
雅耀会第8回 CSRではなくビジネスとして地銀の頭取レベルと連携せよ
第8回雅耀会を、国際文化会館にて開催しました。ゲストは、財務省大臣官房企画官で、前EU日本政府代表部参事官の二宮悦郎氏。テーマは「日本の工藝を世界へ 外需と海外販路のグランドデザイン」です。
二宮氏の問題提起は明快でした。日本の工藝が海外で十分に売れていないのは、価値がないためではなく、作品をふさわしい市場へ運び、その背景を翻訳し、価格をつくり、売り切り、利益を作家と職人へ戻す「仲介機能」が失われているから。
単発の海外展示で「すばらしい」と言われても、市場は育ちません。必要なのは、実際に買っていただくこと。アートフェアで販売実績を積み、価格と信用を育て、次の取引へつなげること。備前焼をベルギーのキーパーソンと結び、現地アートフェアで初日に完売した事例には、その具体的な方法が凝縮されており感銘を受けました。
発信についても、誰に何をどう売るのかを定め、そこから逆算して言葉と見せ方を組み立てろと指南。支援やCSRの対象としてではなく、適正な利益を生み、地域へ還元できるビジネスとして工藝を捉え直し、地銀の頭取レベルと連携する。厳しい指摘の一つひとつが、工藝を持続させるための現実的な道筋へつながっていました。
会場には、作り手、ギャラリー、金融、行政、政治、教育、メディアなど、異なる現場を担う50名を超える専門家の方々が集まりました。熱気と迫力のこもった質問は途切れず、議論は予定時間を越えて続きました。自らの地域や仕事を持ち寄り、「一緒に動きたい」という声が次々に上がり、会の終わりには次の実践への道筋が見え始めていました。
雅耀会が目指してきたのは、英国のWalpoleのように、ラグジュアリーを担う人々が有機的につながり、互いの知見を生かして、世界へ価値を届ける日本独自のネットワークです。大きな箱を先に作るのではなく、売れる実例と意欲ある人を「アメーバのように」つなぐ。今回、その輪郭が構想から実働へ一歩進みました。二宮さま、ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
The…

スーツ360年の歴史を55分で 「渋谷のラジオ」
今年は「スーツ」生誕360年。
「渋谷のラジオ」にお招きいただき、1666年10月7日のチャールズ2世による衣服改革宣言から21世紀の現在にいたるまでのスーツの歴史をお話させていただきました。
時代の転換を象徴する4曲を厳選しました。それらを含めて55分間の番組になります。
聞き手はチェシャさんです。
放送は、9月27日(日)朝8:00~…

TELMA 2027SS 日本の産地の職人と連携し、不完全も活かす美学を伝える
TELMA展示会。
日本の各産地の職人と連携し、オリジナルの生地を創り、不完全も活かす日本の美学を伝える。一点一点が個性的で、強く心に訴えかけてくる。
テーマは「THE…

MIKIMOTO ハイジュエリー「エクラ」コレクション
9日、銀座MIKIMOTO本店にて、ハイジュエリーの新作コレクション「エクラ」の発表会が開催されました。
クオリティとボリュームが想像を超えてくる、驚きが延々と続く圧巻の…

皇居三の丸尚蔵館が全面開館
皇居三の丸尚蔵館が全面開館します。記者発表会に伺いました。
皇室に受け継がれてきた美術工芸品は約6,300点。
興味深いのは、文化庁による指定が令和3年に始まったばかりだということです。それまでは、皇室のものを指定するのは恐れ多いとされてきました。現在の国宝は10件、うち6件が書。指定はこれから増えていきます。
11月3日開幕の「皇室の至宝…

「ロイヤルの肖像」ヴィクトリア皇太子の巻 ウェブ公開
「ロイヤルの肖像」Vol. 10 スウェーデンのヴィクトリア皇太子、ウェブ公開されました。
夫ダニエルはジムのトレーナーでした。7年かけて王室にふさわしい教養を学び、婚約…

「Esquire」に掲載いたただきました 『エレガンス入門』
「Esquire」にて森岡書店の森岡督行さんに『エレガンス入門』を「今読むべき4冊」のなかの1冊として選んでいただきました。
「本書は流行やぜいたくの指南書ではない。人生…

38㎝の制約の向こうに MIZEN
MIZENのコレクション。
きもの幅38センチという制約の向こうに、精緻な設計が施された自由奔放な服の世界が広がる。螺鈿の光沢を生かしたドレスも大胆に進化して別格の迫力でした。
使われている技法と考え方に関するわかりやすい解説があったあとでの作品登場は、説得力があり、いっそう理解と感動が深まりました。
MIZENの寺西俊輔ディレクターについては『「イノベーター」で読むアパレル全史…

