湯沢高原パーク。

世界最大級のロープウェイで上ると、雲の上に広がるパノラマが待っています。

はるか下に越後湯沢の駅周辺が見渡せる。雨が降ったり日がさしたり、光次第で高山植物園は白日夢のような世界になります。

 

白日夢的な景色に包まれてみると、「世界」の可能性が広がるように感じられるのですよね。

日々の現実が「広大な宇宙のほんの一部」でしかないとわかると、小さな悩みはどうでもよくなります。悩みですらなかったと気づくというか。

この地点を過ぎるとややきつめの山登りになっていきます。各カーブに小さなお墓や石造があったりして、ひやりとした霊気を感じます。

いかにもな「映え」スポットでなんだかな感はありますが、せっかくなので乗ってみました(笑)。

かなり歩き疲れて戻ると、本格釜焼きピザの店アルピナが目に入ります。

素朴で王道なお料理&ワインですが、運動の後にいただくスパークリングの美味しさはひとしおですね。

ウクライナ事変以降、平和祈願でしばらく禁酒していたのですが、久々にいただきました。なぜかまったく酔わない。

自然のエネルギーや霊気を浴びて、眠っていた本来の野生みたいなものが刺激されました。トレッキング途中、何度か先のわからぬ怖い思いをしました。これを乗り越えて崇高に至るというのがロマン主義1.0の考え方ですが(『新・ラグジュアリー』ロマン主義の章を参照してください)。野生の直感を研ぎ澄まし、崇高の感覚に近づくためにも時々自然の中に身をおくのは大切ですね。

六日町、「龍言」周辺は時間がゆったり流れていて、地域の住人の方もごくあたりまえのように「おはようございます」と声をかけてくれます。

それぞれの家には(さすがに撮りませんが)には、小さな田んぼや菜園や花壇がきれいに手入れされた形でついており、互いを尊重しながら分を守り丁寧に暮らしているという空気感があります。

鴨は近所の人に餌をもらっているためか、人を信頼しておっとり優雅。日本人は本来、こういう生き方で静かな平和を守り続けてきたのではなかったか?

「龍言」メインレストランでの朝食もすばらしく、地元の食材を活かした、ヘルシーで洗練されたお料理の数々を楽しませていただきました。ティピカルなメニューが一切なかったことに驚きがありました。

朝のラウンジサービス。朝食後のコーヒータイムが豊かになります。

ガーデンラウンジに持って行って食後のおやつをいただきました。全ての宿泊客に豊富な飲み物とともにふるまわれます。

夜のカクテルタイムには日本酒と梅酒がフリーで。パブリックスペースは広く開放的で、バラエティに富むように設計されています。

どこもかしこも美しく、裸足で歩けるのも快適。本当に居心地の良いホテルです。

薪の間に鳥が巣をつくっていました。

グローバルな基準でのラグジュアリーホテルとは全く次元を異にする、日本らしい豊かさにあふれた滞在で、歴史と地域につながる新しいラグジュアリーについて、多くを学ばせていただきました。

「龍言」の近辺散策。

朝ご飯前に、六日町の「国指定史跡 坂戸城跡」を目指して歩き始めたところ、実はちょっとした高度のあるワイルドな登山コースでした。

こんなはずではなかった……というくらい登らせられる。

というのも、なにかが引き寄せているとしか思えない感覚で、先へ先へと進まざるをえなくなるんです。

ところどころに小さな神社や鳥居や石像があり、霊気に満ちた世界です。

六日町を見下ろせる、かなりの高さ。けっこうな有酸素運動で、汗だくになります。

たどりついた史跡は「城跡」と書かれた棒が1本立っているだけ。かつての栄華も夢のあと。

人間のはかない栄枯盛衰を何百年も静かに見守ってきた森の声を聴け、という史跡のメッセージですね。しかと聞き届けました。

栄枯盛衰は必定ながら、盛運は必ずしもただ時流に乗ってれば上がるっていうもんでもない。タイトルにしたのはチャーチルのことばです。「凧は風に逆らう時に最も高く上る。風に乗るときではない」。

逆風が来ていると思った時、そこに抗う闘いをすることで、実はのほほんとただ時流に乗っている時よりも高く上ることができるという先人の教え。山を下りるころには、無意識の一部分が覚醒した感覚がありました。こういう場所、世にパワースポットと呼ぶのでしょうか。あまり雑誌などが騒いでない場所というのがいいですね。ほんと、人が少ないのです。

急なミッションが下りてきて(詳しく説明すると長くなるので省略)、銀座での仕事の後そのまま東京駅へ向かい、越後湯沢→六日町へ移動しました。

東京から70分くらいで到着、あっという間です。越後湯沢からの在来線は、完全に「貸し切り」。自分で扉を開けて閉めるタイプのワンマン電車ですが、ほんと、大丈夫なのか経営はと心配になるくらい。

