読売新聞連載「スタイルアイコン」、14日付夕刊ではグレタ・トゥーンベリをとりあげました。

 

グレタのロングインタビューは、翻訳されて、Vogue Japanにも掲載されています。

北日本新聞別冊「まんまる」11月号が発行されました。

鳥丸軍雪さんインタビュー、スピンオフです。JBpress autographのテーマから外れてしまった「エイジレスの秘訣」について、伺ったことを記事にしました。

 

朝日新聞 10月7日付朝刊でコメントが掲載されました。

認定式~組閣記念写真の大臣の装いはなぜ夜なのにモーニングなのか?

新聞掲載のウェブ版はこちら

より詳細のデジタルバージョンはこちらでお読みいただけます。有料会員限定の記事で恐縮です。

 

 

ロンドン在住の鳥丸軍雪さんにロングインタビューした記事が、JBpress autographのウェブサイトにて、今日から3回に分けて掲載されます。


軍雪さんからは、貴重なデザイン画はじめ、たくさんの写真もご提供いただきました。
ありがとうございました。

前編は、ダイアナ妃のドレスを作ることになった経緯と、人種差別、試着場面での秘話など。

Forbes  Japan の記事、後半も公開されました。「ユナイテッドアローズ栗野宏文が『農業』に注目する理由」。

 

日本発、世界で闘えるラグジュアリーブランドを創るために栗野さんにお話を伺った鼎談(栗野宏文さん、ミラノ在住の安西洋之さん、中野)の後半です。

異文化リテラシーがますます重要になっていくこと

ファッションが農業と結びつかざるを得なくなっていくこと

政治(労使関係、国際政治問題、人権)との関わりを考えることがファッションにとって必須になっていくこと、など。

LVMHプライズの審査員として初回から関わり、世界の状況を肌感覚で知る第一人者としての栗野宏文さんに世界の話を、ヨーロッパ、とりわけイタリアの実情をリアルに知る安西さんの話を、中野が聞いてまとめています。ユナイテッドアローズの商品の話には一言もふれていません。国内でのビジネスもここでは一切議論にあげていません。世界に照準を据えて、スタートアップを考える方はぜひご一読ください。

昨日に続き、本日もForbes Japan トップ記事の扱いです。ありがとうございました。

日本経済新聞連載「モードは語る」。本日は、カール・ラガーフェルドの評伝のレビューです。

電子版でもお読みいただけます。こちら

(click to amazon)

Forbes Japan 「ポストラグジュアリー360°」第10回は、ユナイテッドアローズ上級顧問の栗野宏文さんをお招きしての鼎談です。「きらびやかなラグジュアリーの終焉とLVMHという才能探し」

LVMHプライズの話は栗野さんにしか語れない。日本発、世界へ飛び立つラグジュアリービジネスをお考えの方はぜひご一読ください。本日は前編の公開です。後編は明日、公開されます。

ヴァルカナイズロンドン&ザ・プレイハウスが内も外もボンド一色になっております。10月1日公開まであと一週間となりました。

妄想炸裂なボンドイベント打ち合わせでした。怖いような愛しいようなボンドファンをいかに抱擁(概念として)するのか? 悩ましきところです。

 

イベントについては近々告知できると思います。

 

Worth the Wait. というのは解説も野暮ですが、ダニエル・クレイグがハイネケンCMでつぶやいた一言です。この3語から成る一言で2億円のギャラらしい(笑)。ボンド映画も3度の延期でようやく公開ですが、Worth the  Wait. な映画となってるかどうか?

 

☆現実を生きるダニエル・クレイグが、演じる虚構のジェームズ・ボンドと同じ海軍の名誉中佐に任命されたとのこと。ジェームズ・ボンドってほんと、イギリス社会の虚実皮膜の中に生きながら、イギリス文化の広報大使になっている。ロンドンオリンピック開会式でダニエル・クレイグが女王陛下をエスコートしてヘリコプターから降りてきたときも「あ、ボンドがエスコートか」という感じで何の違和感もなかった(笑)。

ここまでのキャラクターを育てられるってあっぱれ。

今年3年目に入った国島のThe J Shepherds のプロジェクトを、専門家ではない方にもわかりやすいように解説しました。The Rakeのオフィシャルページです。

これまで廃棄されていた羊毛を日本中からかき集め、ツイード生地としてオーガニックなプロセスで製品化しています。大きなビジネスにはまったくなりませんが、牧羊業を守ることにつながっています。ワインのように毎年、風合いが異なる生地なんてロマンティックではありませんか?

メイドインジャパンの生地がイタリアやイギリスの生地と比べて蔑まれていた(ホントです)のは一昔前の話。近年、目覚ましい洗練を遂げています。価格のつけ方、自分たちの製品に対するプライドの持ち方、ほんの少しの見せ方の違い、というところが案外、大きかったと思います。海外ブランドも実はひそかに使っている日本産の生地。これをいっそう世界に通用するラグジュアリーとして「育てていく」ことができるのも消費者の力だと思います。

MIKIMOTO ジェンダーレスパールの展示会。

真珠といえば白い光、という思い込みを覆す、黒をテーマにした真珠のコレクション。

「PASSIONOIR」。PASSION(情熱)とNOIR(黒)を合わせた造語だそうです。

真珠のさらなる可能性を大胆に展開していく最近のMIKIMOTO、ほんとにワクワクさせてくれます。

真珠がもつ無垢な美と、強さ・神秘・漆黒の世界が融合。

MIKIMOTOが黒に染まったのは初めてですね。


黒真珠といってもカラーバリエーションは豊か。

公開されている動画「FEEL」には、ニューヨークのスケーター、BRANDON SCOTT JAMESが出演しています。スケーター、ヒップホップの世界にも黒いMIKIMOTO がすんなりなじんでます。(HPでご覧になってね。)

 

広報のサイトウさんです。(男性です。)いつもすてきなファッションで楽しませてくださいます。足元はマルジェラ❣️

 

 

 

 

 

Mikimoto ハイジュエリーの展示会。

これまでミキモトがあえて避けてきた日本のモチーフを、今回は堂々とテーマに。

これは盆栽ですね。カラフルな色使いも新しい挑戦です。

手前は、鯉。

これは花火。

こちらは、藤。

そうそう、日本の文化ってカラフルなのですよね。

これは北斎の波。

懐かしいモチーフ、よく知られた日本の美を繊細高度な技巧で現代的な芸術品に昇華したジュエリーの数々。

日本の文化度の高さを無言の輝きで伝えています。

この迫力の美しさを見よ。なんかもうね、美しすぎて泣けるレベルですよ。

今回は一点一点のスケールが大きいばかりか、点数が多い。もうすべて掲載しきれないのが惜しいくらいなのですが、

これは墨絵。

蝶。

この波のモチーフもとんでもない技巧で作られていますよ。

魂の浄化をさせていただいたような気分になりました。

今だからこそ世界に問える日本の美意識。タイミングも最高です。

 

 

 

次の仕事のために購入した本。今秋のトレンドカラーは赤なのだそうです。

赤の意味をあらためて探る長い旅。赤の話だけで200頁書くパストゥロー、凄まじき力量です。

 (click to amazon)

 

私のトレンドカラーは何十年も毎シーズン赤なので、いまさら意味もなにもないのですが(笑)。

婦人画報フォーマルウェア連載Vol. 23 「ダイアナ妃が外交ドレスに込めた思い」。

こちらから全文をご覧くださいませ。

鳥丸軍雪さんにインタビューした最新の内容も一部盛り込んでいます。

軍雪さんのみにフィーチャーした記事は、別に近日中に公開予定です。こちらもどうぞお楽しみに。

北日本新聞別冊「まんまる」発行されました。

ファッション歳時記No. 121 「失敗から発展するご縁もある」。

はい、というわけで11月のキモノドレス@国立能楽堂に向けてシェイプアップ中です……。

 

ノエル・カワードの古典的戯曲『ブライズ・スピリット』をアップデートした映画が10日より公開されます。

JBpress autograph の連載「モードと社会」第17回で見どころを解説しました。よろしかったらご覧ください。

1930年代の「ハリウッド志向のイングリッシュネス」を表現したアールデコ建築、ファッション、インテリアは眼福です。

こちらからご覧くださいませ。

 

Precious 10月号発売です。秋のファッション特集「ジェントル&エレガント」で「優雅なジェントルウーマン宣言」を寄稿しました。

本誌にてご覧いただければ幸いです。

(click to amazon)

JTBパブリッシングからのご依頼で、シャネルの名言日めくりカレンダーに監修という形で協力させていただきました。

これまで出ている名言集にはあまり出てこないことばを中心に遊び、いくつかのことばには解説エッセイをつけました。

担当者がアラサーの女性たち(と男性)で、シャネルに初めて出会う人にも魅力を知ってもらう入門アイテムとして愛される商品にしたいと情熱をこめて作っています。31枚の写真とことば、味わいがいがあります。

9月14日発売、Amazonでは予約を開始しています。

 (click to amazon)

集英社クオータリー kotoba 発売です。

連載「スポーツとファッション」第7回は「スポーツによる身体と人生と世界の拡張」をテーマに書きました。

(click to amazon)

出発前に、サンカラのスパでトリートメントを受けました。

ホテルのメインの建物の2階にありますが、2階から見下ろすプールもまた違う表情。

ストーンを使った施術がこちらのシグニチャートリートメントのようです。実際、石が秘めるパワーというのを屋久島のいたるところで感じてきました。


トリートメントルームは全部で5部屋あります。今回は海側の広々としたお部屋でした。


お風呂とシャワーもついています。

屋久杉を燃やして、その煙の香りをかぐ儀式からトリートメントはスタートします。「やく落とし」の意味があるそうです。世界観がここまで徹底していると心底、感心します。その後のトリートメントは都内のホテルスパとそれほど変わらない(高い)レベルで、それはそれですばらしかったのですが、この「屋久杉を燃やす」儀式はここでしかできない。これがあることで他のホテルスパとは鮮烈に異なる記憶が植えつけられるのですね。

ホテルのスタッフに屋久島空港まで送ってもらい、コミューターで鹿児島空港まで30分。

鹿児島から羽田へ乗り継ぎ、というルートで全1泊2日。この日程で十分、屋久島を堪能できます。仕事の調査もばっちりできて、2日間、きれいに晴れ渡りさわやかな気候のなかで無事に過ごすことができたことには、ただただ感謝です。

縄文杉に触れる体験をされたいときは、ホテルを朝4時頃出て10時間くらいの往復の旅程を見ておいてくださいとのことです。その場合はもっとじっくり滞在したほうがよさそうですね。

 

奥深い屋久島の、本当の魅力にはまだまだ触れていなかったのかもしれません。ご縁あれば屋久島の神々に再び「お招き」される機会もあるでしょう。その時を願いつつ、精進します。

再びレンタカーを運転して、まずは屋久杉ランドに向かうものの……。

まったく下調べせず「おすすめ」されるまま向かったので、まさかこんな道だとは。いちおう舗装されてはいるものの、急カーブの連続のくねくね山道をひたすら上っていく。上に行くにつれて道が細くなり、下は崖。すれちがうのはサルばかり。2時間くらい運転したところで酸素も薄くなり、これ以上の運転は危険と判断したのでやむなく中断して下山しました。

屋久島の地元民が住んでいるあたりを探索しましたが、いたるところパワースポットあり神社あり不思議なオブジェあり。

とりわけ心がざわついたのは、この金色の牛。牛さんが見つめている視線の先には、岩を集めた塊があるんですよね。その周囲を取り囲むように木が植えられている。あたかも、岩のなかになにか邪悪なものが閉じ込められており、それを金色の牛が見張っているかのようでした。

そんな妄想がごく自然に出てくるほど霊気が立ち込めているように感じさせる土地です。

何千年も前から、起きてきたことを見つめてきた木。岩。海。空。山。

俗世間で人間が微細な違いや帰属を求めてあがくことなどまったく取るに足らないことに思えてきます。なるようにしかならないし、おかれた自然環境のなかでもまれるうちに、あるべきように命の在り方が定まっていく。

途中立ち寄った店や現地の人たちと話してわかったことですが、屋久島には都会から移住してきた人もけっこう多い。お子様のために最高の自然環境を用意したかったので移住したというファミリーもいらっしゃいます。魚釣りになったり、ホテルで働いたり、最低限、穏やかに暮らしていくだけの生計を立てる手段はいくらでもある。夫婦喧嘩して車に乗って飛び出しても、3時間まっすぐ車を運転したらそのまま島を一周して家に戻ってくることになり(笑)、そのころには喧嘩もあほらしくなっているそうです。

 

 

 

 

 

朝もこの上ない快晴に恵まれました。

昼、夜、朝、みごとに異なる表情を見せてくれたプール。どの時間も極上でした。

永遠に見ていたい光景。


サンカラの敷地内は、植物もバラエティに富んでいます。

ひとつひとつ花の名前を確かめる風情があるとよかったのですが(しない)。

ホテルで感心したことの補足。「Don’t Disturb」の合図は、この亀の置物をドアの前に置く。世界観が徹底しています。

また、このような方法でアロマを楽しむこともできるようになっています。上のトレーには屋久杉が香るアロマオイル。

朝食のレベルも高かった。最初に提供されたタンカンジュース、屋久島のフルーツと野菜のスムージーから目の覚めるおいしさでした。

朝からシャンパン、はリゾートの定番ですね。(飲まないけど)

焼きたてのパンはすべて個性的で、全部試したいくらいでしたが、ひとつだけ。

前菜から凝っていて、ひとつひとつ、屋久島にかかわる意味がある。

キノコのスープとサラダ。

メインのオムレツ。

 

デザートも。

パンをブッフェで選ぶときは、この上に手をかざす。すると自動的に手袋がはめられる!

 

ホテル帰。ラウンジはすべてのゲストが使えるようになっています。

屋久杉を使ったオリジナルお土産、ホテルオリジナルのお茶、アメニティなども販売されています。

ラウンジではお茶類、お酒類がフリーでいただけます。(それぞれ時間帯が限られています)

本やDVDも好きなだけ楽しめるようになっています。チェックアウト後も屋久島空港発の飛行機まで時間がありますが、空港に車で送っていただく時間まで、ここでゆったりドリンクを飲みながら待つことができる。実にゲストのことを思ったよいシステムです。

レストランayanaでのディナーは期待をはるかにこえる高いレベルでした。屋久島の苔をつかったテーブル装飾も味わいがありますね。

屋久島の新鮮な素材を使った創作料理のコースですが、エグゼクティブシェフは武井智春さん。神戸の有名レストランからいらした方だそうで、ひとつひとつが驚きの洗練でした。

グラスワインもなかなかセンスのよいものが適度な数、そろっていたのですが、こういうロケーションでこそ飲みたかったモンラッシェもムルソーもない。だめもとでソムリエに聞いてみると、「お待ちください」と言って、奥から別のリストをもっていらしたのですが、そこにはなんとモンラッシェだけで4ページほど、気の遠くなるようなバリエーションのリストがありました…。さすがにボトルは飲みきれないと思ったので今回は涙を飲んで諦めましたが、こういう秘密兵器の奥行がどこまであるのだ、という本格派のレストランでした。

デザートもワゴンから好きなものを好きなだけ。甘み苦手な私はひとつだけフルーツ系のものをいただきましたが、どれもとても美しかったです。

夜のプールも幻想的。

照明も完璧です。どこまで素敵なホテルなんだという演出。

ヴィラまでの帰途も、暗すぎず明るすぎない、自然を活かす最適の照明です。

果樹園に向かおうとしてジャングルを歩く羽目になりました。

人に会わない。日の光があるから歩けるものの、夜は絶対無理だろう。

人に会わないけれど、サルにはちょくちょく会います。

 

ホテルのスタッフからの教えとして、「サルには餌をあげないでください」というのがあります。

サルに餌をあげるとサルが狂暴化するのだそうです。人間の方が自分よりもおいしい餌をもっていると知ることで、サルが怒る。

かつてインバウンドで海外から大勢の観光客が訪れた時、観光客がこぞってサルに餌をあげたことでかえって観光客と地元民が危険にさらされました。いまは地元民がルールを守っているので落ち着いているとのこと。

互いの領域に干渉せず、互いの領域を尊重しながら自分たちの文化を守っていくことで島での平和なすみわけが守られているわけですね。

人間社会にも通じる話なのかどうかは、わかりません。

島のいたるところに咲いているのは、紫紺ボタン。目に鮮やかです。

 

 

滝めぐり続き。

竜神の滝。橋の上から眺めるというタイプの滝ですね。滝つぼがかなりミステリアスに見えます。

つづいて再び延々と車を運転し、大川の滝へ向かうのですが、途中、パワースポットらしきオブジェに何度か遭遇。

たとえばこれはなにかここに書かれている呪文を唱えるとよいらしいのですが。

ここにもまた、結界のように配置された石が。奥はカニさんファミリーの住処になっていました。

大川湧水。

そして大川の滝。おおこのたき、と読みます。沖縄もそうですが、ここもまた、漢字の読み方がが本土とは違うことがしばしば。

88メートルの崖から落ちる水はダブルだし、迫力満点。近くまで寄って水しぶきをあびることができます。

 

完全に作業装備でしつれいいたします。

やはり、岩、岩。岩。

滝を見るにはとにかく狭くくねくねした山道を運転していかねばなりません。

ようやく海岸沿いに降りることができて一安心な午後。海は静謐で清らかな光を反射しており、完璧です。

ホテルでレンタカーを借りて、千尋の滝。

あまり出先でレンタカーを借りることはないのですが、ここはとにかく車がないとお話にならない。それに万一、迷っても、島を外周する道路に出さえすれば、3時間で一周できる(必ず元の場所に戻れる)。しかも出会う車はめったにない。なので方向音痴でもかなり安心。


とはいえ、険しく細い林道をひたすら上っていく過程はかなり緊張を強いられます。下は崖だし。

どこも光が清らか。神々に祝福された土地という印象です。

ここでは石や岩がかなり霊的な役割を果たしているのですね。いたるところに人為的におかれた石や岩があります。「結界」を意味しているとも言われ、緊張。

そういえば「アウトランダー」も岩に触れたばかりに18世紀にタイムスリップしてしまう物語なのでした。岩には時を超えた何かが詰まっています。

千尋の滝。下は花崗岩。せんぴろのたき、と読みます。千人の人間が手を広げたくらい大きい、ということでこのように名付けられたそうです。

 

見晴台に上ると美しすぎる屋久島の海が見えます。水平線がオパール色にぼやけているのですよね。

 

標高の高い山がいくつもありますが、外からは見えない。奥に入れば入るほど隠れていた高い山が見えてくるとのこと。奥深く入れば入るほど、なにか霊気を感じる土地です。

 

ホテルはフロント、プール、スパ、レストラン、ラウンジなどがあるメインタワーのほかに、ゲスト用のヴィラが敷地内に戸建てのように点在するというタイプです。メインタワーから各部屋まではスタッフがカートで送迎してくれます。とはいえ、歩いても気持ちのよい道で、徒歩2分という感じ。

ヴィラの前、メインタワーのあちこちには、こんな方がいらっしゃいます。バリ島のリゾートをイメージしての置物だそうです。

部屋は広々と開放的であるばかりでなく、すべてが完璧にブランディングされ、最先端の配慮が行き届いています。

配色のセンスも、屋久島らしさを保ったハイエンドリゾート風の洗練。

無機質なものがなにもないのに、きわめて機能的に作られています。

デイベッドも広々。

ベランダも徹底的に清掃が行き届いています。

アメニティもごみを出さない配慮が行き届いており、スキンケアは屋久島の成分を使ったホテルオリジナルのものが用意されています。石鹸は持ち帰ることができるよう、上のようなパッケージつき。

シェーバーやヘアブラシも、このような持ち帰り不可の高級備品としての扱い。なのでプラスチックごみがでません。安っぽく捨てるごみにするのではなく、思い切り高級備品としてしまう。この発想はすばらしい。

バスルームとシャワーコーナー、それぞれ大理石でできており広々としているうえ、THANNのアメニティが種類を変えて2種。これはうれしい。しかもボトルにsankara のタグがかけてあるので、持ち帰り不可とわかり、ホテルが補充していくことでごみもでないようになっている。

 

飾られるアートも屋久島のイメージをこわさないセンスのよさ。

ティー、コーヒーもすべてsankaraのオリジナル。この試験管のような入れ物に入ったお茶類は最先端のプレゼンテーションですね。冷蔵庫の中のお飲み物もすべてフリー。サービスのお菓子もホテルオリジナル。

一休.comでは驚愕の最高点をたたき出しているsankaraですが、その理由の一端がこれだけでもすでに理解できます。

 

 

仕事で屋久島。鹿児島上空を飛ぶのも初で、窓の外の景色が驚きの連続。

造形の妙を感じさせる開聞岳。富士山のようにきれいな稜線。しかもこんな先端に。

屋久島についに近づきます。日本の本島そのものが島ではありますが、小さな島がほんとに数えきれないくらい点在しており、そのひとつひとつの島に異なる個性があって、それぞれに人が生活していることを思うと、日本は意外と広くて豊かなのだとしみじみ実感します。

屋久島空港。とても小さい。この空港の売店では、屋久杉の香りのお香はじめユニークなお土産を売っておりますが、クレジットカードが使えません。

ホテルの方が車で空港まで迎えに来てくださっています。今回の滞在先は、Sankara Hotel & Spa.

ジャングルの中に切り開かれた道路を40~50分ほど走って、どこまでこの危なっかしい道をのぼるのだと不安になりかけたころ、とてつもなく洗練されたホテルの敷地があらわれます。

スタッフの方がずらりと並んで美しい挨拶でお出迎えしてくださいます。

フロントからも見える開放されたプールでウェルカムドリンク。梅のシロップを使った炭酸ドリンクで疲れも癒えるおいしさ。

文字通り雲一つない青空に恵まれ、これ以上望めないほどの完璧な時空。

高台に建っているので島のジャングルが見渡せ、その向こうには海。

光、空気、水、音、匂い、すべてがあまりにも完璧なので去りがたく、お部屋に入る前にそのままプールサイドでランチをとることにしました。

鹿児島牛のハンバーガーとシーザーサラダ。美味です。なんといっても空気が美味しい。

 

 

 

FRaUの日本のラグジュアリー<JAXURY>連載、vol. 16 はスニーカー最新事情を整理してみました。

日本の『スニーカー進化』が証明! 世界はまだまだ心地よくできる」。こちらでご覧ください。

 

キルビルでユマ・サーマンがはいたあの黄色いオニツカスニーカーも、すっかり古典になりました。

日本経済新聞連載「モードは語る」。

28日付では、鈴木健次郎さんに取材したパリのスーツのエレガンスについて書いています。

電子版は、こちら。

 

 

フランチェスコ・スマルトが圧倒的な技術力を示すためにフィッシュマウスのバリエーションを120も開発したと聞いた時に、19世紀のMノッチの意味が腑に落ちました。テイラーの技術力を示すための襟。

人はどこかで自分の力を示したい。テーラーの場合、その一つが襟なのですね。

プリンスホテル首都圏エリアの12のホテルで、9月1日よりオーストラリアフェアが開催されます。オープニングレセプションがザ・プリンスパークタワー東京で開催されました。

この時期にレセプションを開催することに批判的な意見もあるでしょう。

しかし、厳しい状況のなかでもホテルは営業を続けなくてはなりません。

フードとワインが中心になるフェアの魅力をメディア関係者を中心に知っていただくのに、ズームでというわけにもいきません。どのように安全にレセプションを開催し、安心できる環境で食事を提供していけるのか? その方法の一つがこれでしょうか。

アクリル版をテーブルに10枚設置し、アルコール消毒液をひとり一本置くという徹底したやり方。

第7回目となるオーストラリアフェアのテーマカラーは活力のイエローと癒しのグリーン。スタッフの服装から装飾に至るまでこの色が効果的に配され、テーブルクロスと中央の貝殻はオーストラリアの海を連想させる美しい演出なので、アクリル版で味気なくなりがちな気分は払拭され、フレッシュで豊かな気持ちが高揚します。

アルコールを提供できないというつらい課題は、別次元に美味しいノンアルコールワインで解に近づけていく。

Edenvaleのノンアルコールワインは、ノンアルにありがちなジュース感はなく、料理との相性もいい。(とはいえ、今回は飾られるだけだった1本15万円という世界最高峰のオーストラリアワイン「ペンホールズグランジ」を脳内で合わせてみるのは仕方ないことですね?)

コロナ禍の出口がまだ見えない状況で、これが絶対という正解はありません。誰もがそれぞれの最適解を考えぬき、その時点におけるぎりぎりの最適の判断をしていく。

長く引き延ばされた非常時においては、われわれはこのやり方でやっていきますと決め、それをブレずに表現していく。その姿勢を見せる勇気も人を励ましますね。ホテルの姿勢を応援するというゲストの優しさにも満ちた空間でした。

行政のメッセージもよくわからず、補助も十分ではない中でのホテル業界、ウェディング業界、飲食業界、旅行業界の方々の、それぞれの判断を尊重し、応援します。

(恒例のテープカット。ひとりひとりが競馬のスタートラインのようにアクリルボックスの中に入っているイメージ)

駐日オーストラリア大使のジャン・アダムズさんもゴージャスでエレガントな会場のしつらえに興奮のスピーチ。

オーストラリアの食とワイン、日本初上陸の香水、各種ウェルネスを日本にいながら体験できるオーストラリアフェアは、9月1日より10月31日まで、首都圏12のプリンスホテルで開催されます。

心斎橋リフォーム副社長の内本久美子さん(左)、フレグランススペシャリストの地引由美さん。ホテルのプレス以上に詳しい(!)由美さんのレポートはこちら

Akris が世界で展開するWoman with Purpose に選んでいただきました。ちょっとこっぱずかしいですが。

 

 

 

インタビュー記事はこちらです。

日本語版はこちら

いっそう身を引き締めて(文字通りやせなくては……)、精進します。日頃のあたたかいご支援に心より感謝します。

「婦人画報」本誌の記事がウェブ版に転載されました。アイコンバッグの記事、こちらです。

 

バッグひとつに手を抜けない公人の過酷な運命に同情しつつ。

鈴木健次郎さんが今年二度目の来日で、ペニンシュラ東京で受注会。

今回はパリのテーラリングの特徴について、詳細にうかがいました。記事は28日付の日本経済新聞夕刊「モードは語る」に掲載されます。チェックしてくださいね。

 

Fabric Tokyoがレディースの新ブランドINCEINを始動。

デザインにはジルサンダーのデザインに関わっていたこともあるムラタハルノブさんが参加。着るとわかるモダンなライン。

下の写真はブランドマネージャーの杉山夏葵さん。カスタムオーダーできるのに価格が手頃というのも人気出そう。私も一枚、オーダーしてみました。一か月後に届くとのこと。

今後の展開に期待します。

外は猛暑、でもクリスマスソングをかけながら議題はクリスマス、という仕事でした。

 


真剣勝負なので辛口意見も言いますが、なによりもラグジュアリーを生むために大切なのは「作る人」のポジティブな創造力と責任感。これを尊重することがおそらく基本にして究極。

これがフルに発揮されると、プライスレスな価値が生まれます。ブルネロクチネリが証明してくれましたが、深い感動は、コスト意識をふっとばす。

いかに現場の作り手の可能性を引き出していけるのか? どんな言葉を選べばよいのか? 基本は意外とシンプルです。

目の前にいる人への愛と敬意。その具体的な表現の徹底した継続。

人権っていうとめんどくさそうかもしれないですが、そうではなく、ただ目の前のリアルな人に対等にフェアにまっすぐに向き合うことから始まり、全員がそこに行き着くことで当たり前のことになる。

シンプルなことが難しくなっている時代ですが、新しいラグジュアリーは、特権や排他ではなく、だれも排除されないインクルーシブな愛と敬意からしか生まれえないでしょう。

「こんなもんじゃない」職人ひとりひとりの底力が見たい。

 

Forbes Post Luxury 連載、更新されております。

Vol. 9 は、Cultural Appropriationがテーマ。これを一律に「文化の盗用」と訳すと身動きがとれなくなりますが、「文化の適用」と「盗用」があり、避けるべきは後者、と考えると新しい可能性が開けてきます。

ハンガリーの「ナニュシュカ」にその具体例を見る、という安西洋之さんによる前半が興味深いです。私は後半を書きました。

今年も無事に開催され、つつがなく終了しました。Tokyo Music Cruise Spin-Off 2021.

 

ザ・プリンス・パークタワー東京にて5日間にわたる大人の音楽イベント。

 

万全な感染防止対策をとり、ホテルならではのサービスのもとに行われました。音楽によって生活しているミュージシャンを支援しつつ、その音楽の力で観客の心にも活力を注いでもらえる、大切なイベントです。

全方位に神経を行きわたらせ、イベントを無事に遂行したスタッフの尽力にも頭が下がりました。それぞれの持ち場で、それぞれの力を存分に発揮しながら互いの力を合わせ、誰かのために心を尽くす。とてもシンプルな基本に立ち返る機会になりました。

善光寺門前町は、クラシックな建物のなかにモダンなビジネスがつまった個性的な店舗が立ち並ぶ、美しい通りを持つ町でした。

マメ・クロゴウチの東京・世田谷の羽根木にあるオフィスを思い出しました。黒河内さんが羽根木を選んだことに納得。この街並みにそこはかとなく羽根木の長屋の印象が重なって見えました。

老舗の店舗が多いと思うのですが、見せ方が今どきなのですよね。

こういうとき、建築の細部の意匠を語ることばをもっていたら……と思うのですが、自分の無知がもどかしい。

大通りもよいのですが、ふと脇道にはいると、そこはそこで奥深く別天地が続いていく…という仕組み。

 

長野の食材を活かしたフレンチ、イタリアンというのもおいしそうですね。隠れ家的におしゃれな店がたたずんでいます。

こんな花のあしらいも。

寒天専門店。二階には寒天ミュージアムもあります。

郵便局まで世界観が統一されています。願わくはここだけの切手を販売していればよかったのに、横浜でも普通に買える切手ばかりでした。詰めが甘くて、もったいない。

こういうのが建っているだけで空気が変わりますね。

寺院の近くにはやはりお香の老舗店がありました。善光寺御用達のお香屋さん。宗教儀式用の渋い線香ばかりではなく、華やかな日常使いの香りも各種揃い、いろいろまとめ買い。

 

店内のお香は迷わない程度の種類をそろえた最適な品揃え。許可を得て撮影しています。

忍者屋敷のような忍者グッズ専門店も。

駆け足で長野滞在計3時間の取材でしたが、発見の多い充実した時間になりました。ご協力を賜りました方々に感謝します。

長野県立美術館のすぐ前が、善光寺の北側の入り口になります。

1707年に再建された善光寺は仏教建築として国宝に指定されているとのことです。

いやもうそのスケール、想像以上でした。内陣の迫力には言葉が見つからない。西洋の宗教建築にも圧倒されますが、仏教建築もまったく引けをとりませんね。こうして宗教施設を圧倒的にラグジュアリーな場所にすることで、参拝者に対し、天上の仏さまのご威光を全身全霊で感じさせたのですね。

写真は不可でしたが、安置される何人もの大仏様の像も、この方々の前ではぜったいに噓はつけないというオーラに包まれています。お香と照明、絶妙に配置される金の装飾がその効果を盛り立てています。

京都清水寺の恵比寿様にお会いしたときも思いましたが、仏像の顔の作り(とりわけ男性の仏様)には不思議と親戚のような親近感を感じるんですよね。単に顔の各パーツの大きさが似ているというだけかもしれませんが。(笑)

3~4年前までは日本の神社仏閣にはさほど興味がわかず、近くにいてもスルーすることが多かったのですが、2年くらい前からなぜか急に「呼ばれている」感が強くなり、少しずつですが面白みとありがたみがわかってきました。今さら。

 

本堂を出てもさらに延々と釈迦堂や地蔵さまが…。この長いアプローチで本堂を守っていたのですね。

ようやく門前町の通りに。この通りがまた楽しいのです(次の回で)。参拝の前後で気分を盛り上げ、長野のビジネスをPRし、お金を落とさせる素晴らしいシステムになっています。

 

 

Mame Kurogouchi の10周年を記念した展覧会が、長野県立美術館で開催されています(8月15日まで)。

この美術館、善行寺のすぐ北側にあり、すばらしく自然環境のよいところにモダンな風貌でたたずんでいます。

美術館周辺も開けた公園のようになっているばかりか、美術館屋上でも飲んだり食べたりしながら空気を満喫することができるようになっています。自治体はこんな税金の使い方をすべきというお手本のような。

県立美術館スタッフのユニフォームも、マメ・クロゴウチのデザインです。胸元のカッティングと繭のようなシルエットですぐにわかる。美術館の雰囲気をさらに先端的に見せることに貢献しています。

圧巻だったのは、濃密に詳細に描き込まれた10年分のノート。こういう作業の積み重ねからアイディアが生まれてくるんだなと感じ入りながら眺めました(写真撮影不可につき写真はありません)。

さらに重要なことは、記録とアーカイブがあってこそ、後の歴史家が文化史を書けるということ。


80年代のDCブームでは、同時代に話題をふりまきながらもアーカイブを全く残さずブランド終了してしまったところもあり、開催中の「ファッション・イン・ジャパン」にも取り上げられない。


まあ、それはそれでいいと考えるのもひとつの生き方ではありますが。クリエーターのみなさん。できれば記録と作品のアーカイブをどうか大切に保存してください。


それにしてもマメの作品はタイムレスな芸術品だとあらためて心打たれました。

写真では伝わりにくいのですが、精緻に積み重ねられた技術が生む美しさに鳥肌が立ちました。

とことん自分のオリジンと内側の感覚に根ざしている創作は、時の試練に耐えるというか、時を超えるのでしょう。ノートがなによりの証左になっています。

シグニチャーとなっている、かごのように編み込まれた繊維から作られた服。まさに芸術的な工芸品。

まんまる9月号発行です。「ファッション歳時記」N0. 120 「今日の絶望」、明日の希望」。

 

ニュースを見ていると、政界・経済界からインフルエンサーまで、日本のモラルが底なしにひどくなっているようで絶望します。

 

とはいえ他人を批判できるほど自分自身が「役に立つ」ような存在でもなく。もはやあきらめを通り越し、自分ができる範囲のことから、謙虚に淡々と行動していくのみです。

 

 

婦人画報.jp 「フォーマルウェアの基礎知識」 Vol. 22をアップしました。

フォーマルを格上げする『帽子』 ファシネーターやピルボックスをご存じですか?

 

顔回りの印象を決定づけるアイテムだけに、もっともバリエーションが豊かなアイテムです。

 

 

 

1965年8月11日はテイジンエルがミニスカートを発売した日。

ブレイクするのは二年後、ツイギーの来日がきっかけになります。

Flash 「今日は何の日」でコメントしました。

公式サイトでご笑覧いただけたら幸いです。

延期延期延期でようやく10月に公開になる007 No Time To Die。待ちくたびれぎみでしたが、Vulcanize London 秋冬展示会で再びハートに火がつきました。

気分を盛り上げるボンドコレクションが発売になります。パズルまでありますよ?

