資料として購入した本。オーストラリア版ヴォーグの編集長だった人が書いた、「ヴォーグ」のインサイドストーリー。Kirstie Clements, The Vogue Factor. 固有名詞もばんばん登場しているので楽しみ。日本の編集長も回顧録だしてくれないかな。


こちらも。松栄堂監修「日本の香り」。日本の香水文化に関して、ほとんど知識がなかったことをあらためて自覚して愕然とした。

伏籠(ふせご)。体身香。香枕。聞香炉。六国五味。源氏香。競馬香。矢数香。名所香。
日本の香り文化のほうが、西洋のそれよりもはるかに繊細で奥深く、知的だった…。


文学批評系インテリのアイドル?、テリー・イーグルトンの英米比較、「アメリカ的、イギリス的」。表紙のイラストはソリマチアキラ王子。さすがの洒脱なセンス、グッドジョブね!

日本語訳がよくもわるくも東大英文科的で(^-^; 英文が透けて見える分、かえって原書のニュアンスがわかろうというもの。妙な意訳をしすぎてますます意味不明になるよりも、こっちのほうがまだいい(!?)

「合衆国には、明らかにヨーロッパの基準とは異なる女性の美の理想がある。高い頬骨、細面、大きな口が好まれる。(中略) アメリカの女性たちは、部外者の眼からみると、表情が豊かすぎる。顔の筋肉が感情とぴったり連動しているようにみえる。アメリの女性はまた、しばしば話しながらうなずく、また相手が話し終わっても一秒か二秒うなずきつづける、世界で他に例をみないヒト科の動物である」

英文だったら笑えるんだけど、日本語だと理屈っぽく聞こえ過ぎる…の一例。翻訳って難しいですよねえ。英文が高度になればなるほど、日本語にそのニュアンスを「わかりやすく」伝えるのが困難になる。

なんて偉そうにごめんなさい。イギリスの知識人の毒やひねったユーモアを理解して笑うのが大好きな人には楽しめるハイコンテクストな一冊です。

王子イラストを中身にも適用して、比較対照表にしてシンプルに構成しなおしたらベストセラーになるかな?などと考えながら読んでましたm(__)m

0 返信

返信を残す

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です