越後湯沢駅前の「中野屋」さんで、へぎそば。超美味。

六日町の「龍言(りゅうごん)」滞在が今回のミッションです。

有形文化財に登録されている豪農の家屋を2020年にリノベしたホテルです。

都市型ラグジュアリーホテルの画一性に疑問をもちはじめた、というかグローバル基準に合わせたホテルには全く新鮮味を感じなくなった身には、かなりワクワクさせてもらえます。


ふるい歴史はそのままに、最新のインテリアやサービスが提供され、快適です。「ああ、これが日本のおもてなしであり日本的なラグジュアリーなんだ……」とじわじわ満足感がくる感覚。

こちらは「クラッシック」タイプ(標準タイプ)の部屋。かなり広く感じます。

パブリックスペースもとても充実しており、目に映るものすべてが美しいように配慮されています。

全ての宿泊客に太っ腹なラウンジサービスがあるのにも感動しました。

東京から1時間半でこんな豊かな場所に行けるとは。熱海、箱根ばかりではなく、(スキー)シーズンオフの越後湯沢や妙高も穴場ですよ。何より人がほんとに少ない。酸素濃度は濃い。きわめて濃い。自然と歴史と現代が調和した、ほんとうによい「匂い」がします。

 

イタリア街ってどういうこと?と訝りつつ、縁あって初めて足を踏み入れた「汐留イタリア街」。


資金の潤沢な企業がイタリア風の建築をしてみました、というタイプの建物が並んでてなるほど、と。

それぞれの建築は素敵で、そこそこおしゃれ感はありますが、「もどき」は永遠に「もどき」だなあ、という勉強をさせていただきました。

すでにあるなにかを「見立てる」なら知的な感じがするけれど、真似を目的とすると「オーセンティック」には永遠になれないのだな。

歩いていたらフィレンツエに行きたくなりました…。もうピッティの季節ですね。

最後にPRです。ZUU ONLINEにて、6回にわたり、『新・ラグジュアリー』からの抜粋記事が掲載されます。

第1回 偏見に満ち、物議をかもす。「ラグジュアリー」とはいったい何か。

第2回 100回通っても買えない超高級時計‥‥‥「戦略」としてのラグジュアリーとは。

第3回 「偽物」で遊ぶことこそ洗練の証? ココ・シャネルの生んだ「偽物」ムーブメント

残り3回は追ってアップされます。

フェイクと「もどき」はまた微妙に違う気がするのですが、追って言語化にトライしてみます。

別府の高台に建つANA Intercontinental Beppu Resort and Spaその2,パブリックスペースです。

プールからは別府の街を一望する眺めを楽しむことができます。結婚式の前撮り写真も撮影されていました。

ロケーションを活かした素敵な建築です。

が、屋久島のサンカラで似たような景色を見たような既視感もあり……。最近のリゾート系ホテルのトレンドがこうなのかもしれません。

露天もすばらしく、サウナもあります。朝と夜で「男湯」「女湯」がチェンジしていました。一方はドライサウナ、もう一方はミストサウナです。絶景を楽しみながらの温泉は最高です。あえてコンサル視点を入れるとアメニティや椅子の高さ、人員配置など気になる点は若干ありましたが、今回はそんな役割は求められていないので、美しかったところを記憶にとどめておきます。

フィットネスルームもよい景色を見ながらエクササイズできる絶好の環境に。

レストランも立地を生かした気持ちの良い環境にあります。テラスでの朝食は快適で、とても美味しくいただきました。スタッフのあたたかいおもてなし、ありがとうございました。

アクセスがやや大変なのですが、プライベートヘリとかリムジンとかを惜しみなく使える方には大きな問題ではないと思われます。バスに頼りたい庶民は、待ち時間や道中を楽しむ心意気が求められます(笑)

そろそろインバウンドも再開しますね。ご発展を心よりお祈り申し上げます!

「ブランディングやりすぎてどこかと同じになってしまった感」を楽しむ?湯布院フローラルヴィレッジの続き。

こちらは、The Hideout.
イギリスものを中心としたアンティークウォッチやインテリア、革製品、クラシックカーのミニチュア、ガジェットなどを扱っています。アンティークのロレックスも。もちろん本物。

不思議の国のアリスの世界観で作られたチェシャ猫カフェ。ベンガルキャットばかりずらりそろってサービス?してくれます。興味ない顔しつつしれっと膝に乗ってくる。キラーテクニックですね。

チェシャ猫のオブジェが散りばめられる館の前に、シュールに鎮座する真実の口」占い。手を入れるとAI?が手相を読んでくれます。「ギャンブル運」が最強と出てきました。いわゆるお金を賭けるギャンブルはまったく経験がありませんが、人生はギャンブル続きかもしれません。勝ってるのか負けてるのかはたぶん最後までわかりません。

