「ザ・ビューティフル」展、一足早く拝見しました。学芸員の詳しい解説を聴いて、当時の英国の美術史の流れがよく理解できました。

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ただ、ただ、美しいことを目指した「唯美主義」。美術館内の「順路」の表示すら「美しい」。

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孔雀のモチーフは唯美主義のシンボル。この絵はエドワード・バーン=ジョーンズによるブローチを模したもの。

三菱一号館美術館にて。この美術館周辺も、うっとりするほど美しい。30日からです。

この展覧会をファッションの視点から見る記事を、「ハッピープラスアート」というサイトで書く予定です。お楽しみに!

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図録はこれまで見た展覧会図録のなかでも一、ニを争う美しさ。細部にいたるまでアートの精神が行き届いています。アート好きは必携。

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関係ないけど、会場で清楚な女性がひとり「あの…」とあとをついてきてらして、な、なにか?と警戒していたらば。「失礼ですが、香水の名前を教えていただけないでしょうか?あまりにもいい匂いでしたので、つい…」と聞かれました(^_^;) 喜んでいいのか反省すべきなのか。L’Artisan Perfume、とおこたえしましたが、ここ三ヶ月ぐら飲み続けているブルガリアンローズカプセルの効果も? 

鑑賞後、お隣のビル内の「グリル うかい」にてランチをいただきました。インテリア、器、雰囲気、味、おもてなし、すべてにおいてため息ものの美しさでした。

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投資銀行、コンサル、大手資産運用会社、プライベート・エクイティ、MBAという私にはほぼ縁がない世界で活躍してきた筆者が見た、グローバルエリートの世界。資産運用のトップエリートの公私にわたる特徴が、具体例とともにおもしろおかしく書かれている。

トップエリートの共通点。

1.ニコニコバトル。

2.お金に細かい。

3.大成功するにつれて質素な服装を好む。(ファッション誌が示すようなデキる男のライフスタイルは、成り上がり途上スタイルで、仕事の性格によっては逆効果であることも。大成功すれば、その人自身がブランドになるのでむしろ質素になる)

4.信頼と評判を第一に。「誠実で信頼できる」「公明正大」という評判こそキャリアを守ることを理解している。

5.目の前の仕事に全力投球。そこからおもしろい仕事を獲得していく。

6.長い期間をかけて築き上げたネットワーク内で最強のチームをつくる。

7.おやじころがしがうまい。業界の重鎮を味方につける。(楽天の三木谷さんと元ライブドアの堀江さんの別れ目はここだったという指摘。「おやじをうまくころがした楽天と、若者をころがしているうちに自分もころんでしまったライブドア」という比喩がわかりやすい)

下世話な話題で面白かったのが恋愛・結婚・離婚事情に関する話。携わっている仕事のやり方がそのまま恋愛・結婚にも反映されるさまは、生々しくておもしろすぎる。ぜひとも映画化希望(笑)。

身近な例においても、エリートというか、仕事ができる高収入な人ほど、仕事のやり方と恋愛・結婚のあり方がみごとにリンクするなあ・・・とぼんやりと傍目から観察していたが、やはり投資業界においてもそうだったのですね(^_^;)

以下はスペシャル付録の「今日からマネできる!12のスキル」のなかからピックアップ。「知っている」ことばかりだが、実際に「実行できている」かどうかは、「?」。実行するためのヒントもあって、なるほど、と。

1.与太話の鬼になる。与太話をマメにデータベース化しておく。小さな心配りが大きな報酬につながる。

2.ノンバーバル・コミュニケーションを極める。腕の位置、手のひらの方向、ジェスチャー、動作が言語よりもモノをいう。

5.プレゼン資料は「ブルーオーシャン戦略」で1ページや3ページのシンプルなキラー・チャートのみに。

6.プレゼン前に「本音でどうしても伝えたいことがある」ことを明確に意識しておく。誠実さと情熱こそが成功の鍵。

7.手書きの年賀状を送りまくる。

8.交際費をけちらない。交際費は「自己宣伝費」。

9.レストラン選びは命がけで。

10.仕事とは関係のない幅広い分野の知識を身につける。人間的な深みを伝えて「この人と一緒にいると楽しい」という感覚を無意識レベルで相手にたたきこむ。リベラルアーツがマネジメントの本当の基礎になる。

11.社交パーティーは「エレベーターピッチ」を用意し、事前準備をして臨む。ネットワークでは、自分が相手を知っていることではなく、相手が自分を知っていることが重要。

12.社内政治のプロになる。

油断ならないニコニコバトルの世界。どの業界でも通じる話なのではないか。備えよ常に!ですね。


はい、こういう見方があるということをしっかり頭の片隅に入れたうえで、言葉を扱わねばなりませんね。私なども小心なものだから「・・・かも。」と断定を避けて文章を終えることがままありますが、それも内館先生からは叱られそうです(^_^;)。

冒頭から「生き様」の話が書いてあってよかった。いろんなところで、「生き様」ほど下品なことばはないから使わないでと何度も何度も言っているのに、メンズファッション誌のグラビアでは平気で太い活字になってたりして。みんな好きなのね、「生き様」。でも「ぶざま」「ざまをみろ」など醜態を連想させることばということをもっと意識しましょう。そもそも発音してみて美しいか? モデルに着せる服と同じだけ、使う言葉に気を遣ってくれるとうれしいです。

