ヴァルカナイズロンドン×バーニーズニューヨークのイベントが続きます。26日(土)には、バーニーズ銀座店にて、ハケット・ロンドンの創始者ジェレミー・ハケット氏と、綿谷寛画伯のトークショーが。画伯がその場でハケット氏の似顔絵イラストを描くパフォーマンスをするという贅沢な機会でした。

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ハケット氏はポケットチーフをしない。それについて、ネクタイもアクセサリーもぜんぶやっちゃうtoo muchはいやだからと。さりげなくどこかに引き算をして、これみよがしにはならないのがイングリッシュジェントルマンの流儀。

といっても「ジェントルマンはこうする」みたいなことを、ほんもののジェントルマンは決して言わない。という話も(笑)。

ポケットチーフの代わりに、レザーの犬の形をした「しおり(ブックマーク)」を提案、画伯がそれをつけてきていました。即席でプレゼントにもなる。いいアイディア。

この日のハケットさんのツイードジャケットは、エリザベス女王のダイヤモンドジュビリーにちなんで作ったもので、肘のパッチがなんとダイヤモンド型。この茶目っ気がイギリス人。上着の袖もターンバックで、細部が生きている。

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お父さん世代(70年代あたり)の装いはいやだけど、おじいさん世代、あるいはウィンザー公ぐらいにさかのぼると、「着たことがない」ので新鮮に映り、ファッションのインスピレーション源になるのだとか。

画伯のイラストが進行する過程をライブで見られたのは幸運でした。「ほんとに終わるのかな?」と不安に思わせて最後に一気にさらっと完成。パフォーマンスも見事でした。

一言入れるセリフを聞かれてハケットさんはかなり慎重に考え、「It is not what to wear, but how to wear」(何を着るかではなく、どう着るか)、と言ったのですが、それを超訳してMCのバルカナイズロンドン社長、田窪寿保さんが、「どう見られたいかではなく、自分がどうありたいかが問題、ということですね」と。なるほど、そういう解釈になるか。

この英語、どこかで聞いたことがある……と思ったら、テイラーのTaishi Nobukuniさんが、明治大学にレクチャーに来てくださったときにテーマに掲げた言葉でした。ファッションを究める人は同じところに行きつくのですね。

会場にて田窪さん、画伯と記念写真。画伯が着ているのは、この日のためにBatakで仕立てたというコーデュロイのスーツ。クラシックな本格的コーデュロイで、なんと2.5キロもあるそう。服を着るのも体力ですね。赤いソックスが効いていました。エキセントリシティも「英国らしさ」のひとつですね。また、田窪さんのスーツはサヴィルロウ一番地のギーヴズ&ホークスだそうです。少しイタリアンな(?)テイストを入れて、「ど・ブリティッシュにしない」のが田窪さん流。

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その後、打ち上げの会。ロンドン×ニューヨーク+東京ツイストの楽しさを見せてくださったジェントルメンです。左から、バーニーズのPR新井さん、同クリエイティブディレクター谷口さん、ハケットロンドンの大西さん、中野、バーニーズ社長の上田谷さん、ヴァルカナイズ社長の田窪さん、ハケットさん、綿谷画伯、です。

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