最注目は、最新作のためにN. Pealが特別に制作したアーミーセーターでしょうか。XXSサイズから展開とのこと(女性も着用できる)。007ロゴ入りギフトボックスに入れてギフトにするというのもよいですね。

N. Pealは1936年にバーリントンアーケードで創業した「キングオブカシミア」と称されるカシミアプランドです。今秋、本格日本上陸。デザインバリエーションが豊富です。

 

キャサリン妃愛用ブランドの数々も。下の写真はGOAT。

1971年、まだ無名に近かったデイヴィッド・ボウイのアメリカツアーを追う「ほぼ実話」の伝記映画。遺族は公認していないそう。(そりゃ怒るだろう、という描写)

メンズドレス、ハイヒール、メイクが心の病と結びつけられていた1971年。彼が異星人ジギースターダストにならざるを得なかったプロセスが痛くて衝撃で、ボウイ像が変わって見えた。より深く理解に近づけた、かもしれない。

当時のファッション、音楽シーンの舞台裏は興味深いものの、地味な映画です。

願わくば俳優たちにもうすこし華がほしかったかな。

10月8日全国公開です。

 

監督:ガブリエル・レンジ
出演:ジョニー・フリン、ジェナ・マローン
配給:リージェンツ

1990年代前半のUK音楽シーンの舞台裏が生々しい。ヒロインの心情の変化に伴う外見の変化が圧巻。ていうかヒロイン16歳でここまでやるのか(実話に基づく映画)。

時にイタいヒロインの絶対的自信を支えるテキトーで自然体な深い家族愛が染み入ります。

世界を信じられるということの強さ、これがあるということは最高の幸運なのかも。ちょっとヒロインがうらやましかった。

 

©MONUMENTAL PICTURES, TANGO PRODUCTIONS, LLC,CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

配給・ポニー・キャニオン
10月22日全国ロードショー

公式HPはこちら

FRaU のラグジュアリー対談連載 vol 15は、アウトドアブランドです。「ラグジュアリーの原点に自然あり!  『憧れの人生の過ごし方』がここに」。

スノーピーク、パタゴニアの躍進の背景にあるものは。

FRaU公式サイトでご覧いただければ幸いです。

あーそれにしてもグランピングに行きたい……

スローン・レンジャー・トウキョウの秋冬展示会。

1924年のパリオリンピックを舞台にした名画「炎のランナー」は、ファッション史の学徒必見の20年代メンズファッションのテキスト的映画でもありますよね。

この映画の中で神のために走るエリック・リデルがスコットランドで着ていたツイードスリーピースが再現されました。

しかもツイード生地は、純国産。国島のJ Shepherds です。スリーピース一着分で3頭分の羊の毛を使います。

現在日本にいる羊は2万頭。日本の牧羊業を守りたいという国島のアツい思いがこもったツイードを使い、スーツ文化を守りたいというスーツ変態(!)のスローン・レンジャー・トウキョウが作りました。エネルギーと愛とサステナある未来を感じるスリーピースです。

こちらは英国クラブストライプの名門Bateman Ogden の生地を使い、ロウイングブレザー風に。パッチポケットであるべきところ、ひねりを入れてフラップポケット、ピークドラペルにしてあります。1960年代のオースチン・パワーズにもなってますね。

 

「ロウイング・ブレザー」より。

そしてこちらはキングスマン! Vゾーン高めの王道スタイル。背面はあえてカントリー風にピンチバック。コスプレ魂に火がつきます(違う)。

 

東京ミッドタウンの「バンフォード ヘイバーンスパ」。

イギリスの軽井沢ことコッツウォルズで生まれたウェルネスブランド「バンフォード」の本格的なトリートメントを受けられる「シティスパ」です。

バンフォードのアメニティはパレスホテルとガンツウで使われてますね。あの香りの上質な癒し効果は心の宇宙を広げてくれる感じ。

 

アプローチには非対称のハートのマークが。レディ・バンフォードが散歩の途中で集めた石を敷き詰めてハート型を描いた、というイメージです。

バンフォードのオイルを使ったシグニチャートリートメントであるストーンマッサージは、あたためた玄武岩と、

 

少し冷やした蛇紋岩を使います。

 

石の赤外線効果でオイル浸透効果とマッサージ効果がひときわ高まるのだそうです。ゴッドハンド吉成さんのトリートメントはなめらかで音楽的な印象さえ覚えました。

 

コッツウォルズの干し草の納屋(ヘイバーン)をイメージした部屋で、しばし世間の喧騒と隔絶された深い瞑想時間に浸ることができます。

疲れが蓄積しているけどケアの時間もなかなか取れない、という多忙な時こそ、ランチタイムや仮眠タイムをさっとトリートメントに充てることでリフレッシュするのもよいですね。

リードディフューザーの香り方もよく、お部屋に置いておくと香りの効果で空間の印象が変わります。深呼吸したくなるコッツウォルズの空気になっている(とはいえ換気はこまめにしましょう)。

コッツウォルズに行きたいな~。

婦人画報 9月号発売です。

アイコンバッグ特集で寄稿しました。本誌でご覧いただければ幸いです。

特集は他にも京都や韓流ドラマなど。見ごたえあります。

 

今日から8月ですね。どうぞさわやかに一日をお過ごしください。

 

日本経済新聞夕刊連載「モードは語る」。本日はオーストラリアの高級スキンケアブランド「サトルエナジーズ」にインタビューした記事を書いております。

テーマは「ウェルネス」。

夕刊(紙版)、電子版でご覧くださいませ。

 

取材にご協力いただいたオーストラリア「サトルエナジーズ」本社広報のニック・イラニさん、お取次ぎくださいました山崎静子さんに心より感謝します。

ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町が7月27日、5周年を迎えました。おめでとうございます。

フロントロビーには5周年記念の迫力の新作アートが飾られました。大巻伸嗣さんによるAbyss.  至近距離で見るとまた別世界が立ち現われてきます。ぜひロビーラウンジでご覧ください。

5周年記念プランを購入すると、5周年限定のアートなルームキーががついてきます。

ほぼ1カ月半ぶりに山下町に立ち寄ったら、花がすっかり入れ替わっていました。

恐ろしいほどのスピードで季節は変わっていくのに、懸案の仕事が進まない。

進めているのに進まない。こういうときは、しばし深呼吸。焦りがつのるときほど頭を冷やす必要がありますね。

サウナの中、ひたすら坂道を登っていったらなにやらすごそうな所へ。呼ばれていたのはどうやらここだったようです。

有名な観光地とは知らずに到着してしまいました。

さらにさらに。有名な神様とは知らず、招かれていたようです。

 

 

日頃のお仕事関係のご縁に感謝するとともに、息子たちが良縁に恵まれますように願ってまいりました。

 

すっかり観光地の絵葉書モード。いやもう壮観です。

サウナの中、山を下りるのもなかなか爽快でした。

 

パークハイアット京都は東山の中心、観光に絶好の立地にあるんですね。

スタッフの方が方向音痴な私のために「<下>のほうへ降りていくと祇園につきます」と教えてくれたのですが、なにやら<上>方向から強力に招かれているような気がして、そのまま<左上>の方へ(方向感覚がまったく欠如した表現をお許しください)。

情緒ある店舗が続き、ここが「二年坂、三年坂」という観光スポットであることを、後から知りました。

 

お香や和の香料関係のグッズが豊富にそろうこの店では、かなり大量に買い物を。ホテルのアロマも研究対象に入っているので、もちろん研究材料です。

 

本当に絵になる坂ですね。ゆかた姿のカップル多数。

梅専門店のこちらも学びどころが多かった。いまどき、インターネット販売をしていません。ランク分けされた梅に対するべたべたなネーミングもかえって面白い。

 

坂の上まで行きつけばあの清水寺があるとは、このときまったく知りませんでしたが、後からふりかえって思うと、参拝への期待を盛り上げる工夫が随所に感じられました。

パークハイアット京都。予約もしないでランチだけのつもりでふらっと立ち寄ったのに、宿泊の責任者の方はじめスタッフの方々がとても親切に対応してくださいました。

ここは「ホテル」と称さず「ゲストハウス」と称しているとのこと。モダンな邸宅に招かれたようなアプローチ。

玄関まわりに「水」があるのはいまどきのホテルでは必須と見えます。

インテリアはゴールドを活かし、黒とブラウンを基調とした、ザッツ・ハイアットといった雰囲気。

デザートに頼んだメロンと日本酒のグラニテ(シャーベット)。外気温34度の真昼にはこれが非常に効いた。美味しかった。

器ひとつ、花のあしらいひとつに洗練が感じられます。

翌朝も快晴に恵まれました。鴨川散歩の予定が「暑そう……」とくじけて怠け者の朝に。

 

朝食は地下の和食レストランのみと聞いて、せっかくの朝日がない朝食なのかと思いきや、そもそもの建築設計がすばらしく、地下でも朝の光が入る美しいレストランでした。

洋食は前菜から繊細でゴージャス。

これにピエール・エルメのクロワッサンがつきます。お代わりはいかがですか?と言われてもお腹いっぱい。

 

ロビーの花のあしらいも考え抜かれています。

吹き抜けのフォトスポット。

ホテル内にはいたるところにアートが設置されています。実にさりげなく。

写真を撮っていないのですが、スパ施設もレベルが高い。地下ですが光が降り注ぐプールはジャクジー効果も発揮し、サウナも2カ所。水着を着用して入るタイプですが、窓から庭園もながめることができる、快適なサウナでした。

 

水を冷やして用意してあり、外から帰ったゲストに細やかに声をかけて渡してしてくれます。施設、サービスすべてにおいてすばらしいホテルでした。

アマン京都。金閣寺の近くにあり、ちょっと涼みたいなと思って立ち寄りました。

そんな客でもほんとうにあたたかくクールにもてなしてくださいました。

20万平米の敷地は、京都というより軽井沢のイメージに近い。森の奥深くに広がる究極の聖なるラグジュアリーリゾート、という印象。

たっぷり汗をかいた後に飲む冷えた白ワインというのは、常にこの世の幸せのベスト3に入っています(←単純な人間)。

グラスの色、ナプキン、カトラリーにいたるまで徹底的にブランディングされている気持ちよさ。

完璧にオアシスですね。

この濃密な解放感、世界観はちょっと類を見ない。

 

 

京都で取材。みごとなまでの快晴にめぐまれたはいいものの、外気温がおそらく体温と同じくらい。アウトドアサウナ状態でした。それもまたよし、です。

取材の詳細は書けないのですが、移動の途中で撮った写真などを中心に。

高瀬川一之船入。

こんな川が流れて居るのが京都らしい風景。(←おのぼりさんの感想)

少し歩くと鴨川に出ます。

ベタですが胸のすくような気持ちよさ。明日、鴨川沿いを散歩しよう(後記:そうと誓うも実現せず)。

透き通る水、強い光。(オザケン風)

左手に広がるのがリッツカールトン。高層階ではない、というのがうれしい。

昨日に引き続き、鈴木健次郎さんのインタビュー、中編です。

フランスの税制、労働争議はじめ、生々しい経営のリアリティを語ってくださっています。

一着110万のスーツを作ってもなぜ利益が出にくいのか?

フランスでビジネスをするということはどういうことなのか。衝撃のお話が続きます。

JBpress autograph のウェブサイトでご覧くださいませ。こちら

JBpress autograph 連載「モードと社会」第14回は、パリのテイラー、鈴木健次郎さんのインタビュー記事です。

コロナ後のパリのテイラリング事情について、三回に分けてお届けします。

前編はこちらから。「衝撃告白!フランスNo.1 テーラー、鈴木健次郎の闘い」(前編)

私が当初予想もしなかった衝撃のお話がありました(とくに明日以降)。きれいごとなしの生々しいリアリティ。日本のテーラーさんもぜひご覧くださいませ。

 

撮影は山下英介さん、撮影協力はザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町です。みなさまありがとうございました。

 

17日付の日経プラスワン、「なんでもランキング」は、ファッションの歴史クイズです。

僭越ながらアドバイザーを務めさせていただきました。

クイズの目的は、幅広い読者層にファッション関連本を手にとってもらうこと。担当の堀聡さんのご奮闘の賜物です。

電子版では、本紙に掲載されていない皇室ウェディングドレスの話題も載っていますよ。 本紙とウェブ、両方でお楽しみくださいませ。

オーストラリア発のハイエンドなスキンケアSubtle Energies 創業者の息子さんMr. Nick Iraniにインタビュー。西洋とオセアニアのアプローチの違い、これからのウェルネスとラグジュアリーなど、興味深いお話に発見多々でした。このブランドを日本へとりつぐ(株)エスティームの山崎静子さんにも感謝します。

日本ではペニンシュラとマンダリンオリエンタルのみの扱いです。ペニンシュラでトリートメントを受け衝撃を覚え、伝を頼ってインタビューにこぎつけました。近日中に記事化します。

おつなぎいたました田中雅之さんにも感謝します。

オセアニア、この分野ではとにかく進んでます?

日本経済新聞文化欄「文化の盗用」、下巻でもコメントしております。

本紙、電子版でお読みいただけます。電子版はこちら

 

Forbes Japan 連載「ポストラグジュアリー360°」、今回はアートとラグジュアリーの関係について考えてみました。

前半を中野、後半を安西洋之さんが書いています。こちらからどうぞ。

 

ファッションディレクターの干場義雅さんが新刊を出版。「これだけでいい男の服」(ダイヤモンド社)。

序文で、私がGQ Japan に寄稿したエッセイの一部を引用してくださいました。

 

光栄です。ありがとうございます。あらためて、ご出版おめでとうございます。

ちなみに、チャールズ皇太子に関するエッセイ全文はこちら

 

Cultural Appropriation について日本経済新聞から取材を受け、コメントが掲載されています。

Appropriation (応用、適用)は必ずしも悪いことではなく、appropriationなしには文化の発展はありえません。ただ、近年の政治的な動きのなかで、よい適用と悪い適用の差が際立ってきており、後者のケースが「盗用」として炎上しがちなのです。

では、どうしたら炎上を避けられるのか?

議論は明日の日経で「下巻」として続きます。

電子版、紙版、両方でお読みいただけます。

「マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”」試写拝見しました。

インタビュー嫌い、顔出しNGのマルジェラが語る語る!

7歳からの夢を叶えた革命家の生活と一貫した姿勢とは。日本との深いつながりにも驚きます。ゴルティエの弟子だったことも発見でした。ファッション史の学徒は必見です。

監督はドリス・ヴァン・ノッテンのドキュメンタリーを撮ったライナー・ホルツェマーです。

9月17日ホワイトシネクイント全国順次公開
配給:アップリンク
© 2019 Reiner Holzemer Film – RTBF – Animata Productions

「イギリスを知る会」主催第184回セミナー「ダイアナ妃生誕60周年~ダイアナ妃が現代に遺したファッションレガシー」、盛況のうちに無事終了しました。

ご参加くださいました皆様、主催者、関係者の皆様に感謝します。

ダイアナ妃が公人として活躍した17年間を6期に分け、90枚ほどのスライドで解説しました。

 

やはりこの方はファッションを通したコミュニケーション能力がずばぬけて高かったな、とあらためて実感します。

アイコーポ―レーション社長の西村京実さん(左)、フレグランスエキスパートの地引由美さんも、ご多用のなか駆けつけてくださいました。

 

スローン・レンジャー・トウキョウ代表の大西慎哉さんも(右)。みなさまほんとうにありがとうございました。

中野が来ているドレスの生地は、ニューヨークで活躍する浅井広海さん制作の日本のシルクを使った薔薇柄の生地、ドレスデザインも浅井さん、ドレスの実際の製作は廣川輝雄さんです。帽子と髪留め(後姿で見えませんが)は同じ生地で心斎橋リフォームの内本久美子さんが作ってくださいました。細部に職人技が光っております。ありがとうございました。

 

 

開催中のFashion in Japan 展より、戦後に活躍した日本のデザイナーから5名、ピックアップしてご紹介しました。

婦人画報.jp 連載です。

こちらからご覧いただければ幸いです。

北日本新聞別冊「まんまる」連載「ファッション歳時記」が、10周年を迎えました。

 

読者のみなさま、関係者のみなさまに感謝します。

日本経済新聞「モードは語る」。

本日は打掛を500点収集している方のことを書きました。

彼女はもう高齢で、打掛が海外に売られて散逸し、伝統技術が廃れてしまうことを危惧しています。

刺繍針を作る職人はすでにいなくなりました。もうあまり時間がありません。

婦人画報8月号発売です。

日本の宿特集も興味深いのですが、スタイルアイコン特集があります。

そちらでコメントを寄せました。本誌でご覧いただければ幸いです。

「ココ・シャネル 時代と闘った女」のパンフレットにコメントを寄稿しました。

 

 

7月23日公開です。実証のみに基づくドキュメンタリー。20世紀絵巻になってます。おすすめ。

明治大学で特任教授をしていた時代の最後に、ルーマニアからの留学生にインタビューされた記事がウェブにも転載されました。こちらです。元記事は、Blue Air という雑誌に掲載されたようです。

もはや数年前となると若いな~青くさいな~。

50代の前半と、50代の後半では、まったく考え方も違うし、別人みたいです。10代の前半と10代の最後が別人みたいなのと同じですね。時代も変われば身体も変わる、環境が変われば本人も変わる。あたりまえといえばあたりまえですね。コロナ前をあまり懐かしいとも思わない。それはそれで一つの時代でした。それだけのこと。

ユリイカのシャネル特集、発売です。

特集の冒頭で、鹿島茂先生と対談しました。『「皆殺しの天使」の精神史』と題されております。3段で全11ページ。

 

 

発売前から逐次刊行物でベストセラー1位が続いております。

国立新美術館にてFashion in Japan 展。戦後の焼け野原に建てられた洋裁教室から、2020年の未来感あふれるファッションまで。力のある展示で、みごたえがあります。

とりわけDCブランド時代が強烈だったな。真剣に見たらぐったりしました。

写真撮影可能なのは、以下の最新のファッション、2010年から未来へ向かうファッションのみ。

アンリリアレイジのテントになるドレス。

ミキオサカベ。

リトンアフターワーズ。

ユイマナカザト。

西洋のファッション史とは異なる発展をしてきた日本の戦後ファッション史。関係者の労力に心から拍手を送りたい。ファッション史や社会学の学徒は必見ですよ。図録もわかりやすくまとめられており、必携の一冊です。

昨年12月に企画がスタートした「二期会ハンサム4兄弟 ディナー&コンサート」が無事、ザ・プリンスパークタワー東京で開催されました。

 

 

プリンスホテル首都圏エリアのイタリアフェアの目玉として企画された「ホテルでイタリアンオペラ」。

イタリアンのコースディナーのあと、会場を移して4兄弟によるオペラを堪能しました。

4人による「オーソレミオ」には鳥肌が立ちました。最後に宮本益光さんが「芸術が不要不急とされるなかで、僕たちの存在が認められた気がした。ありがとう」という趣旨のことを語り、ゲストのなかには涙ぐんでいる方も。

ほんとうにすばらしい会でした。前例のないイベントを実現にこぎつけた二期会とプリンスホテル、すべてのスタッフに敬意を表します。ブラザーズとのご縁をおつなぎいただき、実現まで細やかにご尽力くださいましたミヤビブランドコミュニケーションズの田中雅之さん、二期会理事の谷口久美さんにも心より感謝申し上げます。

 

東洋一と呼ばれる前浜ビーチ。

曇りなので実力は発揮できていないと思いますが、それでも砂のきめ細やかさと水の透明感にはときめきます。

 

この前浜ビーチから最も近いのが東急リゾート。

広い広い敷地はとてもきれいに手入れが行き届いており、クラシックリゾートの王道を行っています。

ほっとする南国リゾートの景色ですが、ただ、これだけあちこち見てしまうと、すべてデジャヴ感が…。

ファミリーが数日間、じっくり滞在して飽きないように、コンビニ、ショップなどの施設も充実しています。あまりにも何もない「イラフSui」でおそろしい退屈を味わったあとでは、こういうの、ほっとします。(好みですね)

ややディズニー味もあり…。この安定感と既視感を時代遅れと見るミレニアルズもいて、ホテルのターゲティングはますます細分化されていくでしょうね。

見晴台、左側。遠方に伊良部大橋が見える。

見晴台、右側。どちらも絶景です。

来間大橋をわたり、来間島へ。これは来間島の展望台から見た大橋。

来間島はそこはかとなく竹富島っぽかったです。

展望台からは左に伊良部大橋、右に来間大橋が見え、宮古島の全景が見える。今回、三島踏破したのだな。

空港に向かう時、タクシーの運転手さんが「ココだけは見ていけ」とわざわざ立ち寄ってくれたのが、前浜ビーチ。さっき見たんだけど……とは言えず、喜んで見せる演技をするサービスをする私はなんなのか。

 

見渡す限りのサトウキビ畑。私の瀬よりも普通に高い。夜、通るとかなり怖そう。

 

イラフ一のビーチといっても、意外と狭い。ただ、曇り空でも水の透明度と砂のきめ細かさは際立っています。

google map を頼りに、伊良部の「集落」の調査。

 

集落の中央部は、これが伊良部の人々の生活なのだと謙虚な気持ちにさせられる荒れ果てた家屋が目立つ。壊れっぱなしの家屋も。

 

潮風も太陽も強いので、塗装の落ち方が激しい。

交番前のガジュマル。

村にあるスーパー二軒。ともに昭和感がある。そのうちの一軒では「ココでしか売っていない」黒糖アイスを扱っている。ハーゲンタッツよりもさりげなく高い。

「まるきスーパー」の隣はなにげなく絶景。これが日常の伊良部の風景なのかな。このスーパーの二階で宮古そばを食べてみる(またしても)。美味しい。村の方々が食べに来ている日常感たっぷりな食堂です。

シギラを出て、かの有名な伊良部大橋をわたり、伊良部島へ向かいます。

宮古島の象徴のようになっている伊良部大橋は、渡っている最中はその美しさが見えない。いざ渡っている最中は何が何だかわからない。車の横から見えるのは欄干と海だけ。遠くから見るといったいどの位置にいるのかわかる。どんな全体の中にいるのかがわかる。

この橋を渡るBGMとして小沢健二の「強い気持ち、強い愛」の最後のサビの部分が意外とよい。華やかな橋なんですが、ちょっとだけ刹那感や悲しみ見たいのが混じってくるんですね。

イラフ SUI ラグジュアリーコレクション。


各ライフスタイル誌が称賛していることもあり、かなーり期待していったのですが、え?これでラグジュアリーコレクション?

雨が降っていたとはいえ、バルコニーは濡れたままでまったく使えず。そもそもガラスにモップのあとが。まあ、最低ランクの部屋だったのだろう…と思うことにしました。それにしてもマリオットのゴールドランクの会員でもこの扱いは。

部屋の質感も都内の4スターホテルといった無機的な感じで、アメニティもこれだけ。かなーり気落ちします…。この時点でかなりシギラに「帰り」たくなっている。

なんといっても施設が小さすぎるのです。フロントは狭くて、スタッフが机周りに固まっており、その机の後ろを通ってレストランに行くときにフロントのパソコン画面が見える…ってちょっとこれは。

 

唯一のレジャー?が自分で創るバスソルトコーナー。一度やると飽きるし、プールもフロントから丸見えで入る気にもならなければ、レストランも一か所しかなく、スパもなく、庭も小さく、ホテル内散策の楽しみがゼロ。スモールラグジュアリーを謳うならもうちょっとなんとかしたほうがよいのでは。

夕方にはサンセット・シャンパンフリーフローサービスがあります。これが価格に含まれていたので高いわけですね。部屋まで持ってきてくれますが、少しぬるくなるのです。この時期には仕方ないですね。せめてお天気よければ気分も持ち直していたのですが、レストランも一度で飽きて、周囲にはレストランも皆無。


最寄りのビーチまでは歩いて10分ちょっとです。 左奥に白く見えるのがイラフ。

朝食も同じレストラン。

ホテルの前はごつごつした岩で、雲が広がると「東映」という文字が浮かび上がりそうな雰囲気。

朝食はセミブッフェ。お料理は丁寧に作られており、美味しいです。食べきれないパンは丁寧に包装してテイクアウトさせてくれます。

スタッフの対応もよくて、よいところもたくさんあるホテルなのです。ただ「ラグジュアリーコレクション」とする基準には、「?」。珍しく辛口でごめんなさい。すべてはお天気のせい……なのでしょうか。

仕事の調査で宮古島です。

あいにくの曇りで宮古ブルーには出会えませんでしたが、それでも透明な海、真っ白くきめ細かな砂浜。

シギラ・セブンマイルズリゾートは想像していた以上にスケールが大きい。敷地内の移動はスタッフを呼んで車移動です。車移動必須の広大なエリアです。

 

リフトに乗ると、帰途がすばらしい。海を見渡せます。

高い建物がシギラミラージュ。

シギラリゾートのなかにはいくつもホテルがありますが、その中で最も新しいのがシギラミラージュ。

 

 

部屋からの眺望。この美しさは石垣のANAインターコンチを超える。

プール、レストランはホテル内にもリゾート内にもいくつもあり、選び放題で飽きないようになっている。

お部屋は広く上質なリゾート感覚にあふれていて、ハレクラニを超えるかというレベル。ジャクージがバルコニーにもついている。

アメニティはディプティーク。ポイント高い。さわやかな香りで泡立ちもよくなめらか。

リクエストしなくてもオムニサンスの基礎化粧品がたっぷりついてくる嬉しさ(右奥)。

タオル、スリッパ、シーツなどのリネン類もことごとくハイクオリティでうっとりする触れ心地でした。

宮古そばはやはり地元の人気店で。「ひろちゃん食堂」、地元の方々でにぎわっています。奥はゴーヤちゃんブルー。ひろちゃん食堂はセブンマイルズリゾートのぎりぎりのところにあるので、帰りはホテルに電話をかけて迎えに来てもらうというパタン。歩けばジャングルで、巨大な昆虫や不思議な虫に出会います。

北鎌倉の建長寺。日本最初の禅寺だそうです。

「君が代」にでてくる「さざれ石の巌となりて」の現物を初めて拝みました。日本の何カ所かにあるようですが。

樹齢数百年という樹がふつうにばんばん生えており、建物とともに威容に圧倒されます。以下、写真集にて失礼。

 

 

庭園もよく手入れされて、静謐な美しさを見せてくれます。

 

 

 今年はシャネル没後50年、No. 5 生誕100年で盛り上がっております。ドキュメンタリー映画も7月23日に公開。勢いに乗り、「ユリイカ」7月号もシャネル特集です。

巻頭で鹿島茂先生と対談しました。『「皆殺しの天使」の精神史』。6月29日発売。予約が始まっております(画像クリックでアマゾンにとびます)。

「ユリイカ」がファッション特集を組むのも貴重です。お楽しみに。

足利尊氏公ゆかりの禅寺、長寿寺が季節・曜日限定で特別公開されていました。

以下、写真集で失礼します。

 

清らかに手入れされた建物と庭園。寺院というよりお屋敷のようでした。(これが当時の寺院の常識なのかもしれませんが)

 

場違いな色の服を着ている私が階段の上の方に小さく見えます。笑

尊氏公は54歳没だったのですね。若い…。当時は人生50年、という時代。

 

Forbes Japan 連載「ポストラグジュアリー360°」 第7回はラグジュアリーに必ずついてまわる本物と偽物をめぐる話です。

前半を安西洋之さん、後半を中野が書いています。(奇数回が安西さんスタート、偶数回が中野スタートです)

 

Forbes Japan website にてご覧くださいませ。

北鎌倉の明月院、今年最後のあじさいです。

以下、シンプルな写真集。

紫陽花の名所だけあって、浴衣を着たカップルがあちこちでインスタ映え?写真を撮影していらっしゃいます。

有名な庭園。余白が日本の禅的スピリットを表現しているという文脈でしばしば引用されますね。

 

地蔵さまと紫陽花。絵になります。

北鎌倉には違う時間が流れているような感覚。

紫陽花以上に心に残ったのが、石に根を張るモミジの根。

 

 

昨年は見られなかった分、今年の紫陽花は十二分に堪能しました。もうお腹いっぱいなくらい。これだけのケアをしてくださる管理人の方に感謝したい。取材ついでの駆け足でしたが心の保養になりました。

 

ポーラミュージアム・アネックスにて「絵を纏う」展。

ファッションディレクターの若槻せつ子さん(75)が集めた500点の打掛のなかから、13点が飾られています。

ガラスケースもなく、間近で質感や厚みを感じられる。

ひとつひとつを丁寧に解説してくれる岩槻さん。

 

詳しくはどこかの連載で書きますので、こちらは写真集としてご覧ください。

1階のポーラの店舗ではカタログも販売されております。

写真では伝わりきらない美しさ。ぜひ肉眼でごらんいただきたい。

日本の美がミニマリズムだなんて、誰が言った。笑 この豊饒に圧倒されてから言ってください。

若い方はなかなかこれを選ばないそうです。今ならウケそう。あとは5回目くらいの婚礼時とか。

 

 

ピカソの絵もあり。間近でその技巧を見ていただきたい。6月27日までです。

FRaU 本誌で掲載されたインタビュー記事が、ウェブでも読めるようになりました。

齋藤薫さまによるインタビューです。日本の香りについて語っております。

FRaU 公式ウェブサイトでご覧いただけたら幸いです。

いくつかの仕事を兼ねてマンダリン・オリエンタル東京。

バースデー祝いとしてホテルからカードとフルーツ盛り合わせが届いていました。ありがとうございました。

部屋はゆったりと使いやすく、文具が一通りそろった引き出しも備えられており、ワーケーションにも最適です。

 

嬉しかったのが、メモパッドはじめ紙の文具もたっぷり用意されていたこと。いまコロナ対策で、ペーパー類を一切おかないというホテルも多いなか、この判断はとても貴重。

リクエストベースでもってきてくれる基礎化粧品のセットも、フランスの「オムニサンス」。たっぷり使えるサイズなのも嬉しい。隠れたサービスに底力を感じます。

高層階の景色は仕事柄見慣れて感動が薄くなりがちでしたが、これには驚き。日本銀行の屋根が見えるのですが、上から見ると「円」という字の形になっている。日本銀行なだけに。

 

マンダリンのスパ。聞きしに勝るすばらしい質感とサービス、トリートメント技術。

 

写真撮影不可なので写真はありませんが、37階に全面古ガラスになっている開放感ありすぎのサウナにはちょっと圧倒されました。ミストサウナも別にあるほか、広く高く深い(印象的日本語)お風呂もいい。これだけ充実のスパ施設はなかなかないのではないか。

オーストラリアのサトルエナジーは、こちらででも取り扱い。(ペニンシュラとマンダリンのみ)

アロマテラピー・アソシエイトのバスオイルはセラピストお勧め。「ディープリラックス」を購入してルームバスに入れてみたら驚きのデトックス効果でした。

お風呂の照明もセンスよく、お湯がゆらゆら揺れて見える照明です。(時間にせこくて、ぼーっとするのが嫌いなので、パソコン持ち込みの入浴。笑)

水が流れる素敵すぎるバーでお酒が飲めないのは残念でしたが、アフターコロナのお楽しみということで。

部屋の冷蔵庫にはクリュッグの誘惑。飲まないけど。ルームサービスの和牛バーガーがとても美味しかったです。

夜景も完璧。

朝食のクオリティも高く、とても美味しい。

マンダリンカフェでのグルメおみやげのラインナップも充実しています。

適度にオープンなロビー。待ち合わせができる程度の広いロビーがあるのはよいですね。

 

日本橋周辺は歴史的な建造物も多く、周囲の環境も落ち着いていながら便利です。

となりには千疋屋本店。チェックアウトの後、立ち寄ろうとしたら長蛇の行列であきらめました。

ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町でのヴィーガンアフタヌーンティー「プレイフルガーデン」。

すべて植物性の原料から作られています。明治大時代のプレゼミ生キャサリンはるかさんを監修に向かえ、ヴィーガニズムから研究し、スタッフが猛烈に研究と試作を重ねてようやく完成です。

オーガニックの紅茶ブランド「マイティ・ティー」からも選び放題というドリンクつきです。

シェフの落合さん、原口さん。

心斎橋リフォームの内本久美子さんにご一緒いただきました。

 

サステナビリティとウェルネスの時代にふさわしいヴィーガン食。フレキシタリアン(肉も魚も食べる)方もご満足いただけます。

婦人画報連載「フォーマルウェアの基礎知識」vol. 20は真珠をめぐるストーリーです。

 

 

 

婦人画報.jpにてご覧くださいませ。

 

文化学園服飾博物館で高田賢三展が開催されております。

 

 

装苑賞を受賞した1960年代の作品から、70年代以降のケンゾーワールド全開の作品まで。デザイン画や特別なウェディングドレスも。学院長の相原幸子先生じきじきにご案内いただきました。賢三さんの文化時代の同窓生とのエピソードや講演会のお花など、貴重な裏話を伺いながらの鑑賞。ありがとうございました。

 

おみやげにはケンゾー水いかがでしょう。芍薬が描かれた素敵なボトルです。図録もコンパクトながら充実しています。

6月27日まで休みなく開催中です。

 

私が着ているスーツはH & Sons 廣川輝雄さんの製作です。内側にスマホポケットを付けていただいたり、ベストの背中も表地で作っていただいたり、その他細部もとことん凝った作りになっております。生地はKunishima 1850。

日経連載「モードは語る」

5日付夕刊では、「グリード ファストファッション帝国の真実」→現実のファストファッション界を振り返る、という流れで書いてみました。

 

2日は、パリで活躍するテイラー、鈴木健次郎さんのインタビューでした。PCR検査を受けて4日間完全隔離、ペニンシュラと和光でのトランクショーを終えられてのインタビューです。週末には再び検査を受けて帰国の途へ。

パリでの経営の苦労についてお話くださいました。驚愕のエピソードが続々…。原稿までしばしお待ちください。

撮影に協力いただいたのはザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町。ローズウィークの間、薔薇のオブジェが置かれています。

主役はあじさいにとって代わられつつあり、季節の移り変わりの速さを感じます。

集英社クオータリー kotoba 夏号発売です。特集はビートルズ。

連載「スポーツとファッション」第6回は「オリンピックとファッション」。

ファッションの力でオリンピック伝説となったアスリートのストーリーをとりあげました。ジョイナー、キャシー・フリーマン、そしてノルウェーのカーリングFab 4。ビートルズ特集ですから。

「グリード ファストファッション帝国の真実」、6月18日より公開です。

コメントしました。

©2019 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. AND CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

 

映画には多少誇張もあるものの、2000年代のファストファッションの愚行がなにをもたらしたのかは、知っておきたい。

公式ホームページでは11人のコメントが紹介されています。

 

昨年秋あたりにワシントン大学からご依頼をいただいて6月1日締め切りだった書評、なんとかセーフで書き上げました。

1500字ちょっとの英文ですが、原稿料なし、査読ありのアカデミックな雑誌への寄稿は超久々で、かなり気を遣いました…。何度かホテルにこもって読破、書き上げました。達成感ありました。これからさらに時間をかけて編集していくようです。

掲載された暁にはアップできるとよいですが。(制約も厳しそうで不明)

 

日本の出版社の方。これぜひ翻訳出版してください。包括的に日本の着物のことを考えた、良い本ですよ。(すでに翻訳が進んでいたらご寛恕ください。)

JBpress autograph 「モードと社会」第13回。ブルネロクチネリ表参道店とクチネリの哲学について書いています。

 

 

本文にも書いていますが、地下には「服を売っていない」贅沢な文化的スペースがあるのです。

 

以下、本文に詳細に書いておりますので、私が撮ったスナップ(という言い方も古くなったね)の写真集です。

 

ソロメオ村の様子も映像で見ることができますよ。

「趣味の良さ」を伝えるライブラリ。

日本のアーチストも支援します。定期的にアーチストの作品が変わります。

「クチネリの家」というだけあって、ところどころに本やチョコレートが置いてあり、ちょっと休めるようにできている。パートナーの試着を待ってる夫(妻)などにウケそうですね。

イタリアからもちこまれた家具にクチネロの服がよく映えます。詳細は本文。

忘れたころに服が登場。中はオペラニット。職人の創造性が炸裂しています。

 

 

ベランダに出て休むことも。この時期のアペリティーボは気持ちがよさそうですね。コロナ後になりますが。家具はすべてイタリアから持ち込まれています。


表参道店ファサード。ぜひ一度訪れてみてください。

グランドプリンスホテル高輪「プリンスルーム」で講演でした。

終了後のおやつです。フレッシュなメロンを使ったケーキ。日本庭園の緑もさわやかですね。

あじさいが見頃です。季節の移り変わりは早い。「そのうちに」は、ない。

Facebook Japan 様で講演させていただきました。

 

久々にこのテーマでしたので、スライドを最新情報にするためほぼ全とっかえ。

メグジット、アンドリュー王子のスキャンダル、フィリップ殿下の一生についてあらためて勉強しなおし。鋭い質問もいただき、まだまだ勉強しなくてはならないことだらけだと、あらためて気を引き締めました。

良い機会をいただき、ありがとうございました。

いくつかの仕事を兼ねてペニンシュラ東京泊。36時間ステイというプランに便乗してみました。10時にチェックインして翌日の夜10時までいられるって実質まるまる二日間使えるということですね。(実際にはそれほどいられなかったのですが)

すっかりあじさいの季節になっています。

いつもの通りも、華やかな花に彩られておりました。あいにくの曇りです。それにしてもこの週は一週間陽射しがありませんでした。こんな5月もありますね。

お部屋には総支配人さまからのメッセージとウェルカムスイーツが。(一休のダイヤモンド会員だから、だと思います。笑) 手書きのメッセージには心があたたまりますね。

デラックスルームという標準ランクのカテゴリーですが、ビジネスパーソンにとってはこの上なく機能的に作られていると思います。上のようなコーナー、仕事に最適です。机の前の眺めがよすぎると落ち着かなかったりしますが、このコーナーはほんとうに書くことに集中できる。しかも右下にはプリンターも備え付けです。印刷もコピーもファックス(もう使いませんが)もビジネスセンターに行かずにここでさらっと済ませられる。ワーケーションに最適です。

バスルームもすばらしく、テレビは当然のようにあるし(見ないけど)、モードを変えると照明が少し落ちてリラックスミュージックが流れてくる。外部からの連絡を遮断することも可能。この音楽があまりにもよいので、ずっとBGMとして流していました。

 

クローゼットが広々としていて、この中でヘアドライやメークができるというのも気が利いている。とにかく非常に使いやすく、ストレスがまったくない設計。ドライヤーはレプロナイザー。今やほとんどのホテルがこれですね。

基礎化粧品セットをリクエストしたらたっぷりとしたサイズのこれ。嬉しいですね。

アメニティはペニンシュラオリジナル。パルファンさとりの大沢さとりさんがこのアメニティの香りに関わっていらっしゃるようです。やさしい香りだちで、現代の日本らしさを感じさせます。バレーボックスもあり、ドアを開けなくても新聞やルームサービスを受け取ることができる仕組み。人と接しないので安心・安全。むしろ徹底的にビジネスパーソンの需要をくみ取ったホテルだと感じました。

滞在中にスパでトリートメントもお願いしました。あいにく時節柄、サウナは使えませんでしたが、きわめて快適な施設で、セラピストの腕も極上。

オーストラリアの高級アーユルヴェーダ系の「サトルエナジー」と、モナコ発のアンチエイジングブランド「マージーズ」を使用。ホテルで販売もしています。

「目に見える」効果に、勢いで購入したのが「サトルエナジー」のバスソルトと、マージーズのローション。バスソルトはとにかく心の深部まで癒される香りで、これを入れて入浴すると不安要素や不快要素がデトックスされるような感覚。マージーズを扱っているのはペニンシュラのみ、サトルエナジーはマンダリンとペニンシュラのみの扱いだそうです。

滞在中はスタッフにたいへんよくしていただきました。お水やお茶もふんだんに補給していただいて集中できたおかげで4日分くらいの(ウソ)仕事ができました。

それにしても怒涛の長時間プラン。ホテルの稼働率が低いこの時期の一つの流行のようで、いま40時間ステイプランも出ております。一泊の料金で40時間。書き物を一気に仕上げたい人にとっては、ありがたきプランです。

 

 

 

 

NYのイレブン・マディソン・パークが全面的にヴィーガンへと方向転換しました。脱ウシです。地球環境を守るという観点からも、ウェルネスの観点からも、新しいラグジュアリーという観点からも、世界的にヴィーガンへの流れは避けがたくなっていくでしょう。

というわけで、明治大学時代に教えていたプレゼミ生のキャサリンはるかさんがヴィーガンマスターとして活躍していることを幸いに監修として指導していただき、プリンスホテル東京シティエリアで時代を先駆けるメニューとしてヴィーガンアフタヌーンを提案。スタッフ一同が真剣に勉強を重ね、ついに6月から本格スタートとあいなりました。

ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町では、Flower Garden.

