時間の贅沢 ブリタニック・エクスプローラー
LVMH傘下のベルモンド(ラグジュアリートラベルのブランド)が、イングランドとウェールズで初となるラグジュアリー寝台列車「ブリタニック・エクスプローラー」を発表。
2025年7月、「ブリタニック・エクスプローラー」はロンドンを出発し、コーンウォール、湖水地方、ウェールズといった壮大な自然景観を巡る3つの魅力的な旅程を選べる3泊の旅を提供する (あ~乗りたい!!)
スローな旅の新しい幕開けですね。古き良き鉄道遺産を称えると同時に、現代の英国の食、文化、スタイルを融合させ、スローな時間のなかで一流のサービスや風景を顧客に堪能させる。「移動」を手段ではなく目的そのものにしてしまう。
「特別な体験」「時間の贅沢」にいっそう価値が置かれていく時代になりそう。
もちろんこれまでも豪華列車や豪華客船、キャラバンなど移動中の時間を楽しむための旅はあったが、一応目的地はあり、主に顧客に食やサービスの満足を提供するものだった。ベルモンドはそれに加え、移動中の自然景観が重要な要素になっており、コーンウォール、湖水地方、ウェールズといったイギリスの象徴的な自然や文化をテーマにした旅程が用意されている。停車地の地域経済にも貢献するような設計がされているのが次世代的という印象を受けます。
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日経連載「モードは語る」 ウェルネス疲れ
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金沢・香林坊で「伝統文化を未来へ」繋ぐことをテーマにしたシンポジウム。
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ブルネロクチネリ2025SS。まずは香水のニュースから。
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「『家紋の国』はいかに西欧化したのか」
西洋の紋章だけでなく、日本の家紋も視野に入れ、比較文化的に歴史を読み解く意欲的な本。
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資生堂×ポーラ 共同研究に外部講師としてお招きいただきました
資生堂オープン イノベーション プログラムfibonaと、ポーラのマルチプル インテリジェンス リサーチセンターmirc の共同研究に、先月に引き続き外部講師としてお招きいただきました。
未来のウェルネスとウェルビーング(両者は違う)をさらに明確に考えるためのユニークな機会でした。
今年の春にできたばかりのピッカピカの青山ポーラビルにて。
左から資生堂fibonaリーダーの中西裕子さん、大阪大学の佐久間洋司先生、ポーラmircリーダーの近藤千尋さん。
自分のミッションとして、当たり前のように使っていた多くのコンセプトをオリジンから徹底的に洗いなおして現代的に考える、という作業をさせていただきました。良い機会を与えていただきありがとうございました。
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朝日新聞 アメリカ政治ファッションにつきコメントしました
少し時間があいてしまいましたが、朝日新聞11月5日付朝刊文化欄「選挙ファッション重視、過去の話?」でコメントが掲載されました。
米大統領選各候補につき、配偶者、副…
冠雪のない10月の富士
定期の高知出張です。過去3年くらいずっと快晴でしたが、今回は台風→線状降水帯の影響で雨です。あめにけぶる風景もどこかおとぎ話のような幽玄な印象。トップ写真は行き…
「調査力」の秘訣
スペインのラグジュアリーセクターでビジネスをする方が来日、お声がけいただいてお話を伺いました。
初来日にもかかわらず、3週間でディープで広範な日本を体験していら…
百花繚乱、耽美の中にジャパンホラー味
幻想的な金魚たちが織り成すアートの世界が、銀座三越新館アートアクアリウム美術館で展開されています。
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ウェルビーイング疲れ
期日前投票に行ったついでに、近隣でありながらこれまで足を踏み入れたことのなかった辺りを歩いてみた。高速インターチェンジの高架下周辺になる。整然と手入れされた表通…
それでも輪島塗は立ち上がる
北日本新聞別冊「ゼロニイ」連載、「ラグジュアリーの羅針盤」Vol.24は、輪島塗職人に取材した記事です。話を伺って一週間後、輪島は豪雨に襲われ、再出発したばかりの職人さ…
「文学の言葉」と宝石
SPUR 12月号、発売です。
「読む『宝石と腕時計』」特集で協力させていただきました。宝石を連想させる文学の言葉を探せ、というミッション。
ボードレール、シェイクスピア、キーツ、宮本輝、三島由紀夫から探してきました。本棚の埃がきれいになりました。
よろしかったら本誌をご覧くださいませ。
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文学の言葉は長く残り、時空を超えて後世の人々に影響を与えるものであるなあ……ということを改めて実感していた矢先に、ちょっと心に引っかかる光景を目にしたので、記しておきます。
リアルであれインターネット上であれ、
仮に言葉をかけるならば、どんな相手であれ最低限の敬意をもってかける。
よほど軽蔑や怒りが大きければ、ひねりのある皮肉で昇華する形で伝える。
それさえ難しければスルーするか思い切り距離をおいて法的処置にゆだねる。
それが人に影響を与える言葉を使う人間の責務であり大前提とされてきたし、…
チャールズ2世の衣服改革宣言と今日の紳士型ラグジュアリービジネス
1666年10月のチャールズ2世による衣服改革宣言は、スーツのシステムを生んだという意味でも画期的でしたが同時に、ラグジュアリーの意味を変えたという意味でも注目に値しま…
うめだ阪急でサロンレクチャー
大阪・うめだ阪急で開催されたブルネロ クチネリ顧客様イベントでラグジュアリーに関するサロンレクチャーを2回、行いました。テーマ「1920年代の文学サロン」に似つかわしいようVIPルームも装飾され、スタッフのみなさま、顧客のみなさまとともに豊かな時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。
1階のポップアップではイタリアからオペラニットの職人が来日、デモンストレーションをおこなっています。ひとりですべて手作業でおこない、20時間から、40時間くらいかかることもあるそうです。お近くの方、またとない機会ですので間近でご覧ください。
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金融資産とラグジュアリーを切り離す
ココ・シャネルがコスチュームジュエリーによって金融資産とエレガンスを切り離してしまい、1920年代にふさわしいエレガンスを示したことで結果的に女性解放をもたらしたように、…