大阪トークショーで大反響をいただいた(ありがたいことにいまだ反響が続く)「ファッション学の教え10か条」についてですが、ちらほらお問い合わせをいただいているので、簡単に。

ご参加くださるお相手によって10か条の内容を変えてはいきますが、「日ごろファッションにはそれほど、あるいはまったく関心のない」方々に講演をするとき、たとえば、高校生や、学校の先生方、他業界の方々などに講演をするときには、この「ファッション学の教え」を中心に話します。

私自身はもともと「ファッション界を志向」したわけではなく、ふつうのアカデミズムの王道を行くのは無理と悟り、なんのキャリアプランもないままにいったんフリーランスの物書きとしてゼロからスタートし、目の前にくる仕事の依頼を断らず、夢中でこたえているうちに気がついたら今の仕事をしている(これからもわからない)という、冒険といえば聞こえはいいが、泥縄な仕事人生を送ってきました。自分のやりたいこと、などという贅沢なことではなく、とりあえず目の前にくる仕事を淡々とひとつひとつやり続ける、その連続です。

ファッション史は独学で学び、独自の方法で教えてきましたが、その経験から学んだ最大のことは、コーディネイトとか似会う着こなしとかトレンドの押さえ方といったことではく、ファッションの力で社会を変えてきた人の生き方や考え方です。

そのような、ファッション史を作り出してきた数々のスタイルアイコンの人生や考え方、膨大な歴史のエピソードから抽出できる法則に、自分自身をゼロから「形作る」経験から得た考え方を加えた人生訓というか処世術を、「ファッション学の教え」として話している次第です。それはむしろ、倫理学に近くなります。

高校生、校長先生方からも(自分で言うのもなんですが、すみません、聞いていただければわかる事実なので)大好評を得ています。また、大学生がいちばん「変わる」のはこの話をしたときだったりします。

読者のみなさまにも、どこかでお話できる機会がありますように?

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昨日のバースデーに、次男が「ゲーム代を節約して買ってきてあげた」と恩着せがましく手渡してくれたブーケ。これを飾り、母子二人で淡々と祝いました。普通の日常があるというのは、ありがたいことですね。

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