鹿島茂先生はやはり外さない。これも面白い。ラ・フォンテーヌの寓話にフランス的な処世術を学ぶ、の本。

「つきあうなら、同じ身分の人にしておくほがいい」「敬意は、衣装に対して払われるものである」「遠くから見ればたいした人物だが、近くから見るとろくでもない」

ヒトのよさが禍を呼ぶこともあるということを実感するこの頃。ヒトがいいとかナイーヴであるとかはフランス人から見れば軽蔑すべき欠点でしかないだろう。社会に対しては慎重すぎるほど慎重にふるまうに越したことはない。繰り返し読んで頭&ハートを鍛えたくなる一冊。


 処世術ついでに。女性アイドルへ向けてのラブ(・・・なんでしょうね(^_^;))に基づいた毒気たっぷりのコラム集。黒木メイサの本名が島袋さつきとは知らなかった。島袋さつきではできなかったであろうことが黒木メイサという名ならできる。なんだか納得。

滝クリのお・も・て・な・しに関しては「この動きは人が犬に言うことを聞かせようとする時のハンドサインのようです。滝川クリステルによって世界が調教された瞬間でした」。

ここまで書かれてしまうアイドルもたまらないと思うが、書かれるのも人気があるからこそ。アイドルとしての人格が、名前と同様、別だと思えば。

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