 

 

今年の初めから、シェフやスタッフと勉強を重ね、実現に向けて鋭意とりくんできました。

紀尾井町での試食会の様子。グルテンフリー、アニマルフリー、SDGsも意識しています。五くん(ねぎ、にんにく、らっきょうなど刺激やにおいの強いもの)フリーにも対応。

 

ザ・プリンスパークタワー東京では、Playful Garden.

以下は試食会の模様。

三種のスペシャルドリンク。奥に見えるのが監修のキャサリンはるかさん。かつての教え子とこういう形で仕事をご一緒できるのは嬉しいですね。

研鑽を重ねてきたシェフとスタッフ。

試食会ではこのようなイメージ、さらにブラッシュアップして先のような完成品となりました。

ともにヴィーガンでなくても大変美味しくいただけます。ちなみに私はヴィーガンではありません。制限のあるなかで美味しいものを創り上げるヴィーガンメニューは一種のアートだと思います。ぜひ、ギャラリーとパークで2種類のヴィーガンアフタヌーンティーをお楽しみください。

 

 

 

婦人画報フォーマルウェア連載Vol. 19は、「英国王室メンバーが『喪のフォーマル』に込めた思い」です。

ジュエリーや勲章で、故人へのセンチメンタルな思いや敬意を表現していました。「意味」にあふれた喪のフォーマルです。個を徹底的に消そうとする日本のスタイルとは、対極にありますね。

 

Letters from Nowhere によるセミナー「新しいラグジュアリーの鼓動に耳をあてる」。第一回のトライアルが終了しました。
グループ名とロゴは、ミュンヘン在住のデザイナー、前澤知美さんによるものです。Letters from Nowhereというのは、アーツアンドクラフツのウィリアム・モリスのNews from Nowhereへのオマージュです。過去から学びながら、未来を創るというコンセプトが色彩でも表現されています。
以下、リーダーであるミラノ在住のビジネスプランナー、安西洋之さんによるフェイスブック投稿からの引用です。
『ベイン&カンパニーが「これから10年間、もはや高級品市場との括りではない、文化とクリエイティビティが入り混じる市場となるだろう」と予測しているなかで、ぼくがこの2年間のリサーチで確認したのは、新しい方向を探る人たちは、19世紀のジョン・ラスキンとウィリアム・モリスを参照していることでした。
ということを前澤さんに説明したら、News from Nowhereへのオマージュはどうか?と提案してくれたのですね。
 さて、講座の内容です。冒頭でぼくがラグジュアリー市場の動向や新しい挑戦をしている人が世界のどこにいて、何を考えているかについて話しました。
 中野香織さんは、この1年間、毎月開催している新しいラグジュアリーの意味を探る勉強会の共同主催者になっていただき、Forbes Japanの毎月の連載も一緒に書いています。彼女にはラグジュアリーの歴史的変遷を解説してもらいました。ラグジュアリーを必要とする人たちの変遷でもあります。モノと人文学の知識を踏まえてラグジュアリー史をここまで話せる人はそういません。
 前澤さんは、ラグジュアリーにおける異文化理解の大切さ、文化盗用の動向などをクリエイターとしての実践も踏まえて話してもらいました。彼女とは、彼女がベネトンのファブリカで働いている頃からおつきあいがありますが、ユニバーサルとローカルの妙がよく分かる話でした。
 澤谷さんには、サービスデザインの研究者の立場からのアプローチを話してもらいました。参加者たちからも絶妙なコメントを引き出し、MBAの先生らしく見事でした。澤谷さんとは、欧州史の本を読む読書会とデザイン文化の研究会をこの1年近くやっていますが、「今度、新しいラグジュアリーの講座をやりたいのですが、協力してくれますか?」とお願いしたら、1秒で「やりましょう!」と返事をいただけました。
 北林さんにファシリテーターをお願いしました。彼は京都を拠点に文化ビジネスを推進しており、かつデザインウィーク京都を主宰し、オープンファクトリークトリーツアーを実施しています。小さなサイズの生産現場の事情に鋭敏で、新しいラグジュアリーを夢物語にしないためには、北林さんの力が必要だと思い、仲間に入ってもらいました。
 参加者の皆さんに、なにがしかのお役に立てていれば嬉しいです。』
企業や大学、自治体とも連携し、よいうねりを生んでいくことができれば幸いです。

北日本新聞別冊「まんまる」6月号発行です。

「ファッション歳時記 Vol. 117」は「勝者のブレザー」です。

読売新聞5月11日付 「服の共有 性別、年代超えて

取材を受け、コメントが掲載されました。

JBpress autograph 連載「モードと社会」第12回。

ガイ・リッチー監督「ジェントルメン」の紹介です。「英国紳士のジェントリフィケーション」。

キャラクターの着るコスチュームの話から、ジェントリフィケーションの解釈まで。こちらからどうぞ。

 

Yokohama Rose Week No. 3  Yamashita Park.

山下公園、18:30になるとライトアップされます。港の風景とのコラボは無敵です。

 

 

 

 

 

 

横浜税関。

みなとみらいには、ゴンドラが。近未来的な風景がいっそう未来的になりました。

 

 

 

横浜イングリッシュガーデン。

 

 

 

 

 

 

大手町の森ことOtemoriのなかに潜むアマン東京。書評のためになんとしても読み終わらなくてはいけない本をもってこもりました。

お部屋の玄関から旅館風。

日本の要素がこれ以上ないくらい洗練された、アマンの精神が感じられる別格の空間。

視界に入るものすべてが、細部に至るまでノイズなきよう徹底的にコントロールされています。

アマンの水もこんな容器で覆われ、アマンブランドのロゴの主張がどこにもないのに、アマンらしさが伝わってくる。

ウェルカムドリンクとフルーツ。冷蔵庫の中のソフトドリンク類もすべて無料です。

スパエリアには、バスローブとスリッパで直接伺うことができます。これは非常にありがたいですよね。


陽の光がふんだんに注ぎ込むプール。

部屋のお風呂も、たっぷりとした大きさ。玄武岩でできており、お湯がぜんぜん冷めない。バスソルトが和のアロマを活かした良い香りで、この香りとスパのオリジナルコスメの香りが館内にそこはかとなく漂っています。ホテルアロマはあえてなし。こうしたセンスにもアマンらしさがありますね。

照明もコントロールしやすいように作られています。

大手町の日の出もよいですね。

 

実は意外に周辺には緑が多い。

早朝の東京駅にも、人がいない。

 

 

天井の高いロビーにひとり。ホテル貸し切りでした(ウソです)。

おみやげにアマンオリジナルのトラベルタグまでいただきました。中には、ゲストそれぞれの名前が書いてあります。嬉しい。

 

激戦区大手町エリアでも突出した施設のすばらしさなのにフォーブスの格付けは4。なぜ5ではないのか? 外部の格付けによってホテルの価値が変わるわけではないですが、やはり気になりますよね。原因として考えられるのが、スタッフの対応でしょうか。外に出て戻ってきた時に宿泊ゲストと認識されずレストラン客のように対応されるとか。私の存在感が薄すぎるからしかたがないのかもしれないですが、それを差し引いても、「?」な違和感が何度か残りました。

あるいは、アマンゾエ、アマンキラ、アマンプリなどに求められるようなとんでもない基準を期待していたらふつうだった(それでもふつうではないのですが)ための「4」?

ホテルの格付け評価の基準の難しさ。フォーブスの審査員のお話を聞いてみたい。

FRaUのJAXURY連載、Vol. 13 , Vol. 14 が更新されました。

 

フェムテック新時代。日本のアンダーウェア観は世界のなかでも独特なのですが、そうした土壌にねざし、かつ#Me Too 以降に目覚めた最近の女性起業家たちのめざましい活躍により、下着事情が大きく変わっています。

 

そしてオーカ・トランク。高品質にこだわるメイドインジャパンのテイラリングが、時代の風を受けてリラックス感を湛えています。

仕事帰りに立ち寄った山下公園。七分咲きくらいの薔薇がライトアップされております。

以下、アルバムです。

 

 

 

LEON 6月号発売です。縦縞特集でかたっております。


タテシマもヨコシマも英語ではStripes。いいかげん、ヨコシマをボーダーと呼ぶ習慣を廃しませんか。英語だと思い込んで得意げに英語として使うとちと恥ずかしい。身振り手振りイラストでなんとか通じれば問題はないとはいえ。

長谷川彰良さんの「半分解展」が今年も渋谷大和田ギャラリーで開催されました。

新作(というのも妙な言い方になりますが。笑)も加わり、いっそう研究を深めてますますバージョンアップしたデミデコ。


本当に心強く感じます。

 

ヴィクトリア朝の女性服「ヴィジット」も各種入荷。その立体の存在感に身近に触れることができて感動します。

今回は、長谷川さんと一緒に、「ツアー」という形で、各展示を一緒に解説させていただきました。とても学びの多い、楽しいコラボをさせていただきました。終了後も小一時間、質問やまず。ほんと、各方面で弟子に学ばせていただいているというか、あっさりと「師」を超えていく弟子を持てて心から光栄に思います。

 

着せていただいたのは、長谷川パタンによる、あきさん製作の18世紀風アビ。普通にそのへんで着てても違和感なさそうな素敵な服です。左右で柄が違うのもいい。着心地は抜群によいです。


あきさんもそうですが、この半分解展を通じたコミュニティが形成されているのもすばらしいことですね。

 

ご参加くださいましたみなさま、ありがとうございました。

 

ほぼ一年ぶり、二度目のハレクラニ沖縄。

 

 

解放感と質感の高さ、ホスピタリティはやはり別格です。

前回とおなじサンセットウィングでしたが、再訪だったためか最上階の少し広めのツインに案内していただきました。

オリジナルバスソルトはじめ、アメニティのひとつひとつに心がこもっていて、高揚感を与えてくれます。ドライヤーはすてきなケースに入った「復元ドライヤー」だし、ヘアアイロンを頼むと「ヘアビューロン」の最新バージョンだし。いちいち想像を超えて感動させてくれます。

冷蔵庫の中にあるドリンクはすべてサービスとして用意されています。

クラブラウンジのサービスも相変わらず驚きにあふれていてすばらしく。今回は曇りだったのでサンセットが拝めなかったのが残念でした。

前回はブッフェ形式でしたが今回はあらかじめセッティングされた形でお料理が提供されました。

昨年は工事中だったサンセットウィングのプールも完成し、シャンパンバーまでできていた。シャンパンのメニューが豊富。ただ、今年は虫が異常発生していて、あまりプールサイドでゆったりできませんでした。黒いむしがわんわんよってくるので。「宮古島はもっとたいへんな状況」とのこと。

夜のプールのライトアップも幻想的。

翌日のランチ。ハワイのロコモコにゴーヤがあしらわれているのが沖縄風。

ずっと曇りでしたが、ようやく帰路に太陽を拝むことができました。

 

ハイアットリージェンシー瀬良垣。

小さな「島」を丸ごと使ったリゾート。

たかーい天井、黒、グレー、ナチュラルカラーを使った幾何学的なインテリアはハイアットの特徴ですね。どこのハイアットだったかわからなくのは仕事ゆえの不幸か。

周囲は砂浜ではなくごつごつした岩浜で、近くで見ると神秘的でこわいくらい。

どこを撮ってもフォトジェニックです。これで陽光がさせば完璧。

プールが多い。しかもドラマチックな作りで、お子様づれファミリーには最高ですね。一日いろんなプールで遊べます。

まだ肌寒かったのでプールは撮影のみでした。

どこを撮っても絵になるなあ。

インフィニティプールのように見渡せる場所もあり、時間を忘れる眺望です。

クラブラウンジがかなり残念。フードはほとんどないに等しいし、シャンパンすらおいてない。ドリンクの種類が少なすぎるうえ、サービスがほとんどない。このホテルはクラブラウンジなしで使うのが正解かも。

翌朝は少し晴れて、海がいきなりきれいになりました。太陽があるのとないのとは雲泥の差。

 

 

朝食は、もはや都内のホテルでは皆無になってしまったブッフェスタイル。手袋をつけてトングでとるようになっています。プールでは全く人に会わなかったのに、朝食のレストランはほぼ満員。みなさんどちらにいらしたのでしょう…。

 

すばらしい施設でしたが心が動くような感動がなかったのは、陽光が足りなかったためなのか。こんな日もある。

 

 

 

仕事で沖縄。沖縄は何度か来ていますが、那覇市をあるいたのは初。

有名な国際通りとはここだったのですね。人がほんとに少ないです。

脇道にはいるととたんにアヤしさが増して良い感じになる。

疲れたな~と思ったら目の前にハイアットリージェンシーが。ここ今回の調査対象の一つでした。なんと奇遇。

ハイアットらしい建築。

お茶もおいしく、庭園の景色もきれい。願わくば晴れてほしかったけどそこまでは。

「まんまる」5月号発行です。ファッション歳時記 Vol. 116 「ライフスタイルとは?」

Precious 5月号 発売です。17周年おめでとうございます。

エレガンス&ラグジュアリーについて、コメントを寄せました。

 

いっそうのご発展をお祈り申し上げます。

明治神宮前で、Louis Vuitton & 。

近未来的な浮遊感を感じるスカーフの展示からスタート。

こういうピクニックセットもってドライブに行きたいものですね。

サンドバッグ。赤坂見附での展示で見た時にも感動したなあ。再会できてうれしい。

こういうデスクがあればどこでも仕事ができそう。

大きな写真の前に実物を飾る、という見せ方。迫力あり。

ファッションのほうは、完全にミレニアルズ、Z世代を意識している。写真だとわかりづらいのですが、とても精巧な作りこみです。

この展覧会のためにハコを作り、スタッフを集め、無料で公開する。写真撮影は自由で、撮影した写真をもとに観客がルイヴィトンをハックしてPRしてくれるという仕組み。展覧会の出口には「おみやげ」ショップ。すてきなPR。とても勉強になりました。あありがとうございました。

 

 

東京国立近代美術館にて「あやしい絵」展。

写真撮影可能な絵が多く、会場はなかなかの盛況でした。

ところどころに散りばめられるこのようなワードが効いています。

笑!

日経連載「モードは語る」に詳しく書きました。Works →Newspapers のアーカイブのなかからご覧くださいませ。

 

FRaU Jaxury 特集号。

日本発のラグジュアリー、各部門のアワードの発表です。

齋藤薫さまにインタビューしていただきました。僭越ながらラグジュアリーという視点から日本の香水文化を語っております。

コロナの間は海外取材ができず、海外ブランドも日本でPR展開が難しく、結果、日本にいやおうなく目が向き、多くの日本の企業を取材できたのは幸いなことだったかもしれません。

よろしかったら本誌をごらんくださいませ。

カメラマン:野口貴司さん
ヘアメイク:面下伸一さん
スタイリスト:長谷川綾さん
ドレス:アクリス
撮影協力:ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町
企画&編集:吉岡久美子さん

多くの方にお世話になり、ありがとうございました。なかでも、とりとめのない話をすっきりとまとめてすばらしい記事にしてくださいました齋藤薫さまにあらためて深く感謝するとともに、心より敬意を表します。

 

*本ウェブサイトは3月末をもちましてクローズいたします。その後の仕事の活動状況は、Twitter: kaorimode1、Instagram: kaori.nakano にてアップしてまいります。引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

Van Cleef & Arpels から、

春のブーケ。右を見ても左を見ても桜ばかりのこの時期に、ブルーのグラデーションはさわやかで鮮烈です。周囲に溶け込み過ぎないという姿勢、見習いたいですね。

 

さて、お知らせです。

長らくご愛顧いただきました本サイトは、3月末をもちましていったんクローズいたします。12 年間、ちょうど干支一回り分、この仕様で親しまれて(?)まいりましたが、会社を立ち上げてから4期目を迎えるにあたり、新しい気持ちで再スタートします。

あと10日間はこのままですが、その後、アーカイブを含めたウェブサイトの情報は、しばらくの間、ご覧いただけなくなります。

引き続き、仕事関連の情報は、Twitter: kaorimode1 を中心に、またライフスタイル(笑)関連の写真がある情報は、Instagram: kaori.nakano にて随時アップしてまいりますので、フォローいただければ幸いです。

長年のご愛顧に、あらためて心より感謝申し上げます。

 

 

 

〇二期会のハンサム四兄弟によるコンサート「とびきり甘い夜2021」が開催されました。紀尾井ホールにて。

それぞれに実力とルックスを兼ね備えたバリトンのスターが4人結集し、親しみやすく、別格の芸術的なパフォーマンスを見せてくれました。

パフォーマンスは圧巻で、合間のトークも楽しい。燕尾服の格の高い美しさにお色直し後の黒×赤のセクシーさ。目にもここちよい舞台でした。

 

(僭越で恐縮ながら、お色直しの衣裳に関しアドバイスをさせていただきました。赤いブトニエールを完全に正面に向かせるなど現場でのきめこまやかな配慮をされたのは二期会理事の谷口久美さんです。)

 

〇6月26日(土)、ザ・プリンスパークタワー東京で「ハンサム4兄弟プレミアムディナーショー」が開催されます。

ホテルで二期会オペラという初めての試み。長男の宮本さんはトークも面白く(エッセイも上手だし、プロデュース力も高く、ほんとにマルチタレント)、それぞれに華のある4人が結集したときの品格と迫力はもう、鳥肌ものです。ぜひ体験していただきたいです。

お申し込みはこちらからどうぞ。

 

〇プリンスホテル東京シティエリアのホテルの中から、ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町、高輪花香路が2021 Forbes 5 Starsに正式に輝きました。祝!

この快挙は、統括総支配人の武井久昌氏のお力によるところが大きいです。この数年、「ゼロ」から「3」へ、「3」から「4」へ、そして「4」を「5」にする地道な努力と大胆な改革が積み重ねられてきました。

いまだに10年前のプリンスホテルのイメージを引きずっていらっしゃる方がいらしたら(いらっしゃらないとは思いますが)、ぜひギャラリー、花香路を訪れて、その変化に驚いてください。笑 この2ホテルのほか、ザ・プリンスパークタワー東京、さくらタワーもおすすめです。この2ホテルは「4」ですが、逆に「5」を求めない上質な寛ぎがあり、泊まってみると実感するのですが、それはそれでひとつの別のカテゴリーのスタイルです。

昨夜の紀尾井町、ザ・プリンスギャラリーです(左の建物)。桜がライトアップされております。

〇震災から10年ですね。

あの日、ヘリに乗って津波を撮影した記者の思い。翌日、ヘリから助けを求める人々を見てしまった記者が背負う十字架。こちらの記事が胸に迫ります。昨日公開されたこのインタビューも。津波映像を撮影した記者はNHKをやめ、アートの世界にいることを知りました。

 

 

 

〇北日本新聞まんまる4月号発行です。

ファッション歳時記Vol. 115 「ジュエリーには、詩情を」。

 

富山発ジュエリーのご健闘をお祈り申し上げております。

 

 

 

〇しつこく英王室の話で恐縮です。女王のコメントの原文が確認できたので。

“The whole family is saddened to learn the full extent of how challenging the last few years have been for Harry and Meghan. The issues raised, particularly that of race, are concerning. While some recollections may vary, they are taken very seriously and will be addressed by the family privately. 

“Harry, Meghan and Archie will always be much-loved family members.” 

日本の新聞の英訳ではニュアンスが伝わってないところもありました…。

“While some recollections may vary, “ 「いくつか記憶が異なるところもあるが、」。この一言、この表現。効いています。

メーガン&ハリーのテレビでの王室告発に対し、エリザベス女王が速やかにコメント

 

さすが貫禄のエリザベス女王、迅速で的確な対応だと思う。コメント内容もすばらしい。「一部異なるものがあるものの」という一言に痛烈な皮肉を読み取った人は少なくないでしょう。

かつてダイアナ妃が事故死したとき、王室を離れた人だからと沈黙を貫いたら王室と女王に対する反感が募り、その後にようやく対応したという経緯がある。あのときの苦い経験が今回生きているという印象です。

この「格が違う」と思わせるコメントによって、かえって王室の格が上がり、メーガン・マークルをいっそう卑しく矮小に見せる効果は絶大。

字面のまま受け取って被害者意識をふりかざすアメリカ人にはこのくらいのコメントがちょうどよいのでしょう。

「肌がどのくらいダークになるのか」って別に人種差別発言ではなく、単純にフラットに肌の色がどうなるのかと、と聞いただけだとなんで思えないのか。

 

メーガンとハリーは、いいかげんウォリスとエドワードの例に倣い、誰にも「傷つけられる」心配のない田舎で静かにお暮しになるのがよいと思われます。

 

(Photo from Wikimedia Commons)

こういう場面ではこのように対応する、というロイヤルスタイルのお手本を見せてくれる94歳の女王。最高です。

さて、この騒ぎでいっそう英王室への関心が盛り上がり、エリザベス女王の偉大さがさらに証明されたところで(笑)、ケンブリッジ公爵夫妻ご結婚10年となる4月に、楽しいロイヤルイベントを企画中ですよ。

 

 

 

 

昨日はコモンウェルスデーで、エリザベス女王のスピーチもあった、めでたい日であったのです。よりによってそんな日に、メーガン・マークルが全米で放映されるテレビインタビューで英王室を告発するような内容のことを話していました。

いやひどい。

その場にいないキャサリン妃も悪者に見せてしまうようなことまで。異次元の異文化のなかでつらかったことには同情しますが、2年そこそこしか過ごしてないでしょう。そのなかで何もかも自分の思うがままにしたいというのもいかがなものか。被害者面ばかり強調しており、品のなさしか伝わってきませんでした。これ、「声を上げる」というのとは違う行為のように見えました。アルマーニの50万円近くするマタニティドレスを着ながら「自殺したかった」って言ってもなあ……。

エドワード8世を英王室から引き離した、離婚歴あるアメリカ女性、ウォリス・シンプソンを連想しました。デジャヴュな光景。

 

気をとりなおし。山手近辺に用事があったついでに、ロンネフェルトの紅茶を求めに紅茶専門店、ラ・テイエール。

ロンネフェルトは7つ星ホテル、バージアルアラブや日本の5つ星ホテルでも扱われている紅茶です。パレスホテルのラウンジもこれで、おいしかったので探し求めてきた次第。ここにはロンネフェルトほぼ全種類がおいてあります。

狭い店内には、ネットでは売っていない、レアな紅茶がひしめいています。紅茶ファンはついあれもこれもと飲んでみたくなりますね。

お近くの迎賓館。このあたりはほんとうに異国情緒が魅力的。

 

 

Mizunobu Fruit Parlor Labo. こちらは桜木町にある、気軽に立ち寄れるタイプのラボ。

やはりおいしいことには違いない。ですが、馬車道の店舗でいただくような高揚感はいまひとつ。インテリアで気分は大きく左右されますね。

「グリード ファストファッション帝国の真実」。


ブラックな笑い満載のエンタメですが、労働力を搾取して栄えたファストファッション王国の構造描写がリアル。「ファッション誌編集者」として登場する女性がおそろしくふつうで地味、というのもリアリティあり。モデルは昨年破産したTOPSHOP創業者のフィリップ・グリーン卿。こんな映画を作れてしまうのがイギリスだなあ。監督はマイケル ウインターボトム。

セレブライフのおバカさかげんに笑いながらも、さしはさまれる格差の描写に、否応なく現代を考えさせられます。白すぎる歯がコワいね。

ファッション史の学徒はとりあえず必見です。

6月よりTOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー

Ⓒ2019 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. AND CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

Men’s Club 4月号に寄稿したジャケットのルーツと変遷の話が、Esquire のウェブサイトに転載されております。こちら

こんなに早くウェブに記事が転載されるようになったのであれば、ますます雑誌を紙で出す意味を鮮明にしなくてはならないのでは。

 

 

 

 

 仕事の企画のために読んだ本。図版が豊富、メニューも興味深い。王室史を食卓という角度から見ることができて楽しい。英国ファン、王室ファン、お料理ファンにもおすすめ。

かつて、パイの中から生きた鳥が飛び出すという趣向を凝らした料理があったという。仔豚の頭と鳥の体を縫い合わせた料理も。「コックと泥棒、その妻と愛人」という映画のラストシーンを思い出した……。

Mikimoto ×ギャルソンのコラボ、第二弾。

シルバーのセイフティピンもすべてミキモトの職人が一から作り上げたそうです。

こちらは、ファング(牙)があしらわれています。

 

後ろ側、留め金周辺にも手を抜いてない。ギャルソン印はばっちり。

前回はおそるおそるという感じで、正統派パールネックレスの端正な美しさが保たれておりましたが、第二弾の今回はギャルソンの前衛性をより強く出してきたという印象です。

パールネックレスは、ジェンダーを問わず、ロックにパールを楽しみたいというミレニアルズの富裕層に人気。イメージとしては、ハリー・スタイルズ。

男にパール、というのはルネサンス時代の西洋では(貴族の間では)普通だし、インドのマハラジャもつけています。21世紀の時流を先導するジェンダーフリージュエリーにすることで顧客層も広げたいミキモトのマーケティング、なかなかスマートです。

Mikimoto Exhibition グランドハイアット東京ボールルームにて。

昨年はまったく花見ができなかったこともあるのでしょうか、今年の各社の「桜」にかける熱量はかなり高いなと感じます。どこへ行っても桜、桜。桜。

桜をモチーフにした精巧なパールジュエリーの数々。

いくら高性能カメラのアイフォン12でもなかなかこの素晴らしさは伝えきれないのですが。

完成されたジュエリーの光ってなんというか、すっと心に届くような錯覚を覚えるんですよね。

ビーズのように細かい真珠で「糸」を作り、それを束ねてより合わせて結ぶとこうなる。すべて手作業と思うと気が遠くなる。こういうの、ネクタイ代わりに(笑)スーツと合わせてつけてみたい。

こちらもモダンで、好きなデザイン。

芸術としか呼びようのない美しさ。よいジュエリ―の大前提条件ですが、裏側も美しいのです。

さらに今回もギャルソンとのコラボ、進化版がありましたが、それは次の記事で。

Palace Hotel の強みのひとつは、散歩圏内に皇居があるということ。

手招きするとなにか語り掛けるように声を出してこちらに向かってくる皇居の白鳥。白鳥の鳴き声って個性的。人間におびえていないのは皇居に住んでいるからか。

クラブラウンジは朝食タイムはクローズ。代わりにレストランでの朝食またはルームサービスを選ぶことができます。ルームサービスにしていただきました。こちらも完璧以上。ルームサービスの朝食のパンのセットはいつも多すぎて食べきれませんが、なんと、最初から持ち帰り用のペーパーバッグをつけてくださいました。こういうサービスは嬉しいですよね。

エビアンスパ。七色に光が変わるサウナを楽しみにしていたのですが、残念ながら女性用のサウナは故障中……。アメニティは共用のものがなくなり、ひとりひとりに小さなボトルに入ったバスアメニティが手渡されるシステム。一回分のスキンケアセットもついていて、至れり尽くせりです。

フィットネスルームで一時間ほど。誰もいないのでほとんどパーソナルトレーナー状態でスタッフについててもらえました。眺めが抜群なのです。ランニングマシンからは枢密院まで見下ろせます。ちょうどなにか制服組の式典がおこなわれていました。

プールにも誰もいないので、撮影許可をいただいたうえで撮影。朝の光がたっぷり差し込んで、健康と幸福の象徴というイメージ。

時間が深く流れていくので、ほんの一晩過ごしただけでも、3日間くらいどっぷり滞在していたような錯覚。明らかに脳内時間の流れ方が違う。また新しい気持ちで仕事に向かえます(たぶん)。総支配人はじめスタッフのみなさまに感謝します。

日本経済新聞夕刊連載「モードは語る」。本日は、山根大輝さん(29)が手がけるサクラ・マグナの香りについて書いております。

山根さんは、「パルファン・サトリ」の大沢さとりさんのお弟子さんのひとりです。

クラブハウスで公開インタビューさせていただいた内容を反映しております。お聞きくださったみなさま、ありがとうございました。

日経夕刊がお近くにありましたら、ご覧くださいませ。電子版はこちら(有料会員のみですが)。

 

「満開の夜桜はむしろ、こわい」という山根さんの言葉に、目の曇りを払われた思い。桜が可憐ではかなくて、というのは偏った刷り込みかもしれませんね。

日本の桜の花そのものには、香りがほぼありません。これをどのように解釈し、においを与えるのか? ここに調香師が詩人に匹敵するアーティストになりうるカギがあります。

それにしても、最近、ビューティーやファッションの分野で面白いことを仕掛けている人の中には、29歳男性、という方が多いな。頼もしいことです。

先週末になりますが、パレスホテルのクラブフロアに久しぶりに滞在しました。

クラブラウンジでのウェルカムドリンク。

そのままアフタヌーンティーのサービス。コロナ前はブッフェスタイルでのスイーツ提供だったのですが、どのホテルも今はこうした形に転換しているようですね。かえって落ち着けてよいと思います。甘いもの苦手ですが、ひとつひとつが極められたおいしさで、感動のレベルです。

 

ラウンジのテラスはまだやはり寒い。

今回はテラスつきの部屋にしました。1-1-1という住所、皇居のとなりの高層階でテラスに座りながら空気に浸れるという場所、なかなかないのでは。

総支配人の渡辺勝さまよりあたたかいウェルカムギフトが。

時間が止まる絶景です。

スイッチを探したりするストレスもなく、まったくスムーズに快適に使えるように考え抜かれています。

バスアメニティは、バンフォード。

 

クラブラウンジ、カクテルタイム。

こちらもブッフェではなくなったのが寂しいですが、あらかじめセットされた「冷たい前菜シリーズ」と「温かいお料理シリーズ」を二回にわけて持ってきていただけます。

 

シャンパンはローランペリエ。

スタッフはマニュアル対応などすることなく(そのように対応せよというマニュアルなのかもしれませんが。笑)、ゲストひとりひとりにまっすぐに向き合って接してくれるんですよね。その接客があたたかさを感じさせて、すばらしいのです。

冷たい前菜シリーズ。シャンパンに合う絶妙においしいお料理ばかり、少しずつ。

あたたかいお料理シリーズ。カクテルタイムとはいえ、お酒と一緒だとこれだけでディナーとして十分です。笑

コロナで時間やサービスに制限があるとはいえ、どこどこまでも快適な、完璧なクラブラウンジでした。

 

 

読売新聞夕刊連載「スタイルアイコン」。

本日付けではモナコのシャルレーヌ妃をとりあげました。

お近くに読売夕刊ありましたらご笑覧ください。

 

(Photo from Wikimedia Commons)

 

12月にモヒカン刈りにして批判を浴びたら「私が決めることです」とクールに一蹴。無意味な外部の「オピニオン」に対しては、そうありたい。

 

こちらはこの一週間に出会ったもっとも優雅な方々です。皇居の白鳥。明治神宮外苑の亀。三渓園の鴨。ゆったりとした動き、なんの劣等感ももたないたたずまいがなんとも上品で美しい。あやかりたい。

集英社クオータリー kotoba 発売です。特集は、「将棋の現在地」。連載「スポーツとファッション」でボードゲームとファッションをテーマに書いております。8000字。よろしかったら本誌をご覧くださいませ。

祝:アニヤ・テイラー=ジョイ、ゴールデングローブ賞受賞。

 

 

 

こちらはザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町、3月のランチ。三段の前菜から楽しく始まり、滋養がバランスよく行きわたるようなメニューです。素材そのものの味が活かされて美味。シェフはTable 9 Tokyo から移ってきた落合吉紀さんです。永田町高層階の絶景とともに、視覚も喜ばせてもらえます。

JBpress autograph 「モードと社会」。20代男子が77歳に弟子入りする赤峰現象、「おしゃれの先生は77歳」後編です。

理由をじっくり考えてみました。こちらからご覧いただければ幸いです。

 

JBpress autograph 「モードと社会」更新しました。

 

「おしゃれの先生は77歳」。20代の男性が77歳に弟子入りしているユニークな現象を取材しました。まずは前編で概要を紹介します。背景を徹底考察した後編は、明日、公開です。こちら

明治神宮ミュージアムで「宮廷文化の優美」展が開催されています。

 

あまり宣伝されてなくて惜しいのですが。2階に、世にも壮麗な、明治時代の六頭曳儀装馬車が展示されております。馬はいないけど。ストレッチリムジンなんて目じゃないの。息をのむ迫力です。撮影不可なので写真はありません。「六頭曳儀装馬車」で画像検索すると出てくるけど、いきなり実物を見たほうが感激は大きいと思う。一生に一度でいいから六頭立て馬車に乗ってみたい……。

3月7日までです。参拝のおついでにどうぞ。馬車は常設かもしれませんね。

ミュージアムの隣には、抹茶専門の自動販売機が。キャップに粉が入っていて、しゃかしゃかすると抹茶ができるよ。あまりに便利で美味だったのでアマゾンでまとめ買いしました。

婦人画報4月号発売です。ファッション特集で解説しました。

「陽の光が似合う服」の時代へ。本誌は桜ムード満開です。ぜひご覧になってみてくださいね。

 

 (click to amazon)

 

?The Playhouse のBeneにて、British Royal Breakfast.

