新著『「イノベーター」で読むアパレル全史 増補改訂版』、全11章の各章の扉につけた格言風のことばのなかから、たとえば第6章「ラグジュアリーブランドの系譜」の扉につけた次の言葉をちょっと補足させていただきたい。

Luxury apparel is not worn. It transforms.
「ラグジュアリーは、装いによって自己と文化の形を変える力である」

よいコートは身体を温める。ラグジュアリーなコートは歩き方を変える。

よい宿は安らぎを与える。ラグジュアリーな宿は新しい文化を創る。

ここでいう「ラグジュアリー」はいわゆるハイブランドである必要はないし、 設備が豪華絢爛な高級ホテルであることとはまったく無関係。ましてや「富裕層は何が好きか?」を探ることとは何の関係もない。

ではなにが現在と未来においてそのような力をもつのか?

ラグジュアリーを考えるということは、自己と文化を変容させるほどの力を考えるということ。

*写真は、ボッテガべネタ銀座旗艦店でおこなわれた詩人・菅原敏さんの詩の朗読イベントより。

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