WWDからご依頼を受け、穂積和夫さんの追悼文を寄稿しました。

あらためて、ご冥福をお祈りいたします。

「ラグジュアリーの羅針盤」Vol. 25 公開されました。

「マイルドヤンキービジネス」とNewsPicksが呼んだ日本の大衆ビジネスの大ヒット。作り手が「他人の目を意識して演じる」ことではなく、「ありのままの姿を見せる」ことを選んでいる点が、大きな共感を呼んでいる。

「本物であること」とは、自分自身に対して正直であること。他者の期待に応えるために変えるのではなく、自分の信念や文化をしっかりと軸に据えて、誠実に表現し続けること。その先に希望があるのだろう。

 

I find myself grappling with complex emotions as I revisit content I wrote for this series two years ago—specifically, in Vol. 3, titled “Before the Luxury Liner Runs Aground.”

In that article, I likened the current state of the luxury business to the Titanic, poised before an iceberg. Unfortunately, that prediction seems to have come true. According to Bloomberg, more than 38 trillion yen in market capitalization has evaporated from European luxury brands since March 2024. While Hermès and Prada have shown resilience, LVMH has reported a significant decline in sales, and Kering, which owns Gucci, has faced even steeper double-digit losses.

The contraction in demand can be attributed to the shrinking Chinese market, upon which the industry had become overly reliant. Adding to this is the phenomenon being termed “luxury fatigue.” As noted by an executive from Chanel in an interview with the Swiss daily Le Temps, “A sense is spreading among consumers that they are beginning to question the very purpose of this industry.”

The overwhelming flood of information surrounding luxury products today seems to strip away their allure of rarity and exclusivity. Many might find themselves fatigued by the relentless marketing excesses involving celebrities. It’s a sentiment that likely resonates with a growing number of people.

Another point that strikes me is a phrase I wrote myself:

“While we speak of luxury as a single concept, the path to pursue is not that of the European luxury industry. Rather, we should re-evaluate the essence of true richness, rooted in the unique philosophies and inherent characteristics of our own land. Or has this now taken root in the form of ubiquitous discount retailers?”

“Ubiquitous discount retailers,” of all things. And yet, that’s precisely what has happened. Japanese businesses offering low-cost, high-experience value—such as Kura Sushi, the amusement chain Round1, and the secondhand clothing store Second Street—are achieving remarkable success in the United States.

Unlike brands that chase status and prestige or proclaim lofty missions such as “making the world a better place” or “promoting Japanese beauty to the world,” these businesses target a customer base that seeks simple, accessible pleasures. Without significantly adapting to local customs, they are embraced abroad exactly as they are, following the Japanese way. The impact of inbound tourism appears to play a significant role in this phenomenon.

This approach—eschewing high-concept branding and embracing a relaxed, unembellished authenticity—ironically aligns with the principle most prized by luxury: authenticity.

Being “authentic,” rooted in the unique culture of a particular place, emerges as a powerful magnet in an era that celebrates cultural diversity. This authenticity, whether in the realm of luxury or mainstream business, captivates people and serves as a bridge connecting like-minded individuals across the globe. This realization feels like a glimpse into a new wave of globalization.

Now that we can observe this trend with clarity, I hope it heralds the rise of Japanese luxury with its unique allure, ready to be confidently shared with the world, distinct from its European counterparts.

北日本新聞「ゼロニイ」12月号が発行されました。「ラグジュアリーの羅針盤」Vol. 12にて「欧州ラグジュアリーと日本発大衆向けサービスの共通点」について書いています。

リアルであること、本物であること、がこれまで以上に価値を帯びるようになっています。

記事内で言及している「ラグジュアリー疲れ」についてはこちらの記事をご参照ください。

石川県の牛首紬展、日本橋高島屋で開催されております。白山工房の西山博之さんに牛首紬復活のユニークなストーリーを取材しました。

牛首紬展は12月3日まで。西山さんもアテンドしていらっしゃいます。ぜひこの機会に!

お話の最後の方で、「業界」なるものについて考えさせられました。西山さんがこんなことを話されました。「着物業界とファッション業界の間には長年、大きな溝があって、まったく違うシステムで動いていた。でもMIZENの寺西俊輔さんが入ってきたことで、両者の溝がなくなり、協力しあうことで可能性が無限に広がりつつある。ワクワクしている」と。

これを聞いて、はっとしました。メンズファッション業界(とりわけスーツ業界)とモード系のファッション業界も相いれない業界で、それぞれ別のシステムで動いていると見られている節があります。が、もしかしたらそれも「人」次第で、溝を取り払うことで新たな可能性が開けてくることもあるかもしれないなあ……

「業界」なるものは、つまるところ、「人」が作っています。

次世代ジュエリーブランド、Gemmyo創業者ポリーヌ・レニョー氏にインタビューする機会をいただきました。彼女が掲げる「スマートラグジュアリー」がカプフェレ教授(ラグジュアリー論の権威)と一緒に練り上げたコンセプトと聞いて、意外で驚きました。フランスでも確実にラグジュアリー観が変化しているのだと知り、次世代のラグジュアリーについて議論する充実した時間になりました。詳細は後日、記事にいたします。

I had the privilege of interviewing Pauline Laigneau, the founder of the next-generation jewelry brand Gemmyo. I was surprised to learn that her concept of “Smart Luxury” was developed in collaboration with Professor Kapferer, a leading authority on luxury studies. It’s clear that the perception of luxury is evolving, even in France.

日経新聞連載「モードは語る」。11月9日付では「若者のウェルネス疲れ」について書いています。電子版は有料会員限定ですが、こちらです。

英語版はnoteに掲載しています。

挙げた例はダリのシュールレアリスムとアルトーの残酷演劇でしたが、マルキ・ド・サドのサディズム、ロマン主義者たちの活動も、人間本来のウェルネス回復のための芸術とみなすことができるのではないかと見ています。

写真はサルバドール・ダリ、ウィキメディア・コモンズより。

資生堂オープン イノベーション プログラムfibonaと、ポーラのマルチプル インテリジェンス リサーチセンターmirc の共同研究に、先月に引き続き外部講師としてお招きいただきました。

未来のウェルネスとウェルビーング(両者は違う)をさらに明確に考えるためのユニークな機会でした。
今年の春にできたばかりのピッカピカの青山ポーラビルにて。

左から資生堂fibonaリーダーの中西裕子さん、大阪大学の佐久間洋司先生、ポーラmircリーダーの近藤千尋さん。

自分のミッションとして、当たり前のように使っていた多くのコンセプトをオリジンから徹底的に洗いなおして現代的に考える、という作業をさせていただきました。良い機会を与えていただきありがとうございました。

 

I am honored to have been invited back as an external lecturer to contribute to the collaborative research initiative between Shiseido’s open innovation program, fibona, and POLA’s Multiple Intelligence Research Center (MIRC), building upon our productive session from last month.

This unique opportunity allowed us to further clarify our thinking on the future of wellness and well-being (which are distinct concepts).

The event took place at the brand new POLA Building in Aoyama, which opened just this spring.

Pictured from left: Yuko Nakanishi (fibona Leader, Shiseido), Project Researcher Yoji Sakuma (Osaka University), and Chihiro Kondo (MIRC Leader, POLA)

In preparation for my participation, I set myself the mission of thoroughly re-examining many concepts we use routinely, tracing them back to their origins and reconsidering them in a modern context. I’m grateful for this valuable opportunity.

少し時間があいてしまいましたが、朝日新聞11月5日付朝刊文化欄「選挙ファッション重視、過去の話?」でコメントが掲載されました。

米大統領選各候補につき、配偶者、副大統領、その配偶者、そしてそれぞれの党の支持者にいたるまでかなりのエネルギーを割いて調べ、コメントを出したのですが、掲載されたのはハリス候補のみ、しかも結構、誰でも思っている普通の内容でした…。新聞コメントはそんなものですかね。むしろまとまった原稿書いておけばよかったかな。

 

ちなみにもっとも面白いと感じているのは、共和党副大統領候補として出たヴァンス氏です。だんだんトランプに似てくるスーツスタイルと、政治家としてはかなり異例なメンズ顔ひげ。政治家の顔ひげの歴史。どこかで書く機会があればまとめて書きたいテーマです。

 

トランプ大統領誕生をお祝いします。

 

 

 

北日本新聞別冊「ゼロニイ」連載、「ラグジュアリーの羅針盤」Vol.24は、輪島塗職人に取材した記事です。話を伺って一週間後、輪島は豪雨に襲われ、再出発したばかりの職人さんも再度、絶望の淵に立たされました。何を書いても偽善的に見えてしまうのですが、それでも負けずに立ち上がり、支援の輪と協力を続けて輪島塗を存続させようとする姿に逆に勇気をいただく思いがします。

ほんとうは今、輪島は選挙どころではないのだ。自治体も政府も動きが遅すぎる。歯がゆい思いをかみしめながら早い復興を願っています。

SPUR 12月号、発売です。

「読む『宝石と腕時計』」特集で協力させていただきました。宝石を連想させる文学の言葉を探せ、というミッション。

ボードレール、シェイクスピア、キーツ、宮本輝、三島由紀夫から探してきました。本棚の埃がきれいになりました。

よろしかったら本誌をご覧くださいませ。

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文学の言葉は長く残り、時空を超えて後世の人々に影響を与えるものであるなあ……ということを改めて実感していた矢先に、ちょっと心に引っかかる光景を目にしたので、記しておきます。

リアルであれインターネット上であれ、

仮に言葉をかけるならば、どんな相手であれ最低限の敬意をもってかける。
よほど軽蔑や怒りが大きければ、ひねりのある皮肉で昇華する形で伝える。
それさえ難しければスルーするか思い切り距離をおいて法的処置にゆだねる。

それが人に影響を与える言葉を使う人間の責務であり大前提とされてきたし、 言葉によって社会になにがしかの影響を与える人間の価値でもありました。 学問の世界に長くいたのは、そんな「生きるお手本」のような先達への尊敬と憧れがあったためです。

そのような倫理観が公然とふみにじられる光景を目にしました。

若者や子供たちは、それでもなお影響力をふるう大人の態度を模倣します。

罵倒や侮蔑のことばを立場のある人が公然と放てば、それをOKなのかと受け取る若者が主流になる数年後、「そんな」世の中になってしまう。

言葉を用いて仕事をする人が(そうでなくても、ですが)責務を倫理的に果たすということは、何年後かの自分ないし子孫が生きる未来の社会環境を作るための、最低限の投資でもあります。さらにそれを美しく使えば、後世の人々を救う光にもなります。

自戒を込めて、です。

 

大阪・うめだ阪急で開催されたブルネロ クチネリ顧客様イベントでラグジュアリーに関するサロンレクチャーを2回、行いました。テーマ「1920年代の文学サロン」に似つかわしいようVIPルームも装飾され、スタッフのみなさま、顧客のみなさまとともに豊かな時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。

1階のポップアップではイタリアからオペラニットの職人が来日、デモンストレーションをおこなっています。ひとりですべて手作業でおこない、20時間から、40時間くらいかかることもあるそうです。お近くの方、またとない機会ですので間近でご覧ください。

I had the pleasure of speaking about luxury at a special client event for Brunello Cucinelli at Hankyu Umeda. The salon was beautifully decorated with books, creating an atmosphere reminiscent of the literary salons of the 1920s, which perfectly matched the theme. Thank you very much.

H&Mグループが2025年までにヴァージンダウンの使用を廃止するなど、ファッション業界全体がファーのみならずダウンも使用を控える方向へとますます進んでいることを受けて。NewsPicks comment をこちらにも転載します:

人類が最初に着た衣類が毛皮。毛皮は土に還るので地球環境との共存という意味では、実はポリエステル製のエコファーよりも、自然の摂理にかなっている。

同じように自然に生え変わる鳥の羽根を使って保温に使ったヴァージンダウンならば地球環境をなんにも損なっていない。

人間の需要(欲望)にこたえて量産しなくてはならない時代になり、動物を痛めつけても毛皮や羽根を強制的にとるという事態が横行したので、ならば使わないことが正義、みたいに極端な方向にいってしまった。

そもそも使いません宣言は、今の時代なら(動物を虐待してまで金儲けするビジネスの横行に対して)効力があり、善いことをしている企業として消費者にアピールするのかもしれない。

しかし、毛皮やヴァージンダウンを着ることそのものは、本来、悪ではない、ということはおさえておきたいところです。

Photo: NASA blue marble (Public Domain)

朝日新聞13日付「万博 デザインの挑戦」というコシノジュンコさんインタビューの記事。最後に万博とファッションについてコメントしました。

コシノさんの言葉が力強い。「今を感動することが未来に通じる」という名言。 朝日新聞の華野記者にお世話になりました。ありがとうございました。

電子版は有料会員限定ですが、こちらでお読みになれます。

 

なお、大阪万博のユニフォームにつきましては、関西電力からご依頼を受けて原稿を書いたことがあります。こちらでお読みいただけます。

日本経済新聞連載「モードは語る」。12日付夕刊では、ブルネロ クチネリ・ジャパンと輪島千舟堂の交流「秘話」を書いています。

この内容は、私が自主的に輪島に取材に行ってはじめて判明したことでした。紙幅の関係で書ききれなかったのですが、クチネリは複数回、輪島に行き支援を続けています。紙面に書いた内容と同様、この事実は、一切、PRされていません。

国や宗教をもはや信じられなくなった時代に、「真・善・美」を示すのがラグジュアリーブランドになった、というのはフランソワ=アンリ・ピノー(ケリングCEO)のことばですが、それを先鋭的に実践しているのがクチネリだと認識しました。

これからのラグジュアリーは、職人に自由に創造力を発揮してもらう環境と待遇を与え、そこから生まれた高価格製品の利益は地域全体の環境の向上のために再分配する。それによって、特権階級の排他的幸福ではない、「包摂」=全体の幸福を目指す必要がある。クチネリ・ジャパンはそれを淡々と実践していました。

富裕層のみのことを考えるラグジュアリーは古い、というのはそういう意味でもあります。

 

トッド・スナイダー氏へのインタビュー記事がウェブ版GQで公開されました。こちらです。

あのウールリッチが今シーズンからステージを変えます。伝統モチーフはそのままに、ちくちくしない、イタリアのカシミア100パーセントの新しいアメリカンカジュアルへ。発想のヒントはいつも日本から。

多くのコラボに貫かれるトッドのビジネススタイル、”True and Honest”な姿勢にも魅了されます。

Rugged Luxury (上質剛健)なウールリッチへの変貌、期待しましょう.


