6日、満月の日に、ミラノ在住のビジネスプランナーである安西洋之さんにお声掛けいただき、21世紀のラグジュアリーを再考するウェビナーを共催させていただきました。
安西さんが考えている「ラグジュアリーの意味のイノベーション」を、参加者の皆様のご意見を聞きながら体系化していく試みの第一弾です。
参加してくださった豪華なメンバーの鋭い意見の数々で、もやもやしていた視界がクリアになりました。雷光がなんどもピカピカ光った有意義なウェビナーとなりました。やはり旧ラグジュアリーが古くさくなっていることを確信しました。新しい時代にふさわしいラグジュアリーの意味を体系化し、よい形でラグジュアリーのエコシステムが形成できればよいなと思います。
Special Thanks to: 医師でアートコミュニケーターの和佐野有紀さん、西陣織老舗HOSOOの細尾真孝さん、マザーハウスの山崎大祐さん、ハミングバードの武内孝憲さん、ブルネロクチネリの遠藤さくらさん、ボストンコンサルティングの岩淵匡敦さん、クラシコムの青木耕平さん、日本経済新聞The Style編集部の太田亜矢子さん、日本経済新聞編集委員の木村恭子さん、静岡大学大学院准教授の本條晴一郎さん、そしてForbes ウェブ版編集長の谷本有香さん。
とりわけマザーハウスの山崎さんの実績とそれを裏付ける思想からは「旧ラグジュアリーを全否定する」意気込みが伝わってきました。青木さんは比喩が絶妙にうまくて、すべてがすっきりと理解できるような喩えで理解を促してくれました。それぞれが鋭い視点からの意見を展開されて、記念すべき感動の一日になりました。ありがとうございました。
安西さんがその日のうちに書かれた日経COMEMOの記事もぜひご覧ください。こちらです。
私はここ何週間か、新時代のラグジュアリーの意味を考え続けているなかで、自分がこれまでやってきたことって、ラグジュアリーな「人」の研究だったのだと思いいたりました。ダンディにしろ、アパレルイノベーターにしろ、スタイルアイコンにしろ、関心のターゲットは常に、とりかえのきかない、個々の「ラグジュアリーな」人なのです。欠損からスタートし、自分の流儀を貫く中で自分がフィットしやすいように(結果として)世の基準を変えていく。そういう、唯一無二のラグジュアリーな生き方をしている「人」。
安西さんの提唱するラグジュアリーのエコシステムと自分の研究領域をつなげるならば、(安西さんも記事のなかで引用してくださっているのですが)、次のようなエコシステムを作りたい、ということになります。
<ラグジュアリーな「人」が受容され、そのような「人」が生むラグジュアリーの価値が尊重され、多くの人が「生きる意味」を実感できるエコシステム>
当面の間、研究課題としてブラッシュアップすべく、多くの方々の意見も伺っていきたいと思います。みなさま、どうぞご指導をよろしくお願い申し上げます。
コロナロックダウンの間、ひたすら淡々と執筆し続けていましたが、結果として執筆量と思考量がケタ違いに増えたことで、何か脳内に確変が起きているような気がします。