 

ケンブリッジ公爵夫妻ご結婚の当日の朝、バッキンガム宮殿で提供された朝食を、Bene のシェフとBLBG社長の田窪さんがアレンジして再現しました。

休日ブランチとはいえ、けっこうなボリューム。

子羊もとても柔らかくておいしい。がっつりと朝からエネルギーチャージ。

このあたりになると完食は厳しかったです。お腹いっぱいで大満足。

プリンスホテル東京シティエリアのマーケティング川村さん、マーケティング統括支配人の林さん、東京シティエリア統括総支配人の武井さん、総料理長の三浦さんとご一緒させていただきました。(感染症対策がばっちりおこなわれた空間でした)

休日ブランチの社交はいいですね。さらっと明るく終わり、話題も建設的で、一日が長く感じられてトクした気分になれる。夜の社交に代わる新しいスタイルとして定着してほしいな。

 

 

25ans 4月号発売です。ご結婚10周年を迎えたキャサリン妃特集。「プリンセスの強さ」というテーマで解説しました。

 

キャサリン妃のしなやかで静かな強さ、あやかりたいこの頃です(←疲れている…笑)。私が私がと主張せず、だからこそ周囲の自発を促し、よい方向に感化してしまう強さ。こういう強さを身に着けていきたいものです。

 

 

昨夜はリベルタ・パフュームの山根大輝さんにクラブハウスで公開取材をさせていただきました。プレタラインの香水「サクラ・マグナ」が糸口でしたが、日本文化の解釈が斬新なうえ、ミレニアルズの考え方もよくわかり、未来への希望を感じた取材でした。来月初めの日経連載に書きます。ありがとうございました。

 

 

3月5日発売のkotoba。予約受付が始まっております。特集「将棋の現在地」です。連載「スポーツとファッション」で佐藤天彦九段のファッションにも触れております。

〇GQ4月号、本日発売です。

チャールズ皇太子の最新の社会貢献情報を盛り込みました。

 

 

(Click to amazon)

 

 

 

〇Men’s Club 4月号、本日発売です。

 

ジャケットのルーツと変遷を解説しました。バーニーサンダースの「あの」ジャケットからライダースジャケット、ディナージャケットにいたるまで。通底するのは「太郎さん」感。

(Click to amazon)

本誌でご覧いただければ幸いです。

 

〇明日は25ans 4月号発売です。ケンブリッジ公爵夫妻ご結婚10周年を記念した特集で、キャサリン妃の功績について解説しています。

〇3月1日は婦人画報4月号発売です。今春のトレンド、リラックスした昼間のドレスアップについて解説しました。メンズトレンドではこれを「ホーマル(ホーム+フォーマル)」と呼んでますね。笑

〇集英社クオータリー、kotoba も3月5日発売です。特集は、将棋。連載「スポーツとファッション」ではボードゲームとファッションについて書きました。

そのほか、源氏名での連載記事掲載の雑誌も発売中です。お楽しみいただける記事がありましたら幸いです。

〇渋谷スクランブルスクエアにあるラウンジ、ちょっと驚きのコスパと快適さでした。

 

1時間1000円で高レベルのドリンクとナッツなどのスナックがフリーでついてきて、海外誌を含む雑誌も読み放題。1500円でアルコールも飲み放題になる。

一人作業に適したスペースもたくさんとってあり、混雑さえしなければ、ですが、使い勝手あります。適度な品位のある雰囲気をがっちり保って、飲み放題居酒屋にならないよう、維持していただけるとありがたいですね。

 

GQ Japan 4月号、2月25日発売です。

 

特集「Fashion Hacks 2021」のなかで「チャールズ皇太子の服装術」について書きました。

プリンス・オブ・サステナビリティからプリンス・オブ・ジ・アースへと進化する皇太子の最新事情をたっぷり盛り込んでおります。チェックしてみてくださいね。

2019年のチャールズ皇太子。From Wikimedia Commons.

 

これまでもそうだったのですが、装いがその人の言動や哲学とどのように連動しているのかがますます重要になっているように思います。表層のおしゃれテクニックでなんとかなった気になっても、すぐに虚栄心の底が見えてしまう時代になっています。ごまかしがきかないことが実感されてきたゆえか、とりわけ起業家界隈では、「いい人」が増えてきたような気がする。笑

『「イノベーター」で読むアパレル全史』、三刷が決まりました。

ご支援いただきました読者のみなさま、丁寧に読者に届ける努力を続けてくださる出版社、書店に心より感謝します。

 

一年経ってアパレル界も激変しましたが、変わらないこともある。熱量ある愛情を注ぎつづけ、信念と楽観をもって周囲を巻き込み、細部まで徹底的にここまでやるのかというほど極める人が、結果としてイノベーターとなり世界を変えてきたということ。

ラグジュアリーを自称すると敬遠されたりギャグになったりしがちなのと同じように、イノベーターも自称は白々しくなる。
あくまで第三者が決めること、なんですね。(一部のブランドで自称がはじまったのは1997年ころで、これについてはまた別の機会に)

 

良い週末をお過ごしください。私は願掛け禁酒中、5日目です。

 

 

 

 

Forbes 連載「ポストラグジュアリー360°」。第三回目です。

バッグも香水も下着も、世界で生まれる新しいラグジュアリー」。安西さんスタートの回で、前半に安西さんがヨーロッパの動きから具体例を、後半に私が日本の起業家の例から具体例を3例、紹介しています。

コングロマリットに制圧されていない国は、この「戦国時代」において、ラグジュアリー起業を世界に送り出すチャンスを手にしています。

鮮やかな快晴。近所から撮影した昨日の空です。

ひさびさにNewsPicksコメントを転載してみます。ムラがあって恐縮です。全コメントをご覧になりたい方はNewsPicks でご覧いただければ幸いです。(転載にあたり若干の修正をしています)

〇まずは、WWDのビンテージショップ「オー・ユー・エー・テー」が伊勢丹メンズにポップアップを出して人気という記事につき。

 

「若い人がファッションに興味を持たないと言われて久しいけれど、若い人でファッション好きな方は『新しい」服を買わないのであって、むしろビンテージに熱狂している。

人気店の売り方も参考になる。『商品を売るよりも、投げかける。ウンチク語りはせず、<文脈を考える>余地を残す』

お仕着せ・押しつけをきらい、自分で考え、自分だけのストーリーを作りながらファッションを楽しみたいという消費者の思いが伝わってきます」

 

〇同じくWWDより。水道工事会社発のオアシスによるワークスーツがさらなる進化という記事。

「多様化複雑化するスーツ状況にまたニュース。

水道工事会社オアシスが手がける作業着スーツは、『WWS』とブランドを刷新し、アパレル界のアップルを目指すという記事。

『スーツであり、作業着であり、普段着という、ニューノーマル時代の唯一無二の“ボーダレスウエア”。5年後をめどに上場も視野に入れながらまずは時価総額1000億円、いずれは1兆円を目指したい』と強気。ユナイテッドアローズの重松会長がバックについているので、夢物語ではないリアリティも感じられます」

 

〇これに先立って、作業着のワークマンがリバーシブルスーツを発売したという記事がありました。

「作業着系スーツの複雑化多様化が止まらない。パジャマスーツにワークスーツ、水道会社に紳士服チェーンに作業着会社が入り乱れ、もうなにがなんだか、の混戦状態になってきました」

対抗する量販スーツの老舗AOKIは、今月あたまに一着4800円のアクティブワークスーツを発売、昨年12月にはパジャマスーツを発売しています。こんなカオスは日本ならではの現象かと思います。

むしろこういうスーツを海外に輸出すると受けるのか?

いや、少なくともヨーロッパでは、「スーツを着る職業&クラスの人」はきちんとしたスーツを着るし、それ以外の人はそれぞれの立場にふさわしいウェアを着る。日本はなんだかんだと誰もがスーツを着る。人口におけるスーツ着用率は世界一。だからこうしたハイブリッドなスーツに需要が生まれるのだろうと思います。

動きやすいのももちろんがんがん利用していいと思いますが、上質な仕立てのいいウールのスーツが心に与える満足感も時々思い出してね~。

 

 

Amazon Prime に入っていた「記憶にございません!」鑑賞。評判通り、よく練られた脚本に基づいたとてもセンスのいいコメディ。三谷幸喜さま監督脚本。魅力的な俳優陣もいい。とくに小池栄子には惚れ直した。ディーンフジオカは動いても動かなくても完璧でずるい。笑

 社会に行き詰まりを感じていた4人の読書会の記録。どうにも生きづらい現状からの出口を求めたら、表社会でいう「闇」の世界がはてしなく広がっていた。オルタナティヴな世界、陰謀論、ダークウェブがふつうに、ごく隣に、共存している現在。絶望の奥に救いの世界を構築するマインドが、底なしに恐ろしくなると同時に、こうやって人は「救われる」のかという醒めた理解(した気になるのも早すぎるかもしれないが)が訪れる。知的なボキャブラリーと思考で構築された本です。意味不明なカルトや陰謀論を「ちょっとアタマがおかしい」と切り捨てる前に、なぜそうなったのかを考えさせられる。「規格品」になることができた「人形」だけがすいすい生きられる今の社会のほうが、実はおかしいのかもしれない。

「たしかにこうした(ポジティブな)自己啓発はときに有用であるだろう。だが同時に警戒しなければならない。『自己啓発』されていくとき、私たちはだんだんと、社会に都合のよい『人形』に姿を変えてはいまいか? 必要なのは、オルタナティヴな『変革』のヴィジョンだ。『自分を変える』ならいっそ、人間を超え出るもうひとつの極、自他の区別すら融け出す特異点まで突き抜けよーーー『人形』とは対極の何かとして生きるために」(まえがきより)

 

 

光の世界の表層は相変わらず、夜も「光」に祝福されている。

日比谷~二重橋~パレスに至るコースは、やはり好きな散歩道のひとつ。

ライトアップがよく映える。

 

水に映える景観があることは、パレスのメリットの一つですね。

見飽きない美観。あまりにも完璧すぎるので、これも殺伐としてひどいことばかり起きる現実のオルタナティヴという気がしてくる。大手町は完成されており満ち足りているのでイノベーションが起こりえないといっていたある投資家の話を思い出す。ダイナミックな動きを生むためにはカオスが必要、と。

レストラン部門は完全に人が戻っているようで、眺めのいい席は満席のため(ホテルのためには喜ばしいことです)、シベリア席でした。

Sloane Ranger Tokyo がオープン。おめでとうございます。

イギリスのヴィンテージクローズ、メイドトゥメジャーのお店です。店主は大西慎哉さんです。服飾博物館にしたほうがよいほどのコレクション。

店内には多くのお祝いの花やお酒が届いています。

開店記念ということでクラブハウスで公開取材をさせていただきました。

ネクタイは80年代の酔狂なコレクションがおもしろい。景気のいいときって、パ―ティー用なども多く作られるだろうし、作り手も遊び心解放し放題だったんですね。

この春から大学生になるお嬢様が制作したカフリンクスもユニークです。タッセル型が星の砂入り瓶風など、これまでのメンズの発想からは生まれ得ないカフリンクス。手元でこれくらい遊んでもよいと思う。


戦前から存在するという由緒ある銀座奥野ビルの4階です。奥野ビルのエレベーターは、映画みたいなクラシックなエレベーターで、一度乗ってみる価値あり。密を避けるためアポイントをとってどうぞ。

日本橋とやま館で「とやまジュエリー プロジェクト」展示販売がおこなわれております。

富山のなかでも、とくに高岡で活躍する若手伝統工芸職人と、ジュエリーの桑山の協働によるプロジェクトです。

高岡銅器のモメンタムファクトリー・Orii。

高岡銅器のしろがね屋裕翠。

 

高岡漆器の武蔵川工房。

工芸品みやげにころばず、正統派のジュエリーで勝負している方向性に期待できます。

 

日本橋とやま館では14日までの展示販売ですが、その後、富山でも展開されるそうです。世界に発信できるラグジュアリー目指してコレクションを磨き続けていってください。

 

〇Precious 掲載のサンナ・マリンについての記事が、ウェブ版にも転載されました。こちらです。

 

こんなにすぐにウェブに転載していると、本誌を買わなくなる人がますます増えていくのではと心配したりするのですが、大丈夫なのでしょうか。実際、私もdマガジンでこと足りるので、雑誌本体をめったに買わなくなっています。コロナ期に入ってからは美容院も歯医者さんも雑誌を置かなくなりました。数年後には、紙の雑誌は存続していたとしてもかなり少数派になり、広告に頼らない別次元のメディアになっていそうな気がします。

 

 

〇私はひごろ決断がおそろしく速いほうですが、いま2週間ほど決断できずにぐずぐず引き延ばしている案件があり、まあ引き延ばしたって何のメリットもないのですが、「決められないストレス」甚だしく、近所のお寺に決断の後押しをお願いに行くの巻。

一晩明けても決められない。笑

 

器用貧乏を英語で表現すると、Versatility seldom pays off.  (←いまここ)

 

2月に穏やかなお天気が続くことは、本当にありがたいです。良い週末をお過ごしください。

婦人画報.jp 「フォーマルウェアの基礎知識」。Vol. 16は歴代ファーストレディの就任式の装いを糸口に、彼女たちのファッションレガシーを解説してみました。こちらです。

北日本新聞別冊「まんまる」3月号が発行されました。

連載「ファッション歳時記」第114回は、「ファッションゲームを無意味にした上院議員 ファッションでチャンスをつかんだ桂冠詩人」です。

 

バーニー・サンダースとアマンダ・ゴーマンのファッションにまつわる話です。

There is always light. If only we’re brave enough to see it. If only we’re brave enough to be it.

アマンダはスーパーボールのハーフタイムショーにも登壇。詩人がロックスターのように扱われるって希望がもてる。

Amanda Gorman.  Photo by Navy Petty Officer 1st Class Carlos M. Vazquez II.  From Wikimedia Commons.

昨日は永く記憶に残るであろう一日でした。

なんと憧れの齋藤薫さまにインタビューをしていただくという仕事。

齋藤薫さまといえば私が有象無象の平ライターの頃からもうすでに女性誌業界の書き手としてはダントツの雲上人、トップを走り続けて、いまなお女性誌を開けば齋藤薫さまの連載がある、というグレートな方です。ぐいぐい読ませる、説得力のある強い筆致は、「齋藤節」として鮮やかなスタイルになっており、万一、署名がなくても「これは齋藤さんの文章」とすぐわかる。

そんな齋藤薫さまが、私にインタビューし、記事を書いてくださるというのですから、光栄を通り越してもったいなきこと極まれりという感じなのでした。

テーマは香水。香水を通して日本文化や新しいラグジュアリーを語る、という試みで、2時間くらい話していたかなあ。

薫×香織で香り対談。

鋭い質問の数々でしたが、日頃のラグジュアリーに関する研究や香水とのつきあい方がいろんなところでつながった気もした、有意義でありがたき体験でした。齋藤さんはあんなにすごい方なのにこちらが恐縮してしまうほど謙虚で、トップを走り続けている方というのは、こういう姿勢でお仕事に臨んでいらっしゃるのだなあと学ばせていただきました。

 

撮影もあったのでヘアメイク、着替え、撮影、インタビュー、と一日がかり。

ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町のギャラリースイートにて。芝田総支配人はじめスタッフにはきめ細やかな配慮をしていただき、深く感謝します。

 

ほかにも多くの方々にお世話になりました。記事が出たらあらためてクレジットさせていただきます。

 

こんな日が来ようとは。30年前の自分に知らせてあげたい。笑

 

 

 

 

読売新聞連載スタイルアイコン、8日付ではメラニア・トランプについて書きました。

 

巻き込まれていろいろ思うところもあっただろうと拝察します。どうかお元気でお過ごしください。

Official Portrait of Melania Trump.  Photo from Wikimedia Commons.

日本のラグジュアリーを紹介していくFRaUの連載。前原光榮商会の傘の巻です。

ビニール傘全盛の時代になぜこんな傘をもつのかといえば、抵抗なのです。

効率至上主義の論理にとりこまれないための人間としての矜持というか。

使い捨て傘は環境保護の観点からも問題多いよ。持つなとはいわないけど。私も利用するし。ただ、捨て方に気をつけよう。

こちらからどうぞ。

6日付日経連載「モードは語る」は、フェムテックな下着ビジネスの盛り上がりについて書きました。電子版はこちら

「フェムテックは身体の課題解決のみで時流に乗っているわけではない。課題解決を通して人生のかじ取りをしたいと行動する女性たちの熱気がブームを後押ししているのだ。」
↑ 女性起業家の方々を取材していて感じたことです。理不尽なシステムにふりまわされるのはこりごり。働きやすい、風通しのいいシステムは、自分で作る!っていうところでしょうか。

取材に応じていただいた山田奈央子さん、ありがとうございました。

最初の三年間は厳しかったけれど、地道な努力が結果に表れてきたのがその後です、と誰もが言います。がんばれ女性起業家。

 

 

 

土曜日は仕事が予定よりも早めに終了したので、日比谷公園でしばしの休息。

 

松本楼のテラスですっかり日光浴もできました。

ステーキサラダ。どこか昭和的懐かしさを感じる味や盛り付け。


春先のようにあたたかい土曜日の午後でした。

よい日曜日をお過ごしください。

Precious 3月号発売です。

「美しき掟破り」特集で、フィンランド首相サンナ・マリンについて寄稿しました。よろしかったら本誌ご覧くださいませ。

とはいえこの号、どらえもんグッチの付録のためかアマゾンでも発売日なのに買えないというすさまじい人気。kindle かdマガジンでご覧いただければ幸いです。

昨日はJBpress autograph の原稿のため、21歳、24歳、39歳の男性と、彼らが共通して敬愛する師匠77歳にインタビューさせていただいた。4人それぞれ学ぶことに貪欲で、清潔な印象(人格的に)を与える素敵な方だった。年齢をとわず謙虚に学ぶことを楽しむ人って、まなざしが美しいし、未来に希望を感じさせる。3時間もかかったけれど、後味のすがすがしいインタビューだった。

77歳でも常に社会に心を開いて新しいことを謙虚に学び続けている人は、孫くらいの年頃の人からも慕われ、教えを請われる。リスペクト。

80歳でもわきまえてない人に限って、自分が理解できないことをたなにあげて、わきまえろなどと言う。

Know Your Place.

あの世代の支配層の方たちは意識すらせずそうやって思うがままにふるまってきたのかもしれない。それを指導力と取り違えて。

一方、昨日話した77歳のように、10代とフラットに実のある会話ができて慕われる人もいる。日々の心がけ次第で、老害にならないことだってできるのだ。

閉塞して見える時代にも希望の種を見つけて過ごしていけることは、ほんとうにありがたい。

 

 

 

仕事を兼ねてOkura Tokyo 泊。

ひっそり。を超えて、がらーんとしたロビー。ゲストよりもスタッフの方が多い。ホテル業界の起死回生に帝国ホテルがサービスアパートメントを打ち出したのは、正しいと思う。30泊36万円より(広い部屋は60万、72万とランクごとに上がっていく)は内容を検討するにつけ安すぎるくらいだと思っていたら、すでに満室だそうですね。他のホテルも積極的に打ち出してほしいところです。

オークラは周囲に大使館も多く、治安は万全です。

クラブラウンジもクローズ、スパもメンテナンスで休止、というわけでホテルの実力を見るにはかなり無理はありました。

リニューアルオープンして間もない部屋はとても使い勝手よくできており、大変快適でした。レイアウトもこれまでの常識を破るイメージでしたが、実際、使ってみると合理的。水回り空間がベッドルームからは完全に見えないようにできる。これは落ち着きます。

極みはビューバスです。虎ノ門の景色が広がり、おふろテレビもついているので、延々と長風呂していられます。大理石の質感もすばらしい。

アメニティはミラーハリス。基礎化粧品セットとしてTHREEのトライアルサイズのボックスがついていたのは嬉しかった。他のアメニティも品質が高く、合理的にそろえられています。

家具の質感、リネン類、照明、すべてが山の手好みの最高峰でとりそろえられています。

夕刻の絶景。

 

iphone 12は夜景を撮るときにすごい力を発揮する。何の調整もせずにこれだけくっきりキレイに。

ハウスキーピングの対応もすばらしく、全てにおいて完璧に見えましたが、サービスの面で「?」という点も、部屋のお水の追加は有料で500mlボトル1本あたり400円+税とか。(たとえば同価格帯のフォーシーズンズはクラブレベルではなくてもいくら頼んでもフリー。) バーでグラスのクリュッグを頼んでみたら、ボトルから注ぐところをみせるべきなのにそのままグラスでもってくるとか。しかも詳細は省きますがちょっと小さなごまかしがあって不信感が残りました。

小さなことですが不信感が2つ重なると「次はない」という気になるんですよね。他山の石。「右の頬を殴られたら左の頬をさし出せ」っていう聖書の言葉、最近はサービスにおいても強引に引き寄せて解釈できるなあと実感します。サービスするならいっそ、すでに赤字ですがおまけでこれもどうですか!?っていうくらいギヴしてみる。そうすると返報性の原理が働くのか、ギヴした以上のことが返ってくるんですよね。即時ではないとしても、しばらくたってみて「あの時サービスしたからこれが返ってきた」ということがけっこうある。ケチると二度と次のチャンスはない。あらゆる仕事や人間関係に言えること。これ、長く生きれば生きるほど真実であることがわかる。あらためて学ばせてもらいました。

今回は、緊縮時でいろいろたいへんだったのかもしれないですね。コロナのあと通常営業に戻ったらクラブラウンジ、スパも含めた滞在で再訪してみたいです。(がんばれホテル業界)

【HINT INDEX BOOK エキュート東京】さんにて『「イノベーター」で読むアパレル全史』を大きく展開していただいているとのことです。


刊行後、一年経ちますが、いまだに話題にしていただき、さらにこうして展開していただけるのは本当にありがたいことです。感謝!

 

 

 こちらもラグジュアリー勉強会で話題になり、今さらながら読み始めました。ラグジュアリーを考えるのに必読の書ですね。Takram 渡邊康太郎さんが紹介した豊饒な言葉のなかに、国分先生による「浪費」と「消費」の違いがありました。

浪費とは、必要以上を受け取ることで、限度以上のものは無理。どこかで止まる。

一方、消費は、概念や意味を吸収することで、外側に基準がある。ゆえに、消費は止まらない。消費は延々と繰り返される。消費は贅沢を遠ざける(!) ←名言でました。

もうひとつ、渡邊さんが紹介した話で面白かったのが、「とりさらわれ」という考え方。人間的に楽しむには、何らかの訓練が必要。一方、動物的に楽しむには没頭すること、「とりさらわれ」ることが必要。とりさらわれることは、ポジティブなことであり、もしかしたら今の瞬間に没頭する動物的楽しみのほうが、人間的な楽しみよりも、「上」かもしれない。

 

ここから連想がいろいろ飛んだのですが、それについてはまたどこかの媒体で。

先週末に恒例のラグジュアリー勉強会があり、第7回目となった今回もまた、時間を忘れるほどの極上の議論が交わされていました。気が付けば3時間以上経過。

その日のゲストはTakramの渡邊康太郎さん。渡邊さんが「たくらんだ」文脈のなかに勉強会参加者10名ほどが取り込こまれ、「文脈を編む」という行為に全員が巻き込まれ、加担していたことに、後から気づかされました。なんとも知的で豊饒な体験。この感覚を言葉にするのは難しいのですが、いずれ、どこかで、何らかの形で、買いてみたいと思っています。

勉強会で名前が挙がった本、+その周辺はとりあえず全部買ってみた。

以下は、その本の山の中から、読了した本。

 

 村上春樹の短編。答えは読者ひとりひとりのなかに。イラストがすばらしいです。こんな絵本を出せたら幸せだろうな。人はどこまで行こうが自分であることから逃れられない。お誕生日のプレゼントにも最適な本ですね。

 このなかに「じょんじゃぴょん」というワードが出てきます。実はこの「じょんじゃぴょん」にがーんとやられ、ビフォーアフターで世界が違って見えるほどの感動を味わうことになります。ラグジュアリーを考えるときにもっとも腑に落ちるキーワードとなる「じょんじゃぴょん」。これは、無用の長物か、あるいはラグジュアリーの核心か。詳細についてはどこかの媒体に書くことになろうかと思います。

 穂村さんの言葉の感覚がツボすぎてそのまま穂村本をコレクション。これも笑いの連続で面白かった。

 

 

 

 

銀座千疋屋。いつもは行列でとても入れないのですが、昨日はあっさりと入れたうえ、店内も2組ほどのゲストのみ。

 

念願のマスクメロンのパフェ。生き返るようなおいしさでした。すべてが、Parfait!文字通りの「完璧」なパフェ。千疋屋ブランドの底力を知る思いがしました。

一粒万倍日の昨日、clubhouse の招待をうけ、登録しました。

夕方、ラグジュアリー研究会を主宰するミラノの安西洋之さんから唐突にお声がかかり、挨拶だけと思って参加したら、今度一緒に企画を始める経営学者の澤谷由里子先生がいらして、3人で話していたところオーディエンスの中に研究会主力メンバーのクラシコム代表青木耕平さんがいるのを発見して引き入れ、さらにミラノつながりで、ジル・サンダーのデザイナーも経験したことのあるHARUNOBUMURATAの村田晴信さんにもミレニアルズ代表として参戦してもらいました。

ディープなポスト・ラグジュアリー議論になって気がつけばかなりのオーディエンスが。しかもD2C界隈のキーパーソンズが大勢聞いていらして、途中からメッセージもいろいろ入り、ちょっとわくわくしました。

フラッシュモブみたいな、一瞬のお祭りのような、しかしとても知的な時間でした。居住地を越えてご一緒できるのもよいですね。テクノロジーありがたし。

 

青木さんは月一回のラグジュアリー研究会でも常に新しい見方を提示してくれます。おそらく今の若手ビジネス界でもっとも頭のいい方のひとりで、この時も、ハレの時間の頻度と濃度の関係について目から鱗が落ちるような指摘をしてくれ、現在のエブリディ・ラグジュアリーを新たな側面から見るための面白い視点を提示してくれました。

今後も時折、ポスト・ラグジュアリー議論が突然始まるかもしれません。(濃度維持のためにもそんな頻繁にはおこないませんが。)よろしかったらフォローしてみてください。@kaorinakano で登録しています。

 

*Forbes に連載しているポスト・ラグジュアリー360°の記事はこちら

 

 

 

 

日本のラグジュアリーを紹介していくFRaU連載、今回は「和光」、とりわけ和光のセンスが光る「ちいさきもの」について語っております。

銀座のどんまんなかにあるのに(あるゆえか?)スルーされがちなのですが、品ぞろえも、老舗感のあるもののなかに意外と最先端が紛れておりますよ。

おつかいものに使うことも多いので、手の内をさらすようでほんとうはあまり紹介したくはなかった(笑)。

こちらからご覧ください。

JBpress autograph 「モードと社会」。

アンリアレイジの森永邦彦の初の著書「A to Z アンリアレイジのファッション」のレビューです。こちらからどうぞ。

前衛的な作品を作る彼の、意外なまでの「古さ」にやられました。次の時代を開くカギは、こんな「古さ」にあるのかも。

 

書籍はこちら↓ (Click to amazon)

〇就任式で、ある意味、一番人気だったバーニー・サンダースが、自身の写真をプリントしたスウェットシャツを45ドルで売り、売り上げをチャリティに回す。

こちらの記事。

誰もが笑顔になるこういうノリは好き。

 

 

NewsPicksでコメントランキング2位とな。いつも超マイナーな記事ばかりピックしているので「大気圏外」で悠々自適しているつもりでしたが。資生堂はやはり日本人の生活にも文化にも密着している企業なのですね。ビジネスパーソンの関心の高さがうかがわれました。

コメントではそこまで書きませんでしたが、資生堂内部で、「切り離される」プロジェクトに関わってきた方々は、さぞかし無念で悔しいだろうと拝察しております。

資生堂が、TSUBAKIなどの日用品部門を1500億円で売却するという記事に対するコメントでした。

〇現場コンサルの仕事の後、久々にレヴィータでさらっと一杯。

天井高く、衛生安全対策も万全なこちらのカウンターでのおひとり飲みは快適ですよ。気持ちを切り替えて次へのエネルギーをチャージするのに、20~30分でもこういう時間を持てるのは幸せなことです。

 

レヴィータは現在、15時~20時までオープンしています。土曜日のアフタヌーンティーの予約はほぼ満席をいただいているそうです。(おひとり、または家族に近いお二人でどうぞ。)20時閉店を求められるのはバーにとってほんとうに厳しいことなのですが、こうして日中に応援してくれるファンに支援していただけるのは、心強いですね。

何度見ても「好きだな~」と思える景色のひとつ。ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町の「顔」、レヴィータです。

 

Kunishima のウェブサイトが完成いたしました。中外国島は社名を「国島」と変更し、新しい時代にふさわしい生地メーカーへと舵を切りました。

 

これからコンテンツも少しずつ充実していく予定です。楽しみですね。

新しいウェブサイトは、こちらからご覧くださいませ。

Forbes Japan 連載「ポストラグジュアリー360」。第二回目が公開されました。

後半はミラノ在住の安西洋之さんが執筆しています。

こちらからどうぞ。

婦人画報.jp フォーマル連載Vol. 15  「ロイヤルスタイルに見る、エレガントなコートの装い」。

 

モナコのシャルレーヌ妃、スウェーデンのヴィクトリア皇太子、スペインのレティシア王妃、ベルギーのマチルド王妃、オランダのマクシマ王妃、ヨルダンのラーニア王妃。

こちらからどうぞ。マンネリになりがちなコートスタイルのご参考例に。あるいは王妃たちの競演を目の保養に。

 

王妃たちのお足元は、豪雪に悩まされているみなさまにはシュールに見えるとは思いますが。

大雪のお見舞いを、重ねて申し上げます。

 

この10日間ほど懸案だった10000字ほどの原稿を仕上げて久々の解放感。

こもりきりだったのでかなりの運動不足を感じ、中華街で食事したあと山下町から桜木町まで海岸通りを歩く。その途中で、前記事のRising Sunを発見したというわけです。歩くと思わぬ発見や出会いもありますね。

日本海側のみなさま、ごめんなさいm(__)mm(__)mという空なのですが。雲ひとつなく、空気も澄み切って刃物みたく冷たく刺さってくる。

10000字10日間というのは超遅筆。でも10日間ずっと書いているわけではなくて、実際に書き始めることができるのは最後の3日間から。その前の7日間は、ひたすら仕込み&発酵の期間です。

この間は「書けない」「苦しい」「孤独」の三重苦とともに過ごすことになります。今日一日、何の生産もしなかったと自己嫌悪になることも。

しかし、この発酵期間が実はもっとも重要。この期間にどんどん脳内のシナプスがつながっていくのです。それだけの時間がかかる。

いやそれにしても遅筆だろう。

横浜の夜もきれいです。飽きない景色があるから延々と歩けるというところはあるな。

ランドマークタワーが見えてくると一安心。とはいえ、ここからが実はなかなか遠い。笑

この写真、実は今年に入って買い換えたばかりのiPhone 12 Proというスマホで撮ったのですが、夜景がこんなにきれいに撮れる! このカメラの性能には感動します。

さて、気持ちも切り替えたので、今日からまた新たな10000字の旅。

1月初めに仕事で宿泊したメズム東京です。

昨年オープンした話題のホテルで、オートグラフ・コレクションにはいっています。ゆりかもめ竹芝からすぐ。

フロントからの視界はすばらしく、近くに建物がないウォーターフロント。真下には浜離宮も見えます。

 

ミニチュアの箱庭みたいに見える。

ロビーにはピアノがあり、夜にミニライブも(行かなかったけど)。

特筆すべきはクラブラウンジ。オープンエアで非常に気持ちがいい。今の季節は寒いですが。

クラブラウンジからの眺め。グラス、カトラリー、スタッフの制服、スタッフの仕草、あらゆる細部に世界観が行きわたっており、かなり力の入ったブランディングがなされていることがうかがわれました。

クラブラウンジ、夜の眺め。

お部屋も広く、アメニティや備品にオリジナリティがあります。バスローブとゆかたの中間のようなローブ。やわらかくて着心地がいいし、ベルトが素敵で見た目もジェダイの騎士風。

 

冷蔵庫内のドリンク(ビール、オレンジジュース、水)はフリー。お水もペットボトルではなくガラスの瓶というのが今どきの環境に対する配慮でしょうか。コーヒーは猿田彦コーヒーとのコラボだし、抹茶までお部屋で作って飲める。ペコちゃんのミルキーもあるよ。

バス周りのアメニティも楽しく、本をあけると、こんなふうにアメニティがパズルのように組み込まれています。シャンプー、コンディショナー、バスソルトなどもオリジナルで、質も上質でした。こういう徹底したブランディングには感心するばかり。

電子ピアノまでおいてある。久しぶりにピアノを弾きました(ねこふんじゃった、ですが)。

とまあ、よいところは本当にたくさんあるし、スタッフも若い人が多く、親切だし、クラブフロアのフード&ドリンクも高めのレベル。朝食からシャンパンがおいてあったのもポイント高い(飲まなかったけど)。

 

ただ、立地に難点があります。角度によっては景色はよいですが、なにせ竹芝。まわりは倉庫が多いし、下が高速道路なので一晩中、車の音に悩まされる羽目に。フィットネスもウェアを貸し出ししていないのでフィットネス施設も使えず、スパ施設もなし。ビジネスホテルにしてはクオリティが高すぎるしリゾートホテルとしては環境がいまひとつで館内になごめる場所もない。ちょっともったいない。

