ブルネロ クチネリの2026年秋冬メンズコレクション。

テーマは、アリストテレスの言葉に由来する
「Ars imitatur naturam――技術/芸術は自然を模倣する」。

自然を観察し、素材の可能性を見いだし、人の手によって形にする。職人を単なる生産者ではなく、創造者として捉え直す思想が、今季の服を貫いています。

英国軍由来のモーターサイクルコートやジープコート、カーゴパンツといった機能服を、軽やかな素材と精緻な仕立てで都会の服へ。

テーラリングには、広い肩と絞ったウエスト、長めの着丈による、1990年代を思わせる堂々とした輪郭が戻ってきました。

印象的だったのは、スーツを上下で完結させず、ジャケット、パンツ、ニットを自在に組み替える「モジュール・テーラリング」。自由でありながら、決して輪郭を失わない。

ミリタリーやワークウェアを引用しながら、語られているのは強さの誇示ではなく、人が働き、生きる姿に、もう一度尊厳を与えること。

ブルネロ クチネリの服が思想を感じさせるのは、服の美しさと、作る人・着る人へのまなざしが切り離されていないからだと思います。

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