日本経済新聞夕刊連載「モードは語る」。本日はオーストラリアの高級スキンケアブランド「サトルエナジーズ」にインタビューした記事を書いております。

テーマは「ウェルネス」。

夕刊(紙版)、電子版でご覧くださいませ。

 

取材にご協力いただいたオーストラリア「サトルエナジーズ」本社広報のニック・イラニさん、お取次ぎくださいました山崎静子さんに心より感謝します。

カワードの不滅の傑作コメディ、「ブライズ・スピリット」が2020年に何度目かの映画化。試写拝見しました。

監督は「ダウントン」を撮ったエドワード・ホール。やはりダウントン組のダン・スティーヴンスが主演。ほかにレスリー・マン、アイラ・フィッシャー、そしてジュディ・デンチが楽しそうに古典を演じている。

1937年のファッションと建築、インテリアは眼福もの。

メンズ、レディス共にたっぷり見ごたえあります。詳しくは別の媒体で書きますが、これはイギリス文化×ファッション史×映画史が好きな人にはたまらないと思います。カワードのワクワク洒脱なストーリーとともにお楽しみください。

©BLITHE SPIRIT PRODUCTIONS LTD 2020

配給:ショウゲート
9月10日 TOHO シネマズシャンテほか全国ロードショー

 

ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町が7月27日、5周年を迎えました。おめでとうございます。

フロントロビーには5周年記念の迫力の新作アートが飾られました。大巻伸嗣さんによるAbyss.  至近距離で見るとまた別世界が立ち現われてきます。ぜひロビーラウンジでご覧ください。

5周年記念プランを購入すると、5周年限定のアートなルームキーががついてきます。

ほぼ1カ月半ぶりに山下町に立ち寄ったら、花がすっかり入れ替わっていました。

恐ろしいほどのスピードで季節は変わっていくのに、懸案の仕事が進まない。

進めているのに進まない。こういうときは、しばし深呼吸。焦りがつのるときほど頭を冷やす必要がありますね。

サウナの中、ひたすら坂道を登っていったらなにやらすごそうな所へ。呼ばれていたのはどうやらここだったようです。

有名な観光地とは知らずに到着してしまいました。

さらにさらに。有名な神様とは知らず、招かれていたようです。

 

 

日頃のお仕事関係のご縁に感謝するとともに、息子たちが良縁に恵まれますように願ってまいりました。

 

すっかり観光地の絵葉書モード。いやもう壮観です。

サウナの中、山を下りるのもなかなか爽快でした。

 

パークハイアット京都は東山の中心、観光に絶好の立地にあるんですね。

スタッフの方が方向音痴な私のために「<下>のほうへ降りていくと祇園につきます」と教えてくれたのですが、なにやら<上>方向から強力に招かれているような気がして、そのまま<左上>の方へ(方向感覚がまったく欠如した表現をお許しください)。

情緒ある店舗が続き、ここが「二年坂、三年坂」という観光スポットであることを、後から知りました。

 

お香や和の香料関係のグッズが豊富にそろうこの店では、かなり大量に買い物を。ホテルのアロマも研究対象に入っているので、もちろん研究材料です。

 

本当に絵になる坂ですね。ゆかた姿のカップル多数。

梅専門店のこちらも学びどころが多かった。いまどき、インターネット販売をしていません。ランク分けされた梅に対するべたべたなネーミングもかえって面白い。

 

坂の上まで行きつけばあの清水寺があるとは、このときまったく知りませんでしたが、後からふりかえって思うと、参拝への期待を盛り上げる工夫が随所に感じられました。

パークハイアット京都。予約もしないでランチだけのつもりでふらっと立ち寄ったのに、宿泊の責任者の方はじめスタッフの方々がとても親切に対応してくださいました。

ここは「ホテル」と称さず「ゲストハウス」と称しているとのこと。モダンな邸宅に招かれたようなアプローチ。

玄関まわりに「水」があるのはいまどきのホテルでは必須と見えます。

インテリアはゴールドを活かし、黒とブラウンを基調とした、ザッツ・ハイアットといった雰囲気。

デザートに頼んだメロンと日本酒のグラニテ(シャーベット)。外気温34度の真昼にはこれが非常に効いた。美味しかった。

器ひとつ、花のあしらいひとつに洗練が感じられます。

翌朝も快晴に恵まれました。鴨川散歩の予定が「暑そう……」とくじけて怠け者の朝に。

 