雅耀会 第8回のご案内 「外需と海外販路のグランドデザイン」
少し時間が空いてしまいましたが、雅耀会は健在です。第8回は、財務省大臣官房企画官の二宮悦郎氏をお迎えします。
二宮氏は、ベルギー・ブリュッセルの欧州連合(EU)日…

シックと粋の正体 GQ 10 月号
GQ 10月号発売です。
Dress Chicの特集のなかで、フランス文化の大家、鹿島茂先生にインタビューした記事を書いています。
シックってそもそも何?
いつどのような文脈で生…

「女性ウケ」「モテ」にすがることから脱したほうがいい理由
スーツとか大人の男性服を扱う時に、「モテる服」「女性ウケ」とテーマを設定すると食いつく方も多くいらっしゃるのかもしれないですが、根本的に間違っているのではと感じることが少なくありません。もちろん、個人的な意見なので、「それでも売れるからやる」と言われればもちろん反論はしません。
漠然とした「モテ」や「異性ウケ」は、装いの価値を他者から選ばれることに置く発想です。
およそ主体性をもつ、成熟した人間に求められるのは、選ばれるための服というより、自分がどのような人物であり、周囲にどのような空気をもたらすのかを示す服なのではないかと思うのです。「女性からモテるか」…

Fashion Frontier Program で「エレガンス」講演
中里唯馬さんらが率いるFashion Frontier Program で「エレガンス」をテーマに話しました。
会場のMon Takanawaがおしゃれな空間。足湯まであります。
FFPはファッションを通して社…

「25ans」ロイヤルの肖像Vol. 10 スウェーデン:ヴィクトリア皇太子
「25ans」 10月号発売です。
連載「ロイヤルの肖像」Vol. 10は、スウェーデンのヴィクトリア皇太子です。
性別を問わず第一子が王位を継ぐ完全長子相続制を他の欧州王室に先…

欲望は否定しない。でも、その力を向ける方向を変えよう
北日本新聞「ゼロニイ」連載 「ラグジュアリーの羅針盤」Vol.46は、空海と秘仏が教えてくれたこと。欲望は否定しない。でも、その力を向ける方向を変えよう。
富山・西部…

NHK プレミアムカフェ <ファッション> 再放送のお知らせ
NHK 4K プレミアムカフェ<ファッション> アンコール放送のお知らせです。
8月27日(木)「イブ・サンローランの革命」
8月28日(金)「アントワープ王立芸術アカデミー ファッション科」
木曜日は9:30~ …

Be Suits!! ドリアンさん対談【後編】
ドリアン・ロロブリジーダさん(マサキ型)との「映画×スーツ」対談の後半です。
こちらからご覧いただけます。
ドラァグクイーンと女性がスーツを語るという異色対談…

Be Suits!! 更新 ドリアンさんとの対談【前編】
ドラァグ・クイーンのドリアン・ロロブリジーダさん(マサキ型)と映画史に残るスーツについて対談しました。
前半は「スティング」「華麗なるギャッツビー」「アメリカンサイコ」etc.
女装と「クイーン」の違い
男性を装うこと
完璧であるほど空虚なスーツと名刺
暗黙の階級コード
衣装デザイナーのねらい……
着ることに対する深い愛情と冷徹な視点をあわせもつドリアンさんと「ならでは!」な話が展開します。
こちらでご覧いただけます。
制作チームはLuaaz…

ウォルドーフ・アストリアのピーコック・アレー
大阪中之島美術館ついでに、大阪に昨年できたウォルドーフ・アストリアを訪問しました。
ウォルドーフ・アストリアは、ヒルトンが展開する最高級ブランドの一つです。原点…

ポール・スミスとスーツの未来 GQ JAPAN
GQ JAPAN に寄稿したポール・スミスが語るスーツの未来についての記事が、ウェブ公開されました。『遊び心の裏側にある、冷徹なリアリズムーーーポール・スミスはなぜ、カラフルな色で遊びながら、スーツについてだけ禁欲的なのか』
ピカソ展に際し、来日していたサー・ポール・スミスに、食卓で、予定になかったインタビューをしたときのものです。あまりにも面白い話だったので、ご了承を得て、記事を書かせていただきました。…

大阪中之島美術館でフェルメール
20日、大阪中之島美術館でフェルメール展の内覧会に参加しました。
14年ぶりに来日した「真珠の耳飾りの少女」の見せ方がドラマティック。というかほんの十数点の絵画を映…

