猛暑の高知で3日間、スーツを着る方を対象にスーツを着てスーツの話を10クールというハードな仕事でした。

おそろしく体力を消耗しましたが、いまここに無心で向き合うとなんとかなった。なんというか、「限界」を一つ越えた感慨があります。

トップ写真は龍馬も泳いだ鏡川。宿泊先のビジネスホテル「ホテル日航 旭ロイヤル」のすぐそばにあり、ホテル最上階のレストランから絶景を眺めることができます。

ホテル全体は昭和感のある古~いホテルなのですが、最上階のレストランは、高知の素材を生かしたサブスタンシャルなお料理を提供してくれました。おしゃれすぎないのが、体力勝負のビジネス一人旅には気楽で嬉しい。

街中にあるので絶景スポットもないですが、光次第で美しいウォーキングコースになります。

右に見える高い建物がホテル日航。星野リゾートさんが買い取られたそうです。リノベして現代に合った感覚のホテルにバージョンアップされるとよいですね。

高知からの帰路はいつもエネルギーを使いつくして観光どころではないのですが、移動中の窓から見える景色に、つかの間の旅気分を味わいます。

ある自治体の意見交換会に委員として出席しました。

すばらしいビジョンをもつ知事のもと、識者による理想的な目標が立てられていて、それはそれで賛同しました。

ただ、引っかかったことがいくつか。事務局にも伝えたのですが、もしかしたら多くの日本の組織が似たような問題を抱えているのではと感じたので、こちらでも書いておきます。

〇25歳から35歳の女性の流出が最大の問題となっている、というわりには、会議にその年齢の女性がいない。おじさんばかりでその問題を推測・議論してどうなるのだろう。その年齢の女性を委員に加えることから始めるのがシンプルで、当然のことなのではと思います。

〇スピーチするひとたちががそろいも揃ってグレーの背広の似たようなおじさんばかり。スーツも眼鏡も髪型も似たような感じで、話し方も顔つきも似ているとなれば誰が誰なのか区別がつきません。そういう方々が、相変わらず多様性の重要性を語っています。この「多様性を語るグレースーツ」問題は、コロナ前からずっと指摘していましたが、コロナを経てもまだ変わってないのかと愕然とします。多様性がそんなに重要なら、おじさんはいったん引っこんで、女性や若い人を壇上に出す、というシンプルなことがなぜできないのでしょう。多様性は、語らなくていいです。多様であればよいだけのこと。機会さえ与えられれば、女性も若者も立場にふさわしく成長します。

〇「なにもない」というけれど、自分たちのいいところがまったく理解できていないだけ。ずっとその環境にいてあたりまえすぎて意識にすらのぼらないものと思われます。ゆえに広報がぜんぜんできてない。外部の目からよいところを発見してもらい、言語化してもらうということを一度きちんとおこなってみては。

 

偉そうに放言、失礼しました。風通しの良い先進的な自治体への変貌を、応援しています。

 

高知に日帰り出張。重要なミッションを担うことになりました。前例のない仕事で、大きなチャレンジをさせていただけることに感謝しています。

これから少なくとも9カ月間、行き来することになります。

帰途の飛行機から見た空と地上。「天使の階段」が雲の間から地上に降り、幻想的でした。

ちょうど安倍元首相の訃報が公式発表された時間でした。人の命のはかなさと重さをかみしめます。ついさっきまで元気に演説していた人がかくもあっけなく命を失ってしまう…。それでも地球は淡々と回り、空は刻一刻と姿を変える。宇宙視点から見たら、地上の争いなど取るに足らないことなのだ。地位も資産も来世にはもっていけない。意味のない争いにエネルギーを使うことはやめて、全生物が平和に豊かに共存するために知恵と限られた身体エネルギーを使いたいし、そうすべきときなんじゃないか?

尾張一宮の歴史遺産、Re-Tail 。1933年に建てられました。補修が必要だった箇所は、国島の伊藤格太郎社長がリーダージップをとり、一部をクラファンで補いつつ、少しずつリノベしています。

改修された屋上。なんだかシュールですね。

トップ写真の中央にある古時計は101歳。修理して動くようになったそうです。上の写真は集会場のような講堂のような場所として使われていたところ。

尾州はウールが有名ではありますが、デニムも作っています。尾州デニムって色落ちしないんだそうです。色落ちこそ味わいとされるなかで、そういう性質、価値として発信する手もあるのではと思うんですが、いかがでしょう?

写真左から、国島の森さん、伊藤社長、田添さん。私が座っている椅子は、昭和天皇が座った椅子だそうです。

高知へ日帰り出張。

人生観の根底が覆るような衝撃的なご縁でした。

高知信用金庫の本部。地震が来ても津波が来ても安全という細部に至るまで万全の対策がとられた要塞であるばかりではありません。総大理石で作られ、イタリアからの家具や世界のマスターピースに彩られたとんでもないスケールの美術館でもあります。(社員の方々、働いていらっしゃいます)

全容をすべてご紹介することはかなわないのですが、いやもう、かっこよかった。

こちらは高知信用金庫下街支店の店舗。

災害にあったときに通帳などをなくしても顔認証ですべてOKという最新テクノロジーが駆使されています。この店舗まるで20世紀初頭のアメリカの銀行みたいな。アートに彩られ、洗練された音楽が流れる空間は、金融機関のステレオタイプなイメージをあっさりと転覆させます。

