今年初の雅耀会にて、銀座和光を訪問いたしました。今回は特別に、社長・庭崎紀代子様ご自身のご案内で、時計塔から地下1階までをじっくり拝見する機会を得ました。


和光は百貨店でもセレクトショップでもなく、「和光」(和の光)という一つの美意識を貫くブランド。節度、信頼、正統性、そして時間に耐える品格。その軸によって、日本における「公式のラグジュアリー」の殿堂としてのポジションを築いてきました。

印象的なのが地下1階。写真家・杉本博司率いる新素材研究所が手がけたこの空間は、売場というより文化装置です。万年石の連続性、京都の自然石の床、与那国島の珊瑚堆積石、樹齢1000年の霧島杉による可動式舞台。


中央の舞台は約3週間ごとに更新され、工芸・ファッション・音楽・トークが交差します。SUZUSAN、CFCL、SETCHU、T&Tによる奄美泥染め、淡水パールの新解釈──日本と世界を横断するキュレーションは「陳列」ではなく、美意識の再編集です。 (SETCHUの鮎の香水もここで体験できます)

時計とジュエリーも象徴的です。制作思想まで含めて体験できる設計に、ブランドの矜持を見ることができます。老舗として日本最高峰の基準を守りながら、いまを更新し続ける覚悟そのものが伝わってきます。

とりわけ時計は、伝統技術の粋を尽くしながら、日本から世界へ最先端を発信する領域。「売る」以上に「継ぐ」そして「進める」という意思が感じられました。「よい後継者を育てていることもまた、職人の評価の対象となる」というひとことに、驚きと共に納得。

庭崎社長が語られた中で最も印象的だったのは、
「和光らしくない、と言われることに挑戦していきたい」
という言葉。

老舗が「らしさ」に安住しない。その緊張感こそが、銀座の中心から日本の最高峰を発信し続ける原動力になっています。

雅耀会としての今回の訪問は、伝統工芸の未来形が、どのように都市の中心で更新され続けているのか。その現場に立ち会う、極めて密度の高い時間でした。

ご協力を賜りました銀座・和光の庭崎社長とスタッフのみなさま、ご参加くださいましたみなさまに心より感謝いたします🌹

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