朝食は地下の和食レストランのみと聞いて、せっかくの朝日がない朝食なのかと思いきや、そもそもの建築設計がすばらしく、地下でも朝の光が入る美しいレストランでした。

洋食は前菜から繊細でゴージャス。

これにピエール・エルメのクロワッサンがつきます。お代わりはいかがですか?と言われてもお腹いっぱい。

 

ロビーの花のあしらいも考え抜かれています。

吹き抜けのフォトスポット。

ホテル内にはいたるところにアートが設置されています。実にさりげなく。

写真を撮っていないのですが、スパ施設もレベルが高い。地下ですが光が降り注ぐプールはジャクジー効果も発揮し、サウナも2カ所。水着を着用して入るタイプですが、窓から庭園もながめることができる、快適なサウナでした。

 

水を冷やして用意してあり、外から帰ったゲストに細やかに声をかけて渡してしてくれます。施設、サービスすべてにおいてすばらしいホテルでした。

リッツカールトン京都泊。鴨川側の眺めのいい部屋をアサインしてくださいました。

関西で唯一のForbes 5 Stars の実力。徹底的に機能的にあらゆるものが配置されているだけでなく、美しく雅やかな外観は統一感があり、目に入るすべてのものが繊細で高級感にあふれている。冷蔵庫の中、ワインのチョイスに至るまで脱帽ものでした。

バスルームの壁にも桜の花が舞う。

アメニティはアスプレイ。和の紫がしっくり溶け込んでいるし、香りもさわやかで使い心地よし。

他のアメニティ類も漆のケースに入れられています。基礎化粧品セットだけがいまいちな感じでしたが、不足分はお願いしたらすぐに持ってきてくださるし、本当に申し分なく快適で居心地のよいサービスでした。

フロントロビーまわりの質感も、和の要素をふんだんに取り入れた落ち着きのある品格を漂わせています。照明、香り、家具、人にいたるまで独特の空気感を創ることに寄与しており、これは並みなことではないと思われます。

ピエール・エルメのブティックも併設。「世界一のクロワッサン」が人気だそうです。バターが8割を占めるのではないかと思われるパリパリした高級クロワッサンで、美味でした。

スパは人気で予約とれず。スイスのラ・プレリー、イギリスのエスパ、フランスのジェモロジーを扱っています。次回は事前予約が必要ですね。

 

夜食に和牛バーガーを頼んでみました。ジューシーで極上のおいしさ。ついてくるトリユフポテト(←ホテルでは必ず頼んでみるほど好き)もカリっとした細長の好みのタイプで、感動ひとしおでした。

 

 

 

アマン京都。金閣寺の近くにあり、ちょっと涼みたいなと思って立ち寄りました。

そんな客でもほんとうにあたたかくクールにもてなしてくださいました。

20万平米の敷地は、京都というより軽井沢のイメージに近い。森の奥深くに広がる究極の聖なるラグジュアリーリゾート、という印象。

たっぷり汗をかいた後に飲む冷えた白ワインというのは、常にこの世の幸せのベスト3に入っています(←単純な人間)。

グラスの色、ナプキン、カトラリーにいたるまで徹底的にブランディングされている気持ちよさ。

完璧にオアシスですね。

この濃密な解放感、世界観はちょっと類を見ない。

 

 

ベタなお上りさんの勢いで、金閣寺。(観光に来ているわけではありません、念のため)

「007 ゴールドフィンガー」に出てくる金箔塗りの刑を連想してしまうのは不謹慎と承知ですが、つい。

それにしても、ほんとに「絵」になります。どの角度から見ても美しい。

 

ため息しかでない。

池に浮かぶ「島」の手入れにいたるまで、相当手間暇がかかっているはず。

こういう美は次世代に継承していく価値のあるものですね。心が洗われるような佇まいでした。

 

