昨日の読売新聞夕刊に、脱ハイヒールのムーブメントに関する記事が掲載されました。コメントを寄せています。

ハイヒールに関しては一冊本が書けそうなほどおもしろネタがたくさんあります。

たとえば17世紀のヨーロッパの宮廷では、男性も女性もヒール靴を履いていましたが、爵位によって高さが決められていたんですよね。爵位が高いほど高い靴がはける。

どことなく「権威」性を帯びているのはそんな歴史があったこととも無関係ではありません。

そうそう、忘れかけていましたが、ハイヒールの取材で思い出したことがある。8か月前、NHKの「なんとかちゃんに叱られる」とかいう番組の制作者から、ハイヒールの疑問について答えてくださいという出演打診がありました。

OKしたまではよかったのですが、収録先に関し、先方のご希望に添えませんでした。背景に本がたくさん並んでいる大学の研究室のような「お仕事場」をご希望でしたが、私はすでに大学を離れていたので、そんな場所は知らない。代わりに、現在の仕事で関わっているホテルのラウンジやスイートルームはいかがかとご提案しましたが、それでは「ほしい絵」(=知識のある人が働いている場所?)にならない。ということでお流れになりました。

ハイヒールを実際に履いてみて、before とafter の姿勢の違いを解説するのにふさわしい場所はまさしくホテルのほうなんだけどなあと思いながら、まあきっとふさわしい「本がたくさん並んでいる研究室つきの大学の先生」の解説者を見つけられたことと思います。

私はテレビを見ないので、この番組がどういう番組かよくわかってませんし、その後、フォローもしていないのでハイヒールの話題がどのように報じられたのかも知りません。ただ、製作者が視聴者に与えたいイメージというのは、背景とセットにして恣意的に作られるのだなということがあらためてよくわかった経験でもありました。研究者=本がたくさん、というイメージも、21世紀が進んだ今となっては古いんだけどね。

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