島地勝彦さんにお引き合わせいただき、資生堂名誉会長の福原義春さんにお会いしました。

品格そのもの、というオーラに接し、また、福原会長と島地さんの掛け合いの面白さに笑った、豊かな時間だった。というか、もっと意識的に教養を磨いていかないと、とても太刀打ちできないなあ…。

「現代ビジネス」島地対談の福原会長の回で、「そうお」という相槌が頻繁に出てきていて、文字だけで読んでると、冷たくそっけない感じがするのだけれど。実際、福原会長ご本人が「そうお」を発するその絶妙なニュアンスときたら! 高貴で、ちょっと怖くて、あたたかくて、でもそれしかありえないだろうという優雅な音。このノーブルな相槌がサマになるのは、天皇陛下と福原会長しかいらっしゃらないでしょう。平民が真似をするには、難度が高すぎる ^_^;

サインをしていただいたご高著。福原会長の生い立ちから、駆け出し時代、社長になってからのさまざまな取組みなどが易しく書かれている。

もっとも感動したエピソードが、社長になってから、社員全員に「言葉のカード」を贈ったというお話。テレホンカードでもないし、キャッシュカードでもないけれど、「無限に知恵を引き出せる」というカード。それが社員を動かし、社員との絆を深める贈り物になった、というくだりに、共感する。

「お客さまは、もっと美しくなれる。まず。私たちが美しくなろう。お客さまが支持してくださるのはそのときです」と書かれたカードの写真が、例として掲載されていた。

社長と社員の関係ばかりではなく、他の多くの関係においても、やはり「言葉を交わしあうことができる(それが続く)」関係というのが、いちばん確かな絆を築くことができるように思う。時折、ピリッとすてきな言葉で心に届くメールをくれる友人は、たとえあまり会えなくても、ちゃんと心の中心近くに存在しているもの。福原会長と島地さんの交友も長く、福原会長が新聞を読まない島地さんのために、面白いと思った記事をクリッピングし、コメントをつけて送り続けているのだそう。なんと贅沢な友情。

スーツは、同じ生地、同じ型のものを数着仕立て、それを毎日、着替えるのだそうです。本物の紳士の気品を感じました。写真は、品格の象徴のような福原会長。未熟者の私は、引き立て役として並んでおります。

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