10日、ファッションデザイナーの渋谷ザニーさんにゲスト講師としてご来校いただきました。

「黒色と生花」と題し、主にスペインにおける権力の象徴としての黒のモードと、「母国」ミャンマーにおける生花ファッションについて、レクチャーしていただきました。zanny 3

興味深かったのはやはり、ミャンマーにおいて、生花を髪飾りとして装うことがいかなる意味をもつのかということ。アウン・サン・スーチーさんが髪に生花を飾るのには意味がある。私(あるいは私の夫または父)が、こんな色とりどりの花を咲かせることのできる領地をもっている、という証明として花を飾るのだと。

ザニーさんはミャンマー出身ですが、幼少のころお母様とともに日本に亡命しました。政治難民でしたが、「いじめられないように」ファッションで武装というか防衛し、闘ってきた歴史も話してくださいました。

スペインに留学したかったけれど、当時は国籍がなかったために行けなかったという悔しさ。

あたりまえに国籍をもっていることが「常識」でしかなかった学生にとって、ザニーの人生の話は、衝撃的な体験となったようでした。

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おもいがけず、ザニーのお母様もいらっしゃいました。誠実さをたたえる、素敵なお母様でした。母国語ではない言葉でこのように堂々と人前で話をする息子を見て、お母様はどれほど誇らしい気持ちであったか。<母の気持ち>が想像できるだけに私も感無量の一日となりました。

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