2010年12月14日
スティーブ・マックイーンのスーツの着こなしについてコラムを書く必要があって、「華麗なる賭け」DVDで。ノーマン・ジュイソン監督、1968年の作品。99年にはピアース・ブロスナン主演で「トマス・クラウン・アフェアー」としてリメイクされた映画。
スタイリッシュ、とはこういうことを言うのか! というかっこよさが、ワンカットの無駄もなく展開する、スリリングでセクシーな103分。画面のカット割りはこの時代に流行した技法のようだが、まったく古さを感じさせない。マックイーン、フェイ・ダナウェイのファッションが、ぞくぞくするくらいドラマチック。
マックイーンのスーツスタイル百変化のみならず、ドライビングファッション、ポロスタイル、ゴルフスタイル、単葉機ファッション、サウナスタイル(!)、あらゆるシーンのファッションが、かっこよすぎ。ダナウェイのヘアスタイル、60年代ミニのバリエーション、スポーティーなパンツスタイルは言うにおよばず。
ふたりがチェスをするときの表情、しぐさのアップは、相当にエロい。まだ検閲がきびしかった時代で、ベッドシーンなどかけらも出てこないにもかかわらず、99年版よりもこっちのほうが上質で濃厚なエロスをたたえている。平穏よりもスリルに飛び込んでいくことを好む、似た者同士の緊張感ある愛の駆け引きも、「上級者」だなあ、と憧れをかきたてる。
しばらくの間、「バックグラウンド映像」として繰り返し流して、耽溺することにする。
70年代の有名な作品より個人的には、
次の「ブリット」なんかも好きです。
マックイーンは、エロカッコイイ。
ノーマンジュイソンは、粋な作品撮り
ますね。ニコラスケイジの「月の輝く
夜に」やアルパチーノの「ジャスティス」
などお気に入りです。
>たけいさん
スティーブ・マックイーンは
女よりもむしろ、男性ウケする人ですね。
バイク、レーシングカー、ヒコーキなど
男の夢?なマシンを荒々しく乗りこなしてかっこいい、という人。
CGがなかった時代のアメリカ映画は
脚本からがっしり練ってあって、
俳優の演技もこまやかで、
「名作」の薫りがたちのぼってくる
ものが多いような気がします。
CGはないほうが上質感高い。
ベッドシーンはないほうがエロ感濃い。
「ない」と工夫するから、いいことも
ありますね。