(写真はウールリッチの提供です)

GQ has released an interview with Todd Snyder, the newly appointed Creative Director of Woolrich.

Woolrich is set to enter a new era this season. While preserving its traditional motifs, the brand is evolving towards a new American casual style, featuring 100% Italian cashmere that’s not itchy. Interestingly, Japan continues to be a source of inspiration for his innovative ideas.

Todd’s business approach, consistently evident across his numerous collaborations, is characterized by a “True and Honest” attitude that’s truly captivating.

Let’s look forward to Woolrich’s transformation into a brand of “Rugged Luxury”.

フェリス女学院大学 緑園都市キャンパスで「ラグジュアリーの変遷と時代を創るファッション」というテーマで講義をさせていただきました。150名の学生さんたちの丁寧なコメントシートも拝読し、一層のやりがいと使命感を感じております。お招きありがとうございました。

資生堂のオープン・イノベーション・プログラムfibonaと、ポーラのマルチプル・インテリジェンス・リサーチセンターmircがタッグを組んで、次世代のウェルビーイングの価値を創造する前衛的な研究がおこなわれております。

資生堂とポーラが共に研究をする。これだけでも驚きですが、光栄なことに大阪大学の佐久間洋司先生と共に外部講師としてお招きいただきました。

資生堂とポーラ、総勢20名ほどの精鋭研究員の方々とともに刺激的な議論の時間を過ごさせていただきました。

同業種の競合を超えて人類の未来のためにともに研究するというプロジェクト。こんな若い世代が活躍する日本は頼もしい。

トップの写真はfibonaのリーダー、中西裕子さん、大阪大学の佐久間洋司さん、そしてポーラmircのリーダー、近藤千尋さん。ありがとうございました。


Shiseido and Pola, two industry giants, have joined forces in a groundbreaking research collaboration.

Even more remarkably, I’ve had the privilege of being invited as an external lecturer alongside Dr. Hiroshi Sakuma from Osaka University.

I spent an invigorating session engaging in thought-provoking discussions with an elite group of approximately 20 researchers from both Shiseido and Pola.

This project, which transcends industry competition to pursue research for the future of humanity, is a testament to the promising young generation driving Japan forward.

Pictured are Yuko Nakanishi, leader of fibona; Dr. Hiroshi Sakuma from Osaka University; and Chihiro Kondo, leader of Pola mirc. My sincere gratitude to all involved.

北日本新聞別冊「ゼロニイ」10月号発行されました。「ラグジュアリーの羅針盤」Vol.23 「ゲストに迎合するのではなく、啓蒙せよ」。

ラグジュアリーに関する講演をするたびに受ける、「富裕層に気に入られるにはどうしたらいいですか?」という質問について考えていました。なんかこれって、「女性にモテるにはどうしたらいいですか?」という質問と似ているなあ、と。

女性っていっても女性の数だけいて一人一人全く違うし、ましてや「富裕層」なんてひとくくりにできるものではない。新興のインフルエンサー系の富裕層と先祖代々の資産を守っている富裕層では考え方も趣味も全く異なるし、保守層の中でも個性がそれぞれ違う。マクドナルドのハンバーガーを好むウォーレンバフェットのような人もいる。

そもそも、「こういうの、お好きでしょう?」「マーケターによれば富裕層はこういうものをお好みらしい」みたいにブランディングされ、提供されたものが面白いのだろうか? マーケティングの結果の予想をはるかに超えてくるもの、圏外から新しい発見をもたらしてくれるようなものに、人は価値を見出すのではないだろうか?

ジェンダー問わず本当にモテる人は、媚びたりせず、自分を曲げても相手の好みに合わせたりはせず、主体性をもち、新しい発見をもたらしてくれる。だからこそ、会いたくなる。

それと同じで、結果的に富裕層にモテるサービスは、志や理念をもち、ゲストに迎合しすぎず、むしろゲストに新しい視点を提供して啓蒙してしまうようなところがある。だからリピートされる。

マーケティングリサーチ以前に大切な前提があるように思います。

 

 

LEON 11月号発売です。LEONには珍しく、ビジネスウェアがスタイリングされておりますね。

特集「チラリズム The Art of Teasing Glimpse」において巻頭エッセイを寄稿しました。お近くに本誌がありましたらご笑覧ください。

SPUR 11月号「私が愛した香水物語」でインタビューを受けました。フレデリック・マルに香水を選んでいただいたときのエピソードを紹介しています。お近くにSPURがありましたらご覧ください。

 

さて、フレデリック・マルがパリ本店で顧客に香水を選ぶとき、顧客の話を聞きながらアドバイスをするので、その結果、「パリの秘密の人間関係のすべてを知っている」ことになるわけだが(まるで告解室)。フランスに奥深い香水文化が発達していることと、パリに秘密の人間関係がたくさんあることとの間には、密接な関係がある。

ヨーロッパ型ラグジュアリーの源には、語源のイメージから、「色欲(lust)」があるということを本にも書いた。ヨーロッパ、とりわけフランスは色恋沙汰には寛容である。フランスの大統領の不倫やら恋愛沙汰はプライベートの問題で仕事や人格とはまったく無関係と見られてきたし、一般人も、他人様のことをとやかくいう資格は私にもないので、という態度である。

このような、自由奔放な性愛の快楽を肯定する思想を「リベルティナージュ」という。遠くアンシャン・レジーム時代の貴族社会に根を持つこの伝統、早い話が不倫に関する寛容さが、ヨーロッパの服の色気や優雅な空気感、香水の繊細で奥深い魅力をひそかに支えている。

リベルティナージュをホメているわけではないが、その独特の秘めやかな雰囲気を理解しないと、フランスのラグジュアリーも理解できないだろう。

一方、日本は、皆様ご存じのように、リベルティナージュ一発退場である。日本という環境でヨーロッパ型ラグジュアリーを真似をしても本物感が生まれにくい理由もそこにある。

日本は日本で、自分たちの独自の快楽や文化を冷徹に見つめなおし、そこに根差すラグジュアリーを創造していきたいものです。

千舟堂/岡垣漆器店の岡垣祐吾社長に、輪島塗りの世界を丸一日かけてご案内いただきました。

下地塗り職人の七浦孝志さん、沈金職人の高出英次さんにじっくり取材させていただいたほか、多くの工程を統括する「主屋(ぬしや)」である岡垣社長の日常のお仕事にも同行。

リアルな輪島塗の世界の一端を学ばせていただきました。

瓦礫も多々残る環境のなか、長年親しんだ工房を失い、それでも手を動かす職人さんたちのお仕事ぶりにふれ、あまりにも多くのことを感じ考えたのでどれだけのことを伝えられるかわかりませんが、最大限の敬意をこめて記事を書こうと思います。
千舟堂の岡垣社長にはすっかりお世話になりました。

そもそも千舟堂とのご縁を作ってくださったのは、ブルネロクチネリ。クチネリ・ジャパンがいかに本気で輪島の支援を持続的におこなっているのかも現地に来て知りました。このストーリーもいずれ記事にする所存です。

取材にご協力くださいましたみなさま、本当にありがとうございました。復興が進むことを願っています。

13日に能登・輪島に輪島塗の取材に伺いました。

 

震災から8か月半経っているのに、まだまだこのような状況があちこちに残る。滑走路も道路もところどころひびわれており、バウンスする。大破したまま撤去もされない家屋があちこちにあり、建っているように見えてもインフラがだめになって休業している施設も多々ある。

仮設住宅からも人が出入りする。

そのような状況のなかでも日常の生活が営まれていて、職人さんたちが淡々と仕事を続けている。辞めざるをえなかった方もいらっしゃるなかで続けていけることはありがたい、と愚痴ひとつ言わず。

海底は隆起し、かつて海のそこにあったと思われるものが現れ、海岸線が変化している。岩が転げ落ち、道路が割れたまま、手付かずになっている。

それでも夕陽は淡々と変わらず輝くという自然の営みに、切なさがこみあげてくる。

日経連載「モードは語る」。昨夕は、ラグジュアリーの持続にとって不可欠な職人の地位向上の提言を書きました。有料会員限定ですが記事はオンラインでも公開されています。こちらでお読みいただけます。

掲載した写真は、丹後のデザイン橡・豊島美喜也さんの作品です。金属織物を使った茶室のパーテーションで、青海波の柄がデザインされています。ロンドンで展示されたもので、豊島さんにお写真を提供いただきました。

英語版はこちらです。(海外の方からのお問い合わせがあった時用に勝手に作っています)

この記事、および最近の取材に関して「ラグジュアリー論のあとに職人の話というのは180度違う路線ですね」と言われて驚きました。

これからのラグジュアリーを考えるにあたり、重要になるのは手仕事の稀少性です。だからこそ職人をもっと重んじ、その地位を上げていくべきだと提言しています。ラグジュアリーの持続と職人の地位向上は、不可分な問題です。

ただ、多くの日本人にとっては、ラグジュアリー=富裕層ビジネス、でとどまっています。ゆえに、富裕層な好きなものマーケティングみたいなのがラグジュアリー研究だと勘違いされている節があります。

ブルネロ クチネリが持続的に輪島の支援をおこなっていることも顕著な一例ですが、ラグジュアリービジネスを長期的におこなう立場にある者には、ノーブレスオブリージュ的行動が大前提として求められます。

表面的なきらきら、一時的な大金の動き(の幻想)、虚飾に惑わされていると、ラグジュアリーの本質を見失うことになります。

JBpress autographにて、『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー』レビューを書きました。

AIには書けないであろう私的な偏りの強い感想文、を意識しています。ご高覧いただけますと幸いです。

GQ 10月号 アルチザン特集。 クラフツマンシップとサステナビリティをテーマに斎藤幸平さんと対談しました。本誌をご覧いただけたら幸いです。

〇ゼロニイ連載最新版、「ものぐさの価値を説く勤勉家」、ウェブ公開されました。

Design Week Kyoto 2024 台風が直撃しそうで微妙なところですが……31日登壇です。1600-1800 の部です。気候状況がこうなので、どうか安全第一にお過ごしください。もし当日、台風の影響がさほどなさそうであれば、会場でお目にかかれますように!

〇GQ10月号「モダンアルチザン」特集で、斎藤幸平さんと対談した記事が公開されます。テーマは「クラフツマンシップ&サステナビリティ」。9月1日発売です。

 

 

 

藤原竜也さんのラジオ番組「宇宙一受けたい授業」コーナーにお招きいただきました。

テーマは「ハイブランド」。

藤原さんが最近、DiorのTシャツばかり着ていてそれは成金ぽくない?とスタッフに笑われていると知り、じゃあ、ハイブランドのことを勉強してみようじゃないか、となったようです。

時間が限られていて丁寧に説明すべきところがだいぶ割愛されているのが心苦しいところではありますが。

お聞きになった方が、ブランドってもう記号ではなくて、社会的責任を含めた総合的なありかたになっている(これからますますそうなっていく)、というところまで興味をもっていただけるとうれしいです。

23日~25日まで朝日放送系で全国放映、のちにアーカイブに収録されるようです。

WWDから依頼を賜りまして服飾史上のアラン・ドロンの功績(とりわけ日本に与えたインパクト)を書きました。

これからも何度も引用されることになる永遠のアイコンであろうと思います。

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン合同会社主催のハイポテンシャル セールス エキスパートの研修で、“What is Luxury? Past, Present and Future” をテーマに講演させていただました。

翌日はレジェンドと呼ばれるトップ・オブ・トップのディスカッションを拝聴しました。

トップ層に行けば行くほど、方法論ではなく人間力を磨く話になってくる。売る人も一流であるからこそ顧客にとってのラグジュアリー体験を作れるのですね。新しい視点を提供していただいた思いがします。

I had the privilege of delivering a lecture on “What is Luxury? Past, Present and Future” at the High Potential Sales Expert training organized by LVMH Moët Hennessy Louis Vuitton Japan.

The following day, I attended a discussion featuring top-tier professionals often referred to as “legends” in the industry.

