北日本新聞別冊「ゼロニイ」10月号発行されました。「ラグジュアリーの羅針盤」Vol.23 「ゲストに迎合するのではなく、啓蒙せよ」。

ラグジュアリーに関する講演をするたびに受ける、「富裕層に気に入られるにはどうしたらいいですか?」という質問について考えていました。なんかこれって、「女性にモテるにはどうしたらいいですか?」という質問と似ているなあ、と。

女性っていっても女性の数だけいて一人一人全く違うし、ましてや「富裕層」なんてひとくくりにできるものではない。新興のインフルエンサー系の富裕層と先祖代々の資産を守っている富裕層では考え方も趣味も全く異なるし、保守層の中でも個性がそれぞれ違う。マクドナルドのハンバーガーを好むウォーレンバフェットのような人もいる。

そもそも、「こういうの、お好きでしょう?」「マーケターによれば富裕層はこういうものをお好みらしい」みたいにブランディングされ、提供されたものが面白いのだろうか? マーケティングの結果の予想をはるかに超えてくるもの、圏外から新しい発見をもたらしてくれるようなものに、人は価値を見出すのではないだろうか?

ジェンダー問わず本当にモテる人は、媚びたりせず、自分を曲げても相手の好みに合わせたりはせず、主体性をもち、新しい発見をもたらしてくれる。だからこそ、会いたくなる。

それと同じで、結果的に富裕層にモテるサービスは、志や理念をもち、ゲストに迎合しすぎず、むしろゲストに新しい視点を提供して啓蒙してしまうようなところがある。だからリピートされる。

マーケティングリサーチ以前に大切な前提があるように思います。

 

 

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