何日か前、知人から、日本フェンシング協会の太田雄貴さんの呼びかけに応じて本を寄贈してくれないかというご相談をいただきました。
ナショナルトレーニングセンターが使用停止となるなか、選手たちは本を読むべきだと太田さんは考えたそうです。「本を読めと大人たちは言うけど、何を読んでいいのかわからない。だからお勧めの本を送っていただきたい」。
もちろん賛同し、私なりに選手の現在や未来を想像し、5冊選んで贈りました。
するとなんと、思いがけず、日本フェンシング協会から「お礼」としてレアなスポーツウェアが送られてまいりました。ナショナルチームが着用しているトレーニングウェアだそうです。わお。なんだか「えびたい」のようで恐縮しつつも、感激しております。
ちなみに。フェンシング選手の活躍を祈念しつつ選び、推薦メッセージつきでお送りしたのは次の5冊。
新渡戸稲造「武士道と修養」。 日本人の品格の骨格をなす武士道のエッセンスを多岐にわたりやさしく説いています。折れない心がほしいときに支えになります。
新渡戸稲造「自警録 心のもちかた」。 勝つということ、怖気の克服、誹謗に対する態度、夢の実現、富貴の精神化など、人として成長するために背中を押してくれる言葉が満載。
村上リコ「英国執事」。 紳士のスポーツの背後にある文化を知っておくことで競技に対する見方や考え方にも奥行きが出ることと思います。
・渡辺誠 「洋食マナーの手帳」 アスリートとして名を成せば会食のお誘いも増えます。その時に堂々と自然に振る舞うための基本中の基本マナーの本。
(手前味噌ですが)「『イノベーター』で読むアパレル全史」。拙著ですが、ある分野で社会変革を起こす人の考え方や行動は、アスリートにとってもインスピレーションの源になると思います。(要らんかも?と思いながらも厚かましくサインを入れました。)
みなさまの読書ガイドとしても参考になるところあれば幸いです。とりわけ「自警録」は気の弱い私にとって世の中と向きあう態度を鍛えるのに役立ちました。
太田会長のお声がけで、最終的に1,000冊を超える書籍が集まったそうです。選手のみなさま、ぜひこの機会に人間力をパワーアップし、来るべき時に備えてくださいね。心より応援しております。
“To give anything less than your best, is to sacrifice the gift.” (By Steve Prefontaine)
#FencingLibrary
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