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ペンハリガンの新作「トレードルートコレクション」の発表会、コンラッド東京のエグゼクティブスイートにて。

19世紀後半のイギリス帝国の貿易ルートがもたらす贅沢品やレアものからインスパイアされて作られた3種の新作「ロタール」「エンプレッサ」「ラヴァンティウム」。その新作から私自身が連想したヴィクトリア朝イギリスの光と影に関するサロンレクチャーをさせていただきました。

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(服地のマルキシ三代目社長、岸秀明さん撮影の写真。ありがとうございました!)

コンラッドのスイートから見える夜景に、当時のロンドンの港の風景を重ね見てほしいというスタッフの情熱は、各香水をイメージして飾られた部屋のディスプレイからも熱く伝わってきました。

当時のティークリッパーとしておそらくもっとも有名なカティサークの模型も飾られました。船首にはしっかり、馬の尻尾をつかんだカティサーク(短いシュミーズという意味です)姿の魔女のミニチュアもついてます。ご協力くださったのは、Model Ship Builder’s Club THE ROPEの福田正彦さま。

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ベッドルームは、エンプレス(女帝)をイメージしたデコレーションで、これがもううっとりもの。

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プレスの宮地麻美さんと記念写真。サロンレクチャーでは、私の暴走気味?の連想を、柔らかくフレグランスの話に着地させてくださいました。

こちらもベッドルーム。アンティーク調のパールやルームシューズやケープがセンス良く配置されています。

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サロンレクチャー終了後は、香水や歴史といった、浮世離れした話に熱心に耳を傾けてくださったお客様たちとシャンパーニュを飲みながらのおしゃべり。トレードルートのイマジネーションに彩られた濃厚にロタールが香る空間は、去りがたいほどでした。

今回のお仕事を機に、ヴィクトリア朝を「香り」という観点から見直すとあらたな発見が多々ありました。

モルヒネやアヘンチンキなどの「痛みどめ」がなぜ続々開発されたのか?とか、花言葉とリスペクタビリティとの関連とか、シダとメンズスーツの関係とか。今回お話したことはまた追っていろいろな媒体で書いていきたいと思っています。よい機会を与えてくださったプレスの宮地さんはじめスタッフの皆様にも、心より感謝申し上げます。

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しばしのタイムスリップをご一緒した素敵なゲストの方々のなかには、ワイン評論家の葉山考太郎さん(左)、カルロこと黒部和夫さん(左から二番目)、N-Style編集長の廣瀬規子さん(右から二番目)、日仏フレグランス文化財団の地引由美さん(右)も。葉山さんにはその後、「バーで伝説となるお酒の注文のしかた」を教えていただきました!今度試してみよう。笑

続いて、ミキモトの展示会。目玉は、「真珠の首飾りの少女」にインスピレーションを得たイヤリング2種。どちらも、見飽きない、迫力の美しさ。

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今回の展示会では、ピンブローチが圧倒的に増えていました。というか、ピンブローチが主役の勢い。その理由が、私が「サライ」で書いたメンズピンブローチの記事だそうです。問い合わせ殺到を受けて、ピンブローチの数を増やしたとのことでした。

物書き冥利に尽きます。うれし泣き(T_T)。お問い合わせくださった読者の皆様、ほんとうに、ありがとうございました。

もうひとつの目玉が、桂由美さんとのコラボによるウェディングドレス。1万3千個以上のアコヤ真珠を縫いつけてあります。神々しすぎて、文字通り、息もできない。

Katsura_mikimoto
価格を記すのは無粋の極みとは承知ながら、買うと3500万円、レンタルだと250万円だそうです。夢見るだけならだれにもメイワクかけないと思うので(~_~;)、せめて夢だけ見させていただきます…。