MIKIMOTO展示会。ホテルオークラにて。
今回の主役は「矢車」。ミキモト真珠発明125周年を記念して発売されます。オリジナルの「矢車」は1937年のパリ万博に出品された帯留めです。細工の美しさ、アールデコのデザイン、多機能(パーツを組み立て直すことで12通りに使える)という発想の新しさで宝飾史に燦然と輝く傑作なのです。オリジナル矢車は、(当時のパリで販売されたあと、長い間「幻の宝飾品」となっていましたが、1989年に海外のオークションに出されていたものをミキモトが買い取り、)現在、鳥羽の真珠博物館にあります。
大粒のアコヤ真珠を中心にダイヤモンドやサファイアが放射状に広がるデザインから「矢車」と命名されました。
今回はそれを21世紀のミキモトスタイルで復活させました。ハイジュエリーからデイリージュエリーまで。
手前左の帯留めがオリジナルの形に近い。中央のアールデコデザインのモチーフのバリエーションが、さまざまなアイテムになって復活しています。ベルトは中央にモチーフをもってくると、仮面ライダーベルトのようになる、と真面目な顔でおっしゃったのは広報のKさん。いったんそういう視点が入ってしまうと、そのように見えてしまうのがおそろしいですな。価格はといえば……郊外にちょっとした家が買えそうなほどの「0」が並んでいます。
ブローチをつけるような位置にモチーフがくるのも現代風。
ほかにはピンクのコンクパールも美しいバリエーションが揃っており、ミレニアルピンクの流行に加速をつけそうな勢い。
40㎝ネックレスと60㎝ネックレスの印象の違いのお話や、「家が買えそうなジュエリー」をばんばん購入なさっていく顧客層の国の変化の話などを聞き、時代の流れがもろに映し出されるビジネスであることも実感。詳しくはまた機会があったら紙媒体などで。
オークラ別館のフロントロビーには桃の花。
今朝(というか世間的には真夜中ですが)も冴え冴えとした満月を堪能しています。あと一か月もすれば桜の季節ですね。トランジションが満月のように円満にいきますように。
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