明治大学リバティアカデミー「メンズファッションイラストレーションの世界」第3講。

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この日は最終回にしてようやく、実際に描き始めます。綿谷講師が用意してきた練習用のイラストを使って、スーツにまつわるさまざまな要素を、描きながら学び、最後に講師が講評を加える、という形式。私もいち生徒として真剣に描いてみました。

 

1.シワを入れてみる。FullSizeRender (9)

いやー、むずかしい。これまでスーツのシワがどこにどのように入っているのか意識すらしていなかった。ちなみに上が画伯による「模範例」。なるほど、論理的。

2.ボールドストライプを描いてみる。

ケーリー・グラントの白いスーツを、たっぷりとドレープが入ったボールドストライプのスーツとして描く、という課題。ストライプにしても、パーツによってその方向がどんなふうに向かっているのか、まったく意識したこともなかった。こちらが、「模範例」。

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とくに襟、肩、胸元、袖まわりの方向が要注意だったのですが、途中でわけがわからなくなった私は、ケーリー・グラントに花束贈られたいな願望を描き込んでみました。へへへ。70点でした。上衿、肩まわりなど、ストライプが向かう方向がちがうとストライプスーツらしく見えないんですね。いままでいったい何を見てきたんだろう。下が、花でごまかした(笑)私の作品。肩のストライプは外側に向かっていなくちゃいけないんですね。そして上襟は、首のほうに向かって立ち上がらなくてはダメ、と。胸元に曲線がないからドレープが生まれてないし。むずかしー。

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3.最後は、実際の古い写真をトレースして、モダンブリテンのジェントルマンをイラストとして描く、という課題。そのまんまトレースするんじゃつまらないので、パーツの幅を変えたり細部にアレンジを加えたりして、その人の個性が出る「イラストレーション」にしていく。

受講生それぞれの個性が現れたイラストを一枚一枚、OHPで掲示しながら、パーツや持ち物のうんちくも加えられていくので、メンズスタイルに関する知識も同時に深まっていくという仕組み。

ちなみにわたしは、メガネをかけた英国紳士エージェントであるハリー・ハート、エグジー、などなどを思い出して、黒ぶちメガネを加えてみました。ついでに左手にはたばこの代わりにシャネルのギフトボックス。ふふふ。これも贈られたい願望というか妄想(笑)。このくらいのファンタジーを描き込むことくらい許してね。

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これは大胆なキャラ化がよいと評価されて95点もらいました!笑 靴がベルルッティっぽい、工芸品みたいな、という画伯のコメントには爆笑。

 

そんなこんなで感心したり笑ったり描いたりしているうちにあっという間に時間が過ぎ、ゼミのような一体感を感じられた、貴重な講座となりました。

一般の大学の公開講座としては前例のないテーマでしたが、果敢にチャレンジしてくださり、斬新なアプローチで有意義な学びの場を提供してくださった綿谷画伯には、心より感謝します。イラストレーションという視点からメンズファションを見ることで、これまで盲点だった多くのことに気づきました。今後の研究や執筆、講義にも活かしていきたいと思います。

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ご参加くださいました受講生のなかには、毎回、名古屋から新幹線で来てくださる方(雑誌の表紙を飾ったこともある坪井秀樹さん)もいらっしゃいました。プロをめざす美大の学生さんや、昨年のリピーターの方も何名かいらっしゃいました。熱心な参加者のみなさまのおかげで、3回とも、ハイコンテクストな内容となり、おおいに盛り上がりました。サポートしてくださった事務局のみなさまにも、お礼申し上げます。みなさん、ほんとうにありがとうございました!

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