コラムニストの神足裕司さんが68歳で永眠されました。

1980年代以降、キレのいいコラムやトークで日本のカルチャーを牽引していらっしゃいましたが2011年にくも膜下出血で倒れ、以後、車椅子生活になり、要介護5でも書き続けていらっしゃいました。

80年代、90年代の神足さんの文体からは多くを学ばせていただきました。

それ以上に私が感謝しているのは、2013年、闘病中に書いてくださった私の本(「スーツの神話」)に対するレビューです。

神足さんの文は、つぎのように結ばれていました。

「そして後に出合った『スーツの神話』を読んで、スーツの威力は本当だったと確信する。いまでも『スーツの神話』は僕のお守り的な本。ボロボロになってしまっても、それを直し直し着るのがスーツを愛している人の着方なのだそうだ。それを実践しよう。『スーツの神話』も持ち歩いてるからスーツ同様ボロボロなのです。」

この本は2000年に出した本で、つまり13年も持ち歩いていてくださっていたのです。

お会いしたことは一度もなかったし、メールなどでご連絡をすることもありませんでした。でも、このように書いてくださったことが、未来の見えない研究者にとっての「心のお守り」となり、とても大きな励みになったことは、忘れたことはありません。

言葉は人を傷つける凶器になることもある反面、正しく使えば、励ましと勇気を与えることができる。 神足さんからはそんな覚悟を教わりました。

感謝をこめて、ご冥福をお祈りいたします。

0 返信

返信を残す

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です