Hackett London Autumn Winter 2018 Exhibition.  ハケットロンドン銀座店にて。

今シーズンは創業者ジェレミー・ハケット氏の色彩感覚が反映されたコレクション。

デイヴィッド・ホックニーを連想させるイエローやオレンジに彩られた秋のロンドンの公園、グリーンやブラウンのグラデーションが美しい雄大な丘と湖の田園風景。紳士服の世界もやはりこんな連想が広がると楽しくなりますね。

田園風景を連想させるとはいえ、あくまでもスローン・スタイルは守る。そこ、大事だからね。笑

 

ハケットロンドンでいつも感動するのはそのディスプレイの洗練された美しさ。

この立体的なVゾーンの迫力はため息ものです。

ディテールにも非常に凝っており、写真ではわからないのですが、写真左、白いシャツの地模様が実は大きなハウンドトゥース(千鳥格子)になってます。これがシャツの印象を平板にしていないのですね。近づくと柄がわかるの。粋です。さらに左のディスプレイに関して言えば、こちらはダブルブレストスーツの上にカバートコートを着用しています。丈が短めでシャープな印象。ザッツ・ブリティッシュ・スタイルという完璧なコーディネートですね。

ハケットロンドン銀座店では、注文服も取り扱っています。最近は、20代の男性客が増えているそうです。身体に合った上質のスーツを作ることが「経費」ではなく「投資」になるということを理解する若い方が増えているというのは、将来が楽しみですね。

表地、裏地、ディテール、じっくりテーラーと話し合いながら決めていくプロセスは、「自分は何がしたいのか? どのように社会と向き合おうとしているのか? どのような環境のなかにいる自分を目指すのか?」ということを具体的に確認する作業にもつながるのです。注文服を作るほどではないという場合でも、「好きな服」よりもむしろ「どのような景色にいる自分を目指したいのか?」という客観的視点を入れて自問しながら選ぶと、将来への投資につながります。

(好きな服を買うなと言っているのではありません、それはそれで楽しめばよいと思います。服を選ぶときに「将来への投資」という視点を入れた選択の仕方もある、という助言です。適当でいい、という考えのままでは5年先もそのままの人生である可能性が高い。今の人生に満足していればもちろんそれでOKでしょう)

 

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