フレデリック・マルの新作! これほど心躍ることばがあろうかというくらい楽しみにしていた新作説明会。エステー・ローダー本社にて。
(今年6月にオープンしたばかりのエステーローダー新本社。圧倒的にすばらしい眺め)
来日したグローバル・エデュケーション・ディレクターのルイーズ・ヴァンサンによるプレゼンテーションで、新作の背景を学ぶワクワクの一時間。
今回の新作はフレデリック・マルと名調香師ジャン・クロード・エレナが15年ぶりにタッグを組んだことでも話題です。
待望のRose & Cuir は「薔薇とレザー」。とはいえ、原料には薔薇も革も使っていないのです。薔薇も革も使わずに、薔薇と革のイメージを喚起する。しかもたった15の原料で。ぎりぎりそぎ落とした原料を用い、ひとつのイメージ世界を創出する。俳句のような、とても詩的な挑戦です。
薔薇の印象をつくる香料は、Timut Pepper という胡椒。なんとシトラス系でパッションフルーツの香りがする胡椒です。これがローズの一つの柱になります。
(このドリンクの上のほうに浮いている黒い粒が、ティミュット・ぺッパ―です)
もうひとつはBourbon Geranium 。きわめて稀少価値の高いゼラニウム。
このティミュット・ペッパーとブルボンゼラニウムを使って、薔薇のイリュージョンを創り出すのです!
そして一方のレザーはといえば、Isobutyl Quinoline (IBQ)という合成香料がレザーのイリュージョンを醸し出しています。この合成香料は「忘れられた」ものだったそうですが、久々に表舞台に登場。
この3つの原料、薔薇でも皮革でもない原料が、「薔薇とレザー」という二面性をもつ「静かなる嵐」の幻想を創出する。これまでにないクリエイティブな挑戦をした香水で、ドラマティック。
“It’s very Elena. But a new tone. New Chapter of Elena.” とはルイーズの評。
この日は新作に敬意を表して、「合成皮革で作られた薔薇のモチーフ」があしらわれたドレスを着ていきました(気合、入り過ぎ……笑)。タエアシダです。
私もNew Chapter へ移行しようっと。この秋は、このRose & Cuir とともにたくさんの思い出を作りたいと思います。
10月25日発売。20日は伊勢丹で先行発売されるそうです。知的で、ロマンティックで、「俳句のような」芸術的香水、ぜひ、店頭でお試しを。
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