It’s fascinating how, at the highest levels, the focus shifts from methodologies to personal growth and character development. It’s clear that only first-class professionals can create truly luxurious experiences for their clients. This event provided me with fresh perspectives on the luxury industry.

I would like to extend my heartfelt thanks to Ms. Aya Yamanouchi and the entire team for their tremendous support. Thank you very much!

ゼロニイ9月号発行されました。

「ラグジュアリーの羅針盤」Vol. 22 「『ものぐさ』の価値を問う勤勉家」。

声量が減り、声がしわがれることを自然の理として受容する歌い方を上品とみなす、という地唄の世界の発想に思わず正座してしまいました…。これは宮古上布の世界における「60歳で始め、90歳で大成する」という考え方に通じるものがありますね。

中里唯馬さんが主催するFashion Frontier Program 、セミファイナリストの方々を対象に「新しい時代のラグジュアリー」というテーマでオンライン講演をいたしました。昨年に続き、二度目ですが、内容はこの一年の取材体験をまじえ、アップデートしました。

日本各地から、世界から、ファッションで社会を変えるという勇気と志をもったデザイナーのみなさまが熱心に聴いてくださいましたこと、心より感謝します。質問タイムでも逆に質問者の背景や志を知ることができて、最近の潮流もうっすらとですがわかり、充実した時間でした。こんな若い方々と接すると未来に希望を感じます。

このような教育活動を続けている唯馬さんも尊敬します。ブランドの社会貢献としてのCSRとしても、Yuima Nakazatoの価値観の延長にある活動なので、この上ない効果を発揮しています。パリに向けたコレクションを考えるだけでもたいへんなのに、これだけの労力をかけるなんて立派すぎる。親会社のSpiberも取材していますが、人類を救うという高い志を持って創業したCEOはじめ、すばらしい企業です。Yuima NakazatoもSpiberも目指す方向が北極星のように不動で光輝いているゆえに、応援していて誇らしい気持ちになるし、安心感があります。

 

 

日経新聞夕刊連載「モードは語る」、17日付ではHONESTIESの代表、西出喜代彦さんに取材した記事を書いています。

電子版は有料会員限定で恐縮ですが、こちらからお読みになれます。

本文にも書いていますが、「障害の社会モデル」という考え方をこの取材を通して知りました。「医学モデル」では身体機能に原因を見て、それを治すことを考えますが、「社会モデル」ではそうは見ないのです。たとえば階段があってそれが「障害」になってしまう場合、上るためにスロープをつけさえすればいい。そうすればそこに「障害」などない、とみなします。

前後裏表の区別をしなくてはならないことで「障害」を感じざるを得なかった視覚の不自由な方などに、この服はとりわけやさしい。

デザインが美しく、高級コットンの肌ざわりがよいのもいいですね。美しいものを身に着けているという感覚は、自尊の感覚とも結びついていると思うので…。

こういうやさしさにあふれる製品づくりをする企業は尊敬するし、応援したくなりますね。

類似品がちらほら出回っているけれど、本来掲げている志(裏表なし、は社名から)のレベルが違い、総合的な取り組みの範囲が違うから、元祖として強い。マネされることが多いアパレルの世界で、それでも強みを発揮する秘訣はシンプルで、志を高く掲げ、すべてをそれに関連付けて作り上げること。学ぶことの多い取材でした。

「ハイブランド」がテーマのラジオ番組にお招きいただきおしゃべりしてきました。

笑いの絶えない楽しい時間になりましたが、あらためて実感したのは「普通の人はディオールの創業者のことを知らないし、どのコングロマリットの傘下なのかも知らない」。

ここに寄り添うことを徹底してはじめて「広がり」が生まれるのだな、と。

渋谷にあるスタジオの最寄り駅から3分ほど歩くだけで汗が噴き出す信じられない暑さでした…。(せっかくの記念写真が悲惨な状態に)

 

 

 

*写真は富山の呉羽丘陵フットパスの上からの眺め。歩いてから自分が高所恐怖症気味だったことを思い出す、という冷や汗体験でした。高さは約28mです。

 

 

婦人画報9月号発売です。『「ハレ」の日のバッグ』特集で巻頭エッセイ書きました。現代におけるハレとケの意味を考えるのがサブテーマになっています。

見かけられたらお手に取ってご覧くださいませ。北海道特集も眼福です。

酷暑が続きますが、どうぞご自愛ください。

ゼロニイ8月号掲載の記事がウェブ版に公開されました。こちらでご覧ください。

これまで下請け扱いされてきた地場産業の職人さんにもどしどし脚光を当てていきましょう。すばらしく美しいものを創る彼らが海外ブランドとも同格に扱われ、フェアで敬意のある扱いを社会から受けること。「日本発のラグジュアリー」を考えるには、まずはそこからです。

 

 

 

北日本新聞「ゼロニイ」8月号が発行されました。「ラグジュアリーの羅針盤」Vol. 21は丹後の豊島美喜也さんに取材した記事です。

麻布台ディオール内装のメタリック装飾(トップ写真)はこの方の作品。

ロンドンTOTO。

銀座ロレックスタワーのファサード。

ほか福岡リッツカールトンはじめホテルのアートなど。「丹後のレオナルド・ダ・ヴィンチ」こと美喜也さんは名のあるクリエーターとして扱われるべきなのです。ブランドとの守秘契約などもありません。っていうかなんだよ守秘契約って。

どこであれ産地の職人が海外ブランドとも対等の立場で共働できること。新しいラグジュアリーはそこからだ。

日本経済新聞連載「モードは語る」。本日夕刊では、丹後の「民谷螺鈿」に取材した螺鈿織を見ながら考えたことについて。伝統を未来につなぐには何が必要かを、話を聞き、考えてみました。電子版は有料会員のみですが、こちら

写真はグオ・ペイによる螺鈿織を使った2019年春夏クチュールコレクションです。©Guo Pei.

丹後の螺鈿を手がける民谷共路さんを取材。きらきら光るものはやはりラグジュアリーの原点なのですよねえ。

そもそも丹後に来るきっかけになったのは、MIZENの展示会でした。螺鈿を使ったとんでもなく美しいアイテムたちを見てしまったことです。天然のきらきらの輝き。これがシルクと調和するとなんともいえない幻想的な作品になる。ぜひ一度、作るプロセスを見たいと思い、MIZENデザイナーの寺西さんにおつなぎいただいた次第です。

民谷さん取材中の光景。ご案内を引き受けてくださった北林功さん撮影。

ルイ・ヴィトン、ディオール、ハリー・ウィンストンはじめ高級ブランドが民谷さんの螺鈿や箔を使った生地で作品を発表しています。詳細記事は後日。しばしお待ちくださいませ。

北林さん、民谷さんと。ありがとうございました!

丹後に取材旅。職人さんにお話を伺う合間のプチ観光です。今回のご案内役をお引受けくださった「Design Week Kyoto」の代表理事、北林功さんにご案内いただきました。

まずは「立岩」。高さ約20mの一枚岩です。地下から上昇してきたマグマが固まり、その後の侵食により周囲の岩石が削り取られてこの岩が残されたといいます。

周りにお土産店など皆無というそっけなさがいい。いわゆる「観光地」はどこも資本主義のにおいがぷんぷんしすぎるのです…。

 

倭文(しどり)神社にもご案内いただきました。

織物の守護神とされる「天羽槌雄命(あめはつちおのみこと)」を祭神として、毎年春に、丹後ちりめんの繁栄を伝える三河内(みごち)曳山行事が開催されるとのこと。全国に倭文神社はいくつかありますが、そこはすべて絹織物との関連が高い地です。

それにしてもどうやったら「倭文」を「しどり」と読むことができるのか…(笑) 初見ではかなり難しいですよね。

私は名前に「織物」と「香水」の各一字が入っているためか、この領域に呼ばれることが多い気がします。謹んで参拝してまいりました。

 

 

「ゼロニイ」7月号に掲載された、スパイバー社関山和秀さんのインタビューがウェブでも公開されました。こちらからご覧ください。

ファッションのための繊維は当初の目的ではなかったのですが、まっさきに反応してくれたのがファッション業界であったと。社内ではむしろ「ファッションのような軽いことをしたくない」という反対が起きていたそうなのです。それでも関山さんは、理解してくれる業界があるなら、そこから一緒にやっていけばいいではないか、と。大きな目標を掲げたらその程度の批判は「誤差」でしかなくなる、というものの見方にもスケールを感じたなあ。

人類が奪い合いをする必要のない無限の資源、それを作り出すことで世界平和を目指すという関山さんの志の高さに感銘を受けています。

北日本新聞ゼロニイ 7月号が発行されました。鶴岡市のスパイバー本社に伺い、CEOの関山和秀さんに取材した記事を書きました。

 

関山さんは最高にかっこいい方です。人類にとっての普遍的価値を紡ぎ出す、と決めているのですから。

 

なお、スパイバー社は、日本から唯一オートクチュールウィークに参加するYuima Nakazatoの親会社でもあります。

JBpress autographに開催中の「カルティエと日本」展のレビューを寄稿しました。

多くの意味で「結び」の威力を感じさせる展覧会です。個人的に驚いたのは、画家・北野武さんを早くからカルティエが支援していたという事実。武さんの絵は、漫才や映画に通じる破壊力あります。

多くのファインジュエリーや時計なども日本との文化交流で生まれていることがわかり、相互作用の力を再認識いたします。

日本経済新聞夕刊「モードは語る」。本日は、来週から始まるパリ・オートクチュールコレクションの意義について書いています。

運営に詳しいブラッドリー・ダン・クラークスと、日本から唯一、ゲストメンバーとして参加する中里唯馬氏にインタビューしました。

電子版はこちら。(有料会員限定で恐縮です)

紙版コラムもよろしくね。

写真は、Andrea Heinsohn for DesignArtMagazine.com 。
DAMのジャンヌ・マリーさんに大変お世話になりました。パリ・オートクチュール直前の時期に丁寧に取材に応じてくださったブラッドリー、唯馬さんにも心より感謝申し上げます。コレクションのご成功をお祈りし、応援しています。

英語版は、noteに公開しています。

東洋経済オンラインに寄稿した記事に関し、誤解を受ける場面が発生しました。

原因はシンプルです。「ファッションに疎いと感じる読者のため」と配慮がなされ、編集部によりオリジナル原稿から多くの情報が削除され、本来の原稿が短く編集されているためです。

 

結果、「ファッションには抵抗がある」と感じる読者にとっては読みやすくなったのかもしれませんが、一方、関心の高い方にとっては、本来、必要と感じて入れておりました情報が省略されたために、あたかも手抜きのような誤解を生む場面が発生しています。相当の時間を割いて調べたうえで苦労した仕事に対し、この扱いは不本意で、残念と感じます。

公開と同時に(6月9日)、こちらにオリジナル原稿を公開しておりますので、よろしかったらダウンロードしてご高覧ください。ビジネスメディアには向かないクセが強めの文体もそのままです。

それでもはやり、趣旨にとって重要でありながらフォローしきれていない情報もあろうかと存じます。その際はどうぞご教示いただければ幸いです。

 

ブランド名やデザイナー名が並ぶだけで敷居の高さを感じるという一般読者と、その情報がないと手抜きないし無知ととらえるファッション関係者。両方を満足させることはなかなかに困難で、2つのバージョンを作り続けることがいまのところ無難とも感じています。

 

 

 

 

斎藤幸平さんと対談のお仕事でした。駒場の斎藤さんの研究室にて。

大昔にトータル20年ほどお世話になった駒場はずいぶんきれいになっており、一方で昔のまんまという場所もあり、歩いているうちに眠っていた記憶の扉が開かれるような不思議な感覚がありました。

私はいったい何をしているのだろう。過去に夢見たこととのギャップをつきつけられ、こんな迷子感(と少しの絶望)に襲われたことはありませんか? 

東洋経済からご依頼を受け、最近のラグジュアリーファッションの動向をまとめてみました。

「『カルチャー帝国』築く高級ブランドのしたたかさ」というタイトルの記事になっております。

もちろん、ファッションに疎いという読者のためにやや煽情的?なタイトルになっており、文章も平易にトリミングされております。(それがよくないというわけではなく、一般読者にお読みいただくにはこのようなプロセスを経るのが通常ということかと)。

私のオリジナルのテキストは、こちらです。3700字くらいですが、情報量も多めです。ラグジュアリー業界を見る解像度(!)に慣れていらっしゃる方はどうぞこちらのオリジナルバージョンをご参照ください。

明治神宮の花菖蒲がピークを迎えています。紫、赤紫、ピンク、淡いパープル、ブルー、白のバリエーション。アントシアニンたっぷりで(笑)、眺めているだけで目がうるおいます。

池のほうでは蓮も見ごろを迎えていました。
近くにはパワースポットとして名高い清正井も。誕生日の参拝も済ませ、ファミリーに誕生日を祝ってもらいました。毎年、不老ぶりが話題になる荒木先生と一日違いの誕生日。荒木先生にあやかりたいものでございます!

