家で仕事中だった。ゆら~ゆら~と揺れ始め、やがて部屋全体が平行四辺形になって揺れてこれは危ないと思って外へ出たら、足元が定まらず、電信柱もぐるりぐるりといった感じで回り、空が灰色にくすみ、空気全体がゆがんで渦巻いているように見えた。部屋の中に戻ると本やDVDは散乱。アロマポット破壊。それくらいですんだのが意外に思えた。

次男の確保のため小学校へ迎えに行ったら、本人は平然としていたが、クラスメイトのなかには目を泣き腫らしている子も多かった。おとなも経験したことのない揺れだ。さぞかし怖かったことだろう。

テレビを見たら宮城が大津波と火災で地獄絵図のような状況になっている。韓国映画のTSUNAMIに描かれるよりも、はるかに恐ろしい状況である。現実の自然の猛威は、フィクションの想像も及ばないほどすさまじい威力ですべてを破壊しつくす。茫然とする。遠い親戚もいるし、実家があのあたりにあるという友人や教え子もいる。まだ安否すらわからない。

長男が帰宅難民となり、携帯も不通で連絡もとれずにいたので、明日の朝まで待つしかないかと覚悟していたら真夜中に帰宅。偶然、居合わせた人が、帰途をたずね、車ではるばる送ってくれたのだという。夜食用のパンまでいただいて。こんな非常時にも、まったくの他人に対して善意を発揮してくれる心の余裕がある人がいることが、大きな救いに感じられる。感謝。

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