とはいえ。角度によっては車の音が聞こえない部屋もあると思うので、ワーケーションでご利用になる場合はそういう部屋を指定されるのがよいと思う。コーヒーもお水も追加でいただけるし、外に遊びに行きたくなるような場所もないので、心おきなく部屋&クラブラウンジで仕事がはかどりそう。クラブラウンジにはおひとりさまもけっこういらっしゃいました。とにかく人と飛沫をとばしあう距離で接しない、ということを死守すれば、安全対策を徹底してとっているラグジュアリーホテルはかえって安全で、心の疲れも癒してくれるのでよいと思います(がんばれホテル業界)。

日本経済新聞「モードは語る」。

9日付は、植物由来のダウン、カポックノットの創業者、深井喜翔さんにインタビューした記事です。こちらをどうぞ。

アメリカでは親トランプ派暴徒による連邦議会乱入(4人亡くなる)。アメリカのメディアの報道をずっと追っていましたが、バルカン半島かどこかの政治事情の不安定な国で起きているクーデターのようでした。現職大統領がデマを流して大衆を煽る。ツイッターとFBが暴力を扇動した大統領のアカウントを凍結する。警備がゆるゆるであっさり暴徒が侵入できる(むしろ警官が暴徒を招き入れていた動画まで流れてくる)。鎮圧された暴徒はなぜか手錠もかけられず、釈放される。世界に民主主義国家の大恥をさらしたあと、最終的にはトランプも政権移譲を認める。ドラマでもお目にかかれない議会炎上の光景。一方で陰謀論をいまだ根強く論理的に展開するインテリの方々。

夏のBlack Lives Matter との違いも浮き彫りになりました。あのデモははるかに平和的なものでしたが、武装警官はデモ隊に発砲したりひどい暴力をふるったり権力によって必要以上の弾圧をしようとしていました。今回の白人の暴徒に対するゆるゆるの甘さは何なのか? この差はいったいどこから来るのか。

(Capitol at Dusk. Photo by Martin Falbisoner. Wikimedia Commons)

 

*いくつか残る謎に関しては、こちらの記事が整理してくれています。

 

イギリスではEU離脱に全土ロックダウン。香港での言論弾圧。中国では当局を批判したジャック・マーが行方不明。

日本では緊急事態宣言。

個人的にも、それを受けて、1~2月のために計画を進めていたイベントがすべて4月以降に延期となりました。1月の講演やミーティングのキャンセルなどの影響も受けました。穏やかなスタートとはとても言い難い2021年の最初の一週間です。

感染症の脅威が広がっているときに右往左往しても何もならないので、月並みですが、騒音をシャットアウトして、冬眠のなかでできることに没頭するというのが最善の策。こんな時にも言葉を交わしてくれる人には、できるだけコロナコロナと言わないようにします。医療従事者の方々には本当に頭が下がります。

 

 

 

人生初明治神宮。

 

ひたすら密を避けてのタイミングでの神頼み。

 

日本酒のみならず、ワインの樽までも奉納されているのはさすが明治神宮。


 

40年も関東に住みながらなぜこれまで一度も明治神宮を訪れなかったのか。混んでると思っていたから。人混み、混雑は何よりも避けたい。コロナの前からもそうだったし、これからもそう。人生訓としても、レッドオーシャンは全力で回避する。人と競わない。獣道を行け。

お神酒に代わるお酒、かつアルコール消毒はエノテカ表参道ヒルズで。

ルイ・ロデレールのクリスタルの試飲価格1500円(50mi)は安いのか適切なのか、よくわからない。笑

一年の始まりなので、最愛の白、モンラッシェも。つつましくグラスで。魂まで届く感動のおいしさでした。

4日までに今年初の原稿2本アップしました。アウトプット以上のインプットも絶やさず、油断せずに淡々と。

 

 

2020年の仕事の振り返りです。

?企業のアドバイザー、顧問としてマーケティングおよびブランディングの仕事をご一緒してきました。4~6月の間はほぼ業務停止状態でしたが、7月以降、通常以上に積極的に伴走しております。

?昭和女子大学客員教授として、ビジネスコミュニケーションの講座を担当しました。今年はすべてZOOMでの授業となりました。

そのほか、執筆・講演などの仕事は以下の通り。

?今年出した本

・2020年1月18日 『「イノベーター」で読むアパレル全史』(日本実業出版社)

?単行本解説

・2020年5月20日 佐藤賢一『黒王妃』(集英社文庫)巻末解説および帯

?今年書いた記事

<継続中の連載> *Works: Newspaper, Magazine, Web の欄から本文をお読みになることができます(一部除外あり)。

・日本経済新聞「モードは語る」 全12回
・読売新聞「スタイルアイコン」 全12回
・北日本新聞別冊まんまる「ファッション歳時記」 全12回
・JBpress autograph 「モードと社会」 全7回
・婦人画報.jp 「フォーマルウェアの基礎知識」全12回
・集英社クオータリー kotoba 「スポーツとファッション」 全4回
・講談社FRaU ウェブサイト「JAXURY」全10回
・Forbes Japan ウェブサイト 「ポストラグジュアリー 360°」 全1回
・LEON 源氏名での連載 全12回

<短期集中連載>

・Disney Daily (ディズニー公式)「ディズニープリンセスのファッション」 全3回
・東京新聞「王室ファッション裏話」 全5回
・JBpress autograph Look Book 2020 summer spring 全3回
小計93記事

<単回記事>

・2020年12月21日 英国のブランド ショーン・コネリー (日本経済新聞 Nikkei The STYLE)
・2020年3月15日 産声上げた純国産ツイード (日本経済新聞 Nikkei The STYLE)
・2020年11月6日 「トルーマン・カポーティ 真実のテープ」劇場用パンフレットエッセイ「スワンとカポーティ」
・2020年12月1日 「世界を創ったイギリス文化論:世界に影響を与え続けるイギリスファッション」(English Journal 12月号)
・2020年10月24日 「距離ごとに最適なストライプがある、らしい」(LEON 12月号)
・2020年10月23日 「現代の贅沢品を考える 巻頭エッセイ」(AERA STYLE MAGAZINE 2020 Winter)
・2020年10月  「パリの調香師 幸せの香りを探して」劇場パンフレットエッセイ「二人の人間の出会いが香水を作る」
・2020年10月6日 「地球にやさしいファッションのために」(Men’s Precious 2020 Autumn)
・2020年9月25日 「賢い男の服と暮らし 巻頭エッセイ」(AERA STYLE MAGAZINE 2020 Autumn)
・2020年9月1日 「時代を彩るミューズ。その存在感を印象づけた”バッグの役割”」(婦人画報 10月号)
・2020年10月1日 「コロナが変えるモード 未来に移行中」(GQ Japan 10月号)
・2020年8月25日 「仕事着の常識を疑え:服装自由化の時代だからこそ、自分のルールを決めよう」(Men’s Club 10月号)
・2020年8月20日 「錦の心に『正しい』服を」(『結果を出す男はなぜ「服」にこだわるのか?』書評)(青春と読書 9月号)
・2020年7月1日 「『日本育ち』のエレガンス 第2章 自由な創造精神」(婦人画報 8月号)
・2020年5月7日 「古今東西に通ずる避暑文化とは」(Men’s EX 6,7月合併号)
・2020年4月6日 「テイラードスーツの未来」(Men’s Precious 5月号 )
・2020年4月6日 「男を磨くのに映画ほどの教科書はない」〈 Men’s EX 5月号 )
・2020年3月25日 「イノベイティブな働き方」(Oceans 5月号)
・2020年3月25日 「働く男の印象は、Vゾーンでつくる!」(Men’s Club 5月号)
・2020年3月20日 「男に、真珠」(Switch 2020年4月号)
・JB press autograph 「日本のビジネスマンに匂いはあるか」
・集英社インターナショナル 「コロナブルーを乗り越える本」
・GQ Japan 「性的指向に紐づかないファッションとは何か?」
・NewsPicks 新潮流 「コロナ後に生き残る、一流ブランドとは」
・日本実業出版社ウェブサイト 「一大トレンドを生んだクリエーターの驚きの発想力」
・2020年9月10日 MIKIMOTO 2020 Catalogue  Japanese version  English version

小計26記事

?コメント

・2020年12月22日 「スーツがなくなる これだけの理由」(週刊SPA! 2021.12.29/1.5 合併号)
・2020年12月  「パリの調香師 しあわせの香りを探して」コメント
・2020年12月  「ヘルムート・ニュートンと12人の女たち」コメント (朝日新聞、読売新聞にも転載)
・2020年11月7日 NIKKEI プラス1  何でもランキング 家族で楽しむユニーク事典(日本経済新聞)
・2020年10月  「トルーマン・カポーティ 真実のテープ」コメント
・2020年9月22日 「日常に溶け込む ジェンダーフリー」(日本経済新聞)
・2020年9月13日 「天皇陛下とシルクハット」(読売新聞)
・2020年7月7日 「名品が私に教えてくれたこと」(Precious 8月号)
・2020年6月1日 「男女の装いはどのように変化をとげてきたのか」(Pen 6.15 号)
・2020年3月29日 「『007』のジェームズ・ボンドに垣間見る英国紳士の伝統と前衛」(The Nikkei Magazine Style  29 March)
・2020年3月28日 「ハイソサエティと共に進化してきた『スポーツ』」(Richesse 2020 Spring)
・2020年3月16日 「アクリス」がAi”に込めた哲学、バッグ誕生10周年を迎えて (WWD Japan vol. 2129)
・2020年3月6日 ラグジュアリー7つの条件(Precious 4月号)
・2020年1月10日 「ダウントンアビー」コメント

小計14記事

?メディア出演

・2020.10.23  「ダノンビオ コラーゲンプラス」発売記念スペシャルオンラインイベント
・2020.5.17  NewsPicks   The Prophet 「日本ブランドが世界にブレークする条件 #3  ココ・シャネルに学べ」
・2020.5.16  NewsPicks   The Prophet  「時代の危機を乗り越える  #2 逆境を取り込む」
・2020.5.15  NewsPicks   The Prophet 「コロナ後のファッションビジネスはこう変わる #1 トレンドのない世界へ」
・2020.3.20 VITA No. 120 粋・いき・マイライフ インタビュー (社会福祉法人 富山県社会福祉協議会 富山県いきいき長寿センター友の会会員誌)
・2020. 1.17 (再放送1.18) NHK総合「チコちゃんに叱られる」(スーツの襟穴は何のために開いている?)

?講演・トークショー

・2020年12月15日 関西学院大学 ゲスト講義 「コロナ後のファッションと新しい価値観」
・2020年12月10日 北日本新聞主催:北日本マーケティングクラブ 創立40年記念講演 「コロナ後のファッションと新しい価値観」
・2020年12月5日 ブリティッシュフェア2020 イブニングセミナー 「変わりゆくラグジュアリー」
2020年10月20日、21日 プリンスホテル東京シティエリア 新人研修 「ホテリエの品格」
・2020年10月7日 アイ・コーポレーション主催「自分らしく生きるために未来を創る」~大自然の中で女性リーダーが語り合う2日間 「新時代のラグジュアリーを創る ~アパレルイノベーターを通して学ぶ」
・2020年8月26日 研究・イノベーション学会 国際問題分科会「アパレルイノベーターズ」
・2020年6月26日 MYCELLUCE presents 「光代の部屋」ゲスト  谷田光代×中野香織 「女性起業家の本音」
・2020年5月23日 カフリンクス倶楽部主催   講演 「アパレルイノベーターズ」
・2020年2月25日 テラウチマサト主催「Salon de Masato」 「ダンディズムとジェントルマンシップ」
・2020年2月22日 日本マナープロトコール協会ブリリアントクラブ 「ファッションの力 ~ロイヤルファミリーから学ぶ」

・2020年2月3日 プリンスホテル東京シティエリア 研修 「ホテリエの品格」
・2020年1月25日 ラ・コゼット・パフメ 第31回 「時代のイノベーターが発する香りとは」

計13回

?そのほか

・2020年10月 NewsPicks プロピッカー就任
・2020年1月 心斎橋リフォームマガジン vol. 6 出演 「Go Big or Go Home」

?SNS
・Instagram:kaori.nakano
・Twitter:kaormode1
・LinkedIn

 

「落穂拾い」「器用貧乏」「不器用貧乏」と揶揄されながらも、おかげさまで仕事を通して少しずつですが成長することができているように感じます。社会的なステイタスとは無縁ですが、研究の成果でだれかのお役に立てることは、この上ない幸せです。ご支援くださいましたみなさまに、心より感謝申し上げます。今後ともひとつひとつの仕事に謙虚に全力で向き合い、いっそうのお役に立てるよう、精進を重ねていけたら幸いです。来年は読売新聞と北日本新聞の連載が10周年を迎えます。淡々と積み重ねることができることのありがたさをかみしめつつ、毎回、新鮮さを提供し続けられるよう、挑戦を続けます。

今年の心残りというか反省事項は、出版予定だった2冊が延期してしまったこと。ひとえに、私の努力不足のためです。20年ぶりの「続編」というか「総括」、2021年には世に出すべく時間の使い方に留意し、アウトプットの精度を高めていきたいと思います。

ビジネスとアカデミズムの領域を融合していけるように、というか、あらゆる枠の制約を乗り越えて、ヒューマニズムの深淵を追求しつつ可能性を拡張できるよう、研究とアウトプットに没入します。2021年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

木の実からダウンを作るKapok Knot の創業者、深井喜翔さんにインタビューしました。

日本橋の新オフィスもこれから形になっていく。あらゆるアプローチが新しいラグジュアリーに合致していて、ワクワクします。

年明け最初の日経連載に書きます。ミレニアルズは頼もしい。

これがカポックの実。

薄くて本当にあたたかいのです。

キャサリンには深井さんにおつなぎいただいたばかりでなく、インタビューの撮影助手まで務めていただきました。感謝です。

週刊SPA!にデビューしました。

22日発売の12/19, 1/5  合併号です。表紙の写真は福山雅治。踊る文字がちょい恥ずかしくアップできませんが、中は硬軟色とりどりですね。

Precious 、Nikkei The STYLE から週刊SPA!まで七変化も芸のうち。

 

Three Well Dressers のおひとり、日本のメンズファッションを牽引してきた鈴木晴生さんにインタビューしました。

SHIPS 銀座店にて。

鈴木さんは過去の企画書(手書き!)、メモ、新聞・雑誌掲載記事、デザイン画などすべて保存していらっしゃるのです!

新しいスタイルを考え、提案するための圧倒的な努力と熱量。天才が素振りを欠かさない、みたいな。仕事に向かう真摯な姿勢そのものに驚かされ、刺激を受けました。鈴木さんの若さの秘訣もこうした日々の研鑽の賜物なのだと思います。

詳しい内容は、来年1月にウェブ掲載の予定です。

「MISS ミス・ふらんすになりたい!」試写。

少年のころに抱いた夢、「ミス・フランスになる!」を叶えるべく闘いながら自分と周囲の殻を破っていく主人公を、ジェンダー自由自在モデルとしても活躍するアレクサンドル・ヴェテールが好演。

ミスコンの裏舞台、現在のフランス社会のリアルも描かれる、エモーショナルで楽しい作品。詳細はあらためて別媒体で書きますね。

 

写真ともに©2020 ZAZI FILMS – CHAPKA FILMS – FRANCE 2 CINEMA – MARVELOUS PRODUCTIONS

 

2021年2月下旬、シネスイッチ銀座 他全国公開

配給:彩プロ

今朝の日経The STYLE のコネリー追悼記事に関し、気を取り直して、謝辞と若干の補足の解説を。

James Bond と007は、使い分けが必要なのです。漠然としたファンにとっては同じようなものなのですが、James Bond はフレミングの原作に登場するキャラクターとして、たとえばプリンスホテル東京シティエリアで展開しているボンドメニューやボンドカクテルなどにも使用可能です。

一方、007となると、版権が映画製作のイオンプロにあります。したがって勝手にロゴを使ったりすることが見つかると、イオンプロから訴えられるおそれがあります。実はこれを知らずに007企画を進めて、直前でストップがかかり、ひやっとしたことがありました。以後、注意深く使い分けをしています。今回の原稿でも、そのあたり最も神経を使いました。

007と提携しているブランドも、映画ごとに変わっていますし、提携といってもいくつかの種類がある。このあたりのことについて、最新情報を反映し、原稿でミスがないよう、プリンスホテル東京シティエリアのボンドメニューでも監修いただいているBLBG CEOの田窪さんにご助言いただきました。

お話によればアストンマーチン、オメガ、ボランジェ、グローブトロッターはオフィシャルパートナー。ファミリーと呼ばれる組織のようなボンド組だそうです。お金を積んでも入れない、固い結束の世界。そのほかのブランド(スワロ、デュポンなど)は、作品ごとに出入りするとのこと。また、構成員にしてもなにか問題を起こしたりするとすぐにクビになるらしく、ターンブル&アッサーは「カジノロワイヤル」で問題を起こし、以後、ボンド組を外れているのだそうです。第一作のDr. Noから歴代のボンドシャツを作ってきたターンブル&アッサーですが、いまは007との提携はないのですね。驚きです。

しかし、ターンブル&アッサーは「ジェームズ・ボンド・コレクション」は展開している。この名は原作のキャラクターとみなしているからOKということですね。「007」は使えない。本国のターンブルのサイトには007のマークまで掲載してあって紛らわしいのですが、昔のよしみのような形で黙認されているか、イオンに見つかるとNGとなるかもしれないらしい。

そのような事情を知ったうえで、原稿からはターンブル&アッサーと007との関連を外しました。ボンドファンは本当に細部にうるさいということは、昨年の「ボンドの朝食」でいやというほど知らされたので、ひとつひとつ、あやふやな点をつぶしていきました。田窪さんのご助言にあらためて感謝申し上げます。

それほど神経をすり減らしても、基本的な場所でうっかりミスが出てしまう……。完璧とはなんと難しいことでしょうか。2020年のトリを飾るはずの仕事が、なんだかもう、情けない限り。これを戒めとして、さらに一つ一つの仕事をとことん丁寧に謙虚にやっていくことを来年の目標とします。

本日付の日本経済新聞The STYLE

コネリーのオビチュアリーとして「英国のブランド ショーン・コネリー」を書いています。

1か月以上前から原稿を送っていた渾身の記事で、校正ゲラを、おそらく20回くらいやりとりして、絶対にミスのないよう、ぎりぎりまで神経を使いました。The STYLEの今年の最後を飾り、コネリーへ捧げる完成度の高いページとなるはずでした。

 

なのに、一点、とんでもなく基本的な誤植が。

なぜこんなことに。日曜朝の一点の曇りもない快晴が落ち込みをさらに加速させます。調子に乗っていると天罰が下る、というような、冷や水を浴びたような朝。

 

 

(気を取り直し)。

「フォーマルウェア」となるべきところが「フォーマルウエアア」となっています。途中の校正では大丈夫のはずでしたが、改行などで最後、レイアウトを整える時になにか間違いが起きてしまったものと思われます。出てしまったものは戻しようがない……。

読者の皆様にも、お見苦しいものを見せてしまい、心よりお詫び申し上げます。ショーン・コネリーにもお詫びしてもしきれない。

 

今日は一日、追悼を兼ねて喪服を着て過ごします……。

 

 

 

「パリの調香師」、パンフレットにコメントが掲載されております。

1月15日、Bunkamura ほかで公開です。

Bunkamura上映作に立て続けて3本、コメントしたことになります(カポーティ、ヘルムートニュートン、調香師)。なんだか今年後半は(小さいものばかりとはいえ)、おそろしくたくさん仕事をしているなあ……。ほんとうにありがたいかぎりです。ひとつひとつを確実に、を心がけてさらに精進します。

Forbes にて新連載が始まりました。

新しいラグジュアリーを作るためのロジックを構築していく連載です。

 

ミラノのビジネスプランナー、安西洋之さんとの共同連載で、毎回、両者で書きますが、リードを交替します。初回は安西さんリードで中野は後半に書いています。

今年の6月から、ビジネス界の有志10人ほどでラグジュアリーの勉強会を重ねてきました。その成果をじわじわと公表していこうと思います。

AIにはできない技能をもつ職人が尊重され、調和のとれた環境のなかでひとりひとりが価値を感じながら生きることができる、ラグジュアリーが尊重される次の社会目指して。ポエムではないロジックで、新しいラグジュアリーを作ろうという人を応援します。

Forbes Japan のウェブサイトでご覧くださいませ。

 

 

勉強会の主なメンバーは、次の方々です(あいうえお順)。

クラシコムの代表、青木耕平さん。ボストンコンサルティングの岩淵匡敦さん。日本経済新聞The Style編集部の太田亜矢子さん。Forbes ウェブ版編集長、谷本有香さん。静岡大学大学院准教授の本條晴一郎さん。TooTの社長、枡野恵也さん。セント・マーチン美術大学出身後、ロンドンのセントマーチン美術大学を卒業後デザイナーとして活躍する松原優子さん。マザーハウスの副社長、山崎大祐さん。医師でアートコミュニケーターの和佐野有紀さん。ひと月に一度のZOOMですが、このほかに毎回、ゲストとして錚々たる方々が参加してくださいます。それぞれ超ご多用の合間を縫って、新しい知の地平を楽しんでくださっております。こうした方々の豊饒な知性と感性の応酬に支えられております連載であることを、お断りしておきたく思います。

日本発のラグジュアリーを紹介していくFRaU連載の第10回はMIKAKO NAKAMURAです。

顧客に誰がいるのかをチラ見せ(全部ではない)するのもラグジュアリーを売るときに有効ですね。今なお。

コートの力は預けた時に最大に発揮されるということを知るデザイナー、リスペクト。こちらから、ご覧ください。

関西学院大学の井垣伸子教授にお招きいただき、ZOOM講義。

今朝はいった、ほやほやの情報まで、最新・最先端情報を過剰なくらいに盛り込みました。大学生にはやりすぎかも?とおもいつつも、やはりいかなる手抜きもしたくない。

 

自賛はダサさの極みではありますが、終了後、井垣先生がFacebookにアップしてくださいましたのでシェア(←虚栄心。笑)。よいリアクションがあって幸いです。井垣先生、関西学院大学の学生のみなさま、ありがとうございました。

 

学生のみなさまもそうでない方々も。制約や不自由が多い今は既存のルールを気にせずオリジナリティを発揮することで突き抜けられる大チャンスなのです。あれもできないこれもできない、ではない。制約があるなかでこそ創造性が発揮できるはず。天からのギフト、出し惜しみせず、残らず活かしましょう。

 

NewsPicksでもコメントしているのですが、ドルチェ&ガッバーナのこのインタビューを読んでみてください。

 

「1984年にブランドを立ち上げたときの私たちはわずか300万リラ(現在の1500ユーロ、約18万9000円)しか持っていなかった。コートを作ろうと思っても、カシミヤは無理だったのでフリース素材にしたし、ジャージー素材でも服を作った。高価な生地を買うお金がなかったからだ。これが買えない、あれができないという状況は、今と似ている。こうした状況にいると、創作力が研ぎ澄まされる。ドメニコも私も、追い詰められると最善を尽くす。挑戦するのが大好きだから。」

「今回のコレクションはセラピーのような効果があった。こうした状況で制限も強いられたが、一方で、解放もされた。ルールをどんどん壊していいんだと思えた。」

200年に一度の天変地異のさなかにいる奇遇。嘆いても始まらない。これまで心理的に縛られてきた人為的ルールが足かせになると思えば、自由に外すこともできるのです。ファッション史は、前例のない行動に踏みだして新しい社会を作り上げた人たちの、ユニークで普遍的な具体例にあふれています。

海外旅行に行けないこの時期は、各国のことをヴァーチャルトリップでじっくり学べるチャンスでもありますね。

キャンドルウィックのスタッフによる、オンラインでのモナコの歴史や現在の解説、そして360度ヴァーチャルツアーがなかなか楽しく、勉強になりました。

 

夜の港。©Monaco Communication Direction.

知っているようで知らないことばかりだったモナコの情報シャワー。バチカンに次いで2番目に小さい国、ということからして知りませんでした。

カジノが入っている建物のようです。©Monaco Communication Direction.

スタイルアイコンになっている王妃たち(グレース・ケリー、シャルレーヌ妃)のことを書くなら、もっと背景を知っておかねばなりませんね(反省)。

イラストバージョン。©Monaco Communication Direction.

コロナが落ち着いて海外渡航堂々解禁となればぜひ行ってみたい国になりました。モナコのジンと、モナコにもレストランを構えるアラン・デュカスのチョコレートを楽しみつつの脳内モナコツアー。薔薇の舞踏会、機会があれば参加してみたい。笑

ほかの小国に関してもこんなバーチャルトリップがあれば、この移動不自由な時期にこそ学んでみたいと思います。

ファッション歳時記No.112 「ローカルに徹して地球とつながる」。

「まんまる」創刊200号おめでとうございます。私の連載も9年半、最長だそうです。感謝。

あと半年で連載10周年。そのころまでにやっておかねばならないこともたくさんある。5年後に照準を当てて、風通しの良い世界を創っていきましょう。

婦人画報.jp 連載Vol.14 が公開されました。カポーティ―の「スワン」後編です。

 

リー・ラジウェル、グロリア・ヴァンダービルト、マレッラ・アニエッリ、スリム・キースの解説です。

一世を風靡した社交界美女たちの栄光と悲哀。美と富に恵まれ過ぎたゆえに凄絶な人生(とりわけヴァンダービルト)が興味深いです。

こちらからどうぞ。

北日本新聞のお招きで富山で講演。テーマは「コロナ後のファッションと新しい価値観」。

プラスチックマスクをしてさらにアクリル板、客席は広くディスタンスをとる、という徹底した対策のもと、コロナ後の新しいファッション、ラグジュアリービジネスの変化を解説しました。

ミレニアルズくらいの若い世代のマーケターの反応がよく、希望を感じました。Z世代が主戦場に入る5年後の社会にいまから照準を合わせていきたいものです。

夕陽に照らされる立山連峰。崇高とはこのこと。

おせわになりましたみなさま、ありがとうございました。

ANA クラウンプラザホテルのロビー。

Mikimoto 展示会。

真珠の可能性はまだまだ広がる。ロックで斬新な真珠のコレクションにわくわくします。ヴィンテージのレザージャケットにじゃらじゃら合わせてもかっこいい。真珠のイメージが一変します。

メンズパールもさらに進化。このようにブラックパールを使ったグラデーションだったりすると、ミレニアルズやZにはもはや何の抵抗もないでしょう。

いつかは着たい、ボディジュエリー。中東の女性に人気だそうです。あの真っ黒な覆いの下にはとんでもなくゴージャスな装いが隠されていることがあるらしい。

ミキモトによる社会貢献活動。キャンドル(1万円)を購入すると、全額、医療従事者に寄付されます。

コンサバティブな真珠の世界も大胆に。右は10カラットのダイヤモンドを中央に据えた、羽根をモチーフにしたパールのリング。億単位の価格です。キティのロングネックレス3億が即売したことを思えば、これもすぐに売れるのでしょう。


写真では迫力が伝えきれないのがもどかしいですが、ぜひ、銀座ミキモトはじめミキモト各店で肉眼でご覧になっていただきたいです。羽根の繊細な美しさを真珠で表現するとこうなる、というアート。

 

このたび、スカーフも発売されました。肉厚のシルクでパールやミキモトロゴがモチーフとなっています。3色で展開。

スカーフは男性にもおすすめ。このようにアスコットタイとネクタイの中間のようなアクセサリーとして使うと、新時代を感じさせて素敵です。「結ぶ」よりテクニック要らずで簡単かも。写真はミキモト社員のサイトウさん。いつも大胆にさりげなく真珠をつけこなしていらっしゃいます。

スカーフリングとして使われているのが、大粒パールのMリング。なるほど、リングはこういう使い方もできますね。リアルに想像すると落としてしまうおそれがあるのがコワすぎですが。笑

新しいチャレンジを続けられる力こそ老舗ブランドの底力ですね。元祖ベンチャー、幸吉翁の笑顔が見えるようです。エラそうな記念写真でしつれいします。

先日のイブニングセミナーにご参加くださった方の中に、占星術師の青島ひかりさんがいらっしゃいました。

ブログで、このような感想を書いてくださっています。リンクはこちら

 

占星術の視点から見て、これから200年は風の時代になる、と。星の巡りと社会、とりわけファッションに見られる新時代の兆候がリンクしているというのは非常に心強いです。

 

 

昨日の仕事で久々に訪れたシェラトン都ホテル。庭園のライトアップが美しかったです。

来年早々のイタリアフェアに向けて、始動しております。仕事の成否はひとえに人とのご縁にかかっていることを実感すると、世の中のひとつひとつの現象の背後に膨大な網の目のような人のネットワークがあることに想像が及びます。SNSで「人の断捨離」という言葉をちらっと目にしてなんだか胸が痛んだのですが、合わないと思えばそっと距離を置けばよいだけで、なにもモノのように断捨離宣言することはないのでは。よほど毒の強い関係だったら別ですが。思わぬご縁が、忘れたころに活かされる、ということは少なくないのですよ。

仕事を兼ねてアンダーズ東京泊。

コスメやファッションの発表会では何度も訪れていましたが、宿泊は初。やはり泊まってみるとそのホテルの力量がわかる。

お部屋は広々と50平米超。バスルームも美しく、全体的にウッディなインテリアで、アンダーズ・スタイルとしか形容のしようのないスノッブな雰囲気にあふれている。落ち着きとリラックスを強要されているというか。笑 初心者にはわかりづらい入口からしてそうなのですが、なにがどこにあるのか、わからないくらいにスムーズに洗練されている。

アメニティもスタイリッシュなボックスにこのように詰められている。一瞬、インテリアのようでよくわからない。箱をあけると、比較的フツウなアメニティが出てくる。このようなアンダーズの美意識を理解すると、ホテル各所のいろいろな謎(というほどでもありませんが)が解けてくる。それにしても、これは美観という意味ではすばらしいですが、資源をかなり無駄にしていることもわかります。美観とサステナ、どうやって落としどころをみつけていくのか、環境問題にうるさいゲストに指摘されるようになれば、これから課題になりそう。

一枚板のデスク。インテリアも外の景色も、申し分ありません。ハード面では感嘆するしかないハイレベル。

クリスマスツリーも洗練されています。

49階の部屋から見る夜景が、やはりひと味違っている。日頃、仕事で見慣れている(というほどのことでもないのですが……)夜景よりも約20階分高い。それだけ高さが違うと見える景色にも違いが生まれる。

ハード面は申し分ないのですが、カクテルタイムに全宿泊客にサービスされるクラブラウンジが、やや理解できなかった。シャンパンもスパークリングもなく、白も赤も頭が痛くなりそうな安価なワイン。最初に出るのが「明治製菓」のチョコレートと、おせんべい(明治のチョコレートはむしろ好き。ただ、こうしたホテルのクラブラウンジでそのまんま出すのは?なにか理由があるのだろうか?)。そもそも飲み物にコースターもつけない。扱いがかなり雑です。それでも飲み放題だからと長居してらっしゃるようなゲストで混んでいるので、お代わりする気力もなく、早々に見切りをつけて、ルーフトップバーで飲み直すことにしました。

寒かったので電気毛布がありがたく、ムードも満点。寒空のペリエジュエ最高。しかしやはりこちらでもワインにコースターすらつかず、おしぼりも催促しないと出てこないというのは、もしかしたらなにかアンダーズ的な理由があるのかもしれませんね。夜景とシャンパンとキャンドルの相性はこの上なくよいですね。

ハード面では完璧なすばらしさ。クラブラウンジを宿泊者全員に開放ということでレベルを落とさねばならないのなら、やらないほうがよいのでは? と思われたのはやや残念。スパも温浴施設がいまひとつ中途半端で、狭い印象。フィットネスは今回使わず。

東側の部屋だったので広い窓の真正面から朝日が昇るというありがたい光景。

早朝のまだ誰もいない虎ノ門。一晩でしたが、遠方に旅行したようなリフレッシュ感を与えていただきました。

公開が11日(金)に迫りました。「ヘルムート・ニュートンと12人の女たち」。

 

PRリーフレットにもコメントを寄せています。先週末の読売新聞夕刊にも同じコメントが掲載されました。

#Me Too運動のあとだからこそ考えさせられます。もちろん人が傷つくようなことは論外ですが、あまりにもアーティストたちが委縮しすぎて、芸術の世界がつまらなくなっているのではないか? ニュートンと仕事をした12人の女性たちは何を考えていたのか? 直接、語られる言葉そのものが知的な刺激に満ちています。

ブリティッシュフェア2020の一環として、ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町では、ロンドンのDukes Bar のオリジナルレシピに基づいたカクテルを提供しています。

手前より、Dukes ジン・マティーニ、ヴェスパー・マティーニ、そしてキッシー・スズキ・マティーニ。レヴィータにて。

Dukes London はセントジェームズにある1908年創業のホテルです。そのホテル内のDukes Barは、イアン・フレミングが作品内でジェームズ・ボンドがオーダーするウォッカマティーニの発想を得た場所して注目されました。いまやボンドファンの聖地、伝説のバー。

今回、ヘッドバーテンダーのアレッサンドロ・パラッツィ氏からのレシピ伝授でコラボレーション。フェア期間内にぜひお楽しみください。とはいえマティーニは飲みすぎ注意。1時間後にくらっときますね。

いつも絶景、ギャラリーのレヴィータ。

ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町でのイブニングセミナー、無事に終了いたしました。

テーマは「変わりゆくラグジュアリー」。

ラグジュアリーの歴史から最先端の情報にいたるまで、アカデミズム、ビジネス、ファッションジャーナリズムという各視点からの最新情報を盛り込み、未来への展望までをお話しました。

安全・安心のための対策は徹底しておこなわれました。小学校形式でテーブルを並べ、アクリル板を設置。やりすぎなくらいですが、味気なくならないために、各テーブルにイングリッシュローズが飾られます。

軽食といってもかなりなボリュームの英国インスパイアのフードは、3コースに分けてご提供。

その間、シャンパンはじめ各種ドリンクはフリーフロー。ゲストになりたかったです。笑

 


たっぷりのスペースをとって、ぎりぎり余裕のある人数のお客様にお越しいただきました。満席です。ありがとうございました。

外の夜景きらきら。

この日のスーツはH and Sonsの廣川輝雄さん制作。中に着ているモリス柄のベストはアジャスタブルコスチューム小高一樹さん制作。小高さんがインスタにアップしていたベストの写真を見てすぐ連絡し、入手しました。この日の話のなかにはウィリアム・モリスも出てくるのでぴったり、と。メンズサイズでしたので、心斎橋リフォームの内本久美子さんに私のサイズにリフォームしていただき、着ています。ウィリアム・モリスのビジネスは、ラグジュアリービジネスに携わる方々の間で、今、大きな関心を集めているのです。

ロビーにはクリスマスツリー。

 

ゲストの皆様にはご希望の書籍をプレゼント。

重ねて、ゲストのみなさま、スタッフのみなさまに心よりお礼申し上げます。写真左からプリンスホテル東京シティエリア マーケティング統括支配人の林佳代さん、中野、フードコンサルタントの藤本先生、そしてザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町総支配人の芝田尚子さんです。私が手にしているのはゲストからプレゼントいただいたアフリカンローズ。ありがとうござました。

各テーブルのイングリッシュローズは、ゲストのみなさまそれぞれにお土産としてお持ち帰りいただきました。

ご協賛のフローリスからは香水のサンプルセットのお土産をゲストひとりひとりに。ありがとうございました。

東京新聞「王室ファッション裏話」、最終回はエリザベスII世です。

© William Hustler and Georgina Hustler / National Portrait Gallery, London

こちらの絵(写真+ハンドペイント)は、展覧会会場で唯一、撮影許可とされているポートレートです。ぜひ会場で一緒に記念撮影してくださいね。

 

ウェブ版は、こちらです。

5日間にわたり、お付き合いありがとうございました。

 

 

 展覧会、Netflix「クラウン」のお供にこちらもどうぞ。

東京新聞夕刊「King & Queen 展 王室ファッション裏話」。4日目の今日は、80歳のヴィクトリア女王です。

Photo from Wikimedia Commons.

