“Mad Max Fury Road” 観るのは3回目だが、やはり神話的なので、進路に迷ったときにインスピレーションを得られる。さらに、細部までとことん凝ってサービスする映像に救われる。
“Where must we go, we who wander this wasteland, in search of our better selves?” -The First History Man
冒頭のことばから、すっと神話の世界に引き込まれる。
あとは「怒りのデスロード」にして、「神話のロイヤルロード」。前方に進み続けても生存の望みが薄いならば、逃げてきた世界へ戻るしかない。途中の道を闘い抜いていくならば、元の世界へ帰ることはけっして同じ世界への逆戻りではなく、ヒーローとしての帰還となる。仲間を救う宝と自分を取り戻すアイデンティティをおみやげに。
小人症の俳優の扱いもいいし、闘う老婆、火を噴くギターマンなど、愛すべきキャラがふんだんにちりばめられているところも魅力。
今回、あらためて、いいセリフだなあと感心したのが、
“Witness me!”
War Boyが命の全てをかけて戦う瞬間に叫ぶ、最後のセリフ。生きて、闘った自分の証人となってくれ、というような。
SNS時代は、なんでもかんでも ”Witness me!” ですね。ランチも、すてきな旅行も、「友情」までもが、”Witness me!” 。(皮肉ではなく、そういう状況だという事実の指摘)
そんなこんなのロマンチシズムは、イモータン・ジョーの一言で片づけられてしまいます。
“Ah, mediocre.”
ありきたり。
そういえば今日はバレンタインデーですね。Global Japanese Studiesの私のプレゼミ(教養講座)ボーイズには、「チョコをそわそわ待つというような受け身の男になるな。グローバル基準でいけ。花を贈れ。自らアクションを起こせ」という趣旨の指導をしております。
他人の行動に期待してがっかりするよりも、自ら行動を起こした結果のがっかりを経験するほうが、はるかに成長できます。
(もちろん、思いがけずプレゼントをもらったら、最大限に感謝し、喜べばよいのです)
街中で、恥ずかしそうにバラの花束を抱えた大学生を見かけたら、心の中で応援してやってくださいね。
“What a lovely day.”
などと冷めたことを言っていましたら、午前中に、宅配便のお兄さんが続々と花やチョコレートを届けてくれました。読者の方や教え子や弟子たちから、あたたかなメッセージとともに、お心のこもったプレゼントを頂戴しました。嬉しいです。ほんとうにほんとうにありがとう!
What a lovely day. Happy Valentine’s Day.
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