“My Generation” 一足先に鑑賞する機会をいただきました。

マイケル・ケインのナレーションで、1960年代のロンドンカルチャーを再検証。

映画、音楽、ファッション、写真、セレブカルチャー、ドラッグ問題。当時の熱気が、スピード感ある編集でよみがえる。マリー・クワントやポール・マッカートニー、マリアンヌなど、今の声で当時を語っているのも興味深い。ワクワクしながら60年代を学べるとともに、まさに現在起きていることが当時とつながっていると実感することも多々あり、おそらく若い人も当事者意識をもって鑑賞できる。

 

当時の階級意識がどれほど濃いものであったかというエピソード、それをぶち壊すために行動した若い世代、(スマホもないので)実際に顔を突き合わせて議論することがクリエイティブを刺激するということ、女性は「Birds」「Richards」などと呼ばれていたという面白隠語、古い世代の価値観にとらわれず「やりたいことをやった!」人たちが変革をもたらしたということ、当時のアートスクールが果たした役割、女性の服には「注目される」「セクシーである」「気分が上がる」ことが必要であって「あたたかくしておく」ことなど不要であると言い切るマリー・クワント、「コマーシャル・フェイス(商売になる顔)」だと思われたというだけでスターになったマリアンヌ・フェイスフル、マイケル・ケインの「ケイン」はボガートの「ケイン号の叛乱」のケインだったというエピソード、などなど、いやもう目からうろこがはがれっぱなしでほんとうに楽しい映画だった。

マイケル・ケインがつぶやくセリフ、”Never Ever Dream Small.” (夢を小さくまとめるな)が余韻を残します。

イギリス文化ファン、ファッション史の学徒は必見よ。監督はデイヴィッド・パッティ。

2019年1月5日公開。東北新社配給です。

 

 

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