日曜の夜にフィガロ紙がさらっと第一報を報じました。ケリングがルカ・デメオ氏を新CEOに起用するようです。自動車業界出身という異色の人選ながら、デメオ氏はフィアットやルノーでブランド再生と組織変革を成功させた実績を持つ「改革のプロ」です。

ケリングはグッチをはじめ主要ブランドの業績が足踏みし、株価も低迷。これまでのラグジュアリー業界内での昇格人事とは一線を画し、あえて「外の論理」を導入することで、構造的な打開策を模索していると読み取れます。

ピノー家による支配が続く中、CEOと会長職の分離も進めば、ガバナンス改革としての象徴的意味も持つでしょう。ポスト・グッチ依存のケリング再生に向けた、大胆な第一手と見えます。

写真はケリング本社でフランソワ=アンリ・ピノー氏にインタビューしたときのもの。ラエネック病院の建物をそのまま残し、中を最先端のオフィスにリノベーションしたケリング本社社屋は、中庭のハーブと言い、緑を活かした設計といい、随所に置かれるアートといい、理想的な環境でした。

ケリング再出発のご成功をお祈りします。

 

 

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