最終講義(22日)の感動もさめやらぬまま追い立てられるように外へ出るとすでにかなりの積雪。この日予定されていたプレゼミOBたちとの飲み会も延期となり、早々に帰宅する……はずでした。

 

ところが渋谷駅がとんでもないことに。田園都市線の改札から密集した人々があふれ出ていて、その「人の塊」が動いていない。少しがんばってその後についてみたけれど、すぐにあとに人が続き、集団に八方から押されて息ができない。これは乗るまで苦しいガマンを長時間し続けなくてはならないし、乗ってからがさらに大変だろう……途中で気分が悪くなるかもしれないし、万一、雪のトラブルで電車が停車したらそれこそ地獄だ……と想像し、閉所恐怖症ぎみの私は退散し、タクシーで帰ることにしました。

ところがタクシーもまた長蛇の列のうえ、そもそもタクシー乗り場に30分待ってもタクシーが一台も来ない。人の列だけが長くなっていく。もちろん、流しのタクシーはすべて誰かがすでに乗っている。ホテルのタクシー乗り場に移動しても、同じ状況。タクシーを探す間にも雪は降りしきり、凍死しそうになってくる。

 

まずは食事しながら人が減るのを待とう……と思いゆっくり時間をかけて食事をしたあと戻ってみると、さらに帰宅困難者が増加し、どこもひどい状態に。

 

この時点でさすがに帰宅をあきらめ、都内に泊まっていくことを決め、幸い、ザ・プリンスさくらタワーにぎりぎり部屋がとれました。ほかのホテルはすでにどこも満室だった。この日はレストランはキャンセルが多かったそうですが、ホテルは特需だったようですね。


ホテルに向かう前に、品川プリンスの最上階、Table9でたまたま知人たちが集まって飲んでいたところに合流させていただけるという幸運。最上階からの眺めはいつもの東京とは違う非日常感があり、楽しくおしゃべりしながら3杯ほど美味しいお酒をいただきました。お隣のさくらタワーへ向かう途中も、夜の積雪風景は幻想的なまでに美しく、人通りが少ないこともあり、興奮しながらあちこち写真を撮りつつ移動していたら寒さも感じないほど!

(こちらは、新高輪プリンスのロビーラウンジから見える庭園の風景。ガラスに小市さんデザインによるロビーラウンジの照明が写り込んでいます)

 

さくらタワーはこのまま住みたいと思えるような、洗練された居心地のよいホテル。広々としたバスはジェットバスで、冷え切っていた身体も完全にあたたまり、上質なベッドリネンで癒されました。


(満開の桜のようにも見える、雪のふりつもった樹の美しさときたら。満員電車を選択していたら味わえなかった感動)

慣習に逆らった方向へ、人込みとは逆の方向へと向かったら、予想外の楽しみが次々に訪れて最高の夜になったという、なんというか、天の啓示を感じるような、これから向かう未知の冒険を激励してくれるような「最終講義の夜」でした。



(部屋から見える貴賓館。夜と朝)

 

朝は快晴。青い空に真っ白い雪。最高に澄んでいた朝でした。(前夜の雪の中でのしばしの行列がたたり、少し悪寒はしたけれど)


ザ・プリンスさくらタワー。地下にはサウナや大きなプールバスのあるスパもあり、広い日本庭園を通して新高輪プリンス、グランドプリンス高輪とつながっています。クラブラウンジも厳選されたフード&ドリンクが品よく提供され、外国人ビジネス客が9割ほどを占めていました。大雪のあおりで予定外の宿泊となりましたが、かえってリフレッシュできました。また泊まりたいホテル。

 

?本日、心のピントが合ったDaigo Umehara のことば。「安全そうな道を行くと、結局それが行き止まりになる」。

 

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