京都で取材。みごとなまでの快晴にめぐまれたはいいものの、外気温がおそらく体温と同じくらい。アウトドアサウナ状態でした。それもまたよし、です。

取材の詳細は書けないのですが、移動の途中で撮った写真などを中心に。

高瀬川一之船入。

こんな川が流れて居るのが京都らしい風景。(←おのぼりさんの感想)

少し歩くと鴨川に出ます。

ベタですが胸のすくような気持ちよさ。明日、鴨川沿いを散歩しよう(後記:そうと誓うも実現せず)。

透き通る水、強い光。(オザケン風)

左手に広がるのがリッツカールトン。高層階ではない、というのがうれしい。

昨日に引き続き、鈴木健次郎さんのインタビュー、中編です。

フランスの税制、労働争議はじめ、生々しい経営のリアリティを語ってくださっています。

一着110万のスーツを作ってもなぜ利益が出にくいのか?

フランスでビジネスをするということはどういうことなのか。衝撃のお話が続きます。

JBpress autograph のウェブサイトでご覧くださいませ。こちら

JBpress autograph 連載「モードと社会」第14回は、パリのテイラー、鈴木健次郎さんのインタビュー記事です。

コロナ後のパリのテイラリング事情について、三回に分けてお届けします。

前編はこちらから。「衝撃告白!フランスNo.1 テーラー、鈴木健次郎の闘い」(前編)

私が当初予想もしなかった衝撃のお話がありました(とくに明日以降)。きれいごとなしの生々しいリアリティ。日本のテーラーさんもぜひご覧くださいませ。

 

撮影は山下英介さん、撮影協力はザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町です。みなさまありがとうございました。

 

17日付の日経プラスワン、「なんでもランキング」は、ファッションの歴史クイズです。

僭越ながらアドバイザーを務めさせていただきました。

クイズの目的は、幅広い読者層にファッション関連本を手にとってもらうこと。担当の堀聡さんのご奮闘の賜物です。

電子版では、本紙に掲載されていない皇室ウェディングドレスの話題も載っていますよ。 本紙とウェブ、両方でお楽しみくださいませ。

オーストラリア発のハイエンドなスキンケアSubtle Energies 創業者の息子さんMr. Nick Iraniにインタビュー。西洋とオセアニアのアプローチの違い、これからのウェルネスとラグジュアリーなど、興味深いお話に発見多々でした。このブランドを日本へとりつぐ(株)エスティームの山崎静子さんにも感謝します。

日本ではペニンシュラとマンダリンオリエンタルのみの扱いです。ペニンシュラでトリートメントを受け衝撃を覚え、伝を頼ってインタビューにこぎつけました。近日中に記事化します。

おつなぎいたました田中雅之さんにも感謝します。

オセアニア、この分野ではとにかく進んでます?

日本経済新聞文化欄「文化の盗用」、下巻でもコメントしております。

本紙、電子版でお読みいただけます。電子版はこちら

 

Forbes Japan 連載「ポストラグジュアリー360°」、今回はアートとラグジュアリーの関係について考えてみました。

前半を中野、後半を安西洋之さんが書いています。こちらからどうぞ。

 

ファッションディレクターの干場義雅さんが新刊を出版。「これだけでいい男の服」(ダイヤモンド社)。

序文で、私がGQ Japan に寄稿したエッセイの一部を引用してくださいました。

 

光栄です。ありがとうございます。あらためて、ご出版おめでとうございます。

ちなみに、チャールズ皇太子に関するエッセイ全文はこちら

 

Cultural Appropriation について日本経済新聞から取材を受け、コメントが掲載されています。

Appropriation (応用、適用)は必ずしも悪いことではなく、appropriationなしには文化の発展はありえません。ただ、近年の政治的な動きのなかで、よい適用と悪い適用の差が際立ってきており、後者のケースが「盗用」として炎上しがちなのです。

では、どうしたら炎上を避けられるのか?

議論は明日の日経で「下巻」として続きます。

電子版、紙版、両方でお読みいただけます。

「マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”」試写拝見しました。

インタビュー嫌い、顔出しNGのマルジェラが語る語る!