やはりファッション誌であまりにも使われすぎていてあたりまえになっている「カタカナ+さ」についてもチェックが入っていて、ほっとしました。「エレガンスさ」「キュートさ」「ナチュラルさ」、もうやめましょうね、こんなバカっぽい書き方。「エレガンス」はそれだけでOK、あとの二つはたとえば「キュートな雰囲気」とか「ナチュラルなたたずまい」のように、うしろになにか日本語の名詞をもってくるのがコツです。

どさくさにまぎれて言ってしまうと、私は「女史」ということばも好きではありません。敬するフリして距離を置いて蔑んでいるような冷たさが漂うことばです。「中野香織女史」など書かれたりすると心にさぶい風が吹く。まあ、相手に悪気はないのだと自分に言い聞かせはするものの。女だからといってハレモノをさわるように特別扱いすることはない、ふつうにさらっと「さん」か「氏」でいいではないですか。

そういう「好きでないことば」をあげはじめるときりがないということを発見してなんだかギスギスしてきた(笑)。たぶん、人の数だけそういうことばが出てくるだろう。そういうことばをいちいち避けているとモノも言えなくなるから、神経質になりすぎないのも大事かと思うが、ただ、自覚して使うのと無自覚に使うのとでは大きな違いがある。

ゲランの新作香水、ラ・プティット・ローブ・ノワール・クチュールの発表会。六本木LE.G.A.にて。

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フレッシュでフルーティーなトップノート、女性らしいフローラル全開のミドルノート、セクシーなラストノート、それぞれを、3人のモデルの女性がヘアメイクとファッションで体現。

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フレッシュ⇒マチュアでフェミニン⇒セクシー。これを一人で演じるのはハードル高いですが(^_^;)。でも、どうせドレスを着て香水をまとうならば、うじうじ遠慮せずに、「イッツ・ショウタイム!」の心意気で堂々と演じきるほうが潔いね。

ピンクの照明のもと、ドンペリニオンのロゼも振舞われ、ピンクの羽根で試香するというブラック&ピンクに彩られた発表会でした・・・。

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お招きくださったのは、ゲランのビジネスプラニング&マネージャーの中村真由美さん(右)。大学の後輩で数年前からのウェブ上でのおつきあいがあり、「今年こそはお会いしたいですね」と言い続けていましたが、ようやく今年は年頭から念願がかないました!

18日、モデリスト協会主催の新春セミナーで講演しました。晴れ渡る土曜の午後、100名ほどの聴衆に恵まれました。2時間にわたってこってりとスーツをめぐる文化史のお話をいたしましたが、最後まで熱心に聞いていただき、こちらのほうが感動。ご来場のみなさま、貴重な土曜の午後にご来場いただき、ほんとうにありがとうございました。

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ご来場くださった方の中には、メーカーズシャツ鎌倉の取締役会長、貞末良雄さんや、岡山からこのイベントのためにはるばる来てくださった方、拙著を全部コレクションしているという愛読者の方、拙著をぼろぼろになるほど愛読してくださっている方なども。じかにお会いして、お話することができて、しみじみ深い感慨を覚えた日。

講演+パーティーと全て終わったとあと、セルリアンの最上階のバーで、ほぼ満月とスカイツリーを相手に反省会(笑)。自分に勝った勝利の美酒を堪能。リミット越えしたあとのお酒ほど美味しいものはない。とか言いながらなにかと理由をつけて飲んでばかりという気もしますが。(~_~;) タイトルはチャーチルのことば。

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✩香水会社を退社し、独立したばかりの青木美郷さんとランチ。青山ブノワにて。

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本ブログにも何度か登場してくださっていますが、ボキャブラリーが詩的で豊富なので(「睫毛の上に涙の粒」とか。笑)、「香り」という正体のあいまいなものの表現をするときに、いつもユニークな視点を与えてくださいます。実は、はじめて年齢を知りましたが、私の息子にどちらかといえば近い(~_~;) そういえば、これまでまったく年齢など気にならず対等のリスペクトをもって話していた(たぶん、お互いに)。感性に年齢はさほど関係ありませんね。

その後、一緒にラルチザンパフューム本店に立ち寄り、「今年をスタートする開運香水」を選ぶ助言もいただきました。昨年は、「あまりにもイメージど真ん中すぎて」避けていた女の王道的なフレグランスですが、この日はすっと直感に入ってきたので素直に。ひねりとかギャップとか寄り道はもういい。堂々とシンプルに直球で勝負することにした。という気分なのか。実際、トンネルをひとつくぐり抜けるたびにシンプルな悟りみたいなほうへ向かっている。

✩パリから来日中で、銀座和光での受注会最終日の鈴木健次郎さんにお目にかかりに。NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演して以来、すっかり有名になり、あちこちで声をかけられるとのこと。土曜日のトークショーも一日に3回もおこない、各回大盛況だったようです。ほぼ60日間におよぶ密着撮影のことや、新たに発見したスーツの各国の違いのことなど、お話尽きず。

