、なかなかの試練でした。服装も葬式に出席するわけではないので黒喪服は不要、でも華美はNGで地味めにという制約あり、結果、ダブルのスーツの上を使ってブレザースタイルに。イギリス人もあまり言わないチャールズ新国王のファッションの可能性を話せたことだけはよかったかも?

それにしてもテレビの反響凄くて多くの方から写真やメッセージをお送りいただきました。1-3枚目はその中から使わせていただきました。ありがとうございました。

語り切れなかったネタは、番組のウェブ版で文字化されるときに補足させていただきますね。

ご一緒させていただいた税所さんにスタジオで撮っていただきました。

23日、鎌倉にブリティッシュ・アンティーク・ミュージアム(BAM)がオープン。17日におこなわれたプレオープンのイベント&パーティーにお招きいただきました。

デザインは隈研吾さん。館内では、館長となる土橋正臣さんが長年かけて集めた本物の英国アンティークの展示がご覧いただけます。
一階はミュージアムショップ
二階はジョージアンルーム
三階はシャーロックホームズルーム、
四階はヴィクトリアンルーム

時代ごとのアンティークを設えた部屋に、よくぞ集めたというマニアックなコレクション。とくにホームズの部屋にはファンなら血が騒ぐアイテムが満載です。昆虫のコレクションとか、ちょっとありえないくらいのマニアっぷり。レセプションには駐日英国大使、鎌倉市長も出席、挨拶。土橋さんのとてつもない熱量と意志が夢を実現させ、多くの人を動かしています。まっすぐに信じた道を突き進む姿には、ほんとに刺激を受けます。レセプションにて。左上が土橋さん。右上は靴磨き界のプリンス長谷川裕也さん。左下はBLBG 代表の田窪寿保さんです。テーブルはイギリス×メンズファッションの関係者がご一緒でした。窓から鶴岡八幡宮が見える。そのように設計されています。廊下には絵がぎっしり。レセプションで同席だったスローンレンジャートウキョウの大西慎哉さんが撮影してくださいました。

周辺も美しく楽しいスポットが多々あります。鎌倉観光のルートにぜひ組み込んでみてください。

金沢・兼六園。10代の頃に何度か来ているはずですが、すっかり忘れており、まるで初めて来た場所のような感慨。

品格ありながら、気取ったところがなく、親しみやすい。歴代の加賀藩主の栄光がしのばれます。

金沢ではタクシーの運転手さんも「前田の殿様」とか「加賀藩の」「参勤交代の時に」という表現をしばしば使います。京都で「戦後(=応仁の乱の後)」という言葉を聞くときと似たような渋い笑いがこみあげてきます・・・。焼き払われず歴史が保たれたところは、時の感覚が違うようです。

今回、宿にした一軒貸し「兼六」のホストのお勧めではいってみたのが、第13代藩主斉泰が母親の真竜院のために建てた隠居所、成巽閣。

赤い門から入ります。撮影不可なので写真はないのですが、鮮やかな彩色の花鳥欄間や柱のない廊下など、ワンダーランドでした。なかでも、ラピスラズリを染料として贅沢に使った、群青の間。武家屋敷のインテリアに鮮やかな青。武家にラピスラズリというのが意外でしたが、ほんとうにしっくりなじんでいました。

残暑のなか歩いてかなりサウナ効果あり。疲れたあとのおやつは最高です、金沢城は遠くから拝むだけにとどめました。2日間、快晴に恵まれて充実した取材旅行になりました。お世話になった方々に感謝します。

帰りの北陸新幹線では、<普通席をグランクラスにする>遊び。グランクラスで出されるシャンパンより高価なシャンパン(←そこでマウントとってどうする笑)を紙コップで飲む! 厳密にはイギリスで作られているので「スパークリングワイン」ですが、シャンパンと同じ製法で作られている「ウィンザー・グレートパーク・ヴィンヤード・ブリュット」。保冷して持ち歩くのが一仕事でした・・・。

金沢、ひがし茶屋街あたり。

街並みは情緒があり、写真映え最高です。

映画のセットかと見まごうような…。

照明も考え抜かれています。高い美意識を感じます。

川縁はフィレンツェかという趣きです。

このあたりは本格的な料亭街。へたすると看板も出ていない。

ちょっとなにか食べたり飲んだりしようとすると、痛い目に遭います。歩く分には美しいですが、一見さんが「中に入る」には非常にキビシイ町でございました…。

備後木綿の着物と帯状ベルトは、大阪の音遊。
バッグは京都のカドゥ・ド・ラ・パート・ド・京都。

着付けができなくでもベルトで簡単に着られるように作られてます。そういうカジュアルきものなので、きものポリスさんのチェックはナシでお願いしますね。