博報堂が出している「広告」。レイアウトがひどく読みづらいのですが(スミマセン)、読みやすいところからつまみ食いする形で前後読んでいくと、示唆的なメッセージに行き当たることが多いのですね。

今号でいちばん興味深かったのが、IDEOチーフクリエイティブオフィサーのポール・ベネットさんのインタビュー「物を売るための神話から、TRUTHのあるストーリーテリングへ」。以下、ほとんど自分自身のための備忘録です。書きっぱなし御寛恕。

TRUTHとIMPACT。

大事なのはわかるが、では、TRUTHとはなにか。

「人々がどう生活するかをとにかく観察して、人を理解しようとすること。人は生活のどういう局面で、なにを必要とするのか、何を欲するのか、どのようにコミュニケーションするのか。

僕たちは『出どころのない、物を売るためだけの神話』をこしらえることには一切興味がなくて、すべてのストーリーにはそういう人の生活にやどるTRUTHがあるかどうか」

TRUTHの部分が、いかなる立場であれ、重要、と。

「どんな状況に立たされようと、クライアントに対しても、社内に対しても、人が望むものはこれです、と胸を張って言えるものがあるかどうかが、これからのクリエイターのすべてを決めると思う」。

だから、そんなデザインは、政治ともかかわってくる。

「デザインのために、生活するひとびとを見つめる。ひとびとが仕事する様子をじっくり見つめる。学校に通う姿をじっくり見つめる。親子の関係を見つめる。そういうプロセスの中から、生活の根底にある本質を見つめて、生活をよくするソリューションを出すんです、と。

すると、一人の議員が急に叫んだ、それがまさに政治家がすべきことじゃないか!と」

で。IMPACTは、

「人の心に梃子が当たっていなければならない。構造にも、使用方法にも、新しい発見がなければならない」

表現は、シンプルに。

「要素が昇華しきれてない、ふたこぶらくだみたいなのは、持ってこないでね」

IDEOをIDEOたらしめているのは、スタンフォード大学内にあるd.school. 

「マーケティングによる最適解を出すという問題設計よりも、デザインが持つ人々の心理、生活、人生、文化、エコシステムを貫通できる問題設計の方が、より本質的で創造的ソリューションを社会に提供できる」

「良い会社はより大学みたいに、良い大学はより会社のように、急速になっている」。

「コラボレーションとはすなわち越境であり、いろいろなバックグラウンドのひとがぶらぶらしている『必要』がある」

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