 

見るもの聞くものすべてが斬新で驚きの連続でした。刺さった名言。「ふつうのことをするのが難しい」。結果、つきぬけた成果の集積。あやかりたい。

 

ご縁に感謝します。

高知龍馬空港にて。

Table 9 Tokyo にて、ひとつの季節の終わりと新しい季節の始まりを祝う会。


論外なレベルから(失礼!)5年の間にForbes5Starsを2ホテルで獲得、4Starsを2ホテルで獲得、という目覚ましいホテルブランディングが行われた、奇跡のような過程に立ち会えたことは、この上ない幸運でした。

シティエリア統括総支配人だった武井久昌さん(中央)のカリスマ的なリーダーシップ、マーケティング総支配人だった林佳代さん(左)の愛と決断実行力。あとに続くスタッフの自立した創造力と鮮やかな連携。個人の力が互いへのリスペクトと信頼によって結びつき、強いチーム力となって目覚ましい結果をもたらす成長のプロセスを目の当たりにしたことは、かけがえのない体験になりました。

「あなたの期待を超えていく(Beyond Your Expecations)」をコンセプトに輝いた季節は終わり、組織の大改革に伴い、シティエリア、首都圏エリアという体制は役目を終えました。4月からそれぞれ新しいステージに移ります。スタッフのみなさまのますますのご活躍を心より応援しています。

あれこれと巻き込んでしまったみなさまにも、ありがとうございました。

ブランディングやマーケティングは四半期の数字だけ見ていても上手くいきません。すぐには結果が見えない「人」への投資、発酵の時間が必要です。それを理解して大胆な改革や投資を自信をもって進めた武井さんは、骨の髄からホテルの仕事を愛する本物のホテリエです。各国大使と互角に社交もできる外交力まで備えた総支配人は、日本では貴重な存在です。いったん退任されるのはさびしいことですが、さらなるご飛躍の機会が控えていることを信じています。

今日から新しい環境で働きはじめる方も多いと思います。どうぞお身体大切に。幸運とご健闘を祈ります。

テーブル9も5周年になります。たくさんの思い出がつまった美しいレストラン。いっそうのご発展をお祈り申し上げております。

 

3月には社外役員養成講座を修了しました。

いくつかの企業のブランディングアドバイザーを務めているなかで、財務、法務、コーポレートガバナンスの基礎知識が足りないことを痛感したためです。そんなことは求められていないジャンルであるとしても、やはり最新知識をアップデートしておくことで、よりリスクの少ない的確な助言をすることが可能になります。

十数人の同期の受講生のみなさまのプロフェッショナルな言葉遣い、立ち居振る舞い方にも非常に刺激を受けました。ひととおりの基礎講座と心構えや振る舞い方を学んだうえで、さらに何を学ぶべきか、深めるべきかが明確になりました。

より高く広い視野からお役に立てるよう、さらなるブラッシュアップに努めます。

 

 

 

 

2022.2.22の日は2時から、ブランディング、服装、マーケティングに関する講座でした。

帰り際に、高輪チョコレートサロンの赤いチョコレートボックスをいただきました。出血大サービスをしたつもりでしたが、それ以上のプレゼントをいただいた気分。

 

仕事における服装は「身だしなみ」ととらえられがちで、まあ、それはそれで大前提となり身だしなみを整えるのは最低限のビジネスマナーだとは思いますが、そこにプラスして、「投資」という発想を持ち込むとよいと思います。5年後の自分に対する投資。

Be Prepared. 備えよ常に、です。いつどんなチャンスが到来しても、服や靴を理由にひるむことのないように、投資しておく。5年後も活用でき、さらに、チャンスも増えて世界が広がるとしたら、「投資」しない理由などないのです。難しく考える必要はありません。すぐに捨てる安物を買わない。3着買う予算があるならその予算内における最高の1着だけ買う。毎日、安い服をとっかえひっかえする必要はありません。悠々と同じ服を着ていればいいじゃないですか。晩年のシャネルは気に入った2着のスーツだけをもち、それを交互に着ていたそうです。

 

 

27日は、首都圏エリアのプリンスホテルズで2月1日から開催されるイタリアフェアのオープニングレセプションでした。ザ プリンスパークタワー東京にて。

せっかく少し息を吹きかえした飲食、ホテル業界がまた厳しい状況にさらされていますが、そんななかでもプリンスのスタッフは少しでもゲストにイタリア旅行気分を楽しんでもらおうと全方向からエンターテイメントを提供。逆に励まされます。

イタリアの各種エンタメがテーブル間を回ります。


首都圏10のプリンスホテルのシェフたちが腕を振るって素晴らしい料理をご提供くださいました。

 

 

笑顔がキュートなファッションジャーナリストの宮田理江さんと。

エグゼクティブシェフソムリエの市村義章さん。写真撮影のためにわざわざかがんでくださって恐縮でした。


「Prince Safety Commitment(プリンス セーフティー コミットメント)」に基づいた安全で清潔な環境が保たれるなかで、今回のテーマ「マンジャーレ!カンターレ!アマーレ!(食べて、歌って、愛して)」に沿うサプライズが満載でした。

お世話になりましたみなさま、ありがとうございました。

 

経産省「ファッション未来研究会」第3回の資料が公開されています。

第2回

第1回

それぞれ公開されています。

議論をすべて拾って資料をまとめ上げているのは、ローランドベルガーのスタッフです。