ウェブ版は、こちらです。

 この本にはより詳しく女王のことを書いています。

東京新聞夕刊「King & Queen 展 王室ファッション裏話」。連載3日目となりました。

本日はトマス・ホーカーによるチャールズII世の肖像。1680年。From Wikimedia Commons.

 

ウェブ版はこちら

 

 よろしかったらこちらもどうぞ。

Prince Hotels Tokyo City Area が展開するブリティッシュフェア、Timeless UK 2020。

ザ・プリンスパークタワー東京、最上階のステラガーデンでは、昨年に引き続き、ボンドマティーニを3種、提供しています。
こちらは王道のヴェスパー・マティーニ。

 

今年から始まったのが、レストラン「ブリーズヴェール」でのボンドディナーです。原作に忠実に、かつ現代の嗜好に合うように、プリンスホテル総料理長の三浦健史さん、ブリーズヴェール料理長の福島慎太郎さんが、みごとに再現しました。

監修はBLBG CEOの田窪寿保さんです。詳しい解説付きのメニューブックが添えられてきます。それぞれのお料理の、物語における背景がよくわかります。

007限定バージョンのボランジェから始まります。

ベルーガのキャビアをブリニとメルバトーストを添えて。

スコティッシュサーモン。

ブレイス・クラブ特製アボカドサラダ。ちなみに私は全体的にボリューム少な目でお願いしたので、レギュラーのポーションは1.2 倍から1.5倍くらいになります。

仔牛腎臓とポム・スフレ、黒毛和牛フィレミニヨン。私は腎臓がどうも苦手なのでパス、フィレミニヨンのみにしていただいています。でも原作のストーリーでは腎臓の料理が重要な意味をもっているようです。

ワイルドストロベリーとフレッシュクリームのデザート。それぞれ解説を読みながらボンド世界にひたるもよし、解説スルーで最上級のおいしさそのものを味わうもよし。キラキラ広がる夜景のなか、ボンドとヴェスパーになりきりでお楽しみください。

ザ・レイク・ジャパン編集長の松尾健太郎さん、スタッフの方々とご一緒させていただきました。ボンドディナーは12月17日まで。来年があるかどうかは未定です。ボンドファンはこの機会にぜひ。

パークタワーはクリスマスの飾りが始まっています。

ザ・ショップではボンドの愛銃ワルサーをかたどったボンドガン・チョコレートも販売中です。


こちらの部屋はロココスイート(と私が勝手に名付けているのですが)。ロココの世界観が好きな方にお勧め。

東京新聞夕刊「King & Queen 展 王室ファッション裏話」短期集中連載。

第2日めは、エリザベス1世です。

 

 

ウェブ版はこちら

 

 

 こちらもあわせてどうぞ。

ホテルオークラ「山里」。

二期会のバリトン、「ハンサム4兄弟」とランチをいただきました。ディスタンスをとり、食べながら話をするときには扇子で口元を覆いながらという、18世紀に戻ったような(笑)用心をしつつ。

バリトンハンサム4兄弟は左から、三男の近藤圭さん、長男の宮本益光さん、次男の与那城敬さん、そして四男の加来徹さん。

ご一緒させていただいたのは、左から二期会理事で元祖ディオールカリスマ広報の谷口久美さん、中野、婦人画報編集長の富川匡子さん、フリーアナウンサーの堤信子さんです。

それぞれに個性的な実力派であるのはもちろんのこと、ルックスもよく、トークのセンス、ユーモアのセンスが抜群。「兄弟」がお互いを思い合うヒューマンなあたたかさにも触れることができて、ちょっと予想外の感動の時間でした。

宮本さんは本もお書きになるし、プロデューサー的なセンスにもすぐれていらっしゃいます。「四兄弟」のユニットも宮本さんのアイディアだそうです。ファッション感覚も高く、ここでは掲載しませんが、プロフィールの四兄弟の度肝を抜くアートな衣裳は、宮本さんの紹介によるサルトリアイプシロンの船橋さん制作だそうです。ちなみにランチ当日の宮本さんのスーツはアルマーニ。与那城さんはディオール。写真では伝わりにくいのですが間近で見ると本当に美しい生地、仕立てのスーツでした。

長男の宮本さんの頼もしさ、与那城さんのおっとりとした天然ぶり、正統派イケメン三男が実はひょうきんな三枚目というギャップ、超インテリ四男の愛らしさ、4乗効果でまさにFab 4。ちなみに「ハンサム4兄弟」というのも宮本さんの命名。もっとかっこいいカタカナ名も候補にあったけれど、あえて昭和的な、ユーモアもそこはかとなく漂う、アナクロな「ハンサム」を選んだのだそうです。

 

3月12日、3月18日には紀尾井ホールで公演がありますよ。オペラが苦手という方も、きっと楽しめる。PCR検査を受けて陰性が確認されたうえで舞台に立つそうです。お勧めします。

JB press autograph連載「モードと社会」更新しました。

中古品市場活況の背景を考えてみました。

 

こちらからどうぞ。

Table 9 Tokyo ×ダウントンアビーのスイーツコースが開催中です。

ダウントンを完全に再現することを目指したわけではなく、あくまでTable 9 とのコラボレーションです。

現代東京と英国ドラマ「ダウントンアビー」のコラボです。としつこく強調するのも、ダウントン完全再現を期待しがっかりされるかもしれないゲストに対し、それは目指すところが違う、というあらかじめのお断りでございます。

天井も高く、都内最大の広さを誇る、360度の視界を楽しめる高層階の超モダンなラウンジで、ゆったーりとディスタンスをとってお楽しみにただけます。

詳しい解説を書いたメニューもついてきますよ。

もちろん、記念にお持ち帰りいただけます。

シャンパンはペリエジュエ。シャンパンの場合別料金となりますが、コースに含まれるお飲み物はTable 9 のラインナップで豊富です。伝統的なティーセレモニーなどにこだわる方は、お茶の種類が少ないことでご不満を覚えられるかもしれませんが、逆にいえば、お茶以外のお飲み物のメニューを多種類、楽しめます。

コースなので順番に出てきます。これは写真のために一度に出していただきました。最後にさらにプチフールが加わるので、相当、お腹いっぱいになります。

公式メニューブックからの再現は、日本初。コラボメニューなので(ここさらに強調)、セイボリーには和牛ハンバーガーも登場します。当時の貴族はハンバーガーなんて食べない、というツッコミが入りますが、これは忠実なダウントンの再現ではなく、Table 9 の良さも同時に表現したいというコラボ。だから、Table 9 シェフ自慢の品も入ります。メインは堂々、ダウントンですが。

ちょうどいまは16:30くらいから刻々と暗くなりはじめ、ゴージャスな夕暮れの絶景も楽しめます。

 

 


17時過ぎてこれくらいのきらきら夜景。

右はTable 9 Tokyo 総料理長の落合吉紀さん、左はサービスのエース、比嘉佑太さん。比嘉さんのスマートで華麗なサービスは、執事トーマスもかくや?! 

 

 

 

満月です。

伝統的な英国式ティーではなく、現代東京のアレンジが加わった高層階でのスイーツコース。おひとりさまでもぜひどうぞ。

本日より5日間毎日、東京新聞夕刊にて「King & Queen 展 王室ファッション裏話」というコラムを短期連載します。

 

初日はヘンリー8世から。

 

ホルバインによるヘンリー8世。From Wikimedia Public Domain.

ルビーのつもりで使っていたものは、実はスピネルだったそうですが、コラムの字数ではそこまで細かいことは書きませんでした。あくまで当時はルビーのつもりでつけていた、ということで。

 

 こちらもあわせてお読みいただけたら嬉しいです。

 

<追記>

ウェブ版は、こちら

日本発のラグジュアリーを考える連載、更新しました。今回はfouofuです。

 

カーテンのような非機能的で重たい服が、なぜ常に完売し、待ち焦がれられるのか?

こちらでお読みいただけます。

話題のジル・サンダーのおかげで『「イノベーター」で読むアパレル全史』が再び大きく展開されております。

ららぽーと豊洲有隣堂さん、ありがとうございます。

 

 

プリンスホテル東京シティエリア2020ブリティッシュ・フェアのカルチャー部門セミナー、「変わりゆくラグジュアリー」。12月5日(土)16:00 ~17:30、ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町にて、予定通り開催です。

安心・安全のためのプリンスガイドラインにしたがった対策が徹底的におこなわれております。最終的な打ち合わせに行き、プロフェッショナルな配慮の数々に納得してまいりました。どうぞご安心のうえ、道中、お気をつけてお越しください。

刻々と変わりゆくギャラリー最上階からの夜景、料理長自らセミナーのために考案した軽食(分量は軽いものの内容は豪華)、お飲み物、おみやげつきで、激変するラグジュアリーの最前線をご紹介します。

詳細・お申込みは、こちらから。

こちらはホテルのロビー。明日からはクリスマスツリーも入り、ドラマティックが加速します。

「サライ」にご協力したこの記事を見て、テレビの番組制作者の方から何度もお問い合わせをいただきます。民放からも、NHKからも。

クイズ番組や「へ~っ」と思わせる番組では、「ビニール傘は日本で発明されたんだよ」というストーリーがウケるのだと思われ、「これ(=ビニール傘は日本のホワイトローズ社が発明した)は事実といって間違いないのか?」という問い合わせをいただくことになるのでしょう。

いちおう、日本の傘業界ではそのように周知されており、ホワイトローズ社のHPでもその旨を書いています。どこからも反証はなく、今に至りますし、私も反証するつもりなど毛頭ありません。

ただ、昭和女子大学経由でお問い合わせをいただいて大学にご面倒をおかけしたり、あまりにも「まちがいないですね?」と念押しされたりするので、いちおう、私の見解を書いておきます。

 

ホワイトローズさんはまず、ビニールの傘のカバーを作りました。1953年ごろから。
ビニール傘の完成形が世に出たのが1958年。

一方、イギリスのフルトンの創業が1956年です。フルトンは女王陛下のビニール傘でも知られていますね。

このころ、ニューヨークで大ヒットしている鳥かご型ビニール傘「バードケージ」はフルトンのもの。

ですから、何をもってビニール傘とするかによって微妙です。
傘のカバーをビニール傘に入れてしまうなら、記録がある日本が初でよいのではないでしょうか。ただ、完成形をもって「初」とするなら、フルトンの初期の記録も徹底的に調べる必要があるかと思います(ブランド創世期の記録はあいまいだったり、残っていなかったりすることも少なくありません)。

 

これ以上の断言は今のところできかねます。1956年から58年の間に、ビニール傘が新しいものとして世界で同時多発的に広まっているという状況が想像できるのみ、というところ。どうしても厳密に知りたい、という場合、傘の研究をご専門になさっている方にお伺いすればさらに詳しい状況がわかるかもしれません。

 

 

 

集英社クオータリー「kotoba」2021年冬号、12月4日発売です。

連載「スポーツとファッション」。<スポーツと政治>がファッションになった事件を扱いました。

特集は司馬遼太郎。amazonでも予約が始まっております。

 

 こちらはイギリス学の学徒にお勧め。すでにベストセラーですが、安定の君塚直隆先生による『悪党たちの大英帝国』。

 

 

 こちらは伝説の名著の復刻日本語訳版。ニック・コーンの『誰がメンズファッションをつくったのか?』。わくわくしますね。近日中にレビューを書く予定です。

静かな会食なるものが笑いのネタになっておりますが。

最近、複数の方から偶然に同じような質問をいただきました。「男性のドレスコート指定のクリスマスパーティーにお招きいただいたが、女性は何を着たらよいのか?」と。

年末のパーティーに関しては、広い会場でフィジカルディスタンスを保つ、着席にするなどの注意を払ったうえで開催するところも少なくないのですよね。

で、ドレスコードの質問をいただくのです。「ダークスーツでお越しください」という指定がある場合、あるいは「カクテル」と書いてある場合、女性は何を着たらよいか?と。

質問をくださったそれぞれの方には、会場も主催者も趣旨も異なるので、別の回答をしたのですが、一般論として、私の考えを書いておこうと思います。

「ダークスーツ」指定、「カクテル」指定、(いずれもほぼ略礼装)というのはいちばん悩むところかもしれませんね。主催者がどなたか、会場がどこか、他にどのような出席者がいるのか、あなたの立場はどのようなものなのかで、まったく考え方は変わってきます。

主催者および趣旨、会場のレベルや規模、他の出席者を考慮して、「浮かないことを第一にしたい」ということであれば、上半身が華やかなブラウスとアクセサリーをメインに据えたコーディネート(今ではパンツスタイルもありです)、またはワンピースドレスが鉄板です。ドレスアップに慣れないようであれば、靴だけでも普段とは異なる華やかな靴にする。そうすれば、主催者に対しても他の出席者に対しても失礼になることはありません。

会場がホテルのボールルームのようなところであれば、照明に映える生地やアクセサリーを考え、「ちょっとやりすぎかな?」と思うくらいのドレスアップをしてちょうどいい、ということが多いです。暗いのにシャンデリア照明、という独特の光のもとでは、光を受ける生地やアクセサリーがないと、浮かないどころか沈み込んでしまいます。笑 何度も書いておりますが、「迷ったら格上」ですね。カジュアルダウンで、会の雰囲気をもり下げる失礼よりはましです。

上はいずれも「浮かない」人でありたい、という時の考え方。会場の照明を考えることは、けっこう重要。

私は、あくまで趣旨や参加者などの状況によっては、ですが、「記憶に残る人」であることを選ぶことがあります。「目立つ」ことと「記憶に残る」ことは全く違います。準備には相当のエネルギーを要しますが、どうせ同じ時間を過ごすなら、浮かない努力をしたあげく忘れ去られるよりも、同じ時間を過ごした方々の記憶に残るための努力をしたほうがいい、と考えます。いずれにせよ、会の成否を決めるのは参加者なので、どういう形であれ、自分の存在そのものが否応なく何らかの貢献になっているという自覚をもっておきたいものです。

くどいですが、すべての状況を考慮して、「浮かない」ことを優先するか、「記憶に残る人になる」ことを優先するか、自分のありかたを自分で決めて対応します。(そこまでは他人が助言できません)

 

いずれにせよ、この時期はマスクも必須だと思いますし、名刺交換に代わる挨拶も臨機応変に考えたほうがいいですね。面倒と思えば、今の時期ならあっさり欠席という返事をしても失礼にはならないと思います。ただこの時期にあえて開催しようという主催者は相当の覚悟と準備をしていると思うので、欠席と返事される場合はそれなりのフォローをするとよいと思います。

感染症予防に最大限の注意を払って、それぞれの納得のもとに、年末のよきシーズンをお過ごしください。

 

 

 

 

箱根は近場でもあるので数えきれないくらい訪れているのですが、実は「観光」なるものをしたことがありませんでした。ロープウェイにも乗ったことがなかったので、混雑が予想される前の9時台に初挑戦。ほとんど誰もいないのですんなり乗れました。(降りて帰ってきたら10時台ですでに行列。少し時間をずらすだけでまったく違う環境になるのだな。)

 

かなりの急勾配をのぼります。実は紅葉が見たいと思って乗ってみたのですが、箱根の山の上部はもう終了でした。冬の枯れ木が広がるのみ。それはそれでよき景色でした。

 

大湧谷では火山ガスが激しく噴き出しています。

というか、このガス、かなりゴンドラの中まで入り込んできます。帰途には、緊急放送が入り、「火山ガスの濃度が危険なレベルに達したので非常用の箱から酸素ボトルを取り出して身を守ってください」と。緊張しました。酸素ボトルを取り出したはいいものの、使い方がわからず。もたもたしているうちに危険領域を通過し、なんとか生還できました。酸素ボトルはビニールを外してしまったのでおみやげにお持ち帰り。

 

崇高な感覚というのは、こういう感覚を言うのかなという澄みきった絶景。

写真で見ていると幽玄ですが、遠くから見ると、ゴンドラがガスに包まれているのがわかる。

火山ガスが噴出しているということは、火山が生きているということなのですよね。

強羅に戻り、バス待ちの間に紅葉狩り。

 

とにかく混まない場所、人がいない時間、を狙っての移動だったのでおそらく観光ビジネス的にはすべてが異例づくしの時間だったと思います。でもおかげで密な状態にある時間が皆無という、比較的安全な移動ができました。帰途のロマンスカーは早い時間だったので一車両に一組という貸し切り状態。

感染症拡大予防のためには、全員、家にこもっているのが理想。でも、旅行業界で働く人たち(私もその一端にいます)はいったいどうやって生計を立てろというのでしょうか。政府が延々と末端まで補償してくれるでもなし。

旅行をすべて自粛とするのではなく、分散型にするというのも一つの方法ではないでしょうか。場所も時間帯も、集中しないように、散らす。それが可視化できるようなアプリか何かを開発する。今のところ私は、早寝早起きができることを活かし、人がいない時間に移動することに極力努めています。

グループ旅行でついおしゃべりがはずむという状況を避け、できるだけ一人旅または言葉が少なくても意志の疎通のしやすい人同士ふたりぐらいで行動し、大声ではしゃがないようにする。消毒はこまめに徹底。そのように細心の注意を払って合理的に、冷静に、感染防止を心がけていくことで、旅行業界に与える打撃も小さくできるのではと思います。

御殿場アウトレット調査。出していないのは、シャネル、ヴィトン、エルメス、ディオールくらい。あとはほぼ全ブランドがアウトレットに参戦している。クチネリまで。ドルガバも。なにをやらないかを徹底できるというのは、逆にすごいことなんだな。

都心の休日の快晴の朝というのは、新鮮です。いつもとは違う世界。

道路を挟んで右側が緑豊かな皇居。左側が大手町のオフィスビル街。朝は皇居ジョギングの方も多く、ホテルとしては本当に恵まれた立地です。

見上げるとこんな。34階から39階までがフォーシーズンズ。

 

スパも別格です。スパのフロントは何気なくショップになっているのです。ホテルで使われているバスローブやヴェトモンのTシャツなども売っていて、インテリアかと思えば小さく値札があるというさりげなさ。

暗闇で光るゴージャス。

朝の光を受けるプールがすばらしい。奥にはテクノロジーを駆使したエナジープールもあり。

そして温浴施設。東側を向いているので、なんと入浴しながら日の出を見ることができます。スカイツリーのおまけつき。大手町からの日の出なんて想像もしなかった。(オープン直前の時間に、スタッフの許可を得て撮影しています)

スパオープン直前の6:30ごろ。12月になってもっと日の出の時間が遅くなると、ビル群から上る日の出のドラマをじっくり楽しめるのでは。

 

フィットネスも快適です。目の前に広がる景色がすばらしすぎて、ランニングマシン画面の海外風景の映像も不要なくらい。

いつもお世話になっている日本経済新聞社のビルも眼下に。見下ろしちゃってごめんなさい。

手前に皇居が広がり、奥の方に富士山が見える。

朝食前のロビー。

アメリカンブレックファストのコースでは、こんな意識の高いサラダも選べます。スモークサーモンとアボカド、チーズ、ナッツ……。オムレツやソーセージではコレステロールが気になるという方はこういうヘルシーサラダがありがたいですよね。

昨晩、満室で行けなかったピニェートのテラスです。

祝福されている場所だなあ。次回は夜のアペロ、しっかり予約していきたいものです……。

 

フロントロビーの天井画。思い切った「和」のイメージに不意打ち。

インテリア、ホスピタリティ、空間設計、アメニティの選択と配置、グローバルホテルのローカリゼーション、あらゆる要素の最先端を学べました。

今年オープンで評価の高いホテルのひとつ、フォーシーズンズホテル大手町に宿泊してみました。


いつもお世話になっている読売新聞東京本社の斜め前にそびえたつビルの39階がフロント。1階のエントランスの期待感から39階でエレベーターを降りた時の高揚まで、もう最初からけた違いでやられました。

フロントは日本語がネイティブではないスタッフが多かったのですが、親身な対応。

皇居側の眺めはすばらしく、広い広い皇居の奥に沈む夕陽の美しさときたら。

室内は一つ一つの調度品、お茶、冷蔵庫内、すべてが超一流品で選び抜かれ、考え抜かれており、完全に敗北を味わうレベルです。笑 だってアメニティにしてからがフレデリック・マルですよ? 最愛ブランドのひとつ、マルのアメニティ。パリのホテル・ルテシアのアメニティがエルメスだったとき以来の衝撃です。ボディローションをたっぷりつければ香水不要で全身まろやかにマルの「マグノリア」が香ります。なんという幸せ。

サービスの山椒のおせんべいも洗練の味わい。


宿泊したら必ずリクエストする女性用の基礎化粧品セットは、なんとなんと、カルトゥージア。修道院ブランドで、ここの「メディテラニア」は永遠の定番なのですが、化粧品も作っていたとは。通なセレクションのすばらしさに言葉を失いました。というかもうこれはレアすぎて使えない。持って帰る。いったい何のためにリクエストしたのか。笑

とにかく5stars は軽く超えているレベルであることを見せつけられるホテルです。中も、外も、これまでの5 stars のスタンダードを塗り替えるのではないか。

ライブラリもため息ものです。

ピニェートでアペリティーボをと思っていたのですが、満席で入れない。予約しなかったのが悪いのですが、なんだかなあ。そりゃあ、話題のレストランとなれば仕方ないですね。

ホテル内の施設では飲めないということになり、せっかくの快晴の夜なので、徒歩圏内にあるパレスホテルまで遠征しました。

ここの6階にあるプリヴェは週末の夜でも意外に入れます。眺めは絶景、サービスは5 stars 級で、期待以上のおもてなしをしてくださって、ほっと寛げます。写真は1970年代にコンテストで優勝したオリジナルカクテル、「エルメス」。洗練の余韻が続く、飽きないおいしさです。お料理もおいしい。

金曜の夜でしたが、窓際のロマンティックな席はずらりと女性の二人連れで占められていました。最近は珍しくなくなった光景ではありますが、おそらく日本特有なのでは。

 

それにしても徒歩圏内にシャングリラもアマン東京も東京ステーションホテルもペニンシュラも帝国も、なんならフォーシーズンズ丸の内も星のやもある。この時代に、この激戦区で、すべて経営が成りたつというのはすごいことなのでは。

北日本新聞別冊「まんまる」連載「ファッション歳時記」

No. 111 「うどん屋はどうやって国際的ブランドを築いたのか」

まんまるは来月、創刊200号記念です。私は2011年から連載しているので9年間。感慨深い。

NewsPicks にて、コロナ後のファッションの変化と、そこから見える価値観の変化について語りました。かなり読み応えあるかと思います。お時間ゆるすときに。こちらです。

以下は、Pick に添えたコメントです。

 

☆☆☆☆☆

ミラノ、パリコレクションが終了した時点で、コロナがどのようにファッションを変えたのか、「ニューノーマル」なファッション状況から読み取れる人々の価値観の変化は何なのかを整理してみました。

・ニューノーマルというけれど、ノーマルってそもそも何なのか?
現実が非日常的という状況のなか、ノーマルとアブノーマルの区別はいったいどこにあるのか?

・日常を機能的で味気のないもので満たしてそれでいいのか? 日常をこそ輝かせることに、これからの私たちは意識を向けるべきではないのか?

・ファッションエリート都市よりもむしろ、日常を豊かに満たす個性的なローカルにしっかりと腰をすえ、そこから発信していいのではないか?

・あふれかえるラグジュアリーブランドは、本質的な意味でラグジュアリーではなくなっていたのではないか? ラグジュアリーの本来の価値が改めて問われており、その意味と表現が変わりつつある時に来ているのではないか?

・とはいえラグジュアリーブランドも世の中に対してアクションをとっている。それはいったいどのようなものなのか?

・歴史は繰り返す。かつて今と同じような動きがあった時代があり、そこから学べることがあるとしたら、それは何なのか。

それぞれのファッションブランドの具体的な動向から考えてみました。お読みいただければ幸いです。

☆☆☆☆☆

 

こちらからどうぞ。

〇先日のダノンビオのトークイベントの概要です。共同通信。こちら

11月22日までYoutubeで配信されているそうです。

 

〇English Journal 12月号に書いた「イギリス文化論:ファッション編」がウェブでも読めるようになりました。とはいえ、途中から有料会員様限定ですが……。こちら。本誌と同じ記事です。

 

〇NewsPicks 洋服の青山が400人の希望退職を募るという記事に対するコメントです。会員ではない方のために、以下、コピー。

☆☆☆☆☆

歴史をたどると男性服には「下克上の法則」があって、
標準とされる服は常に「格下」のカジュアルな服にその地位を譲り渡してきています。

かつてビジネスの世界でもモーニングコートが昼間の標準的正装でしたが、カジュアルウェアとしてのラウンジスーツ(現在のスーツ)にその地位を奪われ、いまはモーニングはフォーマルの世界で生息しています。

150年くらい、ラウンジスーツの覇権が続いていましたが、いま、次の下克上が起きつつあるということなのでしょう。

これまで格下とされてきたタイレスのジャケパンスタイルやジーンズまでもが標準的なビジネスの正装になっていき、ネクタイ付きのスーツはフォーマルウェアの領域に近いところ、あるいはプライベートでのここ一番の勝負服や趣味的な服というステイタスで生息し続けるでしょう。

人を部品や歯車とみなすような画一的で味気ない黒の量産スーツは、そういう働き方が好まれなくなるとともに、なくなっていくと予想されます。

それにしても、青山商事だけではないですが、女性管理職の需要に応える、まともなビジネススーツの需要はこれから本格的になりそうなのに、なぜここに本気で取り組まないのでしょうか? リクルートスーツとはまったく別物の、管理職にふさわしいスーツがほしいのにない(選択肢が少なすぎる)、という声をあちこちから聞きますが。

☆☆☆☆☆

 

 

日本経済新聞夕刊連載「モードは語る」。

7日には、カポーティ、カーダシアンにかこつけてSNSの泳ぎ方(のNG)について書きました。電子版は、こちらです。

 

それにしても、あちこちで書いてますが、「親しい友人など、内輪だけ」のパーティーをいちいちSNSにアップするっていかに観客の神経を逆なでするのか、よく理解したうえで、虚栄心との兼ね合いを考えて投稿したいものですね。人間の観察ができるという意味では非常に面白くありがたいサンプルなのですが。

 

ダノンビオのトークイベントでも「おすすめ本」として紹介しましたが、三島由紀夫の「不道徳教育講座」「行動学入門」でも再読して、人間の感情の扱い方をおさらいしておきましょう。


「約束を守るなかれ」「人を待たせるべし」「人のふり見てわがふり直すな」など逆説的真理のオンパレード。逆説を使って人を魅了する文章のテクニックもしびれます。

 

こちらもおまけに。

三島節に少し慣れたら、小説もぜひ。

感情は最も大切に繊細に扱うべきものですが、決して感情的な表現をしてはいけない。私が三島由紀夫やオスカー・ワイルドから学んだ、人づきあいの要諦の一つです。

本日の日本経済新聞「なんでもランキング」。言葉の専門家として審査させていただきました。テーマは事典です。どんぐり、きのこ、境界、色、文具、民具、エアポート、星……。世界を切り分け、分類し、編集し、深めていく知性のすばらしさに感動します。

私が一押しだった、きのこ事典はランキング入りしなかったな。これは装丁がきれいで、大きさもかわいらしく、いかにも魔女の本棚にありそうな魅惑的な本で、わくわくするんだけどなあ。私はプレゼント使いにします。

 

電子版は、こちらで

無料で10記事まで読めますが、それでも電子版の会員NGな方は、アナログの本紙でご覧くださいませ。

 

選ばれなかった事典のなかでは、この発想に驚いた!というものが「境界」に関する事典。こういう事典を作ろうという発想そのものに感動するし、実際に作るのはほんとうにたいへんだっただろうとねぎらいたい。

「日本戦陣作法事典」はランキング入りしてくれてよかった。戦陣のなかにも行商が来ていたことがわかったりして、「生活」と「戦争」がどのように折り合いをつけていたのか、いろいろ想像が広がって楽しい。

English Journal 12月号発売です。

特集「世界を創ったイギリス文化論」。美術、デザイン、音楽、文学、戯曲、ファッション。私はファッションの部を書いています。

 

イギリス人にしか通じないスラングの記事もあり、英語を学ぶ人、イギリス文化を学ぶ人は、必読ですよ。

(Click to amazon)

「トルーマン・カポーティ 真実のテープ」本日よりBunkamuraル・シネマでロードショーです。

パンフレットにも寄稿しています。

(写真は「トルーマン・カポーティ 真実のテープ」オフィシャルツイッターより)

川本三郎さん(評論家)、山本容子さん(銅版画家)、森直人さん(映画評論家)も寄稿していらっしゃいます。登場人物の解説もあり、監督とカポーティの養女ケイト・ハリントンさんインタビューも収録し、税込800円は安すぎるくらい。

ウェブでは得られない情報満載の充実したパンフレットだと思う。私も何度も参照しています。よろしかったら劇場でお求めください。

プリンスホテル東京シティエリアで第二回目となる英国フェアが開催されております。Timeless U.K. the British Fair 2020.

1日からの開催に先立ち、10月30日にザ・プリンス・パークタワー東京にてレセプションが行われました。

たっぷりとフィジカルディスタンスをとって、でも親しさの感覚は失わないような、着席スタイル。

開宴までは、カジノなどでおもてなし。参加賞のプレゼントが素敵で、なかなかの人気でした。スタッフはこのようにマスクの上にフェイスガードで、すべての領域で安心・安全を第一にサービスが提供されています。

ウェストミンスター寺院をかたどった氷の彫刻。いつもながら圧巻です。宴が終わると溶けていくだけなのに、この精緻な作りときたら。

フレグランスエキスパートの地引由美さんと写真を撮りましたが、会場がやや暗く、写真を明るくする編集をしたらアナ雪風に。私はドレスと共布のマスクをつけております。

心斎橋リフォームの内本久美子さんと。今回もご協力くださっている鎌倉アンティークスのコーナーにて。

イギリス最高峰のスパークリング、ナイティンバーがフリーフロー状態で注がれます。

会場にはアストン・マーティンも。

ウィンブルドン・ブリュワリーのビール。中世から修道院でビールの醸造が行われていた由緒正しき町、ウィンブルドンから日本初上陸。

 

駐日英国大使館から、マリー=クレア・ジョイスさん。

東京シティエリア統括総支配人の武井久晶さん。

恒例のテープカットセレモニーも華やかに。

今回の目玉企画の一つが、BLBG社長、田窪寿保さん監修によるジェームズ・ボンドのディナー再現。キッチンテストで試食しましたが、これはボンドマニアの男性同志で楽しんでも相当、盛り上がるのではと。笑

ボンドの世界観を表現したディナー。ベルーガキャビアからスタートします。あの原作、あの映画のあのシーンに出てくる料理の数々。

©Tomoko Kaneko. イラストの女性が誰かに似ていると話題です。

ロンドンのデユークス・バーとのコラボは、紀尾井町のザ・プリンスギャラリーで。ボンドマティーニ3種は、パークタワーやテーブル9でどうぞ。

ザ・ギャラリーのソムリエ、藤永希さん。

プリンスホテル全体のエグゼクティブ・ソムリエ、市村義章さん。

カルチャーの部では、私もイブニングセミナーを開催します。フェイスガードをつけて壇上で話しました。12月5日(土)16:00~17:30 。テーマは「変わりゆくラグジュアリー」です。昨年同様、ほぼフリーフローのドリンクがつき、ギャラリーのプチコース仕立ての軽食がつきます。おひとりさまでもどうぞ。昨年は、おひとりさまがほとんどで、ゲスト同志でお友達になってお帰りになりました。

この日、着ているドレスは、「007 No Time To Die」にも登場する「スペクター」でのレア・セドゥのドレスにヒントを得たもの。心斎橋リフォームの内本久美子さんに生地から選んでもらい、パタンを起こして作っていただきました。

バックスタイルにポイントがあります。共布のマスクも作っていただきました。さすがの久美子さん。昨年の英国旗ドレスに続き、久美子さんのセンスに惚れ惚れしております。


アストンマーティンと共に記念写真。ってアストンマーティン見えないじゃないか。左から、内本久美子さん、ヘアサロンのオーナーで毛髪診断士のMika Amata さん、中野、地引由美さんです。

フェアの詳しい情報は、こちら

中野のイブニングレクチャーのお申し込みは、こちら

地引由美さんが美しい写真とともにフェアの様子を詳しくご紹介くださっております。こちらです。

Mika Amata さんがインスタで詳しくご紹介くださっています。こちらをどうぞ。

内本久美子さんが、インスタでドレスのことを紹介してくださっています。こちら

イギリスが再度ロックダウンになってしまった今だからこそ、日本にいながらにしてUK擬似体験を楽しめます。ホテルはメディア。フェア期間、東京シティエリア8つのホテルそれぞれの特色を活かして、イギリス文化の魅力を発信していきます。

日本のラグジュアリーを伝えていくFRaUの連載、更新しました。

テイラリング、ビスポーク、女性のテイラードスタイルから、白衣まで。

どうぞこちらでご覧くださいませ。

『ヘルムート・ニュートンと12人の女たち』。一足早く拝見しました。


Arena, Miami, 1978 (c) Foto Helmut Newton, Helmut Newton Estate 
Courtesy Helmut Newton Foundation
稀代の悪ガキ写真家、ヘルムート・ニュートンの実像を、彼とかかわりのあった12人の女性の証言により
浮かび上がらせるドキュメンタリー映画です。


David Lynch and Isabelle Rossellini, Los Angeles, 1988 (c) Foto Helmut Newton, 
Helmut Newton Estate Courtesy Helmut Newton Foundation 

イザベラ・ロッセリーニとデイヴィッド・リンチ。80年代にはこの二人のコラボに夢中になってたなあ。

Helmut at home, Monte Carlo, 1987 (c) Foto Alice Springs, 
Helmut Newton Estate Courtesy Helmut Newton Foundation 

「魂なんてよしてくれ」、「アート、センスがいい、というのは汚い言葉」などの名言も多々。

Charlotte Rampling (c) Pierre Nativel, LUPA FILM

ミステリアスなシャーロット・ランプリングも語る語る……。
20世紀後半の写真、ファッション、映画に関心のある方にはとりわけお勧めです。 

12月11日(金)よりBunkamuraル・シネマ、新宿ピカデリーほか全国順次公開
2020年/93分/ドイツ/英語・フランス語・ドイツ語 /配給:彩プロ

Vulcanize London が生まれ変わりました。

英国を舞台にした新感覚の「劇場型」エンターテイメント・リテイルショーケース、The Playhouse.