サンローランに映画制作部門が加わり、アンソニー・ヴァカレロがこの部門のディレクターも務める。で、昨年のカンヌで公開された作品の試写を拝見しました。「ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ」。西部劇×男同士の愛。「ブロークバック・マウンテン」トリビュートな30分の小編です。クリエイティブディレクターは服ばかりじゃなく映画も作る時代に突入しました。

© 2024 El Deseo D.A. S.L.U. All Rights Reserved.
7/12(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほか全国公開

「ラグジュアリーの羅針盤」、Tagiru.の回、ウェブ版で公開されました。

心は満たすものでも火をつけるものでもなく、本来の自分に戻ればおのずと「たぎる」もの。

高島屋会報誌「ハミングタイム」5・6月号 特集「心はずむ雨の日に。」のなかで傘についてのインタビューを受けた記事が掲載されています。「高島屋友の会」のみなさま、ご笑覧ください。

最近はシェア傘も増えましたね。システムとして構築されているのも見かけますが、最近、見かけて面白いなーと思っているのは、トイレなどに「あえて忘れ傘のように置いてある」ビニール傘。「必要な人、必要なところまで使ってまた次の人のために<忘れて>いってください」という趣旨なんですね。安価なビニール傘だからこそ可能な、やさしい世界。

一方、ハミングタイムに紹介されているのはまったくカテゴリーが異なるもの。バッグのようなファッションアイテムに分類される傘です。店頭の傘立てに置いて「シェア」されると困るような傘は、クロークに預けるなど丁寧に扱うことが求められますね。出かける場所に応じて、持つ傘も変えるべきなのでしょう。

 

朝日新聞後藤記者より取材を受けて、デザイナーとしての桂由美さんについてコメントしました。有料記事ですが、5月1日16:42まで無料で全文公開されているそうです。

マリー・クワントやヴィヴィアン・ウェストのような偉大さを感じます。先駆者として一時代を築き上げ、次世代にレガシーを遺した、すばらしいデザイナー人生でした。

「ラグジュアリーの羅針盤」Vol. 18は、スリランカでアーユルヴェーダを施すホテルを営む伊藤修司さんの起業ストーリーです。

身体をまるごとリセットして「生きること」を問い直した方、ぜひ訪れてみてください。

尾張一宮出張。尾州生地のメッカですが、この地にある近代化産業遺産Re-TAiLの2階に、Kunishima のコンセプトテイラーがあります。尾州生地でお仕立てするオーダースーツのお店です。

名古屋からJRまたは名鉄で15分くらい。建物自体、100年近く経っているビンテージですが、国島が補修をして保存に努めています。中に入っているお店もそれぞれ個性的。

トップ写真に映るスタッフは、山田さん(左)、田添さん。

本日4月18日で創業6周年を迎えました。

2018年に起業して以来、右も左もわからないなか、多くの方々に助けていただき、なんとか6周年を迎えることができました。アカデミズムの世界にとどまっていてはまったくわからなかったことを多々、学ぶことができました。読者のみなさまはじめ、関わってくださった全ての方々に心より感謝申し上げます。

 

今年は桜の開花が例年より遅めでしたが、ソメイヨシノが散ったあと、見事な八重桜が咲いています。つつじも咲き始めました。

毎年毎年、きちんと咲く「順番」を守って咲き始めることに驚異を感じます。

こういう自然の慎ましさに倣い、エネルギーを蓄えるべきときには地道に研鑽を積み、咲くべきときには過不足なく咲いて世界の片隅を楽しませる、というあたりまえのことをきっちりと続けていきたいと思います。

あらためて、みなさまのご支援に感謝申し上げます。

 

映画『プリシラ』にコメントさせていただきました。

GAGAホームページに掲載されています。

『フェラーリ』がザ・マチスモな映画だとすれば、 『プリシラ』はガーリーの極み。 1950年代後半から60年代を背景にするとこういう映画が作りやすいんですね。いまのジェンダーフリーもいいけど、こういう両極端の感覚にふりきった世界観の表現も好き(その時代に生きて楽しそうかどうかは別の問題)。

 

 

 

きものやまと社長、矢嶋孝行さんにインタビューした北日本新聞「ゼロニイ」連載記事が、ウェブ版に公開されました。

英語版も公開しています。

愛子さまがジュエリーをご愛用ということでがぜん注目を浴びているミキモトですが、製品としての完成度の高さ美しさは言うまでもありませんが、そもそも海産物のなかから一番高く売れるものとしての真珠に目をつけ、ならば養殖真珠を世に出そうというトンデモ発想を抱き、12年以上かけて真珠の養殖に成功し、国際社会からの「養殖真珠はにせもの」という総バッシングにもめげず7年かけてパリ裁判を闘い勝利を獲得し、「贅沢は敵だ」の第二次世界大戦の危機を耐え抜いた真珠王、御木本幸吉のことにも思いを馳せてほしいなと思います。高貴な輝きの真珠にひけをとらない、強くてしなやかで尊い御木本幸吉のスピリット。

銀座・ミキモトビルの前を通るたび、幸吉さんの屈託のない笑顔とユーモアあふれる言葉を思い出して元気になれるのです。

詳しくは拙著『「イノベーター」で読むアパレル全史』でも項目を立てて力説しておりますので、お読みいただければ幸いです。

 

婦人画報4月号ジャケット特集に寄稿した記事がウェブ版に転載されました。20世紀初頭から現代までの時代とジャケットの関係をおそろしく限られた字数のなかで解説したミニミニ「ジャケット史」です。こちらからお読みいただけます。

また、過去に婦人画報で書いてきた記事でウェブに転載されたものは、こちらにまとめてくださっています。こういうアーカイブを作ってくださるのはありがたいことですね。

北日本新聞「ゼロニイ」連載「ラグジュアリーの羅針盤」Vol. 17。きもの「やまと」のパリ進出について、社長の矢嶋孝行さんにインタビューした記事です。

伝統文化に高い価格をつけて売る、という最近の風潮に矢嶋さんは抵抗します。「文化を楯にしたくはありません。私たちは伝統文化を着るために生きているのではありません。着たいと思ったものが文化になっていく」という言葉にはっとさせられます。

ほぼ一週間後、ウェブ版にも掲載されます。同時にnoteで英語版を掲載します。

 

高知へ日帰り出張。ちょうど合間の快晴に恵まれました。行きはJALのいつもの「K」の席。ここからは富士山がきれいに撮影できるのです。見飽きない麗しさですね。

日経新聞夕刊連載「モードは語る」、本日は、アリッサ・ハーディが念願だったキャリアと引き換えに業界の暗部を暴いた渾身のルポ『ブランド幻想』について書いています。

紙版、電子版、ともに掲載されています。電子版はこちら(会員限定公開)。

インフルエンサーに対しても、ご自分の影響力がどのように行使されるべきなのか、もっと責任を自覚すべきと促しています。

ファッションのキラキラした面はすてきですが、それを支える労働者がどのような扱いを受けているのか。知ってしまったら、商品を見る目も変わらざるをえないところがあります。

第10章は、私が遭遇したのと似たような経験が書かれていて、同情の涙なしには読めませんでした。社会正義の側に立とうとすれば、保守勢力から痛い目に遭うのは、どの領域でも変わらないですね。でも新しい味方がもっと増えているはず。アリッサの勇気を讃え、応援します。

宝島社より22日に発売されるムック「Legend Star Graffiti オードリー・ヘプバーン『永遠の妖精』の素顔」。生涯と映画を豊富な写真でコンパクトに紹介しています。レトロな雰囲気。第2章「オードリー・ヘプバーンとファッション」を書きました。

パリ・オートクチュールデザイナー、中里唯馬がケニアで見たものは。「燃えるドレスを紡いで」のレビュー書きました。ファッション産業が利益追求に走りすぎた結果、アフリカに「衣服の墓場」が形成されている。「もう服を作らないで」というケニアの叫び。その状況を受け止めて一歩前進しようとする唯馬さん。

支えるのはセイコーエプソンとスパイバーという日本の最先端技術、ということも頼もしい。

16日公開です。ぜひ、ご覧ください。

英語版はこちらに書いておきました。

エストネーションから、仕事服に関するインタビューを受けました。こちらで公開されております。お時間ゆるすときがありましたらご笑覧ください。

エストネーションの飯島亜沙子さん、水谷優芽さん、竹山賢さん、ヘアメイクの久保田カオリさん、ライターの湯澤実和子さんはじめ、スタイリストさん、カメラマンさん(お名刺いただくタイミング外し)にたいへんお世話になりました。ありがとうございました。

「婦人画報」4月号に寄稿した最旬の靴とジャケットに関するエッセイがウェブ版に転載されました。「靴から始まる『ジャケットのおしゃれ』 王道スタイルと自由な組み合わせ」

靴とジャケットの方向性を合わせることが20世紀の王道スタイルでそれもよいのですが、いまはあえて不協和音を自由に楽しむことができる時代になっています。

富山中部高校同窓会、神通会の会報No.62 に寄稿しました。昨年お招きいただいた講演に関する話題です。お世話になりましたみなさま、あらためましてありがとうございました。

婦人画報4月号、ジャケット特集&シューズで監修・寄稿しています。ジャケットから見る20世紀初頭から現在までのファッション史に関し、2ページにわたり、年代ごとの特徴をできるだけコンパクトにまとめています。ジャケットに合わせるシューズのページではエッセイを寄稿しております。ファッション史のおさらいと最新トレンドのアップデート、楽しんでいただければ幸いです。

GQ 4月号発売です。ジェントルマン特集。

W. David Marx氏と対談した記事が掲載されています。「What Is A Gentleman ジェントルマンよ、復活せよ」。

オールドマネーとニューマネー、クリエイティブクラス、イギリスメンズファッションデザイナーの最近の潮流、ステイタスとジェントルマン、日本の山の手の粋、紳士協定とアメリカ式起業、19世紀ダンディ、新しい日本のラグジュアリーにいたるまで話題は多岐に広がります。ぜひご覧くださいませ。

日経連載、2月24日夕刊はバイオ繊維の可能性について書いています。機能性ばかりが追求されがちなバイオテクノロジー最先端の新素材ですが、新しい次元の美しさや情緒を切り開く可能性にも期待したいところ。

先日の京都府のZET summit 2024での議論の一部です。京都府、スパイバー社長関山さん、京都大大学院沼田教授、中里唯馬さんに感謝します。

写真は、Yuima Nakazato 2021より。ブリュードプロテインを西陣織に織り込んだ生地を用いています。写真だけでも幻想的な美しさが伝わりますね。

電子版は有料会員限定ではありますが、こちらでご覧いただけます。

唯馬さんはスイスにしばらく滞在し、オペラIDOMENEOの衣裳制作に携わっていらっしゃいました。一年がかりで準備されてきたプロジェクトが無事に22日にプレミアを迎えることができたそうです。このオペラが日本にも巡回することを願っています。

北日本新聞「ゼロニイ」発刊されました。連載第16回は、ラグジュアリーとまちづくりの関係について。

大量生産の世界で欠点とされた要素が、ラグジュアリーの世界では長所として生きる。こういう考え方にどうしようもなく魅了されます。

講演にご協力くださった高松太一郎さん、松井紀子さん、ありがとうございました。

PRっぽいVulcanize London でレディースオーダースーツを展開しています。取材を受けました。PRっぽい記事ではありますがスーツは自腹で買っています。コスプレ含めいろんな服を着ますが、身体に合ったスーツは結局長く着られて時代に合っていますね。10年前に作ったスーツもちょこちょこリフォームして着ています。

詳細はこちらをご覧くださいませ。1年半くらい前の取材でしたので髪が短いですね。

(*スーツはちゃんと自腹で購入しております)

ZET (Zero Emission Technology)-summitの公式写真が送られてきましたので、置いておきます。

私はスパイバー×ロンハーマンのフーディを着用させていただいております。関山社長ももちろんスパイバー製品をご着用。プロテインファイバーから生まれた生地はやわらかくてしっとりした感触で、着心地がとてもよいのです。

プロテインファイバーは資生堂のマスカラにも使われていますよ! 脱炭素(すべき)時代に向けて、可能性が無限大のバイオテクノロジーです。

 

2023年10月8日に富山・砺波の散居村の文化的景観を守るためのセミナー講演の内容が文字化されました。こちらでお読みいただけます。

セミナー後半の質疑応答はこちら

 

このセミナーの模様はNHK富山のニュースで放送され、北日本新聞にも掲載されました。

京都府主催のZET-summit 2024に登壇しました。「産学公で挑む技術革新 ゼロカーボンバイオ繊維はファッションの未来をどう変えるのか?」というセッションで、細菌を使って空気から作る「エアシルク」を開発した京都大学大学院教授の沼田圭司さん、プロテインファイバーの領域ですでに成功しているスパイバーの社長、関山和秀さんとご一緒させていただきました。

このイベントに向けてかなり時間をかけて下準備したのですが、当日、ハプニングがあり、終了時間の15分まで「あと5分」の音が鳴り、急いで途中を端折ってまとめに入ったところ、横からスタッフがいらして「あれは間違いでした」と。また端折った部分に無理やり話をつなげてなんとか場を持たせたのですが、ひとえに沼田先生、関山先生の的確で濃いお話のおかげでした。シナリオ通りにいかない場合に柔軟に対処できる胆力を鍛える必要を痛感した次第です。

