ブルネロ・クチネリ2018年Fall & Winter 展示会。ブルネロ・クチネリ・ジャパン本社にて。ウィメンズのプレゼンテーションを中心に拝見しました。

 

テーマはFolk Alchemy。インターネット時代の現在は、離れた地域同士、離れた時代、離れた外観などさまざまな要素が混ざり合い、化学反応を起こし、自由で新しいフォークロアも誕生。そうした現代の雰囲気をアイロニックに、でもとてつもなく贅沢に、表現したコレクション。

一点一点が手作業による「アート」。手編みのニットもおそろしく手がこんでいる。上のニットは職人が35時間かけて編んだもので、価格はなんと約100万円だそうよ。

ファブリックとしては70年代を思わせるベルベットが出てきてますが、そのバリエーションも7種類。マッチセットでは、メンズ風の素材が使われていても、ブルネロ・クチネリならではのきらりと光るダイヤモンド刺繍のアクセントが散りばめられていたりして、新時代のフェミニニティを感じさせます。

これは一目ぼれシャツ。透け感ある素材の上に、精巧な刺繍が施されています。

写真ではそのよさが伝わらないのが残念ですが、すべてのアイテムはシルエットが洗練されているのはもちろんのこと、何よりも圧倒的な素材の勝利感を漂わせています。

色に関して面白かったのは「New Monocromatic」という概念。同じ色相の中で、微妙に違う色を組み合わせていくコーディネートが今年風。ちなみに、ブルーグリーン系、エナジェティック・レッド系が今期クチネロの一押し。

 

一方、メンズのテーマはNatural Innovation。中間色の、ぬくもりのある色調の美しさときたら。これらはやはり素材そのものの良さが醸し出す品格ですね。

なんともいえない、イタリア独特のさりげないリッチ感。こういうのを見て打ちのめされてしまうと、「形」よりもむしろ「素材」がいかに重要かがわかります。

この点を意識して、これからお買い物をされる時には、まずは素材を重視されることをお勧めします。ベーシックで素材のよいものを厳選して買い足していくのが賢い「投資」になると思います。安いものをたくさん買ってバリエーションを増やしても表面の安っぽさが上書きされていくばかりですが、上質でベーシックなものを身につけていると、服をとっかえひっかえしなくても、信頼に足る人に見えてくるものです。そのような価値観をもつ人から誘われやすくなれば、結果として公私においてチャンスが増えます。あとは本人がそのチャンスをどう活かすかにかかっているわけですが。(表層が高級でも中身が伴っていなければこの時点でチャンスは消える)

中途半端な安物ばかりたくさん買っても結果として資産を減らす一方でチャンスにも恵まれないということになれば、どっちが人生にとってのよりよい投資になるのか、明らかですよね。同じ予算ならば、安物を5着よりもできるだけ上質なものを1着。その方が人生が明るく回転し始めます。(この考え方を生活の全ての場面に適用していくことで、上質な印象が内面そのものの反映のように見えてきます)

 

 

展示会のおみやげはブルネロ・クチネリの拠点のあるソロメオ村のオリーブオイルでした。オリーブオイル好きとしてはとても嬉しい。ありがとうございました。

 

 

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