BLBGと、完全オーダーメイド型結婚式「CRAZY WEDDING / クレイジーウエディング」を展開する株式会社CRAZYによる共同運営となります。

プレオープンのレセプションに伺いました。おめでとうございます。

左はBLBG社長の田窪寿保さん、右は鎌倉アンティークス代表、土橋正臣さんです。みんなマスクで息苦しそうな写真ですが。私が着ているドレスは、ダノンビオのイベントで着ていたものと同じもの。Hiromi Asaiの生地を使って廣川輝雄さんが制作してくださいました。マスクもおそろいです。

鳥羽国際ホテル。

 

昭和のよきクラシックが息づいているという印象でした。いまどきのホテルトレンドにはほとんど目を向けていません。笑 逆にそれがほっとするという客層に支持されているようです。

 

海側のお部屋は絶景で、気持ちが伸びるような海と空が広がっています。部屋には望遠鏡も設置されています。

アメニティはふつう。別の棟にあるパール風呂はなかなか美しく、アメニティはすべてミキモト。クリームが持ち去られないようしっかり底が板にはりつけてあるとか、なんだかいろいろな意味でほほえましい昭和。くどいけど、こういう雰囲気にほっとする層も多いということ。

タツノオトシゴが飼われています。なんともユーモラスで美しい動きをします。

立地は最高。眺めのいいすてきなバーがあるのにいまひとつ長所が活かされていないところが少し心残りでしたが、ゆったりとした時間が流れていて、癒されました。

先週、23日に掲載された読売新聞連載「スタイルアイコン」です。

RBGの巻。

伊勢志摩ワーケーションついでに、一年ぶりのUSJ。

ハロウィーン仕様もそれほど濃厚ではなく、適度な感じで。とはいえ、ゲストはおそろいコーデでハロウィンという方が多かった。

USJで好きなのはここ。何度か来るとさすがに新鮮味も薄れるところがありますが…。

ディズニーのソアリンとインディジョーンズをかけあわせたようなライドに乗る。私は身体的に振り回されるのは苦手なのでこれが限界かなあ。

スイスの古城に来たみたいですね。海外旅行がままならないので、擬似外国気分。

 

 


いつ見ても、これはぜったいムリというフライングダイナソー。下から見てる分には楽しい。笑

 

文脈から切り離してみると海外旅行してるみたいな。

グッゲンハイム美術館までありますよ。笑

 


「2020年の晴天の秋の日」は、そんなにたくさんあるわけじゃない。来年、地球がどうなってるかもわからない。

念願のミキモト真珠島。鳥羽駅からすぐです。

快晴に恵まれました。ありがたいかぎりです。

これまでさんざんミキモトさんのことについて書いたり話したりしておきながら、養殖真珠がはじまった島には行っていなかった。今回、初めて足を踏み入れることができて、この上なく幸せというか、ほっと安心しています。

幸吉翁の銅像。ほんとに大きい銅像です。インスタにアップしたら「月光仮面かと思った」というコメントも。笑

アイランドには、真珠博物館、古今の真珠の展示、そして幸吉さんの記念館など、御木本幸吉ファンにはたまらないテーマパークです。

これまで知っているようで、実は知らなかった、真珠の養殖に関するデータが惜しみなく披露されています。

古今東西の天然真珠、養殖真珠の博物館も圧巻のみごたえ。

これこれこれ、これです。ニューヨーク万博に出品された「自由の鐘」。予想以上に大きく、力強い存在感があり、5分くらい立ち尽くして眺めてしまった。

 

アイランドなので当然、周囲は360度、海。

 

通常、60分から90分で回れるらしいのですが、いちいち展示にかまけていたので、異様に滞在時間が長くなってしまいました。

そして幸吉記念館。

何度見ても、いいおお顔です。年をともにますますいい顔になっていく。幸吉さんの内面の表れですね。

生家のうどん屋の看板も再現。

肉声も録音してあり、聞くことができました。

もっとじっくり記念館に滞在したかったのですが、閉館時間となり後ろ髪をひかれるように帰りました。次回来ることがあれば、幸吉記念館をメインにゆっくり過ごしたい。

 

いつだってインスピレーションの源、幸吉翁ですが、今回もホテルに帰ってすぐ原稿を一本、仕上げることができました。こういう人に私はなりたい、といつも思わされます。

こちらもやや時間が経ってしまったのですが、8月末、視察も兼ねて晩夏に訪れた強羅花壇。秋のご旅行先選びのご参考になれば幸いです。

強羅駅から歩いても行ける距離ですが、お願いすればメルセデスで送迎にきてくださいます。

強羅の絶景の中にあり、森林浴には最高の環境です。

ラウンジのバニラアイスは、バニラビーンズをたっぷり使った本格派でおすすめ。シャンパンも美味しいのですがグラスだけがシャンパン会社のおまけで、惜しいところでした。

 

建築はかねてより有名なのであえて詳細は書きませんが、気持ちがのびーる天井の高さと開放感は別格です。

ザッツ強羅花壇な廊下。「舞台」です、もう。

 

お部屋には花の名前がついており、ゆかりの花が飾られます。前日に予約したのでここしか空いていないと割り当てられたお部屋でしたが、十分、広い。

お部屋によっては露天風呂つきもあるようですので、気になる方はお早めにご予約を。このタイプでも十分、ゆったりとした解放感は感じられました。夜はほぼ満月で、この「ベランダ」(?!)で月見シャンパンを楽しみました。

料理がすばらしく芸術的で、一品一品、ここまでやるのですかという心づくしがなされています。これはアユの塩焼きでしたが、内臓と頭部はこのように別皿に盛り分けられ、とても食べやすく供されていました。「頭からがぶっといってください」ではないのが強羅花壇流ですね。

すべてヘルシーで、コースのあとのデザートはこのような「すいかのゆるゆる」。砂糖・でんぷん系などデザートとして一切出さないというのがいいです。この配慮が大人でうれしい。

日が落ちてくるとこのように火が飾られ、ドラマティックな演出がなされていました。

 

朝も空気と光がきれいです。

 

この天井の高さを感じていただければ嬉しい。

個室岩盤浴。オプションで希望すれば入れます。快適でした。

個室の露天。いまはコロナで外国人がいらっしゃいませんが、外国人はここにシャンパンを持ち込んでプチパ―ティーをされるそうです。

どこをとっても絵になる建物。

朝も丁寧に作り上げられたお料理が、バランスよく。

のりは湿気を帯びないように、ずっとこのようにあたためられているのです。感動しました。

選び抜かれた粒のぶどうには、一粒、一粒にきれいな十字の切れ目が。

晴天でしたがあまりの傘のかわいさに、ささずにはいられず。笑

 

サービス、料理、施設、すべてにおいて超一流とはこういうことなのかと教えていただきました。

23日金曜日のダノンビオのトークイベントをご視聴いただきまして、ありがとうございました。

それぞれにユニークで面白いメンバーで、楽屋でも盛り上がり、楽しい時間を過ごさせていただきました。

視聴者のみなさまのお役に立てる話が少しでもあれば幸いです。

 

この日着ているドレスは、H&Sons 廣川輝雄さん制作です。生地は薔薇柄のシルクですが、ニューヨーク在住のHiromi Asai のものです。ドレスのデザインも浅井広海さん。襟の部分が取り外し可能になっており、2バージョンで着用可能です。いつものことながら多くの方に助けていただきました。ありがとうございました。

AERA STYLE MAGAZINE winter 2020 発売です。

「現代の贅沢品を考える」特集で巻頭エッセイを書きました。

もはや、かつてのラグジュアリーブランドは、ラグジュアリーとは言えないことも多い時代になっています。

ラグジュアリーの本質的な意味と、現代における新しい意味をすっきり解説しました。本誌でご覧くださいね。

ダイナミックなイラストは、前号に引き続き、早乙女道春さんです。

(Click to amazon)

 

二日連続で、リアルでのレクチャーでした。やはり人の顔をリアルに見ながら話すのは充実感が桁違いにありますね。ズーム疲れとは全く違う、心地よくさわやかな疲れ方。

高輪の日本庭園に癒されつつ。

 

☆ダノンビオ主催の「キレイのつくりかた」トークイベントは、本日です。こちらからどうぞ。

 

日本のラグジュアリーを伝えていく連載の第6回です。Mame Kurogouchi.

 

ぜひ、ウェブサイトでお読みくださいませ。こちらです。

 

<以下はニューズピックスでのコメントです>

Mameは日本でも絶大な人気ですが、Tods とのコラボはじめ、世界的にも注目を浴びています。

長野でご家族が育てた農作物を食べて育ったデザイナーは、「よいものを作るには時間と労力がかかる」ということを祖母の背中を見て知っており、その哲学が彼女の服作りにも反映されています。

日本的なラグジュアリーとして紹介していますが、マメの「日本らしさ」とは歌舞伎とか伝統芸能とかという「日本らしさ」「和の伝統」などとはまったく別物です。デザイナーの地に足がついた個人的体験を徹底的に大切にしていることから生まれているということが現代的です。

プレスルームを羽根木という土地においたということ。ファッションブランドが表参道や銀座にこだわるのは過去の話。緑に囲まれた美しい住宅街で、近所の人々と毎朝、声をかけあい、花屋で花を買い、果物のおすそ分けをもらったりしてローカルレベルで幸せになる。そんなビジネスの在り方も次世代感覚にあふれています。

 

 

ラグジュアリーの勉強会を主催している安西洋之さんの記事です。これからのラグジュアリービジネスを考えるためにぜひお読みください。こちら。以下はNewsPicksで書いたものと重複しますが、会員でない読者もいらっしゃるので、記しておきます。

以下、記事の要点です。

・ラグジュアリー領域の陰の仕掛け人として、アメリカのベイン・アンド・カンパニーの動向はおさえておきたい。
・そのベイン・アンド・カンパニーによれば、2025年にはラグジュアリービジネスの中国人市場が50%になる。
・1990年代以降、20世紀前半までの文化的優位性のイメージによってアメリカや日本の中間層を取り込んできたヨーロッパのラグジュアリービジネスだが、肥大化し、無理がきている。
・ヨーロッパの都市の事情も激変している。白人ではない他宗教の人の方が多数になってきたところもある。その光景を白人自身が感覚的に受け入れられない。そうした状況のなかで「多文化共生」を実現し、統合のイメージを発信していけるのか?
・そのように、ヨーロッパ文化のアイデンティティそのものが再考を迫られている。従来の貴族的な優位性ではなく、現在の社会文脈での新しい先進性を示せるかが勝負。

⇒(コメント)
イスラム教徒による中学教師殺害事件からもうかがえますが、フランスの現状は、もはや20世紀前半の「憧れのパリ」のイメージと結びつけるのが難しくなっています。中国人があと5年、従来型の幻想に基づく市場を支えてくれるとしても、その先は? ラグジュアリーの意味もあり方も、いまこそ変化する転機だし、文化とマネージメントを扱うアカデミズム&ビジネス&行政が協力することで、日本がこの領域で勝てる可能性も十分あります。

 

日比谷から東京駅に向かうまでの、いま一番好きな徒歩コース。

この季節の夕方はしっとりと落ち着いた趣きがあって、寒くも暑くもなく、通りの景観を楽しむには最高です。

 

少し時間が経ってしまったのですが、カハラ横浜。9月のオープン3日後くらいに、宿泊しました。

 

 

ハードウェアは最高レベルなのですが、オペレーションが追いついておらず、チェックイン50分待ち、しかもロビーに待たせて順番が来たら「名前を大きな声で呼ぶ」とか、かなりファミレス級、どころかホテルNGシリーズで衝撃でした…。このクラスのホテルだったらクラブフロアを創るというのがいまどきのやり方ですが、その方式はとってないみたいですね。

オペレーションはあんまりだったのですが、スタッフは一生懸命でしたし、まあオープンしたてということで忘れることにしました。

部屋はとにかく完璧です。最新のテクノロジーと最高級のアメニティ。

ハワイのカハラは50周年なのですね。ちなみにショップのマカダミアナッツ・チョコレートは宿泊客でも朝9時に並ばなくては購入できず、いったいなんのためにコンシェルジュがいるのか…。とか言いつつも、おひとり様3つ(小2、大1)まで、という貴重なチョコを8時半から並んで無事購入しました。笑 3つともプレゼント用にしましたが、驚くほどおいしかったというコメントをいただきました。喜んでもらえて並んだ甲斐がありました。

みなとみらいからは少し距離がありますが、横浜の美しい夜景。

朝のホテル外観も圧倒的な眺め。くどいですけど施設のレベルはすばらしいのです。スパも2種類のお風呂があり見た目にもお洒落で快適でした。フィットネスもテクノジムの最新マシン完備。でも朝食のレストランがすべて満席で宿泊客も食べられないというのはいかがなものか。ルームサービスもチェックインと同時にすべて終了でなにも食べられない状態。しかたないので中華街までタクシーとばして「馬さんの店」で朝ごはんという羽目に(それはそれで超おいしかった)。

ベイブリッジからの朝日。

ハワイみたいじゃないですか?! 横浜ですよん。

言葉が追いつかないほどの美しい海辺の朝日が堪能できるのもこのホテルの立地の強みですね。

 

サービスが追いつけば、よいホテルになるのではと思います。隣接するベイコートクラブとオペレーションがつながっているようでしたが(会員は両館内を自在に行き来できるようになっている)、今後の充実に期待しています。

ルイ・ポメリー・イングランドのお披露目会。

ルイ・ポメリー・イングランドは、シャンパーニュのポメリーがイギリスのテロワールを活かして作った、イギリス産のスパークリングワインです。重たすぎず、キレのよいすっきりとしたおいしさです。

会場は青山グランドホテルのルーフトップテラス。眺めも良く、オープンエアなので感染予防にもよい場所ですね。

 

リバティのラグやクッションなど、イギリス的な要素を散りばめて「イギリス」感が演出されておりました。(「ポメリー」といえばフランスのイメージが強いですものね。)

それにしても旧ベルコモ界隈がこんなおしゃれなことになっていたとは。ホテル周辺にも新しい飲食施設やショップがたくさんできていました。

The Prince Gallery Tokyo Kioicho も秋仕様です。

 

大手町の高層ホテル密集地域とは異なり、周囲にさえぎる建物が何もないため、全方位、抜け感のあるクリアな眺めが堪能できます。

 

レストランでは引き続き、オーストラリアフェア。

タスマニアサーモンやオーストラリアビーフなどをギャラリースタイルで楽しめます。

レヴィータはハロウィン。

11月はいよいよブリティッシュフェア2020が始まります。乞ご期待。

ダノンビオ新製品発売を記念するイベントに出演します。

10月23日(金)19:30~21:30

 

内側からキレイを創る、というテーマのもと、オーガナイザーの湯山玲子さんが、ウェルネス、ボディ、インテリジェンスそれぞれのテーマでゲストと話します。

わたしはインテリジェンス部門でご指名いただきました。インテリジェンスなんてかなり小恥ずかしいというか気後れがするのですが、ことばをどうやって使ってキレイな印象を残していくか? を考えるヒントになるようなお話ができればと思っています。

スタジオからの放映で、ゲストはZOOMまたはYoutube でご覧いただけます。15日までのお申し込みでプレゼントもあるそうですよ。

詳細はこちら

 RBGことルース・ベイダー・ギンズバーグの原稿を書くために、ドキュメンタリー映画と伝記映画、2本立て続けに鑑賞。

彼女が切り開いてきた20世紀後半のジェンダ―平等への道を知ることの衝撃に近い感動。

 こちらはRBGが初めて裁判でジェンダー平等への一歩を切り開いた史実を描く伝記映画。アーミー・ハマーが夫役で出ているのもうれしい。

両作品、傑作でした。

詳しくは原稿で。

Ruth Bader Ginsburg. Official Photo from Wikimedia Commons.

日本経済新聞連載「モードは語る」

本日は、foufou をとりあげました。月平均売上3000万円、プロパー消化率90%、原価率50%の脅威のD2Cブランド。

(本紙に掲載された、デザイナーに提供いただいた写真です。foufouの服を着た女性たちが、くるくる回る)

マール コウサカ氏が究めるD2Cの本質とは。マール氏に聞いたラグジュアリー観も紹介しています。これからのラグジュアリーを語るときに、マール氏の考え方はとても重要だと感じます。

電子版は、こちら。ぜひ、ご一読いただければ嬉しいです。

「イデ・オム」を展開するアイ・コーポレーション主催の女性リーダー合宿で講演でした。合宿テーマは「自分らしさを生きるために未来を創る」。

最新ツインドームのグランピング施設を備えた、長野の「Gramprook 飯鋼高原」にて1泊2日の濃密な時間。

長野からお迎えバスで40分。途中、りんごがあちこちで赤くたわわに実っており、ああ長野だな~と実感。

きもちのよい絶景です。

一日目はお天気ももち、木洩れ日がファンタスティック。

グラムルークは、今年オープンした国内初のツインドーム型グランピング施設です。遠くから見ると基地が点々としているようで、わくわくします。

クラブハウスにはラウンジやスパ施設、研修ルームなどがあり、都会的な??生活を送るための快適さは保証されています。

バーカウンターでは自由に飲み物も。

ツインドームの入り口。ドームにはそれぞれ、名前がついています。

ベッドルームには4つのベッド。とても広くきれいなインテリアです。私はここを一人で使わせていただきました。

お天気のいいときには星空も見えるそうですが、この日は雨音を楽しむことになりました。

奥に見えるのがリビングコーナー。ごらんのとおり、広いので、4人家族で十分ゆったり、宿泊可能です。

食事はクラブハウスで提供されますが、長野の素材を生かした洗練されたお料理です。

肉料理もワイルドなバーベキューではなく、フレンチスタイルで。笑

翌朝の朝ごはんはこんな感じ。

合宿一日目の後半に講演しました。アパレルイノベーターの具体例を通して、ラグジュアリーの意味の大きな変化、これからの時代におけるラグジュアリーのあり方、ひいてはラグジュアリーに生きるというところまで語りつくし。

 

インプットをもとに、2日目は全員でディスカッションでした。

長野に拠点をおく撮影会社のナイスガイ4人が終始、密着撮影。彼らがまたすてきな方々で、ほどよい緊張感を保った自由闊達な雰囲気で合宿を終えました。

ダイジェスト映像は後日、アイ・コーポレーションのホームページで公開されるそうです。ドキュメンタリー番組のようになるのでは。

合宿中はディスカッション、講演も含め、フェイスガードをつけて物理的なディスタンスを保っていました。集合写真は一瞬マスクをはずし、一発テイクで。ほんとに楽しかった。参加者をインスパイアする役割でお招きいただきましたが、私も多くを学ばせていただきました。ご参加のみなさま、スタッフのみなさま、ありがとうございました。

グランピングはお天気のいいときに星空目当てで、また行ってみたいな。

婦人画報.jp 連載第12回。「英国トラッドの宝庫! キーワード別『アン王女の装い』」

 

こちらから、どうぞ。

JBpress autograph 連載第6回は、ジャパンツイードによる牧羊業を救うプロジェクトのご紹介です。

 

こちらから全文をご覧ください。

「まんまる」11月号が発行されました。

連載「ファッション歳時記」第110回は、「戻る・戻らない・戻れない…」。

Les Parfums 「パリの調香師 しあわせの香りを探して」。

エマニュエル・ドゥボスが調香師として主演する、じわじわ素敵な大人のバディムービーです。

香水好きな方にも、人生に行き詰った方にも、フランス映画好きな方にも、オススメ。

パンフレットに寄稿しました。

来年1月公開です。どうぞお楽しみに。

 foufouというブランドを展開するマール コウサカさんの初めての本、『すこやかな服』(晶文社)。

foufouは服を通して新しい時代、新しい社会を創ろうとしています。それを感じたので、次回の日経連載(10月10日夕刊)にも詳しくご紹介します。読んでみてくださいね。また、FRaU連載でも別のアングルから取り上げるかも。

とにかくこの本も面白い。彼の反骨精神、やさしさ、ユーモア、オリジナリティ、なによりも芯のある思想がしかと伝わってきます。現行のファッションシステムに対する不満をもつ人、手ごろで機能的な服の氾濫に違和感を覚える人、マール氏の本を読むと爽快な視界が開け、くるくる回りたくなってくるでしょう。新時代のラグジュアリーについて考える有益なヒントが満載でした。次世代にこんなデザイナーがいるということの頼もしさ。マメ・クロゴウチもそうでしたが、なんだかうれしい、希望がもてる。

 


(いつもの、という感じになりましたが。ザ・プリンスパークタワー東京のお隣さん)

日本発のラグジュアリーを紹介していく連載の第5回は、マザーハウスです。

 

企業姿勢そのものが、これからの時代にフィットするラグジュアリーの条件を満たしています。

詳しくは、こちらをご覧くださいませ。

 

FRaU連載で語るため、マメ・クロゴウチの取材。

プレスルームは、世田谷区羽根木の、緑が多い素敵な住宅街にあります。お洒落長屋も。なぜここにプレスルームをおいたのか?ということにも理由があり、これについては連載で語ります。

アトリエがたくさん立ち並ぶような素敵な建築。安藤忠雄さんの双子の弟さんによる建物だそうです。ていうか安藤忠雄の双子の弟さんって。知らなかった。(編集者がいろいろ調べてくださったので記事で掲載)


マメの服はすばらしかった。ひとつひとつストーリーが豊かなのです。精緻な作り込みから別格感が生まれている。詳しくは後日。


広報担当の小島佑太さんが、またすばらしい方だった。表現力といい、もてなし方といい、広報のお手本のようなコミュニケーション力の持ち主。

トッズとのコラボによる靴も。靴のカッティングがドレスの胸元のカッティングと同じ。販売権はトッズにありマメでは販売してないそうなのですが、完売したものもあるそうです。

やはり現場取材は学びが多くて本当に楽しい。詳しくは後日をお楽しみに。

Go Tailored Season 2 です。

今シーズン、フィジカルに撮影することが難しくなったので、スピンオフ、ひとりGo  Tailoredです。来春、また4人で撮影できることを願っています。

 

生地はThe Kunishima 1850 のコレクションより。中外国島は11月6日に社名を「国島」へと改名します。しゃりっとした感触の、いちおうは春夏ものですが、総裏にすることで秋口まで着用可能です。

 

テイラーはH&Sonsの廣川輝雄さんです。上着、ベスト、スカート、替えベスト、そしてマスクの5ピースを製作していただきました。

マスクは裏地とおそろいです。

表地に使っている生地は、どちらかというと、かなりオフィスライクです。ただふつうにまじめに着ていると、事務員の制服か学校の先生の仕事着のように見えます(ま、学校の先生でもありますけど……)

裏地をブルーにして、ポケットチーフにも使い、インナーと靴を同系色のやや濃いめの色にもってくることで、場に応じて裏地を見せ、華やかさを演出することが可能です。

手首の裏地を見せないと、このようにまじめな仕事服になります。手首の細部だけでかなり服のイメージが変わるのです。白い襟付きシャツをインナーに合わせることで、より格の高いスーツスタイルになります。

 

替えベストもThe Kunishima 1850 より。チェック柄のダブルにしていただきました。決めすぎない、カジュアルな印象を演出できるほか、夏場などは上着をとると、スリーブレスの社交着としても使えます。替えベストだけ他のスーツと合わせることもできるので、応用範囲はかなり広いです。プリンスホテルのオーストラリアフェアのレセプションのときに着用した白いスーツに合わせていたのも、このベストでした。白のほか、ネイビー、ブラウン、ブラックスーツにも合うはずです。

マスク着用バージョンです。

 

撮影は稲垣純也カメラマン、撮影ご協力はザ・プリンスパークタワー東京です。ありがとうございました。

ビジネススタイルに投資するなら、選択肢の一つとして、10年以上は着回し可能なテイラードをお勧めします。お直しをしていくことで、かわりゆく時代の感覚にも、自分の体型にも(あんまり変わりたくもないですが)合わせながら愛着をもって着ていける、サステナブルな服です。ファッショントレンドを無意味にできる、最強の服。国産の生地を応援し、日本のテイラーを支援することで、メイド・イン・ジャパンのラグジュアリーの底力のPRにもなります。なによりも、まだまだジェンダーギャップの大きい日本の重役室でも威厳を見せつけ(笑)堂々と振る舞うことができますよ。というわけで、Go Tailored!

WWD Japan 9月28日号。「弁護士に聞く、『文化の盗用』問題」のページがあります。

他分野の専門家として取材を受けたコメントが掲載されています。

文化の盗用問題、何度も語っておりますが、日本人は海外の事情を知らなさすぎ(報道されなさすぎ)なのではと思うことがあります。ぜひ本誌でごらんくださいませ。

読売新聞夕刊連載「スタイルアイコン」。昨日は、カマラ・ハリスをとりあげました。

 

 

 

フレデリック・マルの調香師サミット。ジャン=クロード・エレナ、ドミニク・ロピオン、モーリス・ルーセル、アン・フィリッポなどスター調香師が語る語る。ズームならではの企画ですね。エレナの優しい瞳が印象に残る。香水はミステリアスに見えるけれど、みな一様にそぎ落とした「シンプリシティ」を目指しているとか、二人の人間の出会いによって香水が生まれるとか、名言もちらほら。

それにしても、香水を通して文学、音楽、人間、映画、ビジネスをこれだけ語れるとは。さすが香水の国フランス。近日中に調香師映画の新作もまいりますよ。いまパンフレット原稿を書いてます。情報解禁までしばらくお待ちくださいね。

AERA STYLE MAGAZINE 2020 Autumn issue. 特集「スーツの現在地」で巻頭エッセイを書いています。イラストは早乙女道春さん。

よろしかったら本誌をご覧くださいね。

日本発のラグジュアリーを紹介していく連載の第4回は、アイウェアのアヤメです。

日本人の骨格を徹底的に研究して生まれたアイウェアとは。

部外者が業界を救うという例でもあります。こちらからどうぞ。

 

FRaUの日本発ラグジュアリー連載、第3回目は、「オーラリー(Auralee)」をピックアップしました。

日本的なセクシーさへのアプローチ、「エレガンス」の定義、ラグジュアリーと年齢との関係、ロマン主義との関係なども語っています。

お時間ゆるすときあれば、どうぞ。こちらです。

本日の日本経済新聞朝刊で、最近の日本におけるジェンダーフリー(ファッション)についてコメントした記事が掲載されています。17面のIn Focus (なんと一面まるまる)。電子版は、こちら

 

Z世代はほんとにジェンダーフリーネイティブ。性役割はもちろん重要なことも多いですが、それ以外の場面において、そもそもジェンダーなど問うことじたいが古くさいという時代になるとよいな。上の制服ラインナップに男子もスカートを選べるという選択肢が加わってほしいところですよね。ギャルソンやゴルティエ、あるいはトム・ブラウンやヴィヴィアン・ウェストウッドのメンズスカート、かっこいいよ。

AUXCA TRUNKの取材。

 

Auxca Trunk の赤坂サロンを取材しました。

こうして写真に撮るとなんということはないごくありふれた普通の服ですが、素材が選びぬかれ、独自の織り方で仕上げられており、きわめて贅沢で、袖を通してみるとその心地よさに魅了されます。

新しい時代のムードを着る、という感覚。スーツなのにジャージ着ているような感覚はいったい。

代表の隅谷彰宏さんは日本発のラグジュアリーをとことん考えぬいていました。詳しくはFRaU連載で語ります。

 

 

天皇陛下のシルクハットについて、取材を受けました。コメントが引用されています。


フォーマルウェアの体系において、第一礼装であるというアピールですね。シルクハットと手袋も含めて「モストフォーマル」な燕尾服のシステム。この場には第一礼装で臨んでおりますという最高レベルの敬意の表現です。

 

 

JBpress autograph の連載にて、栗野宏文「モード後の世界」のレビュー書きました。こちらをどうぞ。

 

 

複雑なモードの世界を、白黒つけようとせず、カテゴリーに収めようとせず、包括的に抱擁しようというファッション愛にあふれた本です。

世界でたたかえる日本のラグジュアリーを考えていく連載の第2回です。

今回は西陣織の細尾さんを通して。こちらからどうぞ。

 

 

日本経済新聞夕刊連載「モードは語る」

12日付では、ピエール・カルダン映画をご紹介しつつ、カルダンの功績と人生をまとめました。

この方が日本に果たした貢献は大きい。まだファッション後進国だった日本へやってきて、森英恵や高田賢三らとも交流し、松本弘子というミューズを世界で売り出し、日本女性の美しさにお墨付きを与えました。98歳でご存命です。力強く自由な生命力に感嘆します。

婦人画報ウェブサイトの連載 Vol.11 .

世界の女性リーダーの説得力ある登壇スタイル。こちらです。

クリスティーナ・ラガルド、アレキサンドリア・オカシオコルテス、ジャシンダ・アーダン、ウルスラ・フォン・ディア・ライアン、カマラ・ハリス、ジェーン・フォンダ、メラニア・トランプの7人。彼女たちのバックグラウンドの解説に力を入れてます。メラニア評にもっとも私っぽさが出ているかも。読んでみてくださいね。

 

日本でよくある服装マニュアルは、無意味だなと思うことが多い。あれこれのアイテムがタブー、というのはリーダーの世界にはない。言葉や背景、行動の裏付けがそこにあるかどうか。トータルとして「態度」となって、あるいは「メッセージ」となって機能しているかどうかを考えたいところです。

“Mind your speech a little lest you should mar your fortunes.” (By William Shakespeare)

北日本新聞別冊「まんまる」発行です。

 

連載「ファッション歳時記」第109回は、『「役に立たない」至福の贈り物』。

贈り物のセンスがいい人って、やはりおしゃれだな!と思うのです。投資すべきは、服よりもギフト。

MIKIMOTO 2020 のカタログができあがりました。顧客さまに配布されるほか、店頭でもご覧いただけるようです。

ジェンダー・ニュートラルなパールネックレスについてのエッセイを寄稿しました。英語版もあります。


お目に留まる機会がありましたら、ご覧いただけたら幸いです。

 

秋にもう一媒体で新連載が始まりそうです。しばしお待ちくださいませ。ひとつひとつ、手を抜かず取り組んでいきたいと思います。

講談社FRaUのウェブサイトで新連載がスタートしました。

Everyday Life, Everyday JAXURY.

日本初のオーセンティックなラグジュアリーを紹介しています。

ファッションディレクター森岡弘さんとの対談形式です。

第1回は、グランドセイコーを通して現代的なラグジュアリーや、日本らしさとは何か? などについて語っています。こちら

 

 

 

〇Ready to Fashion Mag にて、ファッション本2020上半期新刊まとめとしてご紹介いただきました。こちらです。

 

〇白井聡さんの『武器としての「資本論」』。世界の見方がぐるっと変わるほど面白かった。難しそうな経済システムを身近な例を引き合いに出しながら、情をくみ取りつつわかりやすく語る。資本主義というものが、私たちの魂の在り方にまで影響を及ぼしていること。具体例にいちいちうなずきながら、経済システムが人間関係や倫理観にも、知らず知らずのうちに影響を与えている……というか私たちを「包摂」していることが理解できる。途中、鳥肌が立ったり、足元がぐらつくような思いを何度もした。「スキルアップ」なんて言っているのは、完全に資本主義下の奴隷根性を内包した発想なんですね。

「スキルアップによって高まるのは労働力の使用価値の次元」。人間の基礎価値をとことん低くするのがネオリベラリズムの価値観。これを魂にまで浸透させていると、「スキルのない」自分の価値は永遠に低く不幸なまま。なるほど。

こういうシステムのなかに私たちがとりこまれているということを自覚することが、まずは出発点になりそうです。

人間の基礎価値を信じる、「私たちはもっと豊かに生きていい」とという議論は、現在、進めている新ラグジュアリー研究とつながってくるな、と感じます。システムの外に出る、豊かさをプロセスのなかに享受する、取り換え可能な部品として扱われない、スペックで比較されない。こういうラグジュアリーの条件はかねてから講演でも話していましたが、それってネオリベからの脱却ということでもあったんだ……。

 

著者は最近、ユーミンをめぐる発言でバッシングを受けているようなのですが、この本はこの本として、価値はゆるぎないと思います。

 

“Believe in life! Always human beings will live and progress to greater, broader, and fuller life.” (W.E.B.Du Bois)

 

 

 

ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町と、グランドプリンス高輪内の「花香路」が、念願のForbes 5 Stars を獲得しました。

ギャラリーの中でも大好きなバー、レビータ。

ホテル内和風旅館、花香路。全16室です。

Beyond Your Expectations.  時には、自分自身の期待も超えていく。

ほんとうにおめでとうございます。

集英社クオータリー「kotoba」秋号発売です。特集はベートーベン。

連載「スポーツとファッション」、今回は「スーツとスポーツ」に焦点を当てて書いております。

 

 

スーツが廃れる? いえいえ、スーツはその意味を変えて輝かしく生き残っていくのです。ベートーヴェンのように。

プロスポーツ選手が着るスーツの意味とその影響とは。6頁にわたりぎっしり書き込んでおります。よろしかったら読んでみてくださいね。

26日は「研究・イノベーション学会 国際問題分科会」よりお招きいただき、Zoom 講演をさせていただきました。

「アパレルイノベーター」を基に、ファッションを通した社会改革について話しました。お招きくださいました学会とご参加くださいましたみなさまに、心より感謝申し上げます。

 

今週は、現場でのコンサルの後、Zoom での長めの取材やレクチャーが複数、という日が続きます。Zoomが活用されていない時代であれば、移動時間があるので一日に1件というレベルの仕事でも、Zoomがあれば2件3件は無理なく重ねられる。海外に住んでいる人とも同時に会議ができるし、ありがたいかぎりです。現場でなければできない仕事というものも当然あり、両方、それぞれのよいところを最大限に活かして丁寧に扱っていきたいですね。

 

“Innovation can only occur where you can breathe free.” (By Joe Biden)

GQ10月号発売です。「コロナが変えるモード 未来へ移行中」というコラムを寄稿しました。お時間ゆるすときにでもご覧くださいませ。

 

それにしても、BTSというグループを知らなかった。世界中で大人気なんですってね。しかしこうして表紙になった顔を見ても、区別がつかない……。

 

★★★★★

朝日カルチャーセンター新宿での講座のご案内です。

「流行を作った変革者 ファッション史を織り上げるプレイヤー列伝」。

10月3日(土)13:00~14:30。お申し込みは、こちらから。

TMC2日目。(TMCそのものは5日目。)朝、ブリーズヴェールで完璧なブレックファスト。オレンジジュースは本物オレンジからしぼりたて。サラダのドレッシングも、ヨーグルトも、もちろんオムレツもパンも、ひとつひとつが基本に忠実で、この上なく丁寧に仕上げられている。満足感が本当に高い。

 

ザ・プリンス・パークタワー東京は、あるベストセラー作家さんはじめ、「日常の住まい」として暮らしていらっしゃる方が何人かいらっしゃるようです。ココ・シャネルも晩年はリッツのスイートに暮らしていましたね。「レジデンス」部分ではなく、客室に住むというのがポイントです。お掃除や洗濯をすべてやってもらえるし、災害のときにも絶対安心。

さて、15日、当初、チェックアウトしてすぐ帰ろうと思っていたのですが、昼の部もよかったら、と勧められて3ステージ目を見ることになりました。

アン・サリーとパリマッチ。お二組ともTMCファミリーというか、ほぼ初回から参加しているアーチストです。アン・サリーの透明な歌声で「銀河鉄道999」を歌われると違った「星」へのジャーニーに連れていかれるような。パリ・マッチの山下達郎のカバーもセクシーでした。もちろん、オリジナル曲も。彼女たちもやはりこうして観客の前で歌えることのありがたさ、貴重さを語っていました。

結局、3ステージ、どっぷり堪能いたしました。

東京シティエリア マーケティング統括支配人の林佳代さんとTMC2020の記念写真。マスクはとても2020的なのでそのまま外さず。

TMC総合プロデユースを務めたシティエリア統括総支配人の武井久昌さんは、学生の頃から音楽志向でした。一緒にステージを拝見しながら、武井さんがつぶやいた一言。「こういう仕事がしたいとずっと思っていたんですよね」。

音楽の道をいったんあきらめてホテリエとして〇十年、海外や日本のホテルで闘い続け、6年前、ホテルで音楽フェスを開催するというアイディアを思いつき、好きなアーチストにじかに声をかけてTokyo Music Cruise をスタートさせました。当初から参加しているアーティストがファミリーのようなのは、音楽のパトロン的な統括総支配人の力も大きいのです。

若い時に、進路が望むようにいかないことがあっても、(やむをえず)進んだ道で結果を出せるよう精進すると、いつのまにか昔の夢をかなえるチャンスを作ることができる力がついていた、という鮮やかな例ですね。

昨年はTable 9でDJデビューも果たしていらっしゃいます。

アーチストにもスタッフにも観客にも、それぞれのドラマがあったTMC2020。来年はマスクなしで開催できますように。

 

Tokyo Music Cruise 2020 at The Prince Park Tower Tokyo.

