J-WAVEの休日特番、LEON presents Style You Up!に出演してまいりました。
クリス・ペプラーさんと大塚善奈さんお相手に、「モテる男とファッション」。休日の昼間っからレクチャーや説教は誰も聴きたくはないだろうと思って、笑える話をピックアップしてまいりました。当然、具体例として挙げたお話には「ファクション」もおおいに混じってます。お二人ともノリがよくて、楽しかった~! あっという間の30分。時間足りませんでしたが、そのくらい名残り惜しい方がいいのかも。
たくさんのメッセージやメールをいただきました。ありとうございました。ジョークっぽい話ばっかりでしたけど、「聴きたかったけど聴けなかった」という読者の方から内容の問い合わせがあったので、簡単に一部メモしますね。
モテる男のファッション、レベル1から5まである。
・レベル1 人としての最低限。清潔感と正しい姿勢。とりわけ手、爪まわりを女はよく見ていて、男の手の印象は、顔以上に記憶に残っていることがある。指輪やブレスが目立つのは論外。服のサイズがぴたりあっていることも、「着られてない」ことを見せるために重要。
・レベル2 親近感を感じてもらうためには、ダークな装いがベースであれば、赤・ピンク・オレンジ・黄色などの暖色を、ほんの少し取り入れる。ネクタイ、チーフ、靴下など、チラ見えする場所に。
・レベル3 コミュニケーションを楽しくするために小道具を活用する。巻き物、ポケットチーフ、ピンブローチ、傘、カフリンクス、ブトニエール、プチ手品小道具(リボン1本とか、箸袋でも)。巻き物なら彼女が寒そうにしていたときにかけて、さしあげるくらいのつもりで。ポケチも同様、ケチらない。かつてカフリンクスが塩・コショウのミニチュアボトルになっていて、そこからステーキに味付けしてもらったことがある。ブトニエールの花を帰り際に贈ってもらったことがある。いずれも感動し、強烈な印象を残す。
・レベル4 3~4時間のデートの間に「変身」する技。帽子やメガネを活用する。途中で脱ぐと、さきほどとは別の顔が現れるのがいい。見せてはいけないブレイシズ(サスペンダー)のちら見せも場合によっては効く。上着を脱いだときのシャツはスーパーファインな生地で、触りたくなるようなのがベスト。下に着るものほど上質であるのが望ましい。香りも重要。フレグランスがぷんぷんするのは論外。接近したときに、シャンプーの香りがする、あるいはシャンプーが必要ない方であればフェイスローションなど、あくまでふわっとかすかに、が基本。
・レベル5 フォーマル。タキシードのボウタイは学芸会のようにできあがっているものではなく、自分で結ぶタイプのものを。パーティー後、はらりとほどけている姿こそ、タキシードの真骨頂。
…っていうような話を、クリスさんと善奈さんの楽しいツッコミを受けながら話ました。
で。まとめとして「大人の男に必要なことは?」というクリスさんの質問を受けて。
・上記にあげた服のことなど、ほんとうはどうでもいい。男の価値は着るものでは決まらない。おしゃれが目につく男ほど、ナルシストでケチで無責任だったりする。かつて、全身パーフェクトに決めた方から、会計のときになって「1000円しかない」と言われて全額こちらが払ったことがある。そのお方は帰りに自分のためにカードで別の高級品のお買い物をしてうれしそうに自慢していらしたわ(笑)。ほんとうの意味で、中身まで豊かな信頼に足る男は、必要以上に飾ったりはしない。できる男は、むしろ無頓着ぐらいの人が多い。ただ、その「すばらしいナカミ」にたどりつくために、レベル1はクリアしてほしい。
さりげなく静かな自信をたたえていて、バランスのいい包容力があり、精神が一定していて、責任感がある(女に恥をかかせたり、悲しい思いをさせたりはしない)。このような資質が最低限、必要なのではないか?
……などとエラソーに男に対して一方的に要求するわけではない。男が、女のためにそのような男になりたいと自発的に努力したくなるように、女のほうが自己を律して成長することが大切。男を育てるのは女。
というような話で笑っていると、あっという間に30分経過していました。
これからのメンズファッションのトレンド(半ズボンスーツの話)なども話す予定だったのですが、まあこちらはまたどこかの媒体で機会があれば。
LEON編集長の前田陽一郎さんともオフ・エアの場所で少しお話する機会をもてました。LEONという雑誌は、表面はおちゃらけているけれど、芯にはロマンティシズムやダンディズムがある、それを持ち続けたいというような熱いお話をうかがいました。
関わってくださったすべてのスタッフのみなさま、リスナーのみなさま、ありがとうございました。(写真はLEON編集部の石井さん撮影)