英デザイナー、アレクサンダー・マックイーンの訃報にショックを受ける。11日朝10時に、グリーンストリートのフラットで首を吊った姿で発見されたとのこと。母の葬式の前日だった。まだ40歳だ。
3月のパリコレの準備も進んでいたという。「アンファン・テリブル」と呼ばれた天才の心の奥底まではうかがいようもないが、マックイーンの庇護者でもあり恩師的な存在でもあったイザベラ・ブロウも3年前に自殺している。ブロウを失い、母までも失った悲しみに耐えられなかったのだろうか・・・。真実は永遠にわからないが、なんとも悲しくやるせない。
英各紙には多くの著名人のショックと悲しみのコメントが掲載されていた。
そのなかでひときわ異色ながら強く印象に残ったのが、「タイムズ」に掲載されたカール・ラガーフェルドのことば。
「マックイーンは作品のなかで、常に死とたわむれていた。どういうわけかわからないが、成功して、才能に恵まれていても、それだけでは、幸せになるためには十分ではないということだね。私はいつも彼の作品のなかに、少し人間性がそぎとられたような一面を見ていた。世界や現実から、距離を置こうとするような一面を。ファッションとはそのようなものだ・・・・・・・丈夫な胃袋をもっているわけではないのに、プレッシャーをかけられたら、不安やそのような一面にさらされるのだ」