7歳からの夢を叶えた革命家の生活と一貫した姿勢とは。日本との深いつながりにも驚きます。ゴルティエの弟子だったことも発見でした。ファッション史の学徒は必見です。

監督はドリス・ヴァン・ノッテンのドキュメンタリーを撮ったライナー・ホルツェマーです。

9月17日ホワイトシネクイント全国順次公開
配給:アップリンク
© 2019 Reiner Holzemer Film – RTBF – Animata Productions

「イギリスを知る会」主催第184回セミナー「ダイアナ妃生誕60周年~ダイアナ妃が現代に遺したファッションレガシー」、盛況のうちに無事終了しました。

ご参加くださいました皆様、主催者、関係者の皆様に感謝します。

ダイアナ妃が公人として活躍した17年間を6期に分け、90枚ほどのスライドで解説しました。

 

やはりこの方はファッションを通したコミュニケーション能力がずばぬけて高かったな、とあらためて実感します。

アイコーポ―レーション社長の西村京実さん(左)、フレグランスエキスパートの地引由美さんも、ご多用のなか駆けつけてくださいました。

 

スローン・レンジャー・トウキョウ代表の大西慎哉さんも(右)。みなさまほんとうにありがとうございました。

中野が来ているドレスの生地は、ニューヨークで活躍する浅井広海さん制作の日本のシルクを使った薔薇柄の生地、ドレスデザインも浅井さん、ドレスの実際の製作は廣川輝雄さんです。帽子と髪留め(後姿で見えませんが)は同じ生地で心斎橋リフォームの内本久美子さんが作ってくださいました。細部に職人技が光っております。ありがとうございました。

 

 

このシガーリングアート、驚きませんか?

葉巻のリングを緻密に貼りこんで作ったアート、ゴミになるリングを利用したサステナアートでもあります。


作ったのは、ルパランの松潤こと、上村拓さん。

プロデュースしたのは店主の本多啓彰さんです。

緊急事態宣言中、休業を強いられ、なにもすることがなくなり、拓さんはひたすらシガーリングアート製作に没頭していたそうです。そのすばらしい成果! 数がふえたら展覧会開けるレベル。

それにしてもまた宣言が出てひと月以上、休業を強いられる。二回目、三回目の宣言中の補償もまだ支払われていないそうです。なんてことだ? おまけに大臣が反社ですかという圧力をかけてくるとは。

ほんとうにつらくたいへんな状況なのに、迫力のアート(とボランジェ)に逆に励まされ癒されてきました。講演後の疲れが達成感に変わっていくよい時間。いつもありがとうございます??

20周年おめでとう、と6月の宣言解除のタイミングでお送りしていた蘭がシガーのモクモクによく耐えてがんばってました? もう限界なかんじですが、飾っててくれてありがとう。

12日からまた休業を強いられる理不尽。
みなさん、11日をとりあえずの最終営業日としてまたしばらく閉まってしまうので、アートを間近に見がてら激励に行こう。
(とはいえ、入れる人数に限りもあるのでご予約を。)

飲食業のみなさま。ほんとうに厳しい現実の中、何と言葉をかけてよいのかわかりません。私もホテルの仕事に少しですが関わっていることもあり、理不尽な行政のやり方に翻弄される苦しみを間近で見ています。そんな状況のなかでもゲストの前は笑顔で立ち、楽し気にサービスしてくださるその姿には心打たれるものがあります。

 

 

開催中のFashion in Japan 展より、戦後に活躍した日本のデザイナーから5名、ピックアップしてご紹介しました。

婦人画報.jp 連載です。

こちらからご覧いただければ幸いです。

北日本新聞別冊「まんまる」連載「ファッション歳時記」が、10周年を迎えました。

 

読者のみなさま、関係者のみなさまに感謝します。

日本経済新聞「モードは語る」。

本日は打掛を500点収集している方のことを書きました。

彼女はもう高齢で、打掛が海外に売られて散逸し、伝統技術が廃れてしまうことを危惧しています。

刺繍針を作る職人はすでにいなくなりました。もうあまり時間がありません。

婦人画報8月号発売です。

日本の宿特集も興味深いのですが、スタイルアイコン特集があります。

そちらでコメントを寄せました。本誌でご覧いただければ幸いです。