よいチャレンジの機会を与えていただいた京都府のスタッフのみなさまに心より感謝いたします。また、この日はスパイバーのブリュードプロテイン×ロンハーマンのフーディーを着用させていただきました。近未来的な乳白色を活かすのは白コーデだと思い、全身白でまとめてみまひた。しっとりとやわらかい繊維で、着心地抜群です。

終了後に登壇者と記念撮影。左が沼田先生、右が関山さまです。下は会場になった永森重信市民会館。昨年できたばかりのすばらしい施設でした。

 

このセッションのために、多くの気鋭のデザイナーにヒヤリングをしました。印象的なお答えをくださったのは中里唯馬さんでした。「脱酸素というと機能性ばかりが重視されるが、これまでにない美しさを創造できる可能性がある」という趣旨のコメントで、実際、細尾の西陣織にプロテインファイバーを織り込んだ作品を作っていらっしゃいました。こちらも投影させていただきました。グレースーツの男性がずらりと並んでいたビジネスビジネスした会場で、ファッションデザイナーからの「美」に関する提言は想定外だったようで、すばらしい説得力がありました。スイスでオペラの衣装制作中の唯馬さんですが、ご多用の合間を縫って丁寧にご対応くださいました。心より感謝いたします。

 

 

「ジャンヌ・デュ・バリー」プレミアのイベントの模様が、Madame Figaro.jpに掲載されました。

バロックとロココの違い、革命前後のファッションの違いなどの話題は割愛されておりますが、当時の「公妾」「愛妾」の違いと役割、恋愛・結婚観などについて話したことが文字化されています。

TOHOシネマズ日本橋の外を出ると、こんなシックな風景でした。

日本経済新聞連載「モードは語る」。27日夕刊では、伝統工芸ディレクターの立川裕大さんに取材した記事を書いてます。有料会員限定ではありますが、電子版ではこちらでお読みになれます。

GPネットワーク主催「まちづくりセミナー2024」で講演しました。富山市図書館にて。新ラグジュアリーの考え方がどのようにまちづくりと関わってくるのかを話しました。トップ写真中央はGPネットワークの代表、橘泰行さんです。左が富山に移住したクチュリエの高松太一郎さん。オーディエンスには市会議員の方々や各自治体の関係者、富山の企業の社長さんたちがずらり。翌日には新田・富山県知事からも「ご講演ありがとうございました」とメッセージをいただきました。光栄です。

富山市図書館も地震の被害にあいました。蔵書がすべて落下し、展示するガラス作品の一部も破損。すべてを元に戻し、図書館を再開したのが1週間前の17日でした。大変な状況のなか、あたたかくお迎えいただきましたことに心より感謝します。まだ復興途上にある氷見地区はじめ、能登半島の被災地のみなさまに心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

講演で着用したのは、高松太一郎さんの作品です。ユーズドデニムを使い、ディオールのアトリエで鍛えたテクニックで美しいラインに仕上げてあります。

隣のトルソーのドレスは、松井機業の「しけ絹」を使った高松さんの作品です。

オーディエンスのなかに6代目・松井紀子さんのお顔も見えたので、急遽、少し話していただきました。

盛況のうちに無事終了しました。ありがとうございました。

*翌朝の読売新聞(富山版)に掲載されました。

フィガロジャポン✖️ルイ・ロデレールのプレミア「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」、プレミア試写会の上映前にお話しさせていただきました。フィガロ編集部の森田さまが司会、エノテカの佐野さまがルイ・ロデレールの解説、私は当時のフランスの習俗について解説しました。


18世紀フランス宮廷が舞台の映画でコスプレ絶好の機会だったので、なんちゃってロココメンズ風で遊んでみました。「風」なので深いツッコミはなしでお願いします。

アビはアーチストのあきさんの作品です。左右で生地が異なります。プリント生地からオリジナルで制作していらっしゃいます。中に入れているベストはアジャスタブルコスチューム小高さんの作品、レギンスはユニクロです。すべて日本の作り手ですね。

スタッフのみなさま、ご参加くださいましたみなさま、ありがとうございました。あきさん、小高さんにもあらためて感謝&リスペクトします。

北日本新聞「ゼロニイ」本日出版されました。連載「ラグジュアリーの羅針盤」Vol.15は、いわき靴下ラボ&ファクトリーに取材した記事です。2~3週間後にウェブ版にも公開されます。

過去の本連載はこちらですべてお読みいただけます。

首都圏のJR東日本10線、ゆりかもめの車内のデジタルサイネージで日本のラグジュアリーについて語っております。18日(木)~21日(日)まで。

NewsPicksの番組The Updateに出演したときの映像の一部です。JR東日本にお乗りになる機会がありましたらドア上サイネージをちらっと見てみてください。

無音で字幕だけが流れることもあり、早速誤解された方もいらっしゃったので、補足しておきます。ここで話していることは、

・ヨーロッパは階級社会だったので農民発のものはラグジュアリーになりえない

・しかし日本の農民発のものは知的な思想や技巧があるもの多く、新しい視点をもたらして次世代のラグジュアリーになる可能性を秘める(だからあえて青森の庶民発のこぎん刺しを着ている)

上の部分の字幕だけ切り取って見て「農民を侮辱している」と勘違いされた方がいらしたのです。ストーリーを全部見ていただけないのはデジタルサイネージの弱みですね。めげずに発信します。

 

今週はラグジュアリー祭りでした。おつきあいありがとうございました。来週からがらっとテーマが変わる仕事が続きます。

WWDラグジュアリー特集号 インタビューを受けた記事のウェブ版が公開されました。会員でない方は「0円」を押すと、この記事だけ無料でご覧いただけます(期間限定かもしれません…その場合ご寛恕ください)。

Forbes Japan 連載 Post Luxury 360° 更新しました。「ニセコにルイ・ヴィトン。グローバル資本と日本の『さまざまな現実』」。

3年ちょっと書いてきた連載ですが、私のみ、今回で引退いたします。ご愛読に感謝します。ミュンヘン在住の前澤知美さんにバトンタッチし、連載は続きますので、引き続きご愛読をよろしくお願いいたします。

ラグジュアリーに関しては引き続き、多様なメディアで発信していきます。

ゼロニイ連載「ラグジュアリーの羅針盤」。宮古島で生産される宮古上布を取材した記事、ウェブ版が公開されました。「高齢女性の価値を高める宮古上布」。

新里玲子さんにご協力を賜りました。とても笑顔の美しい方で、高齢者ほど価値が上がる宮古上布の世界のお話を伺いながら私まで元気をいただきました。ありがとうございました。

 

WWD 1月15日発売号はジャパンラグジュアリー特集号です。

編集部に受けたインタビューの中で、ウエストの靴下や、宮古上布の例を挙げながら、日本が世界でリードできる可能性などについて解説しています。

お近くにWWDがありましたらご高覧ください。

5か月ほどHPにデータをアップロードすることができない状態が続いていました。サーバがこれ以上のデータを受け付けなくなったためです。それで、データ丸ごと大引っ越しをしまして、ようやく完了いたしました。新しいサーバじたいの容量はかなり余裕がありますが、空白の5か月間のデータを埋めていくのにもう少し時間がかかりそうです。合間をみながらアップロードしていきます。

また、お引っ越しに伴い、メールアドレスも変更になります。これは今月いっぱいかかるかもしれませんが、お仕事でご縁をいただいている皆様にお知らせするとともに、公開しておりますお問合せ用メールアドレスも変更いたします。

X(旧ツイッター)やインスタグラムには掲載記事、公開記事の情報、イベント情報を随時お知らせしております。

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

 

さて、早速ですが、公開記事のお知らせです。NewsPicksで、クワイエットラグジュアリーのトレンドと、それが日本の伝統技術や繊維産業に及ぼす(よい)影響について解説しています。会員限定で恐縮ですが、こちらからお読みいただけます。

 

Sanyo Coat for LifeのキャンペーンでSanyoのトレンチコートを着用させていただき、インタビューを受けました。山下英介さんが書いてくださった記事はこちらです。

こちらはカラーバージョンです。あえてコートの下からワンピースのレースをのぞかせて、エレガント風味を添えて着てみました。スタイリストがついてないんです(笑)。普段着ているものを持ってきてください、ということで、いつも着ているものそのまんまで行きました。首に巻いているアクセサリーはMIZENの着物地のニットタイです。最近、ヘビロテです。

Bond映画60周年記念4Kレストア版「スカイフォール」上映前トークショーに登壇しました。9月と同じように、マダム・フィガロ編集部の金井洋介さんとのトークでした。

この日、着用しているのはイギリスブランド「フェイズエイト」のニットドレスです。ラメ糸を使っているのできらきらしますが、実はニットでラクチンに着用できる便利な一着です。数年前のデザインですが、そんなに何度も着る機会があったわけでもないので、大事に着まわしております。

古巣の明治大学国際日本学部でアルムナイが結成されるとのこと、創立当時とこれからを語るトークイベントに、学部長の鈴木賢二先生、小笠原泰先生、現役の学生さんたちと登壇しました。

懐かしいかつての学生さんたちからもたくさんのメッセージをいただき、感激でした。私は創立の2008年~2017年の10年間、特任教授としてファッション文化史を教えていました。ホールが満員になることもある充実した楽しい日々でした。お招きに心より感謝します。

NewsPicks ニュース解説「アパレル超え急成長『ブルネロ クチネリ』とは」に出演しています。会員限定で恐縮です。

クワイエットラグジュアリーの解説から始まり、追い風が吹いている日本の伝統産業の発展の可能性について話しています。

イギリス大使館ビジネス・通商部門主催 ウォルポール&イギリスブランドの日本マーケットの研究会で講演しました。

“Redefining Luxury: Bridging Cultures and Embracing New Narratives in the World of Fashion” というタイトルで、日本のマーケットでは英国文化への愛が英国ラグジュアリー製品の購入を支えている旨や、変わりゆくラグジュアリーの意味の話をしました。

全文を、こちらに掲載しました。

noteをこのスピーチ原稿掲載のために始めました。英語化した記事だけアップしていきます。英語化する時間を確保するのがなかなか困難で、とても散発的になるとは思いますが、noteのほうもどうぞよろしくお願いいたします。

水と匠主催、散居村の保全を考えるセミナー「人と自然がつくり合う価値の再生へ」において講演しました。となみ散居村ミュージアムにて。

富山大学の奥教授が文化的景観について講演、その後、私が変わりゆく豊かさの基準として新ラグジュアリーについて話しました。その後、「水と匠」の水口砂里さんをまじえてのトークセッションでした。文化的景観と新ラグジュアリーの考え方は方向が一致するんですよね。嬉しい発見でした。

翌日の北日本新聞で掲載いただきました。

 

 

NHK富山でもニュースとして放映されました。

楽土庵に泊まりました。3室だけの、それぞれに趣旨を極めたアートホテルです。

ボンド映画60周年記念4Kレストア版「ロシアより愛をこめて」上映前トークショーに登壇しました。新宿ピカデリーにて。マダムフィガロ編集部の金井洋介さんとのトークでした。

トーク内容はマダムフィガロのオフィシャルサイトに掲載されております。

この日着ているのは、Yuima Nakazatoのドレスです。日本の川俣シルクを使い、エプソンのインクで染めている、軽いけれど重厚な一着です。衣装協力いただきました。ありがとうございました。

こちらは客席からお客様が撮ってくださってお送りくださったものですが、シルクのショールの透け感がいくばくかわかります。

ラインナップ的には、Yuima Nakazatoの展示会で圧巻だったこのドレスのいとこ的位置づけです。やはりエプソンのインクで染めてあります。羽生さんが着用してらっしゃいました。

5月にファッションビジネス学会の講演にお招きいただいたときに提言したことがきっかけになり、この学会にラグジュアリービジネス部門が設置されることになりました。そのキックオフを兼ねた「装談」のトークイベント、「これからの日本のラグジュアリー」です。台東デザイナーズ・ヴィレッジにて。

トップ写真左はsuzusan村瀬弘行さん、右はMizenの寺西俊輔さんです。私がMCを務める形で、新ラグジュアリーについて若干のレクチャーをさせていただいたあと、お二人それぞれにお話しいただき、最後に会場からの質問に答える形でトークセッションがおこなわれました。

私が着用しているのは、村瀬さんのお父様が作った絞り染めの生地を、寺西さんがデザインしたセットアップです。

この日の内容を、記事化しました。

JBpress autograph その1「日本独自のあり方とは? 海外だけのビジネスを展開した有松絞り

JBpress autograph その2「『職人こそがブランド』 伝統工芸をラグジュアリーに昇華する、MIZENの革新性

JBpress autograph その3「日本のラグジュアリーの未来、ブランドロゴより重視される職人の仕事と価値

中里唯馬さんが運営する「ファッション・フロンティア・プログラム」にお招きいただき、新ラグジュアリーの講演をさせていただきました。参加者の方には海外の方も数名いらっしゃいます。

社会的責任と創造性をあわせもつデザイナーの育成、というプログラムの趣旨は、新ラグジュアリー的な世界観と重なります。中里さんによる、未来を見据えたグローバルスケールでの教育的活動、応援したいと思います。

鈴木正文さんが編集長だった時代のNAVIに連載していた「スタイリッシュ・カリズマ」、アーカイブにアップしました。全6回です。この連載がもとになって『スーツの神話』が生まれました。もう四半世紀も前の話ですが。

 

ANA 「翼の王国」に連載していた「WHO’S  WHO」もアップしました。第4回、第5回を掲載した本誌だけがどうも見つかりません…。アーカイブが入手できそうな伝手、おわかりになる方はなにとぞご教示くださいませ。各地の目立たぬ、しかし匠の技を駆使した仕事をなさっている職人さんたちを取材した連載です。あれまら17年ほど。みなさんまだお元気でご活躍でしょうか…。

 

トップ写真は寺家町のひまわり。もう枯れ始めております。まだまだ猛暑が続きそうですが、夏も終わりに向かいますね。台風の上陸も予想されています。どうぞお気をつけてお過ごしください。

 

 

共同通信から依頼を受け『デザイン至上主義の世紀』の書評を書きました。ぼちぼち各地方紙に掲載されるかと思います。

そもそも「横浜スカーフ産業」を知らなかったのですが、戦後日本の各地の地場産業の栄枯盛衰の背景には共通する事情があると知りました。

未来に活かせる教訓はたくさんあるのですが、その一つ:外国の権威に頼らずおもねず主体性を鍛えよう。

ソーシャル・コーヒー・ハウスにお招きいただき、令和時代の新ラグジュアリーについて講演しました。オーディエンスは20代から30代、新ラグジュアリーととても相性のいいコミュニティでした。

たくさんの質問、コメントをいただきました。「日本はもうダメなんじゃないかという絶望感がありましたが、日本発のラグジュアリーを世界に届けるためにがんばっている人たちの話を聞いて希望がわいてきた」というのがあって、かえって衝撃を受けました。若い人に絶望感を与える社会ってなんなのか? 大人はそれでいいのか? 自分の利権ばっか、縄張りばっか大事にして、次世代から希望を奪うってなんなのか?

