ティム・バートンの「アリス・イン・ワンダーランド」DVDで。劇場で観たい観たいと思っているうちに終わってしまったと思ったら、もうDVDになっていた。

期待以上の見ごたえで、大満足。というか、なんでムリしても劇場で見とかなかったのかと、かすかに後悔すら覚える。チェシャー猫やジャバウォッキーは、どんなビジュアルで出てくるのか、想像すら及ばなかったが、ああこうくるのか、これしかないなあ、と納得させられる。チェシャー猫が消えたあとに残す「グリン(にやにや笑い)」はどう視覚化できるのかなとあれこれ考えていたら・・・・・うまいっ!(未見の方にはネタバレになるかもなので書かないが)。幻想とリアリティがいい感じで融合していて、映像はラファエル前派の絵画のように深く、細部まで丁寧に作りこまれて、官能的。ジョニー・デップを筆頭に、俳優陣も楽しんでいるのが伝わってくる。なかでもアン・ハサウェイの「白の女王」っぷり。思わず真似したくなるほどの、戯画化されたプリンセス様式は、ユーモアたっぷりのなかに微量の毒気あり。

コリーン・アトウッドによる衣装もすばらしかった。とりわけ、最後のシーンでアリスが着るブルーのテイラードのコートドレスは、美しいばかりでなく、アリスの「新しい人生のスタート」を象徴する服として、強く印象に残る。

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