藤巻幸夫さんが54歳で天に召されました。一昨日、藤巻百貨店さんとの仕事の打ち合わせで、病状のお話を聞いていたばかりでした。

いつもエネルギッシュでポジティブで、パーティーに行けばしゃべりっぱなし、必ず周囲にたくさんの人垣ができる太陽のような人だった。ケチくさいことやもったいぶることが大嫌いで、いいと思えば、どまんなかストレートの剛速球でどんどん話を進めていく。世の中をよくすること、周囲を楽しませることにエネルギーを惜しまず、過剰なほどのサービス精神で、状況も人もすべてをいい方向に変えていく、「場の錬金術師」のような人だった。朝の5時まで飲んで、7時からテレビ出演をするような、そんなハードな生活で身体に無理がきてしまったのかもしれない。でも、身体をいたわるために減速しろといってできるような人でもなかった。いまできることは全部今やっておかねば生きている意味がないと考えるような人だった。

あのアツイ語りはもう聞けないのかと、ほんとうに大勢の人が泣いているだろう。日本の未来にとっても貴重なリーダーだった。

藤巻百貨店オープン時の対談の第一回目にゲストとして呼んでいただいたほか、どんなパーティーでも必ず引き立ててくださって、多くの方々と知り合いになるきっかけをいただいた。藤巻さんの友人というだけで信用保証になり、仕事と友人のネットワークが豊かに広がった。大学にもゲスト講師として来ていただき、学生たちに本気の刺激を与えてくださった。あの場で将来を決めた学生さえいる。もう一度ぜひ、という話をしていたのに、叶わないままになってしまった。感謝してもしきれないほどの恵みを与えてもらい、今度はこちらが恩返しをしなくてはと思っていたのに、それも叶わぬままになってしまった。

藤巻さん、ありがとうございました。日本をよくしたい、日本をもっともっと美しくしたい、というかねてから聞いていた藤巻さんの志を、微力ながら、受け継いで働いていくことが、少しでもご恩返しになるでしょうか…。ご冥福を祈ります。

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