日経連載「モードは語る」。昨夕は、ラグジュアリーの持続にとって不可欠な職人の地位向上の提言を書きました。有料会員限定ですが記事はオンラインでも公開されています。こちらでお読みいただけます。

掲載した写真は、丹後のデザイン橡・豊島美喜也さんの作品です。金属織物を使った茶室のパーテーションで、青海波の柄がデザインされています。ロンドンで展示されたもので、豊島さんにお写真を提供いただきました。

英語版はこちらです。(海外の方からのお問い合わせがあった時用に勝手に作っています)

この記事、および最近の取材に関して「ラグジュアリー論のあとに職人の話というのは180度違う路線ですね」と言われて驚きました。

これからのラグジュアリーを考えるにあたり、重要になるのは手仕事の稀少性です。だからこそ職人をもっと重んじ、その地位を上げていくべきだと提言しています。ラグジュアリーの持続と職人の地位向上は、不可分な問題です。

ただ、多くの日本人にとっては、ラグジュアリー=富裕層ビジネス、でとどまっています。ゆえに、富裕層な好きなものマーケティングみたいなのがラグジュアリー研究だと勘違いされている節があります。

ブルネロ クチネリが持続的に輪島の支援をおこなっていることも顕著な一例ですが、ラグジュアリービジネスを長期的におこなう立場にある者には、ノーブレスオブリージュ的行動が大前提として求められます。

表面的なきらきら、一時的な大金の動き(の幻想)、虚飾に惑わされていると、ラグジュアリーの本質を見失うことになります。

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