理想論すぎるのは重々承知の上で、私みたいな何の利権も権威もない人間が理想を語っていかないとダメなところまで日本は来ているのか?

権威のある偉い人は、若い人に希望を持たせる振る舞いもノーブレス・オブリージュとして遂行してくださるよう切に願います。

日本の未来、あなたの未来は大丈夫だよと明るい方向を示すこと、それも大人の義務なんじゃないかと気付かされた時間でした。

オーガナイズしてくださいましたソーシャル・コーヒー・ハウスのスタッフの皆様、メンバーの皆様に感謝します。

北日本新聞「ゼロニイ」連載記事、最新のエッセイがウェブ版に転載されました。富山のローカルコミュニティで生まれつつある新しいラグジュアリーの兆し。

きもの専門店やまとが、賃金問題はじめ伝統工芸をめぐる社会課題解決のために龍郷町と「ソーシャル・アクション・パートナー」協定を結んだことについて、29日付けの日経連載「モードは語る」で書きました。社長の矢嶋孝行さんに取材しました。

企業と自治体、できないことを補いあいながら大島紬を未来に繋ぐ努力をしています。産地の職人、都心のビルで働く社員、関わる人みんなが幸福であることが「新ラグジュアリー」的スタンスです。「それを作った職人は幸せであったか?」まで考えるラスキン的立場。

電子版はこちらです。

北日本新聞「ゼロニイ」8月号が発行されました。連載「ラグジュアリーの羅針盤」Vol. 9は「ママ振スーツと沙羅の花」。

エレガンスと車の歴史の前口上から始まりますが、富士スピードウェイホテル&モータースポーツミュージアムの取材記事を書きました。JBpress autograph の連載です。
お時間ゆるすときあればご笑覧くださいませ。
「富士スピードウェイホテルで深まる、ラグジュアリーとモータースポーツの関係」

News Picks The Update に出演しました。

後半にお話ししたのが日本の庶民発のラグジュアリー。着ていったのは、青森のこぎんざしをフィーチャーしたMizen の服です。こぎんざしは、麻しか着られなかった津軽の農民が、防寒と生地補強のために粗い布目に糸を刺していったことから始まりました。

紬もそうですが、庶民の知恵と工夫と卓越した技術が貴重な伝統工芸になっている。そもそも高級な素材を使っているわけではないのがポイントです。高級素材は高級素材として王道的に素晴らしいのですが、それ以外にもやり方がある、ということです。Mizenの寺西俊輔さんはそうしたやり方を、ラグジュアリー製品を作る日本ならではの職人技術として世に問うています。

「弱者」を救う視点が新ラグジュアリー的です。

ご教示、ご助言いただきました寺西さんとモリー、そしてMizen出資者の珠代さんに感謝します。
NewsPicks スタッフのみなさま、ありがとうございました。

NewsPicksの番組 The Updateに出演します。25日22:00~23:05。いつも完全に眠っている時間なのですが、昼間に仮眠とってお伺いする予定(眠れるかなあ…)。

すごい方々ばかりで辞退しようとも思ったのですが、勉強させていただくまたとない機会と思って臨むことにしました。恥をかいてもそれはそれで後日ネタにすることにします(笑)

Forbes Post Luxury 連載更新しました。「非日常で贅沢な冒険こそが『究極のラグジュアリー』なのか?」

一部富裕層の間で流行している「エクストリーム・ツーリズム」について考えてみたくて書いてみました。後半の安西洋之さんによるアンサーが新ラグジュアリー的です。いっときの対処療法的な刺激ではなく、日々の生活に生活や冒険を持ち込むことができるという選択肢の提示。

 

写真は久々に出かけた軽井沢。涼しいところで仕事を集中的に終わらせる目的でしたが、横浜より暑いし東京より誘惑が多い。ここはもはや「避暑地」ではないのですね。脳内に「避暑地」を創る工夫もしてみようと思います(笑)

断捨離で有名なやましたひでこさんのYoutubeにお招きいただき、おしゃべりしてきました。8月公開だそうです。すてきなタワマン最上階に本格的な自宅兼スタジオ。楽しい体験でした。

6月に開催されたラ・コゼット・パフメでのイベントの模様が動画で公開されました。

ラ コゼット パフュメ 第56回『これまでの、そしてこれからのラグジュアリーと香水』 – YouTube

6月におこなわれたForbes Japan × Brunello Cucinelliのイベントの模様がForbes Japan のサイトで記事化されました。ご参加の女性経営者のなかには、世界で活躍する著名な方も多々いらっしゃいます。質問のレベルも高く、密度の濃い時間でした。

女性経営者が注目の”人間主義的経営”に触れる 「ブルネロ クチネリ トークセッションイベント」

講演後、楽屋に富山新聞の記者さんが5人の中学生とともに取材にいらっしゃいました。「14歳の挑戦」シリーズで、中学生が私に取材をしてそれを記事にするというものらしいです。14歳ってけっこう激しく多感ですよね。できるだけ誠実にお答えしました。

母校の富山中部高校で講演しました。富山県民会館大ホール。

質問タイムが爆笑タイムでした。
「感動しました。僕、政治家になります! 握手してください」と壇上まで来てくれた学生さんにはこちらがウルウルしてしまいました。楽屋まで来て「ファッションデザイナーになると決めています!」と決意表明してくれた学生さんも。

写真は生徒会副会長さんから花束をいただくの場面。撮影は北日本新聞田尻さん。

お招きくださいました神通会、富山中部高校、後援の富山県教育委員会に感謝します。

田中校長先生との記念写真です。

日本経済新聞夕刊「モードは語る」。男女ともにトレンドが続いているジレの進化について書いています。電子版はこちら。写真はエストネーション2023/24 秋冬展示会より。

遅ればせながらの誕生日を祝っていただきました。

 

次男からはThe Okura Tokyoにて。

長男夫妻からは銀座の某レストランにて。

ありがとうございました。

ラ・コゼット・パフメ様にお招きいただき、「これまで、そしてこれからのラグジュアリーと香水」というテーマで講演しました。主催者である地引由美さんと一緒に持っているのは、人間のための資本主義を掲げる新型ラグジュアリーの旗手、ブルネロ クチネリから2024年1月に発売される予定の香水です。貴重な現品を会のためにお貸し出しくださいましたブルネロ クチネリ ジャパンに感謝します。きめ細やかに盛り上げてくださった関係各位、ご参加のみなさま、ありがとうございました。

北日本新聞「ゼロニイ」、「ラグジュアリーの羅針盤」Vol. 8が掲載されました。トレンドの「クワイエット・ラグジュアリー」について書いています。

 

webunにも掲載されています。

秋冬に展開されるトレンチコートのモデルを務めさせていただきました。とても和やかな撮影現場でした。きめ細やかにサポートしてくださった関係各位に心より感謝します。9月にリリースされるそうです。

写真は資生堂パーラー横浜店のメロンパフェ。甘いものが基本的にそれほど好きではないのですが、この季節にはメロンパフェが食べたくなります…。

 

Forbes Japan × Brunello Cucinelli のイベントに登壇させていただき、新・ラグジュアリーと人間主義的経営について話しました。

ソロメオ村のクチネリさん、ローマ、東京をつないだ三者オンライントークもあり、アフターにはご参加の女性経営者の方々(Forbesに登場した方々をはじめ著名なビジネスパーソン)との交流もあるなど、とても充実したイベントでした。

クチネリ・ジャパンの宮川ダビデ社長、PRの遠藤さくらさんはじめスタッフのみなさま、Forbes Japanの谷本有香さんはじめスタッフのみなさま、そしてご参加くださいました方々に感謝します。

*クチネリのワンピースとジャケットを着用しています。

各地でたいへんな雨でしたね。夜中の警報で不安な夜を過ごされた方も少なくないのではと拝察いたします。被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

 

本日の日本経済新聞夕刊「モードは語る」で「カシミヤを着た狼」のレビューを書きました。ウェブ版にも掲載されています。お時間ゆるすときあればぜひHulu で本編全4章をご覧になってください。

『新・ラグジュアリー 文化が生み出す経済10の講義』、重版となりました。皆様に感謝します。

内閣府、経済界、月刊事業構想、東洋経済、日本経済新聞、日経ビジネス、東京経営者会議、東京大学工学部、はじめ多くのメディアにとりあげていただいたり主要機関に講演や講和にお招きいただいたりいたしました。多方面での影響力を実感する一年でした。

 

高知信用金庫で3日間、職員のみなさまのスーツスタイルを指導する講師の仕事でした。クリエイティブな美意識の高い理事長の方針に基づき、3シーズン目です。

 

ザ・リッツカールトン大阪とアスプレイのコラボレーションディナーの席で講演しました。「チャールズ3世とイギリス王室」というテーマです。アスプレイのジュエリーをつけさせていただき、イブニングドレスでレクチャーという楽しい体験をさせていただきました。

ブラックタイで正装したゲストの皆様も素敵でした。お世話になったザ・リッツカールトン大阪の総支配人はじめスタッフのみなさま、アスプレイジャパンの中村之夫社長はじめスタッフのみなさま、ゲストの皆様に感謝します。

Nikkei The STYLEで書いた記事が、電子版に転載されました。

写真は私が監修した展覧会図録本ですが、プレミアがついて今、アマゾンで中古が13000円くらいで取引されています。もとから出版社は重版しない予定だったのですね。この本、多方面からクワントにアプローチしていて、典拠も詳細で明確、史料価値がとんでもなく高い本なのです。仕事も大変でしたが、その分、あとあとまでしっかり残ると思えば。

Forbes Japan 連載「ポストラグジュアリー360°の風景」を更新しました。「ラグジュアリービジネスと日本、『翻訳不能』な国の勝ち筋は」

羽田未来研究所社長の大西洋さんにインタビューしました。後半は安西洋之さんが「これが日本文化だからと押し付ける儀礼は、海外の人にはコミュニケーションを絶たれた翻訳不能の世界」に見えることがあると指摘。

一万字くらいの長い記事なのですが、日本発ラグジュアリーや地方創生、日本文化の海外からの見え方に関心のある方、ぜひご一読ください。

写真©羽田未来総合研究所

大倉集古館で開催中の「愛のヴィクトリアン・ジュエリー」展を、ジュエリージャーナリストの本間恵子さんと対談しながら鑑賞しました。JBpress autographにて記事化しました。自分で言うのもなんですが、アンティークジュエリーの見方が深まる面白い記事になっています。ぜひご覧くださいませ。

また、5月24日にホテルオークラ東京で開催されるランチイベントのご参加もお待ちしております。

武蔵野大学アントレプレナーシップ学部で、同学部教授の澤円さんにお招きいただき、講演しました。テーマは「ラグジュアリー文脈における本物と偽物」。澤さんのビジネス文脈への落とし込み方がが絶妙にうまく、学生さんの質問も活発で、大変楽しませていただきました。

KEAとバレンシアガ、グッチのダッパーダンコレクション、シャネルのコスチュームジュエリー、御木本の養殖真珠、ボディーポジティブ、美容整形、スーパーコピー。本物と偽物は互いに互いを必要とし、答えのない迷宮に私たちを連れていきます。本物と偽物を考える議論って、ほんとにおもしろい。

