Richesse 2014 Summer 発売です。巻頭連載エッセイ「リシェス・オブリージュ」Vol.8、タイトルは 「スポーツを取り巻く支援 Sports a la Mode」です。

今回も担当編集者、野中さんのおかげで美しい写真がちりばめられています。原稿のアラもカムフラージュしてくれる(m(__)m)すばらしいビジュアリゼーション。毎度ながら、深く感謝です。

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今号もずしりと重く、浮世離れしたゴージャスなクルーズの写真で非日常へ連れて行ってくれます。

小ネタで面白かったのが、長坂道子さんのコラム。色恋沙汰における「ヨーロッパ的寛容」。フランスの大統領の不倫やら恋愛沙汰があまりにも続くのでもはやだれも噂すらしなくなったという話。

色恋沙汰はプライベートの問題で仕事や人格とはまったく無関係という見方。

「『他所様のことをとやかくいう資格はうちにもないので(苦笑)』という態度で一貫している。イスラム圏の一夫多妻とも違う独特の『自由恋愛』の伝統、遠くアンシャン・レジーム時代のリベルティナージュに根を持つらしい伝統(=早い話が不倫に関する寛容さ)が、この地には(実は)今も根強くあって、それこそが欧州連合という会員制クラブの、裏の入会資格なんじゃないか、とさえ思うほど」。

新しく覚えた言葉、リベルティナージュ。ラクロの「危険な関係」などに象徴される、当時の貴族社会における恋愛上、道徳上の自由、放蕩、放埓さのこと。

この寛容がヨーロッパの服の色気や優雅な空気感をひそかに支えているのよね。リベルティナージュをホメているわけではないが、その独特の会員制クラブのような秘めやかな雰囲気を理解しないと、ヨーロッパのファッションも理解できないのでしょうね。

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