今年はスピンオフ版。会場を一番広い宴会場と、最上階チャペルのみに絞り、8月11日から16日の間、TMC week として開催されました。

私は14日の夜から参加。検温、チェック、消毒、ソーシャルディスタンスは徹底され、マスク必須、前列の人はさらにフェースガードまで。盛り上げるのはもっぱら拍手で。ちなみにホテルのスタッフは全員PCR検査を受けており、陰性と確認されて会場に出入りしています。

畠山美由紀富田ラボ。アーチストたちは、観客のいるステージに立つのは半年ぶりだそうで、いかにそれが貴重でうれしくありがたいことなのか、何度も何度も語っていました。

音楽も映画も芸術も、人間にとって必要不可欠なものであることは自明。ロックダウンの期間、私たちは何して過ごしていたのでしょう? 音楽を聞いたりネットフリックス見たり本を読んだり画集を見たりしていたのではなかったか? 政府が「不要不急」扱いしてほとんど見捨てたに近い形になっていたこのようなジャンルで活動している方々が、どれだけ不安をやわらげ、孤独を癒してくれたのか。支援できるときには、できる形で支援すべきではないのか。

少なくとも音楽好きのシティエリア統括総支配人はそのように思い、最大限の注意を払って開催することを決定しました。アーティストたちにも音楽好きのゲストたちにも感謝され、「リスクをとって開催して本当によかった」と思っているとのこと。

開幕前と合間の休憩時間には、シャンパンをはじめとしたドリンクや、パークタワー自慢の料理のワゴンなどがまわってきて、ゆったりと楽しむことができます。

ローストビーフや和牛の岩塩焼き、サーモンロール、キャビアなど、シャンパンにあう料理もおいしいのですが、こんな食べやすいサイズのうな丼も。

ミッドナイトライブは、Neighbors Complain . 「近所迷惑」という意味。男の子4人のバンドで、それぞれとてもうまい。佇まいの抜け感も今どきで、楽しそうな演奏に癒されました。ミッドナイトライブの会場は東京タワーが至近距離に感じられる最上階ガラス張りの会場です。12時になると、東京タワーのライトが消えるのですね。その瞬間がまたロマンティックです。

そのままパークタワー泊。もう何度も見ているはずなのに、「東京でいちばん<気>のよい場所」こと芝公園~増上寺~東京タワーが見渡せる場所に来ると、あらためてリセットされるような感覚を覚えます。コロナで経費節約のためか質を下げているホテルも少なくない中、客室のレベルがコロナ前の高いレベルに保たれていて、感激しました。

ただ、クラブラウンジだけはフードの提供をやめています。ドリンクと簡単なスナックのみ。代わりにインルームダイニングでの料理が好きな時間にサービスされるというシステムに変わっていました。こればかりは安全対策を徹底しようとすれば当面、仕方がないのでしょう。


このホテルには芝公園から湧き出る天然温泉があります。塩っぽくやや赤みを帯びた温泉なのですが、疲れはとれます。

日本経済新聞夕刊連載「モードは語る」。

本日は「クラシコ」の白衣について書きました。


取材にご協力いただいた「クラシコ」のみなさま。左上は広報の廣田さん、左下は創業者の大和新(おおわあらた)さん、右下はEC責任者の江村さんです。

 

電子版は、こちら

ありがとうございました! ますますのご発展を応援しています。

 

“Dignity, and even holiness too, sometimes, are more questions of coat and waistcoat than some people imagine.” (By Charles Dickens)

北日本新聞別冊「まんまる」連載「ファッション歳時記」No. 108

「危機下での『服装の価値』です。

戦時中の貴重な資料を快くご提供くださいました「婦人画報」編集部に感謝します。

 

“This I consider to be a valuable principle in life: Do no thing in excess.”(By Terence)

〇JB autograph 連載「モードと社会」第4回です。「フェイクも包摂する時代」。

 

多様性と包摂を謳うことはよいことだ、というリベラルな態度はどこまで正しいのか。リベラリズムと多様性包摂の落としどころはどこなのか。『西洋の自死』を読んでからますます考えさせられます。フェイク礼賛のこのムードもまた、どこまでOKなのだろう。

“In our lives in a lot of ways it’s all about fake. You’ve got people wanting things for fake reasons.” (By Billy Corgan)

JB autograph 連載「モードと社会」第4回です。「フェイクも包摂する時代」。

 

多様性と包摂を謳うことはよいことだ、というリベラルな態度はどこまで正しいのか。リベラリズムと多様性包摂の落としどころはどこなのか。『西洋の自死』を読んでからますます考えさせられます。フェイク礼賛のこのムードもまた、どこまでOKなのだろう。

“In our lives in a lot of ways it’s all about fake. You’ve got people wanting things for fake reasons.” (By Billy Corgan)

 

 

〇ディズニーシー 続き。

 

ディズニーこそ多様性と包摂の象徴ですね。こうして平和に多様性が共存している世界はやはり、フェイクというか架空の世界でしかありえないのかもしれません。


荒れない海。サメのいない海。汚染されない海。

ほんもののヴェネツイアを見たら「ディズニーみたい」となりそうな作り込み。

 

 

“People will buy anything that is ‘one to a customer.’ “ (By Sinclair Lewis)

 

 

 

◯小浜島 続き。

夕暮れ、浜辺でシャンパンを飲むという小さい夢は叶いましたが、あいにくお天気が今一つで、途中から雨もぽつぽつ。

 

とはいえ雲が多いお天気ならではの「ロマン派的」なドラマティックな空を堪能できました。

 


誰もいない夜の浜辺は、写真で見るとキレイですが、風の音もあいまってちょっと怖い。

小浜島に星を見に来たと言ってもよいのですが、あいにくこの夜空。時折、雲の晴れ間にのぞく星空には感激しましたが。南十字星はまた次回、ということですね。

翌朝。朝日も輝かしくというわけにはいかず、ドラクロワ的。

それはそれで迫力があり、ひたすら砂浜を散歩しているうちに雲の合間からの日の出も拝むことができました。

 


 じっくり読む本というわけではない。カール大帝の鋭くウィットの効いたお言葉の数々に癒されたり笑わされたりする。どこから読んでもいいし、気が向いたときに1つ、2つじっくり味わうのもいい。装丁もきれいなので、お部屋のコーヒーテーブルブックとしても(そんなに大きくもないですが)おしゃれに決まります。

 

“The larger the island of knowledge, the longer the shoreline of wonder.” (By Ralph W. Sockman)

 

 

 

 

 

 

 

〇小浜島続き。(しばらく前の写真をアップしています)

自転車を借りて島をめぐります。全部回っても2時間で回れるという小さな島。とはいえ、アップダウンもあるので体力はかなり消耗します。

時間の流れがゆったりしている。

道の向こうには、必ず海が見える。島ならではの風景。

人には一人も会いませんでしたが、牛や羊には何度も遭遇。

気持ちがのびる……。

雲の形もドラマティック。

島には商店が1軒のみ。久々に自転車の感覚も懐かしく(高校の自転車通学以来)穏やかな時間にひたることができました。

講談社FRaU のウェブサイトで日本のラグジュアリーに関する連載が始まります。スタイリストの森岡弘さんとの対談形式です。第一回の対談はズームでおこないました。担当は吉岡久美子さんです。

アップまでしばしお待ちくださいませ。

ラグジュアリーの研究会を進めているタイミングで、別のルートからラグジュアリーに関する仕事をいただくというのは奇遇ですが、やはり今は、日本のラグジュアリー産業を真剣に考えるべきときという思いに支えられた行動があちこちで発生しているということなのかもしれません。祈ることも大事ですが、行動しなくては変わらない。

 

“Industry need not wish.” (By Benjamin Franklin)

 

 

 

 

 

〇小浜島続き。(しばらく前の仕事旅のなかから写真をアップしています)

 

キックスケーターもない(話が違う…)とのことだったので、スタッフにカートでビーチまで送ってもらいます。途中の光景は自然の栄光に包まれ過ぎてどこか「ミッドサマー」味あり。

プール越しにビーチ。パラソルの配色が白日夢。


ほぼ宿泊客だけのプライベートビーチ化してますが、人はほとんどいません。「ベニスに死す」のラストシーンを一瞬連想してしまった。

透明すぎる海。

誰もいないビーチをひたすら歩く。ときどき転がっている漂流物を見るとかえってリアルでほっとする。シュールなくらい「何もない、誰もいない」。

ビーチにしつらえられたブック&カフェ。営業しておらず、ここにもだれもいない。ここで映画を撮るとしたらなんだろう。やはり「ジョーズ」系かな。島だから「蠅の王」かな。「ミッドサマー」の海版かな。(←なぜこういうグロい系ばかり)

絵葉書になりそうな光景。

陸側にはガジュマル広場もあり。

すわったとたん、なにかの仕掛けが起動してこわいことになりそうなハンモック型のチェア(この時点でかなり、妄想はダークな方にしか働かなくなっている)。


地球にこんな時間が流れているのかと驚かされる絶景。

 

“Life is not accumulation, it is about contribution. ” (By Stephen Covey)

 

 

 

 

 

 

 

〇竹富島から石垣島へ戻り、小浜島へ。(しばらく前の仕事旅の写真をぼちぼちアップしています)

小浜島へのフェリーはオープンエアーで、水しぶきがふつうにかかってくる。途中、水の色が、ブルーから淡いエメラルド色へと変わる場所がある。鮮やかな水の色の変貌には目を奪われる。


小浜島。

星野リゾート リゾナーレ小浜島のお迎え車に乗り、ホテルまで。途中、延々とさとうきび畑が広がる。
リゾナーレの敷地入り口からもさらに長い長いアプローチ。当初は口コミ評価の高い「はいむるぶし」に泊まることが目的だったのですが、星野が7月オープンと知って、「最新の」リゾートホテルの状況を知るために急遽、こちらに変更。


フロントのある棟。部屋はいくつもの棟に分かれており、各部屋、各施設へ向かうためにはカートでの移動が必須。移動のたびにいちいちスタッフを呼ぶのもしのびなく、パンフレットにあったキックスケーターをお願いしましたが、この日はすでに全部貸し出し中で、「ない」とのこと(じゃあ、書かないでほしい)。 スタッフも少ないのか、後に何度か、フロントに電話をかけてもかけても誰も出ず、移動がまったく不自由だと思ったことしきり……。これは想定外でしたので、小浜島に行かれる方はあらかじめ移動手段を確認しておいたほうがよさそうです。

 


7月リニューアルオープンということでしたが、建物全体は旧いままで、アートを壁に張って新鮮味を出しただけ?  写真だときれいではありますが、根本的なところが旧いままで、全体に山荘特有の匂いが漂っています。そもそもウェルカムドリンクなどの配慮もまったくなくて、到着してすぐ水も飲めない。アメニティもぎりぎり最低限のビジネスホテル並み。タオルも並の品質で最低限の枚数以下。いくら物の移動が不便な小浜島といえども、東京の5☆ホテル以上の強気の料金をとるならばもう少しゲストへの配慮があってもよいのでは。


ベッドルームも、少し戸を開けると虫やヤモリがすかさずはいってくるので要注意。まわりがブッシュなので当然と言えば当然です。ただ、クローゼットを開けるといきなり「ゴキジェット」が出てきて、これもリゾートホテルとしてはいかがなものなのか。見えないところに置いておき、スタッフから一言なにか声をかけて注意を促すとか、いくらでも方法はあるはず。さらに、私が支配人であればこの環境ならゲストを守るために「網戸」に相当するものをつけるかなあ。


ベランダの手すりにさわると手が汚れる。この時点で、初志貫徹しなかったことをかなり悔やみ始めました……。


遠くに海が見えますが、軽井沢の山荘にいるような感じです。このブッシュにしても、敷地内だけでも多少、手入れすれば見晴らしがよくなるし、虫も少なくなるだろうに、なぜジャングルのままなのか。島だからこその野趣がいい、という意見もあろうかと思いますが、ANA石垣の手入れがあまりにも行き届いていたので、対照的な印象。

翌日の朝食も、某ビジネスホテルにも及ばない。そもそも朝なのにブラインドを開けない暗い部屋にゲストを通すという感覚は何だろう。一品一品が安易で、そもそもフルーツが皆無というのはいったい。物流が悪いから、という事情を最大限に考慮しても、価格とサービスの内容があまりにも釣り合わない。チェックアウトのときも、ゲストをひとからげにしているゆえのスローな対応で、さすがに「これはないのでは」という問題が度重なりすぎでした。

リニューアル直後でスタッフの対応が追い付かないということはあるのかもしれません。今後の改善とご発展に大いに期待いたします。

ブランドの評判と価格で期待していただけに、落胆が大きかったので珍しく辛口連発で失礼しました。しかし、「私が総支配人だったらこうする」のアイディアがむくむく出てきたのでその意味では刺激になりました。このリゾートホテルの名誉のために言うと、感染予防対策は徹底されておりました。当方ももちろん、アルコール消毒、マスク、必要な場での手袋、公共の場所にあるものをむやみにさわらない、パーソナルディスタンス、できるだけ話さないを常時、徹底しています。

次回は小浜島のスペクタクルをアップしようと思います。

 

 

“We are what we repeatedly do. Excellence, then, is not an act, but a habit. ” (By Will Durant)

 

 

 

 

〇ANA Intercontinental Ishigaki Resort の続きです。(しばらく前の仕事旅の写真をアップしています)


日の出前の海岸。

いつどの角度から見ても新鮮な美しさのある庭園。

クラブインターコンチネンタルの朝食は、控えめに言ってもここ数年で食べた朝食のなかでピカ一のレベルだった。フレッシュフルーツ、シャルキュトリ、野菜、チーズ、ペストリーはブッフェ形式。感染症予防対策は万全にとられていました。

それとは別に、メインが各自でオーダーできるのですが、出色は「和食」。夜の料亭で出てきそうなフルコース級の和食で、これには感動を通り越して言葉も出ない。一品一品がすべて意味をもち、洗練されています。

和食についてくる卵焼きとデザート。

クラブラウンジ専用の贅沢な「景色」となっているプール(泳いでいる人をあまり見かけなかった。そもそもゲストも少なく、密になる場面も皆無)。

予想をはるかに超えたすばらしいホテルでした。ただ、残念だったことは、去り際の対応。帰り際の印象というのは滞在全体を左右するだけに、ここはちょっと「?」でした。


まだできたばかりの新しい棟&サービス形態なので、今後の改善に期待し、いっそうのご発展をお祈り申し上げます。

〇ラグジュアリーの勉強会は引き続き活発におこなわれております。

こちらは、勉強会主催者の安西洋之さんによる「パーソナリゼーション」の真の意味を考える論考。ネットでなにか買い物をしたら「あなたへのおすすめ」が次々でてきて、げんなりすることは多々ありますよね。ああいうマスマーケティングによる「パーソナリゼーション」はラグジュアリーの分野では無視します。年代、階層はまったく関係がない。ほんとうのパーソナリゼーションが与える幸福感について、もしよかったらお読みになってみてください。こちら。

 

“When we seek to discover the best in others, we somehow bring out the best in ourselves.” (By William Arthur Ward)

 

 

 

〇ANA Intercontinental Ishigaki Resort 続き。

クラブインターコンチネンタルは朝食、アフタヌーンティー、カクテルがフリーで含まれています。アフタヌーンティーから感動の連続。ホテルコンセプト「波と自然」にそったセイボリーとスイーツが、すてきな三段トレイ+アルファに乗せられて運ばれます。

魚の形をしたスコーン。クロテッドクリーム、ジャム、はちみつも一ひねりを加えた本格派。

マンタをかたどったチョコレート。波をイメージしたお皿にのせて撮ってみました。

隣接するクラブ専用のプールが常に視界に入り、リゾート感を盛り上げてくれます。

スパは本館のプールに隣接。

本館のプールも延々と続く広さ。場所によって形を変えるので飽きさせません。


時間があればカバナで半日ぐらい過ごすのも寛げそうですね。ここでシャンパン片手に洋書など読んでたらインスタ映え抜群でしょう(笑)。洋書の上下が間違っていないように気をつけよう。

 

〇(しばらく前の仕事旅行がらみの写真をぼちぼちアップしています) 石垣島では7月にオープンしたばかりのANA Intercontinental Ishigaki Resort のベイウィングのクラブフロアに滞在。目を見張るラグジュアリーリゾートでした。


別ウィングの作り方、フロントの作り方などは、ハレクラニ沖縄を意識しているのかな? とも感じる。


部屋のベランダから見える景色はどこどこまでも夢のよう。見下ろすとクラブラウンジ専用のプール。かなたにはエメラルド色の海。クラブインターコンチでは24時間心地よいBGMが流れていました。夜空は星がまばゆく、下を見ればライトアップされたプールにBGM。なんという演出。


家具、ファブリック、アメニティ、食器類、ドライヤー、どれをとっても、とにかくすべてが「ベスト」「最新」尽くし。


ティーセットも南部鉄器。ティーバッグはTWG。冷蔵庫の中身も、カトラリーも、グラスも、すべて最高峰でおしゃれ。感動するレベルです。

支配人からのメッセージとプレゼント。クラブフロアのゲストには日傘がプレゼントされるのです。手書きのメッセージに心があたたかくなります。


ナチュラルな木のイメージ×波のイメージを生かした館内(廊下)のインテリア。お部屋の鍵にいたるまでデザインにそのコンセプトが生かされています。

各階のエレベーター前には、個包装のマスクと、アロマウェットシートが。使い放題です。このアロマシートがあまりにも気に入ったので、即、アマゾンで購入しました。ラベンダーがお勧め。

 


マエサトビーチへの期待を盛り上げるアプローチ。

この標識のセンスのよさったら。

かぎりなく透明な海がどこまでも。


本館へと続く庭園も徹底的に演出がほどこされており、飽きさせません。

 

” The love of heaven makes one heavenly.” (By William Shakespeare)

日本経済新聞土曜夕刊連載「モードは語る」。

18日付では、テスラのショーツをとりあげました。

 

*三浦春馬さんは「ごくせん」のころから、ひときわ透明感があって美しい俳優だなと思って拝見していました。昨年のいまごろは、ポール・スミスのアンバサダーとしてパリコレでも活躍していらしたのでは。あれほどのスタイルの良さ、美しさと才能と運に恵まれた人が、内面にどれほどの苦しみを抱えていたのか……。悔やまれてなりません。親しかった方、ご家族の方々はどれほどおつらいでしょう。ご冥福をお祈り申し上げます。

婦人画報.jp のフォーマル連載Vol. 9は、元オリンピック水泳選手でもあるモナコのシャルレーヌ妃のフォーマルスタイルです。こちら。

星5段階でフォーマル度を格付けしてみました。

 

トップの写真、右から2番め。アクリスの幾何学フォーマル、こう着るのか、としびれました。

前回のロイヤルアスコットに続き、今回のオリンピックがらみ。「本来ならば~~の時期だったのに」シリーズになりつつあります。リアルなフォーマルイベントが再開されるのはいつのことになるのやら…。

 

婦人画報8月号に寄稿した記事が、ウェブに転載されました。こちらです。


貴重な「画報」アーカイブ資料とともにどうぞ。

 

それにしても、本誌の発売が1日で、15日にウェブ転載。こんなに早くウェブに転載してしまったら紙の雑誌の価値がますます薄れていくのではないか……。しかもウェブ版のほうが資料の文字がくっきりはっきり見える。複雑な気分ですが。

本誌には本誌の統合感があり、それはそれで価値が高いのです(と思いたい)。

品川プリンスホテルの「ハプナ」が大きく生まれ変わります。

1994年のオープン以来、累計2000万人を導入してきたブッフェレストランでしたが、コロナの影響でブッフェは難しくなりました。ブッフェに代わるエンターテイメント要素を取り入れた新しいダイニング・エクスペリエンスとして、香港の飲茶にヒントを得た、ワゴン形式のダイニングとなります。

インテリアもぐっと高級感が増し、座席間のゆとりも広がり、リュクスな空間となりました。

プリンス・セイフティ・コミットメント(安全宣言)に則り、徹底した衛生、安全管理が行われております。

この日はメディアお披露目会でした。テレビは全局参加。ブッフェに代わる新しいスタイルはどのホテルも模索中であることでしょう。ニューノーマルの時代に入ってプリンスが先鞭をつけたこのスタイルは、ブッフェに代わる最善の方法として一つの参考例になりますね。

プリンスホテル東京シティエリア統括総支配人の武井久昌さんによる挨拶。挨拶に続き、華やかな音楽にのってワゴンが続々登場。

現在、ハワイアンフェア開催中につき、ムームーやアロハを着ているスタッフが多いです。

球場風な生ビールデリバリー。


運ばれてくる料理によって衣裳が違うのも楽しい。飲茶を運ぶスタッフはチャイナドレス。

和食は着物、とワゴンのジャンルが一目でわかるコスチュームを着用しています。

カニを運ぶスタッフはカニのカチューシャ。

シェフのスペシャル料理、オマール海老のテルミドールが登場するときには「2001年宇宙の旅」に使われたことで有名な「ツァラトゥストラかく語りき」が華麗に流れ、期待も盛り上がります。


楽しい、美味しい、気分が上がる。ほんとうに素敵なレストランになりました。

 

エグゼクティブ シェフパティシェの内藤武志さん。スイーツだけでも16種類(すでに包装されたマカロンなどを入れるともっとあったかも)の壮観。

4月から品川プリンスホテルの総支配人となった佐々木潤さん。

品川プリンスホテル総料理長の吉田功さん(左)、ハプナ総料理長の小川守哉さん。ひとつひとつの料理が、素材を活かしてきちんと美味しく丁寧に作られており、上質な洗練を感じました。

シェフのみなさま、美味しいお料理をありがとうございました。従来のハプナよりも、雰囲気だけでなく料理の内容、サービススタイルともに格段に良くなった…というかまったく別物に生まれ変わったという印象です。

従来はファミリーが目立ちましたが、新ハプナはおひとりさまでもゆったり楽しめる、大人のエンタメレストラン。もちろんファミリーでも、ちょっと背伸びした雰囲気のなか、寛げます。遠くへ旅行することが憚られる現在ですが、天井の高~い非日常空間でしばしハワイ気分を楽しむのも悪くないですね。品川プリンスホテルじたい、ショッピングアーケード内の店舗も変わり、入り口でメルセデスベンツのショップが迎えてくれるなど、かつての喧騒のイメージから姿を変えています。

リュクスダイニング「ハプナ」、7月15日(木)17:30 オープンです。

 

#PrinceHotelsTokyoCityArea
#BeyondYourExpectations

 

 

〇 Men’s EXに寄稿した、名作映画と避暑地の文化のエッセイがオンラインでも読めるようになりました。こちらです。

感染を拡大させないためには脳内避暑地に遊んでいるのがいちばんよいのですけどね。感染拡大のなかのGo To キャンペーン前倒しの結果、どうなるのか。誰がその結果の責任をとるのか。相変わらず、見通し不明のまま成り行きで強行のインパール。

 

〇「三体」第二部の上、読了。けたはずれの想像力がこれでもかこれでもかとくる。襲来する三体人に対抗すべく地球人がとった戦略とは。その計画を、監視者に読み取られないためにとった戦略とは。スケールがいちいち並外れて大きく、しかもとてつもなく精緻なのでリアリティがある。面壁者と破壁者とか、アイディアとその呼称もいちいちユニーク。三体人との最終対決まであと400年。

政治のデタラメ、責任の押し付け合い、責任の放棄、せこい利権争い、命より経済、環境よりエゴ、国民の諦め、倫理の崩壊、不条理な差別、その結果もたらされる人災としか思えない悲劇の繰り返しを見ていると、地球人はもうダメだと思わざるをえなくなる。そんな社会のムードがますますこのSFを面白くしている。

“All men’s miseries derive from not being able to sit in a quiet room alone.” (By Blaise Pascal)

北日本新聞別冊「まんまる」8月号発行です。

 

連載「ファッション歳時記」第107回は「ポカホンタス女」。

“Love does not dominate; it cultivates.”  (By Johann Wolfgang von Goethe)

Precious 8月号発売です。

名品特集でコメントを寄せています。

 

 

 

この号の終わりに海外ドラマの特集があり、それがドラマガイドとして最高です。観たいドラマが増えすぎてそれはそれで困りものですが。

 

“A masterpiece… may be unwelcome but it is never dull.” (By Gertrude Stein)

パリコレが始まりました。オンラインで鑑賞できます。こちらです。

本日は、Schiaparelli, Iris Van Herpen, Maurizio Galante and Dior.

 


この季節、いたるところで見かけますね。花火のような花。アガパンサスという名だそうです。

〇豪雨にコロナ、不安な状況が続いていますが、警戒を怠らず、最悪に備えつつ過ごしましょう。

愛読しているWWDジャパンに、菅付雅信さんの連載「不易と流行のあいだ」が掲載されています。

本日発行のvol.2144 に掲載されたvol.8 「ウォンツはニーズを超える(後編)」で、「モードとエロスと資本」を引用していただきました。写真つき。

 

光栄です。この菅付さんの連載、とても面白いので書籍化希望します。

 

 (click to amazon)

10年前に書いた本ですが、いまだにあちこちで引用されているのがありがたいかぎりです。集英社は校閲がほんとうに細かく厳しくて、膨大な「?」をひとつひとつ調べ直していくのが大変だったのですが、その過程で新しい発見もあったし、そのおかげで本が長寿になりました。

結果と実績だけで語れるようこつこつ積み重ねます。

 

“A professional writer is an amateur who didn’t quit.” (By Richard Bach)

〇明日発売の婦人画報8月号。

創刊115周年記念の一環として、日本女性のファッションの歩み115年を追う企画があります。

 

その中の第二章「自由な創造精神」を執筆しました。1940年から1970年の巻です。

 

 

第一章は深井晃子先生、第三章は川島ルミ子先生、第四章は齋藤薫先生です。

大戦中の記事には、感慨深いものがあります。「真夏の完全防空服装」「都会の人が穿くために改良したもんぺ」……非常時でも、ぎりぎりの環境にあっても、できるかぎり美意識を保とうとした日本女性は、なんとけなげで強かったのか。

日本が辿ってきた激動の115年を「日本育ちのエレガンス」という視点で辿る、保存版です。

115周年、おめでとうございます。

特集の「皇居と御所」の写真も圧巻です。婦人画報ならでは。

 

 

 

〇梅雨の合間の貴重な晴れ間、ラプンツェルの家へ遊びに……。笑


“Keep close to Nature’s heart… and break clear away, once in awhile, and climb a mountain or spend a week in the woods. Wash your spirit clean.” (By John Muir)

ディズニープリンセスのドレス解説シリーズ、第三弾は「塔の上のラプンツェル」です。こちら

 


ファンタジーの衣裳の細部をネタに、実際の西洋ファッション史を学べるように写真を豊富に散りばめておりますよ。お楽しみください。

 

それにしてもディズニー人気は圧倒的だな。ディズニー再開直後に半日、パソコンにはりついてチケットを購入しようと試みましたが、ついにアクセスできませんでした。でも後から聞くと、ちゃんと買えた人もいるんですね。すごいな。いいな。ディズニーシーがそろそろ恋しい。

 

“Charm is a way of getting the answer ‘Yes’ without asking a clear question.” (By Albert Camus)

Mycelluce ウェビナーにご参加くださいましたみなさま、スタッフのみなさま、ありがとうございました。

 

 

 

谷田会長と光代さんは、とても仲がよくて、毎朝、光代さんが全身カラーコーディネートした服一そろいを谷田会長が着用されているとのこと。お二人の出会いは光代さんが最初のご結婚で未亡人となられた後。50代半ばだった光代さんは、それまで専業主婦でしたが、なんとか自立せねばと思い立ち、本を出版して出会いが広がったことがきっかけだそうです。会長がタニタの社長を引退後は、光代さんのマイセルーチェの事業をサポート。70代後半でも無理のない自然な形で社会に貢献、とても素敵なカップルです。

私は17冊出版してもそういうロマンチックな出会いには恵まれなかったので(笑)、ひとえに光代さんの女性らしいお人柄の魅力の賜物ですね。

 

 

“A diplomat is a man who always remembers a woman’s birthday but never remembers her age.” (By Robert Frost)

読売新聞夕刊連載「スタイルアイコン」。

26日付は、米連邦議会下院議長のナンシー・ペロシでした。


こういうロールモデルがいるアメリカ。やはりまだ希望の灯が消えてないということだな。日本の女性政治家、とりわけ与党の方々は、死んだ魚の目をしていることが多い。後進が見ているぞ。見る方向を変え、信念を貫いて、光り輝いてみせてください。

 

Fortune and love favor the brave. (By Ovid)

〇日本経済新聞夕刊連載「モードは語る」。

昨日付では、史上初のデジタルファッションウィークとなったロンドンファッションウィークについて書きました。こちら、電子版ですが、登録してないと全文を読めないようです。恐縮です。

 

〇横浜山手散策の続きです。神奈川近代文学館。

第一部:夏目漱石、森鴎外、北村透谷、島崎藤村、国木田独歩、与謝野晶子、泉鏡花、武者小路実篤、志賀直哉、有島武郎、斎藤茂吉、高浜虚子、北原白秋、萩原朔太郎

第二部:芥川龍之介、横光利一、川端康成、永井荷風、谷崎純一郎、岡本かの子、吉川英治、堀口大学、西脇順三郎、中原中也、小林秀雄、堀辰雄、中島敦


第三部:太宰治、坂口安吾、島尾敏雄、大岡昇平、安部公房、三島由紀夫、澁澤龍彦、山本周五郎、開高健

 

名前を挙げていくだけで虚実のイメージが去来して脳内にすさまじい世界が展開するなあ。彼らのような、生き方そのままが「文学者」という作家が今ではすっかりいなくなった。

文豪たちの直筆は、意外と「達筆ではなかった」です……笑。

 

館内のカフェというか、懐古的な「喫茶コーナー」は眺望最高。サービス内容は文豪の時代に戻ったかのようなウルトラレトロで、じわじわきます。

“Literature transmits incontrovertible condensed experience… from generation to generation. In this way literature becomes the living memory of a nation.” (By Aleksandr Solzhenitsyn)

婦人画報.jp フォーマルウェアの基礎知識Vol.8です。

例年であれば、ロイヤルアスコット関連のファッションニュースが駆け巡る時期ですが、今年はこのようなわけで…。

そこで、アーカイブから、ロイヤルエンクロージャーの「白の装い」を7スタイル選び、解説しました。こちらでございます。

最後のアン王女の服装に対する態度が、もっともニューノーマルにふさわしいと思います。

 

 

北日本新聞別冊「まんまる」7月号発行です。

 

連載「ファッション歳時記」第106回、「ズーム背景があなたを語る」。

“People may hear your words, but they feel your attitude.” (By John C. Maxwell)

JBpress autograph 連載「モードと社会」第3回、「コロナの時代のモード」後編です。こちらからどうぞ。


ファッション誌が低迷している理由、ファッション誌のこれからについて、忖度なしに書いております。ご覧いただければ幸いです。

 

“Self-reverence, self-knowledge, self-control; these three alone lead life to sovereign power.”  (By Alfred Lord Tennyson)

6日、満月の日に、ミラノ在住のビジネスプランナーである安西洋之さんにお声掛けいただき、21世紀のラグジュアリーを再考するウェビナーを共催させていただきました。

安西さんが考えている「ラグジュアリーの意味のイノベーション」を、参加者の皆様のご意見を聞きながら体系化していく試みの第一弾です。

 

参加してくださった豪華なメンバーの鋭い意見の数々で、もやもやしていた視界がクリアになりました。雷光がなんどもピカピカ光った有意義なウェビナーとなりました。やはり旧ラグジュアリーが古くさくなっていることを確信しました。新しい時代にふさわしいラグジュアリーの意味を体系化し、よい形でラグジュアリーのエコシステムが形成できればよいなと思います。

 

Special Thanks to: 医師でアートコミュニケーターの和佐野有紀さん、西陣織老舗HOSOOの細尾真孝さん、マザーハウスの山崎大祐さん、ハミングバードの武内孝憲さん、ブルネロクチネリの遠藤さくらさん、ボストンコンサルティングの岩淵匡敦さん、クラシコムの青木耕平さん、日本経済新聞The Style編集部の太田亜矢子さん、日本経済新聞編集委員の木村恭子さん、静岡大学大学院准教授の本條晴一郎さん、そしてForbes ウェブ版編集長の谷本有香さん。

とりわけマザーハウスの山崎さんの実績とそれを裏付ける思想からは「旧ラグジュアリーを全否定する」意気込みが伝わってきました。青木さんは比喩が絶妙にうまくて、すべてがすっきりと理解できるような喩えで理解を促してくれました。それぞれが鋭い視点からの意見を展開されて、記念すべき感動の一日になりました。ありがとうございました。

 

 

安西さんがその日のうちに書かれた日経COMEMOの記事もぜひご覧ください。こちらです。

 

 

私はここ何週間か、新時代のラグジュアリーの意味を考え続けているなかで、自分がこれまでやってきたことって、ラグジュアリーな「人」の研究だったのだと思いいたりました。ダンディにしろ、アパレルイノベーターにしろ、スタイルアイコンにしろ、関心のターゲットは常に、とりかえのきかない、個々の「ラグジュアリーな」人なのです。欠損からスタートし、自分の流儀を貫く中で自分がフィットしやすいように(結果として)世の基準を変えていく。そういう、唯一無二のラグジュアリーな生き方をしている「人」。

 

安西さんの提唱するラグジュアリーのエコシステムと自分の研究領域をつなげるならば、(安西さんも記事のなかで引用してくださっているのですが)、次のようなエコシステムを作りたい、ということになります。

<ラグジュアリーな「人」が受容され、そのような「人」が生むラグジュアリーの価値が尊重され、多くの人が「生きる意味」を実感できるエコシステム>

 

当面の間、研究課題としてブラッシュアップすべく、多くの方々の意見も伺っていきたいと思います。みなさま、どうぞご指導をよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

コロナロックダウンの間、ひたすら淡々と執筆し続けていましたが、結果として執筆量と思考量がケタ違いに増えたことで、何か脳内に確変が起きているような気がします。

 

 

JBpress autograph 連載「モードと社会」。第2回は「コロナの時代のモード」中編です。こちらからどうぞ。やや長めです。

The measure of who we are is what we do with what we have.
(By Vince Lombard)

集英社季刊「kotoba」発売です。連載「スポーツとファッション」第2回は、『「スポーツする紳士」のブランド力』をテーマに書きました。ラグビーとサッカー、起源は同じスポーツなのに、なぜラグビーシャツのみファッション化(プレッピーに取り入れられるなど)していったのか?

 

写真を散りばめつつのまるまる6ページです。サッカーとラグビーが分化し、プロ化していく19世紀の経緯から始め、現代のラルフローレンにいたるまで。
よろしかったらご覧いただければ幸いです。なにせ初チャレンジのジャンルでもあり、ラグビーやサッカーに一家言ある方々のご意見をお聞かせいただければ幸いです。