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イギリスとイタリアのスーツは腰から下のドレープの表現に力を入れるが、パリは上半身に重きをもってくること。スーツはカッティングが重視されがちだが、「縫い」によっても表現ができること。最初に徹底して教え込まれる生地の持ち方や姿勢が、実は合理性にのっとったものであること。ロンドンから来る20代のお客さんのスーツの注文の仕方がたとえば「シングルとダブル一着ずつ、替えのトラウザーズを2本」というようなスマートさであったりすること。それはたぶん父から息子へと「伝統的に受け継がれる」ものであること。パリのお客さんは採寸中も冗談ばっかり言って笑いっぱなしだが、日本ではきわめて生真面目に注文が行われること。などなど。

2年前の和光でのトークショーをご一緒してから、ますます勢いにのっていらっしゃいます。(髪型の変化も成長の表れ?!笑) 今後はスーツでの世界制覇もめざしたいとのこと。目標が高くて明確ですがすがしい。努力を怠らず、次々実現しているのもあっぱれ。リスペクト。私も着実にひとつひとつ、がんばらなくてはね!

延び延びになりながらも、ようやく、初稿、完了。


長い長い長い旅だった・・・。3年越し。永遠に終わらないと思っていた500ページだったけれど、ほんとうに終えることができた。映画の終わりの「完」が眼前に広がっているイメージ(笑)。終わるまで生かしてもらったことに感謝したい。お手伝いくださったみなさま、寛大にお待ちいただいた出版社さま、ほんとうにありがとうございました。

忙しい日本人でも読めるようにするために、ここから編訳をすすめるのがまたたいへんですが、ここまで来たらならとことん。

これが終わったらやりたいと思っていた仕事が山のように控えている。ひとつひとつに没頭できれば幸い。

仕事に没頭しすぎてカペルに去られてしまったシャネル。傷を癒したのは仕事だけだった。他人事とは思えませんが(^_^;)

Capel said, "Remember that you’re a woman."  All too often I forgot that.

「東京ウーマン」ランチトーク、「ファッションと恋と仕事と人生と」(・・・おそろしいタイトルですね(~_~;)がアップされました。

https://www.tokyo-woman.net/theme108.html

谷本さんのインタビューに、鴫原さんと私が答えるという形のトークで、3ヶ月ほど前の収録でしたが、今読むとなにエラそうなこと言っているのかと気恥ずかしいかぎりですが・・・・・・。

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あらためて思ったのですが、全ての人に通用するセオリーなんて、ない。また、年代(成長過程)に応じて、考え方も変わってくる。いずれにせよ、アクション&リフレクションによって、そのときの自分の状況にもっともなじむ考え方を自分で作っていかなくてはならないのですね、たぶん。行動なくして幸せなし。byディズレーリ。行動すれば傷つくこともありますが、いちいち傷つかない、というか、すぐ立ち直って教訓を次に活かす!(これは自分に対して言ってます。笑)

というわけで、ここで話していることはひとつの通過点におけるひとつの考え方としてご笑覧いただければ幸いです。また新しい経験や学習をつみ重ねることで、少しは熟成していけるといいのですが。

<補足>

何事にも常に例外はあります。行動なくして幸せなし、ではあるのですが、こと恋愛に関しては、女性は積極的に「行動しない」ほうがうまくいくことが多い、と思います。20歳以上年下の現パートナーをゲット(という言い方もナンですが(^_^;))なさった鴫原さんはご自分からお食事に誘ったのがきっかけとのことでしたが、これはやはり例外中の例外。

もう例外だらけでなにがなんだか、ですが(笑)。例外前提に、お気楽に読み流してね。

行動しない。というのはすなわち、自分からアプローチしない。自分から連絡しない。要求しない。相手に執着しない。

ある程度の苦い経験をいくつか積んでいいかげん学んだら、大人の女は自分から恋をしない、というのが幸せな(ストレスや悩みのない、双方によい循環をもたらす)恋愛のこつなのではないかと思います。自分のミッションに邁進して、男性に惚れさせる。というか、惚れてくれる男性のなかからお相手を選ぶ。だいたい、そのときの自分に見合った人にしか惚れられないもの。レベルにご不満であれば自分のレベルを上げる努力、違うステージに上る努力にエネルギーを注げばいい。

「冷たい」男など、いない。冷たい=あなたに惚れていない。それだけのこと。草食系=あなたに惚れていない。それだけのこと。オス度の高い男ほど、本気になった相手にのみアツい肉食獣に変貌するだけの話。ごくごくシンプルですね。笑。そういうことかと悟れば、自分に関心のない相手に執着したり無理に相手を思い通りにしようとしたりするのは、時間とエネルギーとフェロモンのムダ。断腸の思いであろうと、まちがった思いはいったん手放したほうが、いろんなことがうまくいく。時間が経って、経験を積んだあなたの魅力がアップすれば、向こうから追いかけてくることもあるかもしれないし。

それでも片思いや追いかける恋やつらい恋が楽しいという声を否定するものでは毛頭ありません、もちろん。それぞれの人生の選択です。