「ザ・ロストシティ」試写。小さな試写室ではなく、日比谷TOHOシネマズでの劇場試写だったのがラッキーでした。

サンドラ・ブロックとチャニング・テイタム主演、ブラッド・ピットがパンチの効いたチョイ役でいい味だして出てきます。

「インディ・ジョーンズ」と「ハーレー・クイン」系ドラマと「スピード」と「世界遺産」系ツーリズム映像をごたまぜにしたような、少なくとも見ている間は現実を忘れて楽しめる映画でした。この手のお気楽映画のヒロインが<若くない>女性だというのもハリウッドでは画期的なのかも。サンドラ・ブロックあっぱれ。

チャニング・テイタムは次のジェームズ・ボンド役でもいいのではと思えたほど。抜群に美しい逆三角形ボディでダンスシーンではことにセクシーです。ブラッド・ピットが戦闘シーンでキレキレのアクションを見せてくれて、これもまた眼福でした。

とはいえ「トップガン・マーヴェリック」の余韻がある後ではどうにも映画として「あれにはかなわない」感が残ります。いや、「トップガン」は別格でしたね。

 

 

プラチナジュビリーまでのカウントダウンが始まりましたね。

開業70周年を迎える椿山荘東京が、即位70周年を祝うドキュメンタリー映画「エリザベス 女王陛下の微笑み」とコラボしたアフタヌーンティーを6月11日より提供するとのこと、発表会に伺いました。

トップ写真のエリザベス女王バービー人形は、スタッフが執念で競り落とした貴重なものだそうです。

アフタヌーンティーは、一品一品に女王陛下にまつわるエピソードがあります。

こちらは、椿山荘が駐日英国大使館主催のケーキコンテストに応募したケーキ。

ホテル3階ヒストリーラウンジでは、エリザベス女王の写真展も開催されます。無料ですのでぜひこの機会にどうぞ。

全くおススメしないけれど、ありうる未来への警告だ、と衝撃を受けたディストピア映画。

メキシコのミシェル・フランコ監督による「ニューオーダー」。格差拡大するとこうなるしかない、という警告がリアリティありすぎ。フランス革命的なもの、今、リアルに迫っているのかもしれないとさえ思わせる。

くどいですが、一時的に映画でハッピーになりたい人には全く勧めない。ほんわか志向な方、見ないでね。でも、持続可能性のために格差拡大をなんとかしたいと真剣に考える方は、覚悟して見る価値あり。リアリティの凄さに眠れなくなる。こわいもん、見てしまった…😭

ヴェネツィアで審査員大賞受賞の問題作。

6月4日公開です。
配給クロックワークス

Netflix 「ホワイトホット アバクロンビー&フィッチの盛衰」。

1990年代に排他的な戦略(白人・美・マッチョ以外は排除)がウケてカルチャーを席巻したブランドが、その価値を貫いたゆえに2000年代に失速,凋落。その過程に2000年代、2010年代にうねりを見せた多様性と包摂の動き、#metoo 運動など社会の価値観大変動がありました。関係者の証言で生々しく描かれる内部の様子が非常に興味深い。

それにしても、言葉遣いにいたるまできめ細かく設定された「エリート主義+セクシー+エクスクルーシブ(+伝統)」なアバクロのブランド戦略=排他的文化の構築に驚愕。

アバクロのモデルは服を着ないで服を売った。ファッションビジネスは、服を売るんじゃなくて文化を売る、ということがよくわかる例にもなってます。ふつうに良いものがあふれる今は、ますます文化に細心の注意を払う必要がでてきます。

とりわけラグジュアリー領域にその兆候が現れやすい。新ラグジュアリーが文化盗用や人権、包摂性やローカリティー、倫理観に対して敏感になり、新しい文化を創るのとセットになっているというのは、そういう文脈に則っています。ラグジュアリーが特権的で神秘的で選ばれた人のための贅沢品という思い込みのままなのは、1990年代で止まっているのと同じ。あらゆる文化間に「上」「下」関係を作るのがダサくなっている今、ラグジュアリーの概念も大変動を起こしています。価値観をアップデートしましょう。

 

🌹ファッションジャーナリストの宮田理江さんが『新・ラグジュアリー』のレビューをアパレルウェブに書いてくださいました。

🌹amazonでは連休中、その他の地域経済関連書籍部門でプーチンをおさえて一位。8日の現時点でまだベストセラーマークがついてます。ありがとうございます。

本日公開のオードリー・ヘプバーンのドキュメンタリー映画。

天真爛漫な愛くるしさで永遠のスタイルアイコンとして人気ではありますが、映画では、あまり知られていない幼少時の悲惨な戦争体験や二度の結婚生活の不幸も描かれます。ユニセフの親善大使になったのも凄絶な戦争体験からの必然的な流れだったと見えてきます。

戦争をやめない人間への彼女の訴求力は今なお強い。というか今だからこそ各国の指導者に見てほしい……。

©️PictureLux / The Hollywood Archive / Alamy Stock Photo

 

 

昨日見た試写は、アレックス・トンプソン監督のアメリカ映画、「セイント・フランシス」。34歳独身、仕事も中途半端、人生がまったくぱっとしない、見た目も平凡な女性が主人公。レズビアンの両親に育てられる女の子フランシスのナニーをしながら強さに目覚めていくストーリー。女性の生理や中絶などのなまなましすぎる「本音のリアリティ描写」に戸惑うくらいでした。中絶後の「細胞のかたまり」まで見せるのが今なのかと衝撃を受けました。男性とのやりとりも、「ど」のつくリアリティ。「そこまで描くか」というショックはありながらも、繊細な人間的な感情の変わらなさも同時に感じたのですが。

オードリーの時代は、映画の世界はいわば「きれいごと」でした。だから神秘的で夢のような「スター」も存在しえた。そんな時代はもうすっかり遠いものになったような気がしています。(どちらがいい悪いの問題ではなく、大きく変化した、という感慨)

ゴールデンウィークといっても混雑が何よりも苦手なので日中は引きこもって仕事とファミリーの世話と家の手入れ、すべてノルマを終えたあとは試写です。ラグジュアリーな感覚とは遠いけれどユニークな2作、まとめてご紹介。

まずは、夏が近づいてくることを知らせる風物詩、サメものです。
ひたすら生々しい恐怖を味わえる今年の佳作はこちらでしょうか。
「海上48hours」。

教訓1: 友達が一緒だからって調子に乗るな
教訓2:調子に乗りやすい友達とつるむな
教訓3:調子に乗りやすい友達はだいだい裏切る

恐怖とスリルとアドレナリンで時間を忘れる没我の85分。
暑くて人生投げ出したくなるようなことあればそのタイミングでご鑑賞ください。この状況に比べればマシな人生にもどりたくなると思われます。納涼B級シネマ。

7月22日公開です。
監督ジェームズ・ナン、出演ホリー・アール、ジャック・トウールマンほか
配給GAGA 。

もう一作は、タイトルからして挑戦的な、”The Worst Person in the World.” 「わたしは最悪。」

オスロを舞台に、ひとりのアラサー女性の日常が淡々と描かれます。本人はいつも正直にその時々でこれしかないという選択をするのですが、引いて見ると、最悪のやらかしばかりにも見えてきます。でもことさら騒ぎもなく日常は続いていき、静かにチャンスを逸しながら人生は下降線、おそらくヒロインは一生、こんな最悪の人生の選択をしていくのであろうか…。ズキッとします。自分に正直に行動せよ、というスローガンが正義みたいになってますが、ほんとにそれがよい結果をもたらすのでしょうか? そもそも「よい結果」ってなんでしたっけ? ちょっと考え直してみようよ、と問いを投げかけられます(受け止め方は人によってずいぶん異なると想像します)。

どこかにきっと特別な自分がいる、と選択を否定し続けて次へ次へと行くヒロインに対し、いかにも私のことです、とおそらく多くの観客が共感し、カンヌで女優賞受賞。

本音のリアリティが静かに描かれるからいっそう、痛烈でぎょっとするほどアナーキーです。痛みと苦味とともに深い学びがちりばめられる映画です。語り口がちょっとこれまでになかったような感覚で、観客を退屈させるフリしてなかなか新鮮でした。北欧映画って人間の暗いところをぐいぐいえぐってきますね。

7月1日公開。
監督ヨアキム・トリアー 出演レナーテ・レインスヴェ
配給GAGA

リュ・スンワン監督「モガディシュ」試写。

ソマリア内戦下、命か国家か究極の選択をせまられた「北」と「南」の外交官たちの、人間としてのぎりぎりの選択がスリリングです。

いまの時代だからこそひしひし迫り来る強い映画。衝撃の実話の映画化。ソマリア内戦のシーンに緊迫したリアリティがあります。小さな子供まで銃をかついで人に向け、しかも笑っているという……。

こんな小さな地球で隣人どうしの憎みあいとか殺し合いとか、もうほんとに全く意味ないからやめようよ。映画をみながら地球の現実を重ねて泣けてくる、そんな映画でもあります。

7月1日公開です。
配給 ツイン

秋に公開されるマリー・クワント映画の試写。

90分の中に、60年代ロンドンの生々しい躍動感がぎゅっと詰まってる。戦争、ファッション、音楽、政治、ビジネス、ジャーナリズム、性革命、ヘアメイク、ストリートカルチャー、アメリカ、日本、家族。濃厚で自由。クオリティ高いドキュメンタリー。現代にも通じるメッセージも多々。

この秋は、映画、展覧会、書籍で連動してマリークワントがきます。

「アパレル全史」にも書いてますが、私はクワントにひっぱられて道を外したところがあるので、あれから40年ほど経ったこの時期にクワントの総まとめが襲来することが、再び彼女に導かれているようで、複雑で感慨深いです。(展覧会、映画、書籍、すべてにおいて関わることになりました。)

なにはともあれ60年代祭りがきます。60年代クワント風ファッションでみんなで盛り上がりたいところですが、どなたか作りませんか?

 

V&Aのマリー・クワント展とともにイギリスで発売された書籍がこちら。

エリザベス女王96歳のお誕生日を心よりお祝い申し上げます。

故ロジャー・ミッチェルがコロナ禍の期間に作り上げたドキュメンタリー映画『女王陛下の微笑み』が、プラチナジュビリーにあわせて公開されます。

これまで公開されてこなかったプライベートな映像も使われており、「初めて見るエリザベス」がぎっしり。女王ファンには涙涙涙の90分です。この70年間の英国史のエッセンスも凝縮されています。

映画公開にあわせ、椿山荘ではアフタヌーンティーなど特別コラボプランが企画されているようですよ。

©Elizabeth Productions Limited 2021

6月17日、TOHO シネマズシャンテ、Bunkamura ル・シネマほか全国公開

Star Channel でこれから公開されるドラマの試写を拝見。『ハリー・パーマー 国際諜報局』全6話、一周まわってレトロでアナーキーなおもしろさがあります。

1960年代にアンチ・ジェームズ・ボンドとして設定された元祖黒縁眼鏡のスパイが、いやあ、反007だからこそ今っぽいというか。もっさりしたスピード感といい、ゆるい音楽設定といい、その中で際立つヒロインの60年代ファッション。やみつきになってます。

詳しくは媒体などで書きますのでこれ以上はここでは控えておきますが、英国スパイもの好きな方はネタ元を知っておくためにも必見でしょう。

それにしても今年は1960年代ものの仕事が多い…。秋は60年代ブリティッシュカルチャー、全開ですよ!

 

©Altitude Film Entertainment Limited 2021 All Rights Reserved. Licensed by ITV Studios Ltd

<作品情報>
『ハリー・パーマー 国際諜報局』
【脚本・製作総指揮】ジョン・ホッジ(『トレインスポッティング』)
【製作総指揮】ウィル・クラーク(『ホイットニー ~オールウェイズ・ラヴ・ユー~』)
【監督・製作総指揮】ジェームズ・ワトキンス(『ブラック・ミラー』)
【出演】ジョー・コール、ルーシー・ボイントン、トム・ホランダー、アシュリー・トーマス、
ジョシュア・ジェームズ、デヴィッド・デンシック ほか