内容は、澤円さんの奥様の奈緒さんがvoicyで紹介してくださってます(教室にいらしたとは知らなかった・・・(笑))。

北日本新聞「ゼロニイ」で連載中の「ラグジュアリーの羅針盤」は、本紙を購読していない方にも過去アーカイブがウェブ版でお読みいただけます。

Vol.1 後世に語り継がれるオリジナルな生き方

Vol.2 グリコのおまけとティファニーの婚姻届

Vol, 3  豪華客船が難破する前に

Vol. 4   「商品」を「芸術」として演出する

The STYLE 欄でマリー・クワントの追悼記事を書きました。あらためて彼女の功績をふりかえってみるとやはり、「違う」と思ったらさっさと自分が解放され、自分が存分に自由を発揮できるコンテクストを創り、そこで思う存分働いたという倫理観に行きつくんですよね。これはココ・シャネルにも通底している要素で、また、ヴィヴィアン・ウェストウッドにも同じような志向性があります。結局、私が彼女たちから学んでいるのはそういう倫理観なのだと思い知りました。

ファッションビジネス学会の特別講演にお招きいただき、「新・ラグジュアリー 倫理、ローカル、ヒューマニティから始まる新しい文化」というテーマで話をさせていただきました。ありがとうございました。

日経新聞連載「モードは語る」。通常の紙版は土曜掲載ですが、戴冠式直前にて電子版では本日公開されています。公表されている情報に基づき、見どころをコンパクトにまとめました。土曜夕刊の紙版には通常通り掲載されます。

また、赤→金→紫と変わるローブ、登場する全3種の王冠に関しては、Twitter kaorimode 1にて写真付きで連続投稿として解説しています。よろしかったら戴冠式ご鑑賞のお供にご参照くださいませ。引き続きお役に立てる情報を発信していきますのでどうぞフォローしてください。

トップ写真は大英帝国王冠。Imperial State Crown. カリナン2世がまばゆく輝いております。

 

かわさきエフエム(79.1MHz)毎週水曜午後9時〜放映されている、森清華さんの「Life is the Journey」の第330回ゲストとしてお招きいただき、話してきた内容が3日に放送されました。

過去の放送は、Spotify、および、こちらからお楽しみいただけるそうです。
http://careercreation.jp/radio/森清華のLife is the journey | Podcast on Spotify

 

ラ・コゼット・パフメさんにお招きいただき、「これまで、そしてこれからの『ラグジュアリー』と香水」というタイトルで講演します。

日 時:
6月24日(土)14:00 – 16:00

会 場:
東京都港区南青山5丁目
※ 参加お申し込みを完了された後に、会場の詳細をお知らせ致します。

 

詳細とお申し込みは、ラ・コゼット・パフメのホームページからご確認くださいませ。お申し込みの際には「中野香織HPを見て」とお書き添えください。

JB press autograph 連載記事を更新しました。「地域ブランディングを成功させるために今、必要なこと」。富山県のクリエイティブディレクターに就任した高木新平さんにインタビューしました。

北日本新聞「ゼロニイ」5月号。連載「ラグジュアリーの羅針盤」Vol.6 において、「『くず』は排除するものではなく、稀少品」をテーマに書きました。

LEON 編集部より取材を受けました。大人にすすめたい漫画について。「キングダム」と「王様の仕立て屋」を推薦しました。

 

高知信用金庫創業100年の記念式典に参加しました。高知の全自治体の首長も参加する、盛大な式典でした。(私は高知信用金庫職員のみなさまのビジネススーツのアドバイザーを務めています。)

大倉集古館にて、ジュエリー専門家の本間恵子さんと対談しました。詳しくは後日、JBpressにて公開されます。

*5月24日、11時~13時、ホテルオークラ東京でのランチトークイベントに登壇します。詳細はこちら

GQ JAPAN 4月号に寄稿した「クラフツマンシップとラグジュアリー」に関する記事がウェブ版に転載されました。

日本経済新聞連載「モードは語る」。元エルメスのデザイナーが手掛ける「職人を主役にするラグジュアリー」プロジェクト、MIZENを取材しました。電子版、紙版、ともに掲載されています。

GQ JAPAN 5月号に寄稿しました。エトロの新・クリエイティブ・ディレクター、マルコ・デ・ヴィンチェンツオ氏と新生エトロについて。2月の来日時に、文化服装学院での講義→ランチ→インタビュー→撮影、とほぼ半日ご一緒に過ごすなかで、オフの場面での話も入り混じっております。GQ本誌でご覧くださいませ。

カメラマンに撮っていただいた記念写真です。2月の風の強い日だったので、もこもこの防寒仕様ですね。

エトロのイタリアチーム、ジャパンチーム、GQスタッフに大変お世話になりました。ありがとうございました。

J タウンネットからご質問を受け、「スモーキングジャケット」の由来と歴史について解説しました。2ページ目に主な解説があります。

ただ、この写真のようなタキシードがスモーキングジャケットと同一視された部分に関しての解説は、複雑になるためか、割愛されています。ここでは、解説した内容すべて記しておきます。後半に、タキシードとスモーキングジャケットが混同された経緯を書いています。ご参考になれば幸いです。

 

<なぜ、スモーキングジャケットが誕生したのか。その背景に何があったか>

イギリスを中心とするメンズファッション史の視点から申しますと、今のスモーキングジャケットの原型は1850年代に生まれています。ショールカラー、ターンナップカフス(袖の手首が折り返されているデザイン)で、ヴェルヴェットやシルクで作られています。バーガーデン色だったり、カラフルなことも多いです。

この源流をさらにさかのぼると、喫煙用・くつろぎ用ジャケットとして生まれた17世紀の長いローブ(上着)に行きつきます。この時、アジアや新大陸からヨーロッパにスパイスやたばこ、シルク、コーヒーがもたらされています。スパイス、たばこ、シルクローブもトレンドの高級品でした。

こういう、くつろぎと喫煙を兼ねた上着(正装として着る社交用の上着を汚さないため、別室でそれらの代わりに着る上着)は、その後も延々と命脈を保っています。1850年代にはクリミア戦争があります。このときトルコとのたばこがイギリスにもたらされ、それにともなってたばこ(おもにタイプでたしなむタイプ)が大流行し、喫煙用のスモーキングジャケットも広くジェントルマン社会において流行していきます。

 

<スモーキングジャケットを流行させたスタイルアイコン>

20世紀において、このジャケットを流行させたのはスタイルアイコンたちです。30年代、40年代のハリウッドスター、たとえばフレッド・アステアはスモーキングジャケットを着て埋葬されています。ケーリー・グラント、クラーク・ゲーブル、フランク・シナトラもこれを着て写真を撮らせています。

50年代以降は少しトレンドから姿を消しますが、プレイボーイ誌の編集長、ヒュー・ヘフナーは、スモーキングジャケットをトレードマークにしました。

 

<スモーキングジャケットが誕生した当時の喫煙文化はどのようなものであったか>

いまの日本語でいう喫煙にともなう不健康で公害的なイメージはまったくなくて、むしろ喫煙はパイプや葉巻でたしなむ紳士社会の特権的なお楽しみといったイメージです。

ディナーでは正装しています。夜であれば燕尾服。これが堅苦しいので、別室に行って、上着だけ着替えてリラックスして優雅にタバコや酒をたしなむ、というイメージ。スモーキングジャケットじたいも上質な素材で精巧に作られているので、たんなる「煙除け」というわけではない、高価な「紳士用ワードローブ」の一つでした。階級社会だった当時においては、ワーキングクラスには縁のない世界です。ちなみにシャーロック・ホームズは(架空の人ですが)これを着てパイプをやりながら考え事をしていますね。

 

<スモーキングジャケットは「たばこを吸う時のためにデザインされた服装」と言われていますが、どういったポイントが喫煙時に便利だったか>

シルクやベルベットというやわらかでリラックスできる素材。きれいな色、トグルボタン、折り返しカフスなどで優雅なイメージのものでした。上にも書きましたが、正装用の服は、たばこ(パイプや葉巻)の灰や煙では汚さない。別室でたばこ時間を楽しむためのもの。とにかく状況、時間において細かく着分けるのが当時の文化だったのです。

 

<スモーキングジャケットを原型として新たにタキシードが誕生した経緯>

これは「混同」から来ています。正装用の上着を脱いで、別室で寛ぐための服にはもう一種あります。「ディナージャケット」です。これはイギリス英語で、アメリカ英語で「タキシード」と呼ばれる服です。1860年代に作られたものですが、堅苦しい燕尾服に代わり、くつろげる正装として考えられたのが「ディナージャケット」なのです。

くつろぎの上着として、ディナージャケット(=タキシード)とスモーキングジャケットがいっしょくたになったり混同されたりして、非英語圏に伝わっていきます。フランス語で「ル・スモッキング(スモーキングと書かれることもあり)」がタキシードを表すのはそのためです。イタリア、ポルトガル、ロシア、スペイン、スウェーデン、トルコ、ドイツなどでも、「スモーキングジャケット」に相当する言葉がありますが、これすべて「ディナージャケット=タキシード」のことになっています。

ディナージャケット=タキシードそのものはもともと喫煙文化とは関係がありませんでしたが、別室でのくつろぎのシーンでスモーキングジャケットと同じように着られていたことで、混同されたのだと推測します。

現在でも、ディナージャケット=タキシードは準礼装です。正礼装はあくまでも燕尾服=テイルコートです。

 

<サンローランと1967年のスモーキングジャケット>

サンローランはあらゆる偏見を開放していった先駆的デザイナーのひとりです。黒人を「美しいから」という理由でモデルに起用し、多文化社会を促進していったのもサンローラン。まだ女性が二股にわかれたパンツを着用して公の場で正装することがタブーだった時代に、男性のディナージャケット=タキシードからヒントを得て(それがなぜル・スモーキングとよばれたのは前述したとおりの混同によるものです)、女性にはじめてパンツスタイルで正装させた、というのがポイントです。当時のモデルはたしかにたばことともに映っていますが、それよりもむしろ、女性の自由と解放をこのルックで推し進めた、というところに重要なポイントがあります。

 

<常田大希さんがタバコを持ちスモーキングジャケットは正しいのか?>

一時、たばこは潔癖なまでにNGでしたが、最近また、たばこや葉巻をもって写真に写るのがゆるゆると「復活」しているようですね。ファッションスタイルに「正しさ」という表現はあまり似合いません。一律の正義感を押し付けてくる時代の閉塞感を、タブーすれすれにされたスタイルで暗黙裡に批判してみせるという意味では、ファッション的にかっこいいとは思います。誰が決めたかもわからない世の正義感に従順にしたがっているほどダサいことはありませんから。

ちなみにこの文脈での常田さんは、1966年にサンローランが女性の自由と解放のために作ったスモーキング=タキシードを、2023年現在、ジェンダーフリーの象徴(男性も開放されて自由になろう)として着ている、という印象を受けました。

<スモーキングジャケットは生き残るのか?>

すでにスモーキングジャケットの意味は変わっています。20世紀の、上述のスタイルアイコンたちは「優雅な時間を持てるステイタス」や「羨望を掻き立てる特別な地位」「趣味人」の象徴としてスモーキングジャケットを着ていました。いまも、メンズブランドはスモーキングジャケットをコレクションの中に加えていたりします。これはこれで完成された世界を持つアイテムなので、これからも「意味」を変えながら継承されていくでしょう。

そもそも、非英語圏でスモーキングジャケットとタキシードが混同されてしまったがゆえに、「タキシード」が「スモーキング」と呼ばれて生き続ける、という妙な現象が起きています。

東洋経済4月1日号掲載の「テイクアンドギヴ・ニーズ」代表の野尻佳孝氏との対談「世界で激変する『ラグジュアリー』と日本のホテル」 オンライン版に転載されました。

博報堂が発行する「広告」Vol. 417に寄稿しました。特集は「文化」です。拙稿のテーマは「ラグジュアリーブランドの文化戦略のいま」。1万字ほど書きました。

この赤いコロンとした本そのものは1100頁もあります。編集長の小野直紀さん、リスペクトです。
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美容室ZELE ネットワークの「スーパースタイリスト講座」にて現場で活躍中の美容師さん対象に講義をしました。ブランディング、ファッション&ヘアメイクの歴史、新ラグジュアリーをテーマにトータル240分。お世話になりましたみなさま、ありがとうございました。

本日発売の「週刊東洋経済」4月1日号で、テイクアンドギブ・ニーズ代表の野尻佳孝さんと対談した記事が掲載されました。テーマは「世界で激変する『ラグジュアリー』と日本のホテルの可能性」。対談場所は、神楽坂の「トランクハウス」です。

ホテルオークラでのジュエリー関連イベント、Madame FIGARO.jpで紹介されました。

5月24日、ヴィクトリア女王の誕生日です。お待ちしております!

BUNKAMURAで公開中のドキュメンタリー映画「アンドレ・レオン・タリ― 美学の追求者」。彼の功績について、約4000字、3ページにわたり書いています。鑑賞の予習・復習のおともにぜひどうぞ。

アンドレは現代ファッションシーンを語るときに欠かせない、モード界のレジェンドです。

3月6日 「2020年代の『ファッショントレンド』を見直す」という解説をしました。

 

3月14日 アカデミー賞にちなんだ特集「あなたの仕事に影響を与えた映像作品は?」のなかでコメントしました。

取材を受けた過去記事は、本サイト内「Various Works」⇒「Interview」に収蔵してあります。Various Works の第一部に「Copywriting」があり、そのまま下方へ移っていただくと、第二部「Interview」の一覧が出てきます。

日本経済新聞連載「モードは語る」。首里染織館suikaraに取材した記事を書きました。紙版、ウェブ版ともに掲載されています。

 

過去の新聞連載記事は、本サイトWorksカテゴリー内Newspapers に収蔵しています。連載が終了した記事はタイトルの頭文字(アルファベット)ごとにアーカイブ化してあります。

GQ 4月号クラフツマンシップの特集。「新しいラグジュアリーが次の時代を創る 『その職人は、これを作ったとき幸福であったか」というタイトルで新・ラグジュアリーと職人の関係について書きました。

 

過去のエッセイは、本サイトWorks カテゴリーの「Essays」に収蔵しています。

北日本新聞の「まんまる」は休刊となり、11年3か月の間連載していた「ファッション歳時記」も終了しましたが、あらたに同新聞社から「ゼロニイ」がリニューアル刊行されました。それにともない、新連載「ラグジュアリーの羅針盤」が始まっております。こちらは第4回目です。

 

過去の雑誌連載は、本サイトWorksカテゴリー内「Magazines」に収蔵しています。終了した連載は、連載タイトルの頭文字(アルファベット)順にアーカイブ化してあります。

JBpress autographにてBUNKAMURAで開催中の「マリー・ローランサン展とモード」のレビューを書きました。

波乱万丈の人生を送った女流画家、マリー・ローランサンとシャネルの関係」。

 

JBpress autograph では「モードと社会」連載中です。連載過去記事はこちらにまとめられております。

 

JBpress autograph にて、「クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ展」のレビューを書きました。

 

本サイトのWorks カテゴリー内「Websites」において、ウェブサイトで読める記事をまとめてあります。

JBpress autograph での私の記事は、こちらにまとめてあります。

「経済界」3月号 特集「エシカルを選ぶ理由」で取材を受け、記事化していただきました。

ウェブ版はこちらです。「真のサステナビリティとは各々が自分の価値観に従うこと

 

本サイト「Media Appearance」に過去のメディア登場記事を収蔵しています。

 

おそろしく時間があいてしまい恐縮でした。実はウェブサイトの容量が上限に達してしまい、これ以上は何もアップできないという限界まで来てしまったので、過去のデータを断腸の思いで片っ端から消去するという作業に追われていました。Journalは半分くらいごっそり削除しまして何とか少し空きができましたが、今後、本サイトは主に過去作品のデータベースとして優先的に用いることにします。最新ニュースに関してはTwitter やInstagramをご参照いただければ幸いです。

 

活字になったり話したりした仕事に関しては、Worksの各欄に掲載していきますのでご覧いただけましたら幸いです。2023年もすでに国内出張2回で、一日一日がとんでもなく長く感じられます。

みなさまの2023年がお健やかでお幸せでありますよう、お祈り申し上げます。

 

 

 

 

ヴィヴィアン・ウェストウッドの訃報を受けて、朝日新聞に追悼文を寄稿しました。「破壊の先の創造 バンクの女王ヴィヴィアン・ウェストウッドさんを悼む」。ウェブ版、紙版ともに掲載されています。

過去の執筆記事は、本サイトWorks カテゴリーの「Essays」に収蔵しています。

ウェブ版の記事は、同じくWorks カテゴリーの「Websites」からご覧いただけます。

フジテレビ「イット!」において、チャールズ国王のサステナブルファッション、英王室のメンズスタイルの継承について話しました。

ロケ場所として「ル・パラン」にご協力を賜りました。ありがとうございました。

本番組は、FNNの公式サイトに記事化されています。

 

過去のメディア出演に関しては、本サイトWorks カテゴリーのなかの「Media Appearance」にまとめてあります。

 

 

パーソルキャリア エグゼクティブコミュニティで講演しました。テーマは「新しいラグジュアリーが生み出す文化と経済」です。コーディネートしていただきました中薗真理子さんはじめオーディエンスのみなさま、ありがとうございました。

BUNKAMURA ザ・ミュージアムで開催されている「マリー・クワント展」で、展示と図録本の翻訳監修をいたしました。公式サイトでインタビューが掲載されました。

 

このインタビューを含むウェブサイト掲載の過去記事は、本サイトWorks カテゴリーの「Websites」にまとめてあります。

 

 

Bunkamura ザ・ミュージアムで開催されている「マリー・クワント展」を案内する「ニコニコ美術館」に出演しました。モデルの小谷美由さんと一緒に美術館を回り、解説していきました。

 

終了直後の視聴者アンケートでは、「とても良かった」が95.0%、「良かった」が3.8%で、これはかなり好意的な数字とのことでした。ありがとうございました。

 

過去のメディア出演に関しては、本サイトWorksカテゴリーの「Media Appearance」にまとめてあります。

東京大学生産技術研究所「文化×工学 研究会」で講演しました。テーマは「新しいラグジュアリーが生み出す文化と経済」です。コーディネイトいださいました戸矢さまはじめ、オーディエンスのみなさま、ありがとうございました。

Bunkamuraル・シネマで行われた貸し切り試写会「マリー・クワント スウィンギング・ロンドンの伝説」。レイチェル・チャンさんとトークショーに出演しました。主催は東急ロイヤルクラブです。

 

過去の講演・トークショー登壇に関しては本サイトWorks カテゴリーの「Lecture / Seminar」にまとめてあります。

君塚直隆先生との共著「英国王室とエリザベス女王の100年」(宝島社)が出版されました。中野はエリザベス女王のファッションとジュエリーの章を担当しました。写真豊富なヴィジュアルムックです。

 

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「月刊事業構想」1月号 特集。「日本発ラグジュアリービジネス」。取材を受けた記事が掲載されています。

過去のインタビュー記事は、本サイトWorks カテゴリー「Various Works」第二部「Interview」に収蔵しています。第一部「Copywriting」の項目を下っていくと、「Interview」にたどりつきます。

BUNKAMURAで開催される「マリー・クワント」展。展覧会の展示パネルなどの翻訳、およびグラフィック社から発売の図録の翻訳の監修をしました。図録はマニアックで専門的な研究書です。一年がかりの大変な仕事でした。報酬的には信じがたいほど報われない仕事でしたが、マリー・クワントへのご恩返しができたかなとほっとひと段落の充実と達成感を感じた有意義な仕事でした。

図録はアマゾンでは販売していません。限定で増刷もしません。

Nikkei The STYLEに「The Godfather スーツの歴史絵巻」を寄稿しました。

ウェブ版にも掲載されています。

 

 

過去のエッセイは本サイトWorks カテゴリーの「Essays」に収蔵しています。

ウェブ記事は、同カテゴリー「Websites」にまとめてあります。

産経新聞から取材を受け、チャールズ国王のサステナビリティとファッションについて話しました。本日の朝刊およびウェブ版に掲載されています。

 

取材を受けた過去記事は、本サイトWorksカテゴリーの「Various Works」欄第二部の「Interview」に収蔵されています。「Copywriting」の項目を下っていくと、第二部の「Interview」にたどりつきます。

 

「スペンサー ダイアナの決意」公開中です。

コメントを寄稿しました。シャネルが衣裳協力をしています。カントリーでのロイヤルファミリーの衣裳に学びどころが多い映画でもあります。

 

過去の映画コメントをはじめとした企業・人・作品への応援コメントなどは、本サイトWorksカテゴリーの「Various Works」第一部「Copywriting」に収蔵しています。

2011年8月から連載していた北日本新聞別冊「まんまる」が今月で休刊になりますため、連載も終了します。「ファッション歳時記」ラスト第134回は、特別編として、富山の散居村に10月オープンした「楽土庵」を取材しました。

11年3カ月にわたる長期連載でした。北日本新聞スタッフ、読者のみなさまに心より感謝します。

 

「まんまる」は休刊し、11月からは新雑誌として大幅リニューアルします。

そちらで新しいラグジュアリーをテーマに連載が始まります(ので実質はまだ連載が続く……)。

 

雑誌連載過去アーカイブは、本サイトWorks欄のMagazinesにあります。Archives Fに「ファッション歳時記」の過去記事を収蔵しています。

Hotel the Mitsui Kyoto. 開業早々にForbes 5 Stars 獲得という驚異的なホテルです。京都の二条城近く、町中にあるのに完璧に外と隔てられた非日常感が演出されています。そもそもの設計がとてつもなく素晴らしかった。
部屋の動線からアメニティにいたるまで、徹底的に考えぬかれており、高レベルなブランディングに背筋がのびる思いがしました。

写真は不可ですが、広い洞窟のようなスパが快適でした。サウナもジャグジーも備え、神秘的な空間で異次元トリップできます。

なによりスタッフのホスピタリティがあたたかくて人間的、というか、マニュアル対応みたいなことをしない。

学びどころ満載の、充実した滞在をさせていただきました。総支配人の楠井学さんはじめスタッフのみなさまに感謝します。

 

 

テレビ朝日の「スーパーJチャンネル」に取材を受けた内容が、23日の夕方に放送されたようです(私はテレビを所有しないのでオンタイムで見られません)。

とはいえ7分ほどのラストの1コメント(いつもの話)のみが紹介されています。こちらに概要。

ローナ―のハンドバッグが話題の中心だったようです。『女王陛下のハンドバッグ』など本も出ているので有名な話なのですが、多くの日本人には初めて触れる話かもしれませんね。服にブローチに帽子にバッグ‥‥‥。ニュースを製作される方のご苦労がしのばれます。NHKではブランド名を出してはいけなかったのですが、民放はむしろフィーチャーするのですね。ローナ―にとっては大きなPR効果がもたらされるのでは。

 

今回の一連のメディア取材では、画面には便宜上、「イギリスの王室ファッションを研究する……」と紹介されておりますが、これだけやっている王室ファッション専門家というわけではありません。イギリス文化⇒スーツ⇒ダンディズム⇒ファッション史⇒モード事情⇒ロイヤルスタイル⇒ラグジュアリースタディーズ、と研究領域を広げてきた流れの中に「イギリス王室ファッション」が位置しています。一つのことだけに特化した専門家のほうがかっこいいし権威もありそうなのは重々承知していますけれど、そういう在り方はあまり性に合わなかったようです。

 

 

ダイアナ妃のドキュメンタリー映画『プリンセス・ダイアナ』が30日に公開されます。

コメントを寄稿しました。

 

これはひいき目抜きによくできたドキュメンタリーです。「注目される」ことで、人はよくもわるくも「化けて」いく。多くのことを考えさせられます。おすすめ。

9月19日の国葬の日にNHK「ニュースウォッチ9」で放送された内容が文字化されました。「イギリス エリザベス女王 ファッションに込めた思いとは」。

時間の都合で番組内で話しきれなかった内容も盛り込まれています。

 

過去のメディア出演に関しては、本サイト「Media Appearance」に収蔵しています。

Forbes Japan 連載「ポストラグジュアリー360°」更新しました。「英王室と美術館から考える、『旧型』の意義と存続条件」

新型ラグジュアリーの研究を進める中で、歴史の見え方も変わってきました。

19世紀ダンディズムは、王室に代表される権威(旧型)に抵抗する、当時の「新型ラグジュアリー」であったことに気づいたのです。

旧来のシステムのなかではどうあがいても影響力をもてなかった元祖ダンディ,ブランメルは、<自ら評価を上げるべくコンテクストを創造する>(安西さんの表現)ことをやってのけたのでした。

21世紀のラグジュアリーにとっても、評価を上げるためのコンテクストを創ることがカギになりそうです。

「新型」「旧型」の対比における「新しさ」とか「旧さ」は、中身そのものではなく、文脈も含めた総合的なあり方なのだ、ということを後半の安西さんのテキストが示唆してくれます。

 

過去のウェブ連載は、本サイトWorksカテゴリーの「Websites」に収蔵しています。

Forbes Japanにおける連載「ポストラグジュアリー360°の風景」はこちらにまとめてあります。

Men’s EX 秋号発売です。

特集記事のなかでブリティッシュ・ラグジュアリーについて解説しました。雑誌の性格上、マテリアリズムの世界全開ですが。

よろしかったら本誌でご覧ください。

本誌写真はイギリス大使館にて撮影していただいたものです。もう一枚の候補?だった没バージョンがこちらです。

19日におこなわれたエリザベス女王の国葬に合わせて、NHKのニュースウォッチ9にお招きいただき、ファッション解説をしてきました。

とはいえ生放送の緊迫感並大抵でなく、当初の予定の半分も話せずじまいでした。

NHKが夜のニュースでファッション解説をやる、しかも国葬に合わせてくる、ということが時代の進歩に感じられます。

国葬と台風という話題にはさまれて楽しげにファッションのテーマを話すわけにもいかず、なかなかの試練でした。服装も葬式に出席するわけではないので黒喪服は不要、でも華美はNGで地味めにという制約あり、結果、ダブルのスーツの上を使ってブレザースタイルに。イギリス人もあまり言わないチャールズ新国王のファッションの可能性を話せたことだけはよかったかも?

それにしてもテレビの反響凄くて多くの方から写真やメッセージをお送りいただきました。1-3枚目はその中から使わせていただきました。ありがとうございました。

語り切れなかったネタは、番組のウェブ版で文字化されるときに補足させていただきますね。

ご一緒させていただいた税所さんにスタジオで撮っていただきました。