第118回次世代産業ナビゲーターズフォーラムに参加@大手町パソナグループ本部。

パソナ本社の「アーバンファーム」を視察したのち、ファームの採れたて野菜を使ったサラダをいただき、社長の南部靖之氏の講演(「これから働き方はどうなるのか」)を聴くというプログラム。

パソナ本社に一歩足を踏み入れただけで、そこは別世界。一面の稲が迎えてくれる。

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室温は28度に保たれ、5万ルクスの光が照射され、そよ風も吹いて、水も循環している。ビルの中に三期作(!)ができる環境が整えられているのだ。側面には背の高いロシアひまわり。

「お稲様」を育てる装置にひととおり驚いた後、なんのために都心のビル内で稲作??という疑問が当然わきおこるのだが、話を伺ううちに、「働く人の健康」「第四次産業としての農業」「自然との共存」をテーマにする会社の、象徴のような存在でもあると感じる。

1階から8階までのフロアのいたるところに、植物が育てられている。フロア一面のマーガレットもあれば、

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廊下にはパプリカ、天井にはゴーヤ、引き出しの中にまでスプラウト。ディズニーランドの「隠れミッキー」のように、「こんなところにまで!」と驚くような場所に植物がある。

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社員の一人一人が交替で水遣りをするそうだ。仕事とは関係のない作業をみんなでやることで、コミュニケーションも活発化する。

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オフィスの片隅にトマトがなっている。トマトの成長を日々、眺めていると、「自分もがんばろう」という気になれるそうである。

自然との共生、ということばから連想しがちだったのは、大きな自然が最初にあって、そこに人間が入り込んで自然のシステムを壊すことなく生活していく・・・・・というようなイメージであったのだが、ここではそれがまったく逆になっていることがわかる。人間が仕事をする場所に、自然をもちこむ。人間が仕事をしながら、快適さを失わずにトマトや稲や花を育てていく、という姿勢が追求されている。

そのためには最先端のIT技術も駆使されねばならない。農業が「第四次産業」と位置付けられている理由にも納得。

「アーバンファーム」で育てられた野菜は、社内のカフェテリアなどでも提供される。とれたての野菜をいただいたが、やさしい歯触り。

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「地産地消」ならぬ、「自産自消」。移動途中での野菜のビタミンの損失も最小限に抑えられる。

「アーバンファーム」の壮観をひとめみようと、各国から毎日のように視察団がお見えになるそうである。こちらから出向かなくても、人がどんどんやってくる。営業マンを一万人雇うほどの価値がある、とは南部社長のことば。プロジェクトにかかる費用が「戦略費用」に分類される、という広報担当者の説明を聞いて、なるほど、と。

最初はだれもが「ムリだ。」と言ったというこのプロジェクトを実現させてしまった南部氏は、やはりとてつもないエネルギーと情熱の持ち主であった。その講演の概要は明日のブログで。

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