ヴィレッジはコッツウォルド風、アリスありフクロウありハイジありローマの休日ありロレックスありコスプレありで、このなんでもありな詰め込み感が日本の得意とするところ? パワーストーンみたいなお守りでもつけて身を守らないとやられそうな過剰さだなあと思ったら、ちゃんとパワーストーンの専門店までありました。

「もどき」は一時的には楽しいですが、本物の満足には程遠いですね。コッツウォルズにますます行きたくなりました。

読者の方から教えていただいたのですが、湯布院はアンチ・別府として作られた温泉街だそうです。そして俗化が進み過ぎた湯布院のアンチとして守られているのが、黒川温泉とのことです。別府→アンチ別府としての湯布院→アンチ湯布院としての黒川。なるほど。系譜がつながりました。ご教示ありがとうございました。

ブランディングのやりすぎなどと苦言を呈しながらも、コッツウォルズをイメージして作られたというフローラルヴィレッジにて、真剣にフクロウさんに遊んでいただきました。

「なんだコイツ」という冷ややかな視線を送られておりますが。

魔法使いのコスチュームまでお借りしました。
フクロウ、ミミズクのみなさまがたとは、手の甲で触れあうことができます。
個性的なフクロウのみなさまとは、目で会話できます。

相性のよい方とはとくに。これ、不思議なことに、実感するんですよ。

こちらのお二方とは結構長い間「会話」していた気がします。目をそらさないで見て、何か語ると、目で反応してくれるんですよね。

同じフクロウでもコーケージャン系? 見た目は本当に多様です。種によって上下の構造はなく、横並びの「違い」があるだけ。人間だって本来はそうなのだ。

こちらはミミズクさん。別格の貫禄があります。

フクロウさんたちは果たして幸せなのだろうか?とまたしても「山地獄」のときと同じ疑問を抱きつつではありますが、まずはここで出会えたことに感謝します。

別府から湯布院へ。高速バスの本数があまりにも少なく、かつ、湯布院から空港までのアクセスも不便すぎて、結局、湯布院には2時間ちょっとしか滞在できないことが判明。(バスがないため早く着きすぎる大分空港には、ほぼなにもないところに2時間強も滞在する必要があることになり……。いったい観光業に携わっていらっしゃる方はアクセスの時間的配慮をしていらっしゃるのだろうか?)

それはさておき。高速バスの窓から見る景色は幻想的でうっとりでした。

前日とうってかわってお天気が今一つで雨もぱらついていましたが、それはそれで霧がかかって幽玄な感じ。

本当ならば湯布院もじっくり見るべきところを見たかったのですが、なにせ2時間しか滞在が許されなかったので、湯の坪街道あたりをほぼ駆け足で見るだけになりました。

情緒のある川べりの道。

期待したのがよくなかったのかもしれませんが、この街道の雰囲気、京都や長野や原宿ぽくてどこか既視感あり……。

いまどきの洗練されたブランディングがなされすぎていて、どこもかしこも同じようなおしゃれ感で、おなかいっぱいになるのです。

一軒一軒はほんとうに素敵なものを扱っているし、頑張ってほしいと思うのですが。

こういうのがおしゃれでしょう、という資本力で「ステキ」にされたお店が延々と続くと、いや、これは京都でも見たから、という感覚が芽生えてくるのはどうしようもなく。

とはいえ、若い女の子たちはそれなりに楽しそうなので、私が場違いだったんだね。失礼しました。

なんて苦言を呈しながらも、その後、まさか真剣に楽しんでしまうことになろうとは…… (続く)。

 

海地獄のとなりに、おまけのように山地獄というのがあるのですが、7大地獄にラインナップされてないのですね。

そのあたりがかえって気になるので、興味津々で入ってみましたら。

アニマル共同体のようなところでした。(平たく言うと、Zooです。)

インドクジャクはずっと羽根を広げて歓待してくれました。写真と鉄格子で美しさが減じて見えるのがとても残念ですが、この造形を考えた神はほんとうに天才だ……と見入ってしまいます。

みなさん、とても人なつこくて、かなりぎりぎりまで接近してくるんですよ。こちらはカピバラさん。

人間の表情みたいですね。人を信頼して、安心しきった表情。飼育者に恵まれているのでしょう。信頼できて安心できる人が周囲にいるということは、もっとも大事なことなのだ思います。というわけでここは「地獄」と対極にある世界といった印象でしたが、動物さんたちにとっては、安心できるけれど行動の制限がされていることは「地獄」なのか? いや、そもそも地獄はそんなに悪いところでもない、人間の善悪判断を超越した「興味の尽きない」概念と言った方が正確なのかもしれません。