北日本新聞「ゼロニイ」3月号、連載「ラグジュアリーの羅針盤」Vol. 28 「金箔の声を次世代に伝えたい」。
金箔の製造方法はもちろんのこと、金箔が100%金沢でつくられていることも、あぶらとりがみの由来が金箔を押す紙であったことも、取材に伺ってはじめて知ったことでした。
箔座のみなさま、ご紹介くださいましたMIZEN寺西さん、ご協力をありがとうございました。
北日本新聞「ゼロニイ」3月号、連載「ラグジュアリーの羅針盤」Vol. 28 「金箔の声を次世代に伝えたい」。
金箔の製造方法はもちろんのこと、金箔が100%金沢でつくられていることも、あぶらとりがみの由来が金箔を押す紙であったことも、取材に伺ってはじめて知ったことでした。
箔座のみなさま、ご紹介くださいましたMIZEN寺西さん、ご協力をありがとうございました。
「伝統工藝の未来を拓く—国の支援とラグジュアリーとの新たな可能性」
ゲスト:寺村英信さま 経済産業省 中部経済産業局長
ゲスト:磯貝智子さま 経済産業省 中部経済産業局課長補佐
聞き手:中野香織 著作家/服飾史家
日時:2025年3月29日(土)14時開催
会場:国際文化会館 講堂 ※オンラインでの開催はございません。
日本の伝統工藝は、職人の手仕事によって受け継がれ、育まれてきた貴重な文化遺産です。しかし、後継者不足や市場の変化など、多くの課題にも直面しています。こうした状況の中、国はどのように伝統工藝を支え、次世代へと継承していけばいいのでしょうか。
洋の東西のリュクスを探求し、新しい日本のリュクスを創る 雅耀会 Gayoh Society 第2回は、国の伝統工藝支援策や未来の可能性について、経済産業省 中部経済産業局長 寺村英信氏 と、伝統工藝分野を担当する同省中部経済産業局課長補佐 磯貝智子氏をお招きし、お話しいただきます。磯貝氏は、職人の技と未来をつなぐ「職手継祭」 に力を注ぎ、若手職人の育成や技の継承に取り組んでいます。現場での取り組みや国の支援策について、具体的な事例を交えてお話しいただきます。
聞き手として、「ラグジュアリーと文化」の視点から伝統工藝を考察する中野香織が務めます。世界のラグジュアリーブランドが伝統工藝を取り入れる動きが広がる中、日本の工藝はどのようにその価値を高め、現代の市場と結びついていくべきなのか。中野の視点を交えながら、伝統工藝とラグジュアリーの未来についても探ります。
本講演は、国際文化会館内の講堂で開催されます。会場である講堂は、前川國男氏が設計した別館2階にあり、個性的なアーチ型天井と両側に大きな窓を備えた、開放感あふれる空間です。この特別な空間で、工藝の未来を考えるひとときをお過ごしください。
国の支援策を知り、伝統工藝の新たな可能性を考える貴重な機会です。ぜひ、ご参加ください。
お申し込み、詳細はこちらからお願いいたします。
表参道スペースOにて、Yumi Katsura 60周年を記念した展覧会が開催されています(24日まで)。
桂由美さんが「花嫁の笑顔のために」行ってきた数々の革新的な作品にはとてつもない技巧がほどこされ、まじかで見る迫力は驚きにあふれ、陶酔に導かれます。
桂由美さんは、日本のブライダルファッションを変革したパイオニアであり、1965年のブランド設立以来、西洋のウェディングドレス文化を日本に根付かせるとともに、
和装と洋装の融合や華麗な刺繍を取り入れた独自のスタイルで世界的評価を獲得しました。
1981年にはパリでのショーに参加。中国や中東市場へも進出し、ブライダルのグローバルスタンダードを確立しました。
2023年に桂氏が逝去した後は、後進デザイナーがその遺志を継ぎ、ブランドは「ライフクチュール」という新たな方向性へと舵を切っています。
ブルネロ クチネリ表参道店B2 アートサロンで、千舟堂・岡垣祐吾社長をお迎えして雅耀会「輪島塗の物語 災害を乗り越え、共感の輪を未来へつなぐ」を開催いたしました。
ブルネロ クチネリの経営哲学を反映した洗練された空間で、このブランドのジェントルラグジュアリーという考え方の延長にあるアート支援、復興支援の実践を知っていただくとともに、災害後の輪島塗をとりまく厳しいと現実と闘い続け、輪島塗の魅力を発信し続けている岡垣さんの人間的なすばらしさにも触れていただく機会となりました。
官公庁、メディア、各ハイブランドの方々はじめ企業経営や伝統工芸にたずさわる方々の意義深いネットワーク形成のきっかけにもなれたことが感じられた、充実した会になりました。
会場を快くご提供くださいました上、店舗内ツアーまで行ってゲストをもてなしてくださいましたブルネロ クチネリのみなさまには、深く感謝申し上げます。
ご参加いただいたみなさまにも心より感謝いたします。お話したおひとりおひとりと心のつながりがあたたかく感じられたのも、特別な空間の力ゆえでしょうか。ブルネロ クチネリと輪島塗、互いの美しさを相乗的に引き出す稀有な化学反応を起こしています。
We hosted Gayo-Society: “The Story of Wajima Lacquerware – Overcoming Disaster and Connecting Empathy to the Future” at the Brunello Cucinelli Omotesando Boutique’s B2 Art Salon, welcoming Yugo Okagaki, President of Senchudo, as our distinguished guest.
Within the sophisticated space that embodies Brunello Cucinelli’s philosophy of humanistic capitalism, attendees were introduced to the brand’s approach to gentle luxury, which naturally extends to its engagement in art and post-disaster reconstruction efforts. It was also a rare opportunity to witness firsthand Mr. Okagaki’s unwavering dedication to promoting Wajima lacquerware while facing the harsh realities of post-disaster recovery. His remarkable character and commitment left a profound impression on all who attended.
The event fostered meaningful connections among government officials, media representatives, leading luxury brands, corporate executives, and traditional artisans, creating the foundation for a warm and supportive network that transcends industries.
We extend our deepest gratitude to the entire team at Brunello Cucinelli for not only generously providing the venue but also for offering a curated boutique tour, making our guests feel truly welcome.
To everyone who participated, we are sincerely grateful. The warmth of each conversation and the deep connections we felt throughout the evening may well be a testament to the power of this exceptional setting. The rare synergy between Brunello Cucinelli and Wajima lacquerware created a profound and unexpected alchemy, enhancing the beauty of both.
*ブルネロ クチネリと輪島塗との出会い、という書き方を表向きはおこなっているが、 正確を期すとすれば 「ブルネロ クチネリ ジャパンの宮川社長と千舟堂の岡垣社長との出会い」なのだ。輪島塗の支援のために何ができるかと考え続けていた宮川社長と 輪島塗をとにかく販売しようと東京・広尾で展示会をおこなっていた岡垣社長。考え続けていた人と行動し続けていた人との出会いが、全く予期せぬ奇跡的なコラボを生んだ。
唯一無二とも思える美しいストーリーに出会ってしみじみ思うのは、人の心を動かすラグジュアリーを生むのは、方法論やシステムではない、ということ。その前に人の志があり、自分にできることを考え抜いて行動する人の情熱がある。志や情熱を語る理想論でうまくいくはずはないと冷笑する声もあるが、 志や情熱がないところに、そもそも何も生まれることはない。
これ、素敵じゃない? なんと、陣羽織なんですよ。
やまとの展示会なかでも最も楽しみにしているkimono by nadeshiko のデザイナー、金子茉由さんの作品。シャーリングを入れ、硬いシルエットの陣羽織に丸みを演出しているのがポイント。
丸みを入れたインスピレーション源は「アンパンマン」。飛行機の気圧が下がったとき、子供がいっせいに泣く。その時、CAさんたちが「さあ、アンパンマンとリンゴジュースを用意!」と動き始めたのがヒントになったという。アンパンマンの丸みは愛されるのだ、と。
ほかにも星をテーマにした作品や、作務衣のかわいいバージョンなど、盛りだくさんで、楽しい展示会でした。
若いデザイナーたちに自由な裁量を与えている矢嶋社長もすばらしいなと思う。
きもの文化を継承する鍵はひとえにこうした若い方のきもの愛であって、ルールではないのですよね。
Isn’t this wonderful? Believe it or not, it’s a Jinbaori!
This piece is by Mayu Kaneko, the designer of kimono by nadeshiko, one of the highlights I always look forward to at the Yamato exhibition. The key feature is the shirring, which softens the traditionally rigid silhouette of the Jinbaori, adding a rounded touch.
Her inspiration for incorporating this roundness? Anpanman. She recalled a moment on a plane when the cabin pressure dropped, causing all the children to start crying at once. The flight attendants immediately sprang into action, saying, “Alright, time to bring out Anpanman and apple juice!” That moment made her realize—Anpanman’s roundness is a symbol of comfort and love.
The exhibition was packed with other delightful pieces, including star-themed designs and an adorable version of samue (traditional workwear).
I also admire President Takayuki Yajima for giving young designers the freedom to explore and create.
After all, the key to preserving kimono culture lies in the love and passion of the younger generation, not rigid rules.
原色があまりにもまばゆい「アメリカンビレッジ」。単なるショッピング&エンターテインメント施設ではなく、沖縄の歴史・文化・経済が交差する象徴的な空間である。
アメリカンビレッジがある北谷(ちゃたん)は、かつて米軍基地に囲まれたエリアだった。戦後の米軍統治時代(1945〜1972)に形成された「アメリカ的なライフスタイル」が、日本文化と交わりながら独自の形で根付いた場所。
だから、米軍関係者向けの飲食店や娯楽施設が発展しており、ハンバーガーやタコスといった「沖縄独自のアメリカ文化」が生まれている。戦後沖縄のアイデンティティを色濃く反映したリアルな文化ゾーンでもある。
もともと米軍の飛行場跡地。この土地が返還されたことで、1990年代後半から再開発が進んだ。「アメリカ文化を逆輸入」することで観光資源化に成功し、地元住民と観光客の共存を意識した都市開発がなされ、返還された基地跡地を商業・観光エリアとして有効活用がおこなわれている。
レストランやショップのメニューも、「アメリカ人が普段使いするリアルなアメリカンスタイル」になっている。
空間設計もユニーク。カリフォルニア西海岸を意識したオープンエアの街並みが広がる。また、時間帯ごとに異なる表情を見せる建築照明やアートが面白い(夜はキラキラ)。
もしかしたら、もっとも「沖縄らしい」場所なのかもしれない。私はエネルギー不足でついて行けなかった…。
一休.com でも「カジュアル」ランクながら高評価だったTWIN-LINE HOTEL YANBARU OKINAWA JAPANが「あと一室」という人気ぶりだったので思わず予約してみた。沖縄本島北部の名護市に位置する新しいライフスタイル系ホテル。
2024年7月に新設されたアネックス棟は、全室にジェットバスを完備だそうですが、私が泊まったのは本館。本館も客室は広々としており、モダンなデザインと沖縄の自然美が融合した空間で、オリジナルアロマや音楽も心地よく、のびのびとした気持ちになれた。アメニティは必要なだけフロントからいただいていくスタイルだが、オリジナルバスソルト3種やヘアオイルなどもあって、「ビジネスホテル」の殺伐さはない。多彩な美容機器もレンタルできて、新製品をトライするには絶好の機会。
なによりも嬉しいサービスと感じたのは、本館11階とアネックス棟2階、そしてフロント階という3か所に、宿泊者専用のフリードリンクラウンジがあり、アルコールやスナック含め、自由にいただけるのだ。ビリヤードやダーツ、ボードゲームなどもあって、何この楽しさ。
周辺にはコンビニや居酒屋などもあって、滞在中の利便性が高い。ビーチも至近距離にある。
恩納村のホテル群の重厚なグレード感はないけれど、一貫したいまどきのセンスの良さが感じられ、自由にスマートに過ごしたい向きには良い。
ホテルもどんどん多様化、進化していますね。
名護パイナップルパーク。べたな観光スポットで、イカゲーム味もあるなーと思いながら当初は期待していなかったのだが、本気のアグリツーリズムアトラクションを頑張っており、最後はここまでやるのかと感動した。
沖縄の農産業において、パイナップルは戦後の重要な輸出作物だったが、フィリピンなどの低コスト生産国に押され、1970年代以降は苦境に立たされていた。
そんな中、農業を観光資源に転換するという発想で誕生したのが名護パイナップルパークであるという。
名護パイナップルパークは、早くから沖縄ブランドの確立を意識し、「農業×観光」のビジネスモデルを確立。今日の沖縄のアグリツーリズム(マンゴー狩り、コーヒー農園ツアー)に先駆ける存在。
名護パイナップルパークはまた、観光施設としてだけでなく、パイナップルワイン、ジャム、クッキー、ケーキといった多様な加工品開発を行い、沖縄土産市場における地位を確立した。
ネオパークオキナワ。通常の動物園のように柵や檻で動物を囲うのではなく、大規模なフライングゲージ(網で覆われた広大な空間)を活用し、鳥類はじめ動物たちを半自然環境で飼育している。生態系再現型のアニマルパーク。
特に、熱帯・亜熱帯環境を模したゾーンを作り、動物たちが比較的自由に行動できるようにしている点にエキゾチックな魅力がある。単なる観光施設と思ったらちょっとびっくり。一種の生態学的実験場になっていた。「観光資源」とのバランスをとりながら高いハードルに挑戦している。
ネオパークオキナワが飼育している外来動物たちは、慎重な管理が求められる対象でもある。リスザルやインコ類などは、逃げ出せば在来の生態系に影響を与える可能性があるという。
「生物多様性の再現」と「外来種リスク」のジレンマに直面しながら慎重に管理されているという印象。
最も印象に残ったことは、動物、とりわけ鳥さんたちの距離感が異様に近く、どんどん先方からつめていらっしゃるということ。観察者自身が生態系の一部として関わることができる設計になっている。体験の価値あり。
今回はレンタカーを借りての沖縄縦断取材で、運転のストレスが大きかった分、移動の自由も大幅に拡大しました。
以前に公共交通の便がなくて断念した瀬底島も、今回はたどり着くことができました。
ヒルトン沖縄瀬底島リゾートの前に着いたら、あまりにもホテルの姿が美しく感じられて、その場で車内から予約してしまい、一泊してみました。
さすが外資はいい場所をとってますね。ホテルから、きれいなビーチまで直結。広大な敷地内は非日常のリゾート感が守られている。
レストランなどもまあ悪くはないのですが、やはり外資あるあるで宿泊客に課金次第であれこれランクをつけているのが露骨にわかる、というのがちょっと次世代ラグジュアリーの感覚とはずれつつあるかなあ(それがいいという方もいらっしゃるのは知っている)。
そんな些細なホテル内格差(笑)さえ気にならなければ、気持ちの良いホテルでした。
今後のホテルコンサルなどにも役立てたい経験を多々させていただきました。
一週間弱ほどかけて沖縄(本土)の伝統工芸の取材をおこなった。
外から見れば、おそらくワーケーション?な感じなので取材オンリーではないですが。これ以降のいくつかの投稿にて半分取材、半分観光みたいなのが続きます。
とはいえ、人生全部取材ですという生き方なので「分ける」ようなものでもありません。
取材先をご紹介くださった方、 取材に応じてくださった工房の方々、 多くの方のあたたかなお気持ちに助けられ敢行できたので 感謝しかなく、最大限に支援につながる記事を書く覚悟です。
真摯に伝統工芸を未来へつなぐ奮闘をしている方々は 中傷の類は口にしない。 善良で、人間的にもすばらしい。
ただ、常に言葉の端々に載せられ、少し引っかかっていることはある。
(一般論として)伝統工芸を未来へ継承するためには、外に開くことが必須なのだが、 古くからの「組合」はむしろそれを阻むこともままあるということ。
このあたりはデリケートな問題で、地域によっても事情が異なる。
伝統工芸ゆえに、頑なに古くからのやり方に固執し それゆえに未来につながる縁を閉ざしてしまうことがあるとしたら。
それを善き方向に向けるにはどうしたらよいのだろう。
っていうか、伝統工芸にとって善き方向ってなんなんだろう。
部外者が、知ったかぶりも余計なお節介もせず それでも何らかの力になれるとすればそれはどういうことなのか。
新たな課題を抱えて帰ってきた思いがする……
ここ一年以上、『「イノベーター」で読むアパレル全史 増補版』(仮タイトル、6月刊予定)にもっとも多くのエネルギーを割いています。ファッションを巡る状況が5年前から激変しており、多くの重鎮が亡くなり、多くのクリエイティブディレクターが去る一方、日本のアラフォー男性を中心に世界を舞台として目覚ましい活躍をするデザイナーやディレクターに注目が集まるようになっています。
ラグジュアリー・コングロマリット間の格差も大きくなるとともに、デザイナーが単なる「金をもたらす駒」として扱われるケースも少なくないことが明らかになるにつれ、むしろ経営者に脚光があたるようになっています。
すべての方々を取材できるわけではないのですが、可能な限り、一人一人、一社一社にインタビューをしたり史実の確認をしたりしていると、予想以上に時間がかかってしまっています。
ただ、その過程はとても充実しており、話を聞けば聞くほど、書けば書くほど、ファッション史を書くとはデザイナーが服にこめた物語をひもとくことでもある、という確信が強くなっていきます。真剣にそんなファッションを創りだす方々への敬意や愛情が深くなっていきます。
浮沈の激しい業界にあって長く仕事を続けている人に共通するのは、あたたかな人間性と一貫した強いビジョンです。作品や言葉からはこぼれ落ちそうな些細なコミュニケーション、表舞台には見えない対応に、彼らの誠実さ、やさしさとともに、一貫性のあるビジョン(人間観といってもいい)が表れることを実感し、作品を見る目も変わっていきます。
このプロセスは、長い長いトンネルではありますが、ファッションを通して人や社会を学ぶまたとない貴重な機会になっています。
それぞれにご多用のなか、親身になって、惜しみないご協力をくださっているデザイナー、ブランド、企業には感謝してもしきれません。よりよい完成版を出すことが恩返しになると信じています。
(掲載を拒否されたブランドさんも複数ありました。現代ファッション史の大切なピースが欠ける悲しさは書き手としてはありますが、それぞれご事情がおありと思うので恨みません。ご発展をお祈り申し上げます)
この本を終えたあとにも3つほど、長年温めている本の企画があります。AIが何でも書いてしまう時代からこそ、AIには書けないニッチを極めたいところではあります。
写真は10年来、毎年お花を贈ってくれるお弟子さんからのお花。ありがとうございます✨
日本で一か月を過ごしたラグジュアリーホスピタリティーのエキスパート、Paola Gheis 氏にインタビューした記事を書きました。日経連載第99回、「モードは語る」です。
日本のラグジュアリー・ホスピタリティについて、またその課題について、的確に指摘してくださっています。課題については、多くの関係者の方々にぜひお読みいただきたいと思っています。
パオラ、インタビューにご協力くださいまして、本当にありがとうございました。私家版ですが英語版はこちらです。
I wrote an article featuring an interview with Paola Gheis, a luxury hospitality expert who spent a month in Japan. She provides sharp insights into Japan’s luxury hospitality industry, as well as the challenges it faces. I hope many people involved in the field will have a chance to read about these issues.
Paola, thank you so much for taking the time to participate in the interview.
(Photos courtesy of Ms. Paola Gheis)
横浜美術館、リニューアルオープン開会式㊗️
「横浜の歴史」「多様性」という視点から豊富なコレクションが新たに展示される。著名な作家の名画の数々からヨコハマの歴史を切り取った写真、陶磁器、彫刻にいたるまでとにかくたっぷりあるので、充実の見ごたえです。
子どもや車椅子の方にも優しいインクルーシブな配慮が随所に。一人ゆったり静かに時間を過ごすこともできる、自由で素敵な場所に生まれ変わった。
みなとみらいの喧騒に疲れたらここでほっと一息できますよ。
Yokohama Museum of Art Grand Reopening Ceremony 🎉
The museum’s rich collection is now newly curated through the lenses of Yokohama’s history and diversity. From masterpieces by renowned artists to photographs capturing the city’s past, along with ceramics and sculptures, there’s an incredible range on display—truly a feast for the eyes.
The museum has been thoughtfully redesigned with inclusivity in mind, offering accessibility for children and wheelchair users alike.
It’s transformed into a beautiful, welcoming space where you can also enjoy peaceful moments alone. If you need a break from the hustle and bustle of Minato Mirai, this is the perfect spot to unwind.
Precious3月号「着なおし」特集。巻頭でコメントしました。レッドカーペットでも同じドレスを違う印象で「着なおす」ことで好感度を上げている方もいらっしゃいますね(実例写真本誌)。PR提供があるとしても、毎回「タイムレス」な新しい服を着る(一回着たら終わり)のも逆効果になりかねない時代ですね。記録に残るため行事ごとに異なる装いが暗黙裡に求められるらしい皇室や王室の方も、上手に印象を変える「着なおし」をすることで称賛されています。
Featured in the March issue of Precious magazine, where I shared my thoughts on the theme of “Re-styling.” On the red carpet, we’ve seen public figures enhance their image by giving the same dress a fresh new impression (see the magazine for examples). Even with PR sponsorships, constantly wearing “timeless” new outfits for every appearance—only to retire them after one wear—can backfire in today’s climate.
Interestingly, even members of royal families, who are often expected to wear different attire for each formal occasion due to the lasting nature of official records, are now praised for their skillful re-styling that offers a fresh take while honoring tradition.
ガイリッチー監督「アンジェントルマン」試写。
WWII下、ウィンストン・チャーチルとイアン・フレミングが設立した非公式秘密戦闘機関<実話>。
これがフレミング原作の「007」へと続いていくわけですね。
派手なアクション連続がメインだが、その合間に紳士養成校イートン校やジェントルメンズクラブ特有の言い回し、映画の名セリフが散りばめられ、「非紳士を紳士のシステムにとりこんで強く長寿になっていく」したたかなイギリスらしさを見せつける。
虚実をないまぜにしてエンタメにする力量はガイリッチー印。
誘惑すると決めたら相手がどんな高官であろうと絶対に自分のペースで主導権を握り続けるという強くセクシーな女性の描き方も、紳士文化的(騎士道DNAをもつジェントルマンは強く一貫した芯を持つ女性にかしずきたい願望あり)。
スピーディーに展開するのでぼーっと見てたらただのアクション映画だが(それはそれでよいとはいえ)、クラシックな紳士文化にまつわる小ネタも満載。
4月4日公開。
SPUR フレグランススクールにてインタビューを受けました。「愛」にまつわる香水です。こちらでどうぞ。
愛といっても十人十色十香。同じ香りであっても嫌いになればとたんにfishyに感じられるなど、嗅覚といっても単独では存在しえないからこそ奥深く、面白いものだと感じます。