産経新聞から取材を受け、チャールズ国王のサステナビリティとファッションについて話しました。本日の朝刊およびウェブ版に掲載されています。

 

 

国立競技場でTAE ASHIDA 2023春夏コレクションのショーが開催されました。


贅沢な空間とスポーティーな新作、そして小室哲也の音楽。芸能人ら華やかなゲストも多く、有名人からのたくさんのお花も壮観。随所に立って案内をしてくれる社員の丁寧なおもてなし、コレクションカラーのハンカチーフのギフト、ショー後のシャンパン、すべてのコンテクストを含めたTAE ASHIDA の世界観を楽しませていただきました。競技場でのファッションショーといえば思い出すのが、ワールドカップ決勝前に行われたサンローランの「五大陸から300人のモデル」を集めた伝説のショー。「ボレロ」のフィナーレに合わせてモデルたちが最後に競技場中央でYSLのロゴを作りフィニッシュしました。これだけ壮大な空間があればファッション@競技場でそのくらいの演出は可能かもといろいろ妄想も広がりました。

とにかく大きな刺激を受けました。新しいチャレンジをどんどん続けるデザイナーとチームの姿勢に励まされます。

Yuima Nakazatoの展示会に伺いました。

植物由来のブリュードプロテイン素材がもつ「縮む性質」を利用した服のデザインに感動。もとは長方形の繊維ですが、デジタル技術を使って伸縮させ、身体に沿う立体的な形状にするのです。この新しい衣服の生成技術を、バイオスモッキングと呼んでいるそうです。

このライダースは、針と糸を全く使わず、ビスだけを使って服を作りあげていく、タイプ1 というシステムで作られています。テクノロジーと職人技巧と未来感覚あふれる美意識の融合に、ワクワクさせていただきました。

デザイナーの中里唯馬さん。着物にヒントを得たコート。細部の技巧が実はすばらしいのですが、そんなことを感じさせないサラリとした忍者感がよいですね。ジェンダーフリーで着用できます。アトリエにはほかにも、羽生結弦さんが着用した天女の羽衣などもあり、奥深い中里ワールドをもっと探究したい思いにかられております。

5月に出版された中里さんの本「中里唯馬 創作の舞台裏」。これまでの作品がどのように作られてきたのか、そのからくり?を披露してくれます。写真集として見ても美しい本です。

中里さんのアトリエにいらしたアシスタントの男性のひとりが、なんと「14歳のときに『モードの方程式』をイギリスで読んで感銘を受けた」と話しかけてくれました。彼はその後セントラル・セント・マーチンズでファッションの教育を受けることになります。そしていま中里さんのアトリエで服を創っている。本って出版してもなんだか苦労のわりには報われない感じがすることも多いのですが、こうして時空を超えて人に影響を与えることもあると知ると、不思議な感慨を覚えます。

Forbes Japan 連載「ポストラグジュアリー360°」更新しました。「英王室と美術館から考える、『旧型』の意義と存続条件」

新型ラグジュアリーの研究を進める中で、歴史の見え方も変わってきました。

19世紀ダンディズムは、王室に代表される権威(旧型)に抵抗する、当時の「新型ラグジュアリー」であったことに気づいたのです。

旧来のシステムのなかではどうあがいても影響力をもてなかった元祖ダンディ,ブランメルは、<自ら評価を上げるべくコンテクストを創造する>(安西さんの表現)ことをやってのけたのでした。

21世紀のラグジュアリーにとっても、評価を上げるためのコンテクストを創ることがカギになりそうです。

「新型」「旧型」の対比における「新しさ」とか「旧さ」は、中身そのものではなく、文脈も含めた総合的なあり方なのだ、ということを後半の安西さんのテキストが示唆してくれます。

Men’s EX 秋号発売です。

特集記事のなかでブリティッシュ・ラグジュアリーについて解説しました。雑誌の性格上、マテリアリズムの世界全開ですが。

よろしかったら本誌でご覧ください。

本誌写真はイギリス大使館にて撮影していただいたものです。もう一枚の候補?だった没バージョンがこちらです。

19日におこなわれたエリザベス女王の国葬に合わせて、NHKのニュースウォッチ9にお招きいただき、ファッション解説をしてきました。

とはいえ生放送の緊迫感並大抵でなく、当初の予定の半分も話せずじまいでした。

NHKが夜のニュースでファッション解説をやる、しかも国葬に合わせてくる、ということが時代の進歩に感じられます。

国葬と台風という話題にはさまれて楽しげにファッションのテーマを話すわけにもいかず、なかなかの試練でした。服装も葬式に出席するわけではないので黒喪服は不要、でも華美はNGで地味めにという制約あり、結果、ダブルのスーツの上を使ってブレザースタイルに。イギリス人もあまり言わないチャールズ新国王のファッションの可能性を話せたことだけはよかったかも?

それにしてもテレビの反響凄くて多くの方から写真やメッセージをお送りいただきました。1-3枚目はその中から使わせていただきました。ありがとうございました。

語り切れなかったネタは、番組のウェブ版で文字化されるときに補足させていただきますね。

ご一緒させていただいた税所さんにスタジオで撮っていただきました。

新国王チャールズIII世のスピーチ。

母の死を悲しみつつ国王としての最初の演説をしなくてはならない複雑な局面でのポケットチーフはこうくるのか。チャールズIII世は今後も世界のスーツスタイルのお手本として君臨されるでしょう。ちなみにトップ写真のチャールズII世は1666年に衣服改革宣言を発し、メンズスーツのシステムを創ったイングランド王です。この宣言によって、上着+シャツ+ベスト+下衣+タイ、というスーツのシステムの基礎が作られます。以後、メンズウェアは細部を改良しながら連続性をたもって変わりつつ、今に至ります。

 2000年に出版し、すでに絶版となっている「スーツの神話」の電子書籍版が、「スーツの文化史」です。なんとkindleで0円で読めるよ!!

 

チャールズIII世は、スーツのかけはぎ、革靴のつぎはぎでも有名。愛着をもって服を長く大切に着るという態度も、時代の要請にかなっているように見えます。

もはや「先細る一方」とされるスーツですが、チャールズ効果で少し上向きになることを願っています。

 

 

 

suzusan 有松店にてsuzusan秋冬展示会。

ショップでは代表の村瀬さんのお姉さまである瀬霜千佳さんが歓迎してくださいました。その後、訪れる工場では、お父さまや弟さんにもお目にかかることになります。ファミリービジネスなのですね。

村瀬さん自身が描いたデザイン画。次のシーズンのテーマは「サークル」だそうです。抽象度の高いこのデザイン画から商品を作っていくスタッフ、すごいな……。

「もう廃れてなくなる」と言われていた有松絞の技術を世界で認めさせ、ラグジュアリーマーケットに食い込んでいく勢いのsuzusan。お宝を見つけるには、足元を深く掘れ。の好例でもありますね。ハウツーをガン無視して自らのキャラクターで淡々と前例なきビジネスを進めていく村瀬さんの「あり方」が一番のカギだとは思います。

 

サンナマリン首相のダンス動画が話題になっておりますが。

フィンランドのラグジュアリーについて、大使館上席商務官に取材した記事を書きました。

本日より3回に分けて掲載されます。

1日目の今日は、フィンランドの幸福感とデザインの特徴についてです。JBpress autograph でお読みいただければ幸いです。

 

サンナマリン首相のダンス動画流出に関しては、英ガーディアン紙の反応がいちばんクールでした!モラルの是非は問わず、各国首脳のダンス映像とひたすら比較して、だれが一番うまく踊れるかという論点にすりかえてしまった記事。こういう反応、とてもイギリス的で痛快です。

きものやまと秋冬展示会。トップ写真は加賀友禅。

正統派の凛とした絹のお着物から、日本の織物産地とコラボした木綿着物、アバンギャルドな折衷スタイル、デザイナーコラボ、アウトドア着物、ジェンダーフリー着物にいたるまで。上の写真は大島紬。

片貝木綿。

久留米絣。

「なでしこ」のラインはアバンギャルドな折衷型。下にパーカーをあわせるのがユニーク。ファーがついた下駄など、着てみたいもの多数。

こちらも着てみたいと思ったレース製の着物。ドレスのような迫力あり。

スノーピークとのコラボ。アウトドア仕様になっています。

スーツ地を使ったY & Sons のシリーズも相変わらずスタイリッシュです。井上ブラザーズとコラボしたアルパカの着物もありました。

現代にふさわしい多様な着物のあり方を見せていただきました。こうでなければならないという偏見から自由になりさえすれば、着物は無限の可能性を秘めていますね。