2010年8月15日
「ゴシップガール」シーズン1・ボックス1の残りのディスクを、プールサイドで全て見終える。太陽光の下、退廃的で夜っぽい画面を追うのもなかなか妙な体験だった(傍目にはかなりブキミであったかも)。
第5話あたりから人間関係や家族関係がつかめてきて、面白さに加速がかかっていった。仮面舞踏会、デビュタント(社交界デビューする良家の子女)の舞踏会といった、これは18世紀ヨーロッパ?といった舞台を背景に、お金持ち高校生たちが、ハラハラものの友情や恋の駆け引きをする。その親たちもまた生々しく現役感たっぷりの複雑な人間関係をつむいでいく。どの家庭も、完璧ではなく、悲惨な問題を抱えている。
すっかり生活が平民化したヨーロッパの本物の貴族に代わって、かつてのヨーロッパの伝統的な「貴族文化」を継承しているのは、現代のアメリカのセレブ社会なのかもしれないなあ……とつらつら思う。
18世紀ヨーロッパ文化を現代的に解釈して再現したような舞台装置のほか、お泊りパーティー、バーレスク、バースディーパーティー、感謝祭などの今様の風景もちりばめられる。目にも驚きの光景の連続の上、駆け引きがいちいちきわどく、じわりじわりと登場人物の過去を見せていく演出も、飽きさせず、うまい。
タイトルにしたセリフは、ドラ息子チャックが、親友ネイトに言うセリフ(一言一句正確ではないかもしれないが)。そのチャックが、大切な「おまえ」ことネイトのガールフレンドを、素知らぬ顔で寝とっていたりする。チャックの口説きのセリフがまた「ティーンエイジャーですかほんとに?」というくらい強烈で強引。ラクロの「危険な関係」をも思わせる世界である。
帰途に見た白鳥。優雅に見えても水面下で懸命に足を動かしている姿が、ゴシップガールのキャラクターたちと重なる。
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