主に19世紀から1940年代ごろまでのホンモノのヴィンテージ・メンズウエアの膨大なコレクションをお持ちの長谷川彰良さんにお招きいただき、作り手による専門的な解説を伺いながら、あらゆる種類のメンズウエアを、その内部構造にいたるまで詳細に見るという贅沢な機会をいただきました。南青山の45Rpmのオフィスにて。

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すべてが博物館入りにふさわしいお宝ですが、一部は解剖して、型紙や芯地、ステッチにいたるまで詳細に研究していらっしゃいます。

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フランスのファイヤーマン(消防隊員)の制服のカラーにつく文様。火のマーク?

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左が現代のスーツ。右が1910年頃の上着の型紙をもとに彰良さんがリメイクした当時の服。ボタンを開いて着用するとふわっと蹴回し(すその広がり)がエレガントだけれど、留めて着用すると胸元にゆとり、すなわち「空気のミルフィーユ」ができる。それによって背筋がのび、胸元が堂々として見えるのだとか。

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1880年頃のフランス海軍のメスジャケット。上は着用する彰良さん。その下は、肩章。ディテールが凝っている。

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さらに!前身ごろには金属の小さな球状のオーナメントがひとつひとつ手で縫い付けられている。

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裏地にもキルティングがこのようにがっちりと縫いこまれています。これによって、着ると肩が後ろに引っ張られるかのように背筋が伸びるそうです。さながらコルセット効果。ユニフォームを着ている軍人は常に姿勢がいいという印象なのですが、本人の意識もさることながら、このような上着